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レアアースの巨大鉱床/どうなる日本経済(141)

2011-07-07 08:33:54 | どうなる日本経済

東京大学と海洋研究開発機構のビッグな発見

太平洋海底にレアアースの巨大鉱床

日本、いや世界にとって朗報となる発見があった。中国はビックリしているだろうが。

東京大学の加藤泰浩准教授と海洋研究開発機構などの研究チームが、太平洋の海底でレアアース(希土類)の巨大鉱床を発見したと、報道された。

推定の埋蔵量は陸上の1000倍に達するという。レアアースの生産量は9割以上を中国が占めており、今やその値段は売り手市場、中国の言いなりの値段、あるいは、売りを規制されいる。発見した鉱床を開発できれば、安定的な供給につながるのは間違いないと思われる。この結果は7月4日、英科学誌ネイチャー・ジオサイエンスの電子版に掲載されたとのこと。

世界の関心は更に新鉱床の場所になるが、ハワイの東西に広がる中央太平洋と、タヒチの東側に位置する南東太平洋の海底だそうだ。過去に海底約80カ所から採取された地層を調べて発見したとのこと。地層の調査結果から鉱床があると推定した海底には米国領ハワイ沖とフランス領タヒチ島周辺も含まれるが、大半は公海とみられている。水深は3500~6000メートルで、2カ所の合計面積は約1100万平方キロメートルに達する。推定の埋蔵量は約1千億トンと試算されている。

新鉱床はモーターの磁石に使うジスプロシウムや蛍光体の材料になるテルビウムなど、先端機器の高性能化に欠かせない「重希土類」というタイプのレアアースを多く含んでいたという。重希土類の大半は中国南部の1つの鉱床で生産されるが、新鉱床の濃度は2倍。採掘場所によっては4平方キロメートルの範囲で日本で使う2年分程度のレアアースが確保できるようだ。

海底からレアアースを採掘するには海上の船から長い管を下げて海底の泥を吸い上げる必要があるが、泥からレアアースの分離も数時間もかければ簡単にできる。ただ新鉱床は公海のため採掘には、国連の海洋法条約に基づき公海にある海底資源の開発ルールを決める国際海底機構(ISBA)で鉱床として認められ、鉱区を確保する必要があるという。研究チームは新鉱床として申請し、認められれば、開発を希望する各国が鉱区を割り当てられ、採掘を進めることになるようだ。研究チームは申請すれば認可される可能性が高いとみている。

レアアースの価格は高騰している中で、最大の生産国である中国が輸出制限を実施しているため、今回の発見はビッグな情報だ。今年の4月に岡山大学ら研究グループが鹿児島湾海底にレアメタル鉱床(量は1500万トン程度)の確認の話を掲載しましたが、今回の発見は、スケールの面でも発掘の可能性でもかなり有望ではないだろうか。

出来るだけ早く新鉱床を開発し、中国依存から脱し、安定確保に役立ててもらいたい。世界が期待している。

 

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