けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

政治主導のわかり易いモデルがあるじゃないか!

2012-03-25 23:23:51 | 政治
先日のブログ「絶好のチャンスをみすみす見逃す愚かさ」の中でも元経産省官僚の古賀茂明氏の活躍の話に少し触れたが、関西電力とのやり取りのニュース映像を見て、誰もが思ったはずである。「何で、民主党は彼を活用しなかったの?」・・・と。

言うまでもないことであるが、これまでにも少なからぬ改革派官僚が存在し、改革の重要性を理解した大臣が上司となると、改革派の彼らは活躍をすることができた。古賀茂明氏の他にも、元財務官僚の高橋洋一氏(現嘉悦大学教授)や元経産官僚の岸博幸氏(現慶応大学大学院教授)などは有名である。そして、自民党の橋本政権時代に橋下元首相に通産官僚から一本釣りされた江田憲司氏は、現在では政治家に転身してみんなの党の幹事長をしている。テレビの討論番組などで、相手がどのような人でも理路整然と議論が出来る政治家は意外に少ない中で、彼は少なくとも5本指に入る有能な政治家だと信じている。

この様に、実は有能な官僚は沢山いて、天下り先の確保に奔走する無能な事務次官や局長連中が目立ってしまうが、その様な出世レースの先頭を走っている人間をよけて人材発掘すれば、必ず、日本のためになる人材を見つけることは出来るはずである。そして、旗振り役の総理や官房長官が強権をもって官僚に命令を下せば、身をわきまえた官僚は嫌嫌ながらも従わざるを得ないのである。しかし、そうはなりたくない官僚は策を弄し、所謂「過去官僚」という切り札を使い、総理や官房長官などを牛耳ろうとするのである。

民主党政権で言えば、仙石元官房長官は古賀茂明氏を登用しようとしていたし、実際、その一歩手前まで事は運んでいた。しかし、それを阻止したのは当時の内閣官房副長官である経済産業省出身の松井孝治官氏と旧大蔵官僚の古川元久氏である。古賀茂明氏が仙石元官房長官に呼ばれて部屋に行ったらこの二人がいて、場の雰囲気がよどんでいて何が起きたかを理解した(古賀氏の徴用の話がお流れになったこと)と古賀氏が何処かで語っていた。

この様に、総理ないしは官房長官が覚悟を決めて、改革派の官僚を一品釣りして徴用すれば、事態は画期的に前進していく。それを阻止する官僚ないしは過去官僚に取り込まれれば、改革は頓挫するのである。一時期の民主党内での「政治主導」とは、「官僚を排除すること」であった。そして、政治家が何でもかんでも思いつきで口出しすることも「政治主導」と呼ばれていたこともあった。現在の野田政権では振り子の重りが逆に振れ官僚を重用しており、何処が政治主導なのかが全く見えない。

私は枝野経産相の能力を高く買っている方だが、彼は結局、古賀茂明氏を使いこなすチャンスを逃してしまった。その結果、彼は大阪で黙々と仕事をこなし、国民・市民に分かり易い多大な成果をあげようとしている。民主党としては、名誉挽回の大きなチャンスをみすみす棒に振った格好になってしまった。

思い起こせば、小泉政権時代とそれに続く安倍政権時代は、有能な改革派官僚にとっては恵まれた時代であった。竹中平蔵氏という超有能な学者が小泉元首相の側近となり、自らも閣僚として活動し、多くの成果を残すことができた。失われた10年と呼ばれる長い長い不況のトンネルの中から、増税もしないで膨大な財政赤字を黒字化する直前まで改善させ、あまり実感がわかずパッとしないながらも「いざなみ景気」とも呼ばれる長い好景気を演出した。つまり、この時代が有能な官僚を効果的に活用できた、それこそ政治主導の時代なのである。そして「改革」とは経済を回転させるためのエンジンであり、セーフティネットの問題に注意を払えば、規制緩和が景気回復への近道なのである。

今、橋下大阪市長の周りには有能な人材が次々と集まってきている。多くは大阪市・大阪府の改革のために集まってきているが、当然、流れはその後の国政につながっているのだろう。多分、古賀茂明氏は国民に求められる官僚のあるべき姿の象徴として位置づけられている。中央で手足を縛られていた時代から開放され、今の彼は生き活きと自由な活動を行い、そしてその情報を発信している。

橋下大阪市長が国政に参加するのはまだまだ先であるが、マスコミには古賀茂明氏を浮き上がらせることで真の意味での政治主導の何たるかを示して欲しい。

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