木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books165「『手話通訳学』入門」林智樹著(クリエイツかもがわ)

2010年03月16日 23時49分24秒 | books
手話通訳者を学ぶ人の「手話通訳学」入門
林 智樹,日本手話通訳士協会
クリエイツかもがわ

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日本手話通訳士協会の理事さんの林先生(名古屋にある金城学院大学現代文化学部コミュニティ福祉学科 教授)が「手話通訳学」を標榜した書籍を出されました。
その一般社団法人 日本手話通訳士協会が監修となっています。ああ、こういうところに「一般社団法人」って付くとやっぱなんか嬉しいですね。
帯が付いていて「手話通訳の歴史から理論、教育・養成、業務内容と実際が学べる!」と記されています。
全日本ろうあ連盟の「手話通訳の理論と実践」以来の本格的手話通訳学習書といえるのではないでしょうか。
「本格的」といっても見開き1ページで1つのテーマを学べるようになっていて手話通訳に関わる問題を広く学べるまさに「入門」書といえます。
地域でこれをテキストにして勉強会(とりあえず輪読会かなぁ~みんなで声を出して読む。)をやったら良いのではないでしょうか。
そうだ通研に提案してみよう!
<もくじ>
第1章 思想・基本理念・概念
第2章 手話通訳論
第3章 手話通訳者の業務
第4章 手話通訳者の教育・養成
第5章 手話通訳制度と手話通訳の実際
第6章 手話通訳運動
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歩蘭来(フランク)

2010年03月16日 00時00分05秒 | food
このところ食い物の話題ばかりで恐縮ですが、日曜日に21年度最後の手話通訳者研修会があって、その協力員打ち合わせ30分前に飛び込んだ洋食屋さん。

写真は、フランクハンバーグセット1100円。デミグラスソース。
ボリュームもあってとっても美味しかったです。サラダ、ライス、味噌汁付きなんですが、特に味噌汁が美味しかったのが印象に残っています。もちろん反バークが一番美味しかったですけど。

■歩蘭来TASTE(ふらんく ていすと)
 水戸市吉沢町33-5
 029-247-9972

研修会はまた別に書こうと思っているのですが、士協会が昔作った医療場面の手話通訳ビデオを見ての研修会でした。
個人的に引っかかったのは、「声を出しながら通訳するのがルール」という部分。
その理由は、何と訳しているのか医師にもわかるように「声を出しながら手話通訳する」とのことなんですが、わかるような不自然なような・・。
これって「二兎を追う者は一兎をも得ず」にならないんでしょうか。
当然、対象となるろう者によるのでしょうが・・・声に出しながら、つまり日本語対応手話なわけで、日本語通りに手と口を動かして理解できる聴覚障害者なら、問題ないでしょう。

けれども、そもそも「声を出す」必要が生じるようなシチュエーションっていうのは、「日本語が苦手」なろう者に向かって手話通訳者が「翻訳」した部分が問題になるのではないでしょうか。それを声を出しながらの日本語対応手話になったら「日本語の苦手な」ろう者に理解できるのでしょうか。
結局「簡単な日本語に言い換えて日本語対応手話で通訳」とならざるを得ないのでしょうか。

そのろう者の持ってる日本手話にできるだけ近づける努力をした手話(当然口型は手話口型)で通訳してこそ「通じる」可能性が高まる気がするし、ろう者も安心して理解し言いたいことを言えるような気がするのですが、「オマエの日本手話の力で医者の発言内容を正確に伝えられるのか?」と言われればそれもできないだろうし・・・。ホント難しいです。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」というもう一つの意味は「簡単な日本語に言い換えて」声を出すことが医者にとってどういう意味があるのだろうか?ということに引っかかるという点です。それは単に手話通訳者の医療分野の理解力・持ってる知識が医者にばれるだけで、ろう患者に対する理解促進にはつながらない気がします。結局「簡単な日本語さえわからないろう者」というバイアスを医者に植え付けるだけの効果しかないのではないかとさえ思ってしまう。そして「こんな簡単な日本語にして通訳しているのにこのろう者はわかってくれないんですよ、悪いのはろう者で手話通訳者である私は精一杯努力しているんです。」というメッセージを医者に発信し、手話通訳者を免罪しているに過ぎないのじゃないだろうか。

などとまたたいした経験もないのに偉そうに書いてしまった。
こうした実践的な課題に「評論家はいらない」でしたね。反省反省。

それとビデオに出てきたろう者が湿布薬(「サロンパス」?)のことを「人が走っているポーズ」で手話表現した部分があったのですが、けっこう研修参加者の笑いを取っていました。
あそこは笑うところなのかなぁ~と・・・。ろう者独特の手話表現を大切にしようというメッセージが研修参加者にちゃんと伝わっていたのかなぁ~などとまたまた偉そうに思う私でした。
コメント (3)
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