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何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

烏山歴史風貌景区-(8) (中国)

2015年07月24日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】北麓から東麓に位置する呂祖宮近くの弥陀寺に向かう。
弥陀寺の高い白壁の塀が連なり小さな入口が設けられているが、何時来ても閉門....まさに開かずの扉だ。 屋根瓦などの劣化が激しく、僅かに見える境内は荒廃しているようで、廃寺寸前の感がある。
弥陀寺の壁から突き出たように重なった2つの巨石.....上の石には「雲岫」の石刻があり天佛像と呼ばれる。 少し進むと竣青台と幽幽亭が建ち、竣青台には「文昌呂祖宮」の額が掲げられ、入口から中を覗くと奥正面に幽幽亭が佇む。
そこから更に東に進んで第一山景区に....雲霄亭から烏塔を眺めながら一服。 先に「第一山」と刻まれた巨石が鎮座。 近くに映塔池があり、穏やかな水面に逆さ烏塔が映っていてなかなか風情がある。
聳え立つ烏塔は約1200年前の唐代に建立された重厚な石塔で、榕城のシンボルの一つだ。 【弥陀寺・天佛像・金鶴岩・竣青台&幽幽亭・天皇嶺牌坊・紅雨山房・雲霄亭・第一山景区・第一山」石刻・映塔池・烏塔・石塔祖殿】

弥陀寺..白壁に設けられた小さな入口 (常に閉められ境内には入れない)
 
小高い上から眺めた弥陀寺の荒れた屋根と木立の間から覗いた本堂前の境内
  
弥陀寺は荒廃が進んでいるようで廃寺寸前のようだ/弥陀寺の煉瓦塀から突き出た岩石

鎮座する重なった2つの岩石は天佛像と呼ばれる..上の岩に「雲岫」の石刻

竣青台と幽幽亭(右)
  
竣青台..文昌呂祖宮の額が掛る   中を覗くと幽幽亭が佇む      幽幽亭

幽幽峰..幽幽亭から烏山の頂に向かって広がる

天皇嶺牌坊

紅雨山房
 
第一山景区の入口近くに建つ建物(名前は不詳)        第一山景区に建つ雲霄亭

第一山景区..重厚な石塔を望む
 
第一山景区に鎮座する巨石                     巨石に「第一山」の石刻

烏塔と映塔池..于山の白塔と対峙し、合わせて「榕城双塔」と呼ばれる
 
映塔池に映る逆さ烏塔        烏塔は唐代貞元15年(799)建立..高さ35m、八角七層
 
烏塔と石塔祖殿                           納涼亭越しに眺めた烏塔
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烏山歴史風貌景区-(7) (中国)

2015年07月23日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】摩崖題刻群を参観した後、烏山の北麓に進む。 北側はみるべき史跡があまりないためか人影が少ない。
鬱蒼と草木が繁る蘭花谷を通って散策道を進むと、岩壁に刻まれた「福」の巨大文字が....「福字坪」と呼ばれるようだ。 その先に建つ榕亭からUターンして東に向かうと、散策道脇に石で囲まれた小さな浣塵池が....池の水は濁っているが、水面に少しだけ朱塗りの勉斎書院が映っている。
鬱蒼とした木立の中を進むと、古びた大きな赤い壁に「南無阿弥陀仏」の文字がみえてくる。 大士殿とあり扉の僅かな隙間から中を覗く....なんと殿内は火際で焼失していて、再建を始めていた。
大士殿から石段を少し下ると蒙泉観音庵があり、庵内に入ると数体の神様像が....少し不気味だ。(観音像の存在は失念) 【蘭花谷・福字坪・浣塵池・勉斎書院・榕亭・大士殿・蒙泉観音庵】
 
烏山北麓の草木が繁る蘭花谷..過去には清流が流れていたようだ

北麓の岩壁に刻まれた巨大文字「福字坪」

「福字坪」の刻まれた年代は不詳
 
榕亭..人影がなく静寂が漂う

周りが石で囲まれた小さな浣塵池

浣塵池越しに眺めた勉斎書院..少しだが水面に勉斎書院が映っている
 
朱塗りの大きな勉斎書院

大士殿..赤い大きな壁に「南無阿弥陀仏」と大書 (「大士」とは仏・菩薩の尊称)
 
