Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

夏休み明けの黒板へのメッセージ

2008-08-26 00:11:53 | 特別活動
 夏休みが終わりました。いよいよ明日から学校の再開です。
 今日は教室の掃除や教材研究などをし,明日に備えました。

 夏休み明けの初日,黒板に子どもたちに向けたメッセージを書いている先生が多いと思います。
「夏休みは楽しい思い出ができましたか」
「これからも楽しいクラスを目指してがんばりましょう」
というようなことが書いてあることが多いようです。

 私は休み明けに限らず,毎日黒板へのメッセージを書いているのですが,今日は写真のように書きました。
 インパクトが大きいと思います。
 こんなことを書いているクラスはほかにありません。

 硬派なスタートとなりそうです。
 実際,いきなり国語と算数の授業から始めます。

ペアラジオ体操 2

2008-08-25 00:03:47 | 体育
 発問は次のように投げ掛けた。
 
「次は『体を回す運動』です。2人組でどのように動いたらいいだろうか。話し合ってみましょう。」

 話し合い活動によって,言語技術を獲得させていくねらいがある。コミュニケーションスキルである。
 
 ここでは,2人組で体を回す運動をしなければならない。
 体を回すというねらいが明確なので,いい加減な動きでは駄目である。
 論理的に考え,しっかりと話し合わなくてはならない。
 
 日本サッカー協会専務理事の田嶋幸三氏は次のようにいう。
*************
 では「論理的」であるということは,どんなことか?ことばを換えて言うなら,「客観的」とも言えるでしょう。「客観的」であるとは,複数の人たちが同じように理解できるということです。
    田嶋幸三著『「言語技術が日本のサッカーを変える」(光文社新書)
*************
 
 2人で動き方を話し合って試したあとに,発表させる場面がある。
 その発表を見た人たちが理解でき,納得できる動きでなければ,「論理的」「客観的」ではないということになる。
 
 今回は発表させた後,どの動きがよいか問い掛け,一つの動きに絞った。
 絞られた動きは,見ている人たちが最も納得したものである。
 

 今回の授業の構成を分析すると,次のようになる。

(1)1人でのラジオ体操
  ・習得
  ・基礎基本

(2)ペアラジオ体操
  ・活用その1
  ・仲間づくり
  ・動きを通してのコミュニケーションスキル

(3)2人組での動きづくり
  ・活用その2
  ・発問→論理的思考
  ・話し合い活動/コミュニケーションスキル

(4)最後まで通してのペアラジオ体操
  ・心と体の解放→ハッピー感
  ・達成感


ペアラジオ体操 1

2008-08-24 23:57:56 | 体育
 「TOSS体育サークル杜の都」第32回例会で,「ペアラジオ体操」の模擬授業を行った。
 昨日の例会の内容は,「第3回杜の都のTOSS体育セミナー2008」に向けての検討会である。「ペアラジオ体操」はセミナーに向けての授業ではない。
 では,なぜこの授業を行ったのか。

 理由は緊張感の緩和である。
 昨日は,TOSS授業技量検定に向け,長い時間を掛けて検討した。緊張場面が長時間にわたって続いたのである。
 また,昨日はサークルに初参加の方がいた。初めて飛び込んだ世界。心が解放されていないのを感じ取った。

 「ペアラジオ体操」は,筑波大学の長谷川聖修氏の考案によるものである。私は国士舘大学の池田延行氏の講座で教わった。
 領域としては,体ほぐしの運動として扱うことが可能であろう。

 これは,2人組で行うラジオ体操である。2人で息を合わせて動くことで,心と体が解放されていくのである。

 動きの構成は,1人で行うラジオ体操をもとにしている。「背伸びの運動」「手足の運動」「腕を回す運動」など,それぞれのねらいは踏襲されている。

 新学習指導要領に照らして考えれば,1人で行うラジオ体操を「習得」,2人で行うペアラジオ体操を「活用」と考えることもできる。

 基本的な動きは教師が教えていく。
 しかし,教師が指示してばかりいては授業にならない。
 考えさせる場面が必要である。

 私が発問したのは,「体を回す運動」のときである。ラジオ体操の構成としては,最後から4番目である。
 本来なら,もっと早めに思考場面を入れるべきだろうが,だんだんと参加者の緊張感がほぐれてきたタイミングを見計らって発問を入れたのである。

長短とび 4

2008-08-19 00:10:17 | 体育
 個人の技能に合わせて,いろいろな技に挑戦していくことができる。
 例えば,あやとび,交差とび,サイドクロス,はやぶさなどでも可能である。
 このような技に挑戦する子をお手本として,全体に広めていくようにする。

 また,更なる発展技として,短なわを2人で跳ぶという方法も考えられる。動きの工夫がいろいろ考えられるのである。


 評価をどのようにするかという問題がある。
 跳べた数を得点化していく方法がある。
 
 まずは個人の評価である。何回跳べたかということで評価できる。
 
 次に班の評価である。班の4人の得点を合計し,グループごとに競う。集団化していくのである。
 
 そして,クラスの評価である。全てのグループの得点を合計し,クラス全体としての向上を意識させていくことができ,集団的達成感が味わえる。

長短とび 3

2008-08-18 23:08:49 | 体育
 または,このような発問も考えられる。

「長なわを回している人たちが短なわに合わせてあげた方がよいですか。それとも短なわの人が長なわを見て合わせた方がよいですか。」

 実際に試してみれば,長なわの子たちが合わせてあげるほうがよいということを実感できるだろう。

 
 長なわへの入り方は,2通り考えられる。
 1つは,跳びながら前進して入っていく方法である(A)。
 もう1つは,「せーの」と声を掛け合って同時に始める方法である(B)。声を掛けることによって,タイミングを合わせる。こちらの方がコミュニケーション能力を育成できる。
 Bの場合,短なわの子は,長なわの前に立って準備しておくようにする。後ろ回しの場合は,長なわの後ろに立つことになる。


