サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

第百三十三話

2013年08月04日 | 夢脳

真っ暗な部屋に私は一人でいる。
カーテンを開けると、月明かりで庭が見える。
下駄をはいて庭に出ると、そこから先は露天風呂のようになっている。
薄暗くてよく見えないが、私は湯に入り込み腰までつかりながら不安定な岩場を進んでいく。
ところどころに、腰をかけられるようなところがあり、男や女が無言で湯に浸かっているようだ。
空を見上げると、月明かりが美しい。
照明がついている一角が廊下のようになっており、そこで少女たちが怪我人を整然と運んでいるようだ。
感心してしばらく眺めていた私は、なにか手伝いにいこうかとも思ったが、自分が裸になっており、露天を
出ることが出来ない。
相変わらず、周囲は無言で、誰も声をかけてこない。

図版:亀姫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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