大士殿..入口に「観音救苦難」とある/殿内は火災で焼失したようで,再建中で境内には入れずだった

蒙泉観音庵...右奥は大士殿
 
蒙泉観音庵/蒙泉観音庵の内陣..数体の神様が鎮座しているが少し不気味だ

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烏山歴史風貌景区-(6) (中国)

2015年07月18日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】望耕亭から東壁亭に戻り、左手の岩山を上って観音亭へ戻るルートを進む。
最初に、亀蛙石という奇岩が現れるが、亀蛙石と思って眺めると確かにそう見えるから不思議だ。 
岩の間を進むと向陽峰という巨石がころがっている所に着くが、意味が分からず。 更に岩の間を進むと、元代、明代、清代に刻まれた石刻のある巨石が続く。 
その中で、明代に「石天」と刻まれた巨大な岩が通路にせり出し、その先端が岩石に支えられているかのような光景が印象的だ。 また、石天付近には「元」「明」「萬暦」「嘉靖」の字が確認される元代や明代の摩崖題刻群があり興味深い。 【亀蛙石・向陽峰・双峰夢・石天・摩崖題刻群】
 
亀蛙石..体が蛙で頭が亀のような姿に見えてくるから不思議だ
 
上の突き出た石はまさに亀の頭のようだ/向陽峰

双峰夢..明代に刻まれた石刻のようだ

双峰夢

双峰夢越しに眺めた巨石の石天

石天..巨岩に多くの摩崖題刻があり元代・明代・清代のものが混在している
  
石天には嘉靖と刻されているので明代のものだ (明代嘉靖年間は1522~1566年)

小さな岩が上の巨石を支えているのかな?

石天付近の摩崖題刻群
  
摩崖題刻群には「元」「明」「萬暦」「嘉靖」の字が確認されるので元代や明代の刻だ

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烏山歴史風貌景区-(5) (中国)

2015年07月17日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】再び烏山の西麓に進む。 風貌景区を寸断するように数棟のアパートが建ち、その前の道を少し進むと観音亭がある。 岩崖にへばりつくように建つ観音亭に「石壁観音」の額....覗くと石壁に2童子の眷属を従えた金ピカの観音立像が浮き彫りされている。
観音亭から南麓に下って行くと小さな鴉浴池があり、池の中に東壁亭が建つ。
東壁亭から南麓沿いに続く散策道を少し進むと岩崖の上に天秀岩の石刻が....。 その先に赤い欄干のある木桟道が続く。 木桟道を抜けると小さな広場にでる....右手の切立った岩崖を見上げると、巨大な榕樹が根を岩へばりつけて聳え立っている。
その上の岩壁に巨大な赤い「海闊」の石刻が見える。 岩崖に設けられた急峻な石段を上って「海闊」に向かうと、石段の途中の巨大な石壁に、これまた巨大な「天空」の石刻。 2つの石刻を合わせると「海闊天空」となり、上から見るとまさに下界に大自然が広がる。 【石壁観音(亭)・東壁亭と鴉浴池・天秀岩・木桟道・海闊&天空・清塵岩&天王石・望耕亭&望耕台】

「石壁観音」の額が掲げられた観音亭..亭内には常香炉が置かれ、線香の煙が漂う
 
観音像が従える眷属は天衣をたらした童子のようだ

南麓にある鴉浴池と池内に建つ東壁亭
 
東壁亭は烏山の南側に位置するが東と付されている/東壁亭

東壁亭と天秀岩(左手)

天秀岩と下に石刻 (石刻に「唐」の字があるが、唐代の刻か?)
 
天秀岩                  南麓沿いに続く板の木桟道..両側の赤い欄干がこの国らしい

岩崖の上に巨大な榕樹が根を岩へばりつけて聳え立つ..崖上の岩壁に彫られた巨大文字「海闊」
 
「海闊天空」は大自然が広々とした様              岩壁に刻まされた巨大文字「天空」
 
清塵岩と天王石                            清塵岩

望耕亭と望耕台..眺望で下界に榕城(福州市街)が広がる
 
望耕亭と望耕台                            望耕亭
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烏山歴史風貌景区-(4) (中国)

2015年07月16日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】石林景区から戻る感じで中央から少し東寄りに位置する道山観古建築群に向かう。 まずは烏山画院で絵画を観賞....何点か気に入った絵があった。 画院の左に「鼓楼区博物館」の額が掲げられている門が建ち、門前に「道山観」の石標、そして白壁続きに右手に武聖廟への小さなアーチ形の入口がある。 武聖廟には道教の最高神・玉皇大帝像(と思う)が鎮座している。
道山観の門をくぐって進むと4棟の古建築が建つが、道山観大殿は福州の歴史を伝える博物館になっている。 道山観大殿の後方の崖の上に武聖殿(と思う)が建ち、中央に偉人と思われる上半身像が佇む....台座に「萬世師表」とあるが偉人名は分からず。
軍神・関羽を祀る鼓楼関帝廟を拝観して道山観を出、直ぐ近くの唐代の伝説的人物・呂嵒を祀る道教の呂祖宮へ。 【烏山画院・道山観・武聖廟・玉皇閣・道山観大殿・三宝殿・武聖殿・鼓楼関帝廟・呂祖宮】

烏山画院
 
烏山画院に展示されている絵画群..気に入った絵が数点かあった

道山観&武聖廟(道山観古建築群)..鼓楼区博物館とある
 
武聖廟の小さな入口         武聖廟内の玉皇閣

中央に鎮座するのは道教の最高神・玉皇大帝像と思う..上に「仁聖玉皇」の額
 
道山観..道観は道教の道士が居住し修業する建物をいう/道山観の境内

道山観大殿..現在、鼓楼区博物館となっている

道山観大殿
 
道山観大殿内の展示物..幾つかの時代に分けて歴史的なものを展示

福州三山の内の烏山と于山を一望した古い写真..黒塔(烏塔)と白塔(定光塔)が写っている

道山観の三宝殿(と思う)

大殿後方の崖の上に建つ建物は武聖殿(と思う)

武聖殿に鎮座する像..台座に「萬世師表」そして「仁」とある
 
像は「仁」を最高徳目とする儒教を唱えた孔子か/崖上の建物は武聖殿

鼓楼関帝廟..三国時代の蜀の武将・関羽を祀る
 
鼓楼関帝廟内に軍神・関羽像や武官像などが鎮座      勇ましい姿の関羽像

道山呂祖宮..唐代の伝説的人物・呂嵒を祀る
  
「福州道教烏山呂祖宮」..中央の立像が清朝に道教の神に列せられた呂嵒像(呂祖は別称)か?
 
線香の煙が漂う呂祖宮内

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烏山歴史風貌景区-(3) (中国)

2015年05月26日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】黎公崖の石刻から西に進むと石林景区が広がり、榕樹が鬱蒼と繁る樹林の中に急な遊歩道が設けられている。 光を遮る巨大な榕樹はかなりの古木のようで、幹からたくさんの根が伸びて密林のように入り組む様は少々不気味だ。
まずは西の端の岩の上に立つ先薯亭に行き、亭から石林景区を一望してから史跡を巡った。 【先薯亭・天門石と鯨魚石・兄弟同根榕・般若台・清〇(三水に令)台・臥牛榕】

石林景区..鬱蒼と繁る榕樹の樹林の中に遊歩道が設けられている

石林景区の西端の巨石の上に立つ先薯亭
  
先薯亭..八角形で二重屋根の亭..青色が緑の中に映える/先薯亭の下の岩に「飲嵐」の石刻

先薯亭の真下にある天門石と鯨魚石
 
天門石と鯨魚石                       天門石..岩の隙間を通るといいことがあるとか

兄弟同根榕..2本の榕樹の根が繋がっているからの命名のようだ
 
兄弟同根榕..石刻岩の下にある根が繋がっている/般若台と兄弟同根榕

般若台..巨大な岩石の上の石刻
  
古に刻まれた般若台の石刻群           般若台近くの石刻

清〇(三水に令)台

臥牛榕
 
臥牛榕                 石林景区内の遊歩道
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烏山歴史風貌景区-(2) (中国)

2015年05月25日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】烏山の南麓に点在する史跡を巡った後、石段を上って中央の山頂に....「烏石山摩崖題刻及造象」の碑が立つ。
山頂には文字が刻まれた巨大な岩の石刻群があり、八角形の道山亭が立つ。
道山亭の東側の下に大きな市街が眺望できる烏山亭が....西側に進むと横長の大きな黎公亭があり、その周りに石刻や摩崖題刻がある。 【石刻群、道山亭、天章台、黎公亭、黎公崖石刻、霹靂岩、烏山亭】
 
「烏石山摩崖題刻及造象」碑    巨石に刻まれた石刻群

「道山亭」の石刻
 
「道山亭」の石刻           石刻群..巨石に小さな字がびっしり刻まれている
  
道山亭..宋代建立/道山亭..三十六奇跡の一つ/天章台(三十六奇跡の一つ、宋代熙宁建立)と道山亭

「天章台」の石刻

黎公亭..明代嘉靖年間建立
 
入母屋造りで横長の大きな黎公亭..市民の憩いの場となっている

霹靂岩越しに眺めた黎公亭

霹靂岩..三十六奇跡の一つ

左上の霹靂岩に「霹靂岩」の刻(北宋代熙宁年間の刻)..こちらが正面のようだ

黎公崖の石刻への参道
 
黎公崖の石刻

烏山亭
 
烏山亭から福州市中心街が一望できる
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烏山歴史風貌景区-(1) (中国)

2015年05月24日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】烏山歴史風貌景区は于山の西側の数百メートル先に位置し、于山風景区ほどではないが今まで何度か散策している公園。 
「烏山」の名称は、漢代に何氏九仙がこの山に登って弓を引いてカラスを射止めたという伝説に由来。 「烏石山」とも呼ばれる。 北宋代、この地の知事だった程師孟が、山の風景を道教で言う蓬莱(渤海の中にある仙人の住む山の名)のようだとして「道山」に改名。
街中にある烏山と于山と屏山は「榕城三山」と呼ばれる。 烏山歴史風貌景区の地図を片手に、烏山路の南路口から史跡巡りを開始した。 【三聖佛石像・冰壺・木鴈亭・懸崖・天香台・黎公崖(〇(僕のイ偏が口偏)頭石)・天台橋・石壁古榕・冲天台】

巨石に彫られた三聖佛石像

唐代に彫られた磨崖仏・三聖佛石像(唐代)
 
三聖佛石造(阿弥陀佛、観音菩薩、大勢至菩薩坐像)/石の中に彫られた仏像

冰壺(明代の刻)..「一片冰心在玉壺」の意
 
木鴈亭                  懸崖(左)と天香台
 
懸崖                                    下から見上げた懸崖

黎公崖(〇(僕のイ偏が口偏)頭石)..巨大な岩の石刻
 
黎公崖..明代嘉靖三十七年刻                    黎公崖(〇(僕のイ偏が口偏)頭石)

天台橋(雀舌橋とも称す)..三十六奇跡の一つ
 
巨岩と巨岩に架かる石の橋..天台橋/奥から眺めた天台橋

天台橋(右)の近くにある石壁古榕(中)と冲天台(左)
 
石壁古榕..巨石を根で完全に覆って生き続ける古い榕樹   冲天台
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飛来峰造像群-(2) (中国)

2015年05月05日 | 史跡探訪-中国編

【中国・浙江省・杭州市】洞窟内や冷泉渓の岩壁に約150の岩龕があり、そこに約470体の様々な石仏が鎮座している。 風化が少なく比較的保存状態がよい石仏約340体の内、五代(907~960年)作が10体余り、宋代(960~1279年)作が220体余り、元代(1279~1368年)作が95体余りあり、それ以外は明代の作で、宋代に彫られた石仏が多い。

龍泓洞(観音洞、通天洞とも称される)

龍泓洞に彫られた宋代の石仏..参拝者に触られて黒光りしている
 
半跏坐の石仏(弥勒菩薩像だろうか?)....岩窟内に鎮座のためか約1000年前の色彩が残っている

身光と頭光を背にした丸彫りに近い精巧な阿弥陀三尊像と思う....脇侍は観音菩薩(右)と勢至菩薩(左)
  
大日如来像か             阿弥陀如来像

坐像と立像で鎮座する如来像群

倚像と坐像の如来像2体と弥勒尊像

倚像と坐像の如来像が並んで鎮座
  
元代(1279~1368年)作の弥勒尊像/元代に彫られた菩薩像   立像と坐像の如来像
  
大日如来像にみえるが..         ヒンズーの神様のようだが..     大日如来像か

理公之塔..開山祖師慧理を祈念し明代万暦十八年(1590)再建
  
七層六面の理公之塔....四層以上の全面に仏像が彫られている    仏塔
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飛来峰造像群-(1) (中国)

2015年05月04日 | 史跡探訪-中国編

【中国・浙江省・杭州市】五代(907~)~明代(~1644)に、霊隠寺前の冷泉渓を隔てた飛来峰の岩壁に彫られた浙江省で最大規模の磨崖仏群。 飛来峰には青林洞、龍泓洞、玉乳洞などの洞窟があり、洞窟内に多くの石仏が鎮座している。
磨崖仏の中でも北宋代(1000年頃)に彫られた弥勒尊像(布袋尊)は、飛来峰造像群のシンボル的存在で有名だ。

青林洞(虎洞窟)..入口上の龕に鎮座する石仏は華厳三聖像(元代(1282)作)
 
華厳三聖像..主尊毘盧遮那仏、左は文殊菩薩、右は普賢菩薩/華厳三聖像の下の岩龕に鎮座する15尊像(四天王像、四菩薩像、供養人彫像等)

青林洞の奥(出口)

想像がつなかい石仏群..ヒンズー教の仏像のような感じだ
  
如来像と思われる          宝冠を乗せた大日如来象か    印相から阿弥陀如来像か
  
獅子に騎乗する文殊菩薩か     菩薩像か              大日如来象か
 
仏の姿をしていない一風変わった石像             如来石仏像

この弥勒菩薩石仏は人気の撮影スポット..満面に笑みをたたえる弥勒尊
 
宋代(北宋期)の1000年頃に彫られた石仏で飛来峰彫塑群のシンボルと言える
 
弥勒尊像に寄り添う両側の十八羅漢像

菩薩像で左龕は象に騎乗する普賢菩薩か
  
如来像か                大日如来象か             阿弥陀如来のような印相だが..
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霊隠寺 (中国)

2015年05月02日 | 史跡探訪-中国編

【中国・浙江省・杭州市】古代王朝の東晋代咸和三年(326)、インドの高僧・慧理により霊隠山山麓に創建された西湖周辺で最古の禅宗寺院。 中国最大の禅宗十刹のひとつであり、最盛期の十世紀頃(五大~宋代)には九楼、十八閣、七十二殿堂が建立され、また千三百室の僧坊があって3000人以上の僧侶が修行・居住していた。
祖師慧理は、深い山に仙霊が多く隠れ住むと感じたことから「霊隠寺」と命名し、杭州一の名刹に。 清代康煕二十八年(1689)に皇帝康熙が南巡した際、「雲林禅寺」の寺名を賜わり、その後中国東南最大の寺院となった。
大雄宝殿に鎮座する木造の釈迦如来坐像は高さ24.8mで中国最大、また、卍構造の羅漢堂の中央に設けられた銅製御殿は高さ13mで世界最大。 境内には天王殿、大雄宝殿、観音殿、直指堂、薬師殿、華厳殿など雄大な堂宇が建ち、また貴重な文化財も多く、毎年300万人の参拝者で賑わう。

牌坊
 
入母屋造瓦葺2重屋根の碑亭..亀跌の上に立つ       石碑..顕彰の碑身と頭部の魑首で構成

まさに観光寺院のような造りの山門

庚申塔のような巨大な石造物
  
石造物の側面と後方に彫られた小さな仏像群/施無畏印と与願印の印相の菩薩像か/この石仏は観音様か
  
天王殿前に佇む石塔(石幢かな)/天王殿前に立つ大きな碑亭(亭名を失念)/天王殿に掲げられている「霊鷲飛来」の額

第一境内に建つ入母屋造瓦葺の天王殿..弥勒尊像と韋駄天像(南宋代作楠木造)と四天王が鎮座(撮影を失念)

第二境内に建つ入母屋造瓦葺3重屋根の大雄宝殿
  
大雄宝殿前の左右に立つ960年建立の九重八角楼閣式両経幢、左が「西経幢(11m)」、右が「東経幢(7.17m)」
  
大雄宝殿/大雄宝殿の蓮花台に鎮座する中国最大の金色の釈迦如来木彫坐像、高さ24.8m

入母屋造瓦葺裳腰付きの薬師殿(1993年再建)
 
大雄宝殿の後方の第三境内に建ち、内陣に薬師三尊像を祀る/「道済禅師殿」の扁額が掲げられた羅漢堂

羅漢堂の内部..500体の羅漢像が鎮座
 
羅漢堂中央に設けられた「四大名山銅殿」..高さ13mで世界最大

天王殿の東側に建つ鐘楼
 
天王殿の西側に建つ鼓楼                      鼓楼近くに佇む石幢か
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雷峰塔 (中国)

2015年05月01日 | 史跡探訪-中国編

【中国・浙江省・杭州市】宋代の977年、呉越王・銭弘俶と黄妃の間に男子を授かったことを祝って雷峰山山頂に建立された仏塔で、釈迦牟尼の螺髪.舎利を祀っていた(黄妃塔と呼ばれた)。
煉瓦造りで八角七層の楼格式の塔だったが、約1000年の風雪に耐えたものの1924年に倒壊、2002年に塔遺跡の上に八角五層で再建された。 新しく建てられた塔の内部は博物館になっていて、倒壊した古塔の土台や壁の一部が保存されている。
最上階の約70mの高さから西湖を一望できるが、西湖の美しい風景は格別だ。 西湖十景の一つの「雷峰夕照」とは、雷峰塔に夕陽が重なったときの風雅な姿が、輝くような美しさから名付けられた。

雷峰塔がある境内への入口
 
境内に佇む八角五層の石塔群/入口近くから眺めた雷峰塔..手前は照壁か
  
2段に設けられたエスカレーターで雷峰塔に向かう/雷峰塔の基壇は白い石造りで美しい/初層に「雷峰塔」の額が掲げられている

エレベーターが設置された近代的?な八角五層の雷峰塔

最上階から眺めた美しい西湖
 
西湖を一望でき眺めは格別..「蘇堤」や西湖に/浮かぶ「小瀛洲」が見える
 
雷峰塔の上層の内景..天井は金ピカだ             雷峰塔の上層の内景

塔内に崩壊した古塔の土台や壁などの遺構の一部が保存されている
  
雷峰塔                 ライトアップされた幻想的な雷峰塔

西湖から眺めた雷峰山と雷峰塔
  
西湖の「蘇堤」や「柳波聞鶯」から眺めた/雷峰山と雷峰塔..雷峰塔と夕陽が重なる風雅な光景を見たかったが
 
入口近くに建つ仏舎利館
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岳王廟 (中国)

2015年04月30日 | 史跡探訪-中国編

【中国・浙江省・杭州市】女真族の金と戦った南宋の武将・岳飛(1142年没)を祀る大廟で、岳飛没(1142年)後、宋代1221年に創建。 岳飛は、三国時代の蜀の武将・関羽とともに漢民族の英雄とされる人物で、奪われた江南の地を奪回すべく金との徹底抗戦を主張したが、南宋の宰相秦桧の陰謀に遭って投獄され毒殺された。
冤罪がはれた後に建てられた廟は、忠烈祠、啓忠祠、岳飛墓の三部分からなり、本殿の廟堂には高さ約4.5mの岳飛坐像が鎮座、後方に岳飛の真筆とされる「環我河山」の大きな額が掲げられている。
岳飛を投獄した秦桧夫婦は奸臣とされ、墓手前の檻の中に膝まづく姿の半裸の鉄像が置かれているが、像に唾を吐きかけて未来永劫恨みを晴らす習慣があったそうだ。
冤罪がはれた以降、人々の敬愛を受けたため、岳飛が没した63年後、南宋の朝廷により王号が追贈され、以後、「岳王」(鄂王、岳鄂王とも言われる))と称された。
 
岳王廟の立派な表門..門番はいずれも阿形の獅子の白い狛犬

表門を入った正面に建つ廟堂

入母屋造瓦葺の廟堂(忠烈祠と思う)

廟堂の内部..正面に岳飛坐像が鎮座
  
高さ約4.5mの岳飛坐像        岳飛を守護する武官像

常香炉越しに眺めた廟堂の左手に建つ殿
 
岳飛墓への石橋と入口の重厚な門                門の奥に岳飛墓が見える

岳飛墓側から見た門

門の左右に置かれた膝まづく姿の半裸の鉄像..向かって左が秦桧夫婦、右は腹心の2人
 
左側の秦桧夫婦(右秦桧、左王氏)の半裸の鉄像/像に唾を吐きかける習慣があるが、今は禁止の表示「文明游覧 請勿吐痰」が..

岳飛親子の墓(左:岳飛、右:岳雲)..石碑に刻まれた岳鄂王は岳飛の別称

岳飛親子の墓を護る武官、文官、動物(馬、羊、獅子かな)の石像群
 
岳飛墓に向かって右側に立ち並んで墓を見守る武官と文官の石像
 
岳飛墓に向かって左側に立ち並ぶ武官,文官の石像     忠泉..岳飛親子の墓の近くにあったと思う
 
池の傍に建つ岳飛紀念館

境内に建つ堂(啓忠祠か?)

落ち着いた雰囲気の静かな境内..正面の建物は表門
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鼓山十八景公園-(2) (中国)

2015年04月28日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】園内には、多くの奇岩や洞窟、歴史ある貴重な銘刻、古代の樹木や花があって、「大地岩雕」「緑色宝庫」「書法藝術長廊」と呼ばれる。
「十八景公園」の面積は33ヘクタールで、園内には多くの石段の参道が続き、意外に足が疲れる。
幾つの景を参観したのか分からないが、「登高台」や法華岩洞の上に建つ「法華亭」で、山麓から吹き上げる涼しい風をうけながら榕城(ガジュマル城/福州市街)を眺めていると、疲れが吹っ飛び、爽やかな気分で下山した。

八仙岩洞(奥)..伝説の八仙人の一人(藍采和)が他の七仙人を招き、ここで満月の夜を過ごしたとか..
 
八仙岩洞(第7景)                           八仙岩洞前の亭

八仙岩洞から眺めた亭

八仙岩洞

金蟾洞
 
金蟾洞..大きな岩が洞窟を支えている              蟠桃林..大石が仙桃のようにみえるらしい?

伏虎祠(伏虎駄経)

伏虎祠(伏虎駄経)

石鐘閣..山中にひっそりと建つ
 
石鐘閣入り口の小さな石橋     石橋から眺めた石鐘閣

古月霊塔

古月霊塔..鎌倉時代に日本に輸入された墓塔「無縫塔」の原型か?
 
古月霊塔                    古月霊塔

比丘尼善慈然之塔..古月霊塔の後ろの山の崖にある
 
霊座塔..古月霊塔の後ろの山の崖にある            「龍首」と刻まれた巨石..根元に石仏が鎮座

降龍洞..幾つかの仏像が鎮座している
 
降龍洞..「龍首」の右手にあり龍の胴体にあたる巨石か?/降龍洞..阿弥陀三尊像であろうか、中央の如来像の前に小さな弥勒尊像が鎮座  

降龍洞に鎮座する阿弥陀三尊像か?

降龍洞と手前に立つ通天亭
 
通天亭..天井が抜けていてまさに天に通じる
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鼓山十八景公園-(1) (中国)

2015年04月27日 | 史跡探訪-中国編

【中国・福建省・福州市】街の東に聳える鼓山の山中に位置し、清代咸豊年間、福州人の詩人魏杰が自然の景観の他、古い歴史のある郷土伝説や絶壁の美しい銘刻などから十八の景観を選定して命名。 以来、「十八景公園」として知られ、2003年に保護と発展のために再整備された。
先人が多彩な自然の景観や神秘的な郷土伝説などから「達磨洞十八景」を創造、命名してそれぞれに詩を刻んだ。 涌泉寺に向かう参道の途中、大きな岩で造られた南大門があり、そこから園内に....。
 
巨石で造られて南大門..右手の石壁に「鼓山十八景公園」の刻

石壁に刻まれた「鼓山賦」

佛法盛会..観世音菩薩碑

羅漢台..3つの足跡は八仙の1人の「藍采和」が残したもので「仙人巨跡」(第3景)

佛窟法会..清代に鼓山涌泉寺の主持道霈が石壁に刻んだ文字で多くの仏陀の名が刻まれている..奥に「佛窟」

佛窟法会の右手に「佛窟」がある(第4景)

登高台(第5景)

登高台からの眺望..遠くに榕城(福州の街)が眺められる

達磨洞十八景..右奥は「玉石雲梯」
 
玉石雲梯..断崖の上に勾配70°以上の険しい128段の石段が続くらしいが../二重屋根の望洲亭..園内散策中に一息つける所

達磨洞(達磨面壁)..望洲亭の直ぐ左手にある
 
達磨洞..鎮座するのは「面壁九年」の厳しい修行を行った達磨大師像

望洲亭&達磨洞

葛仙居..手前の大きな亭の左奥に葛仙が鎮座

天井の巨石に刻まれている「葛仙居」と「北斗」
 
葛仙居                  葛仙居..気取った仙人が遠くを見つめている

法華岩洞..洞內の岩に清代に魏杰が刻んだ「且憩」
 
法華岩洞..二つ通じ合うの岩洞から構成されている

法華亭..円形の亭でここから榕城を一望できる

法華岩洞の上に立つ法華亭
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