 前回しで何回跳べればいいのか,めあてを明確にする必要がある。
 当面の目標は10回である。
 10回連続でできた子には,帽子の色を変えさせる。そうすれば,教師が状況を把握しやすいだけでなく,帽子の色が変わっていない子に積極的にかかわっていくことができる。

 このようにして,長短とび(前回しとび)の基礎技能を習得させるのである。

 基礎技能を習得したら,活用の段階に入る。いろいろな技で試してみるのである。

 前回しができた子は,他の技でもできるのだろうかと考えているに違いない。そこで,「他の技でもできるでしょうか」と投げ掛け,欲求を満たしていく。

 後ろ回しは,前回しと同じリズムでできる。
 二重とびは,ゆっくり跳ぶということができにくい。したがって,長なわを回している子がいかに短なわに合わせられるかということが重要になってくる。
 二重とびの場合は,最初の何回かは1回旋1跳躍の前とびである。したがって,「前とびを3回跳んだら,二重とびをする」などの約束をグループでしておかなければ,うまくできない。ここを解決していくところでも,コミュニケーションが必要となる。

長短とび 2

2008-08-17 12:11:24 | 体育
授業の流れに沿って考えていく。

まず,短なわで前回し1回旋2跳躍ができなくてはならない。これが最低条件である。
これを長なわのリズムと合わせていくために,ステップを踏む必要がある。
次のようなステップが考えられる。

1 合わせ短なわとび
 ・長なわのリズムを見ながら,そばで短なわとびをし,リズムを合わせる。

2 長短なわ横回しとび
 ・回っている長なわの中で,短なわを体の横で回して跳ぶ。

3 長短なわ前回しとび
 ・回っている長なわの中で,短なわとびをする。


 1つ目のコツは,短なわとびをする子が一定のリズムで跳ぶということである。リズムが速くなっていくことがあると,うまくいかない。

 それでできない場合,長なわを回す子がリズムを合わせてやるということが大切である。これが2つ目のコツとなる。

 このコツをつかませるためには発問が必要である。発問によって,論理的思考を引き出す。

 山本昇氏は,短なわをする子の観点から次のように発問している。
「短なわの人は,どこに目を向けていると調子よく跳べるでしょうか。」
 A.回す人の手
 B.なわ
 C.足元
『発問・指示のある学習指導展開例集』(『楽しい体育の授業』臨時増刊号№32)1992年

 これはAの「回す人の手」が一番よいという。

 長なわを回す子の観点から発問としては,次のようなものが考えられる。
「長なわを回す人は,どこを見て回すとよいでしょうか。」
 A.回す人の手
 B.なわ
 C.足元

 これはCの「足元」になるのではないだろうか。

長短とび 1

2008-08-16 23:45:09 | 体育
 長なわとびは大変にバリエーションが豊富である。習熟過程に沿って指導していけば,できる喜び,達成感を多くの子が味わうことができる。そして,クラスの一体感・連帯感が生まれるのである。

 筑波大学附属小学校における長なわとびの系統は,概ね次のようになっている。

●低学年
 ・大波小波
 ・郵便屋さん
 ・くぐり抜け
 ・0の字とび
 ・8の字とび
 ・8の字とび(むかえ)
 ・2人とび,4人とび

●中学年
 ・ひょうたんとび
 ・ひょうたんダブル
 ・交互8の字とび
 ・2拍子0の字とび
 ・長短とび

●高学年
 ・ダブルダッジ
 ・2本連続とび
 ・十字とび
 ・10人とび
 ・長なわパフォーマンス

(木下光正著『クラスの一体感が生まれる長なわとびの指導法』P.6~7 学事ブックレットより)

 昨年度,2年生でダブルダッジ1回とびが全員できた。低学年に示された種目を一通り習熟させ,ひょうたんとび,ひょうたんダブルと進んで,ダブルダッジを行ったところ,見事成功したのである。
 長なわとびの場合,系統性,習熟過程が明確なのである。
 
 今年度は4年生の担任をしている。ぜひ取り組んでみたいのが,短なわと長なわを組み合わせて跳ぶ「長短とび」である。これは今まで実践したことがない。
 
 これから「長短とび」の教材研究をし,授業づくりをしていく。
 
 この技は,回旋する長なわの中で短なわを回す運動である。
 ポイントは短なわで跳ぶ子のリズムに,長なわを回す子がいかに合わせるかということになる。3人が息を合わせ,タイミングをそろえ,同調させることが必要になる。そのためには,声を掛けることが必要になる。「せーの」などと声を掛けるコミュニケーション能力が必要である。
 
 また,前回しの1回旋2跳躍を基本として,発展技が豊富である。後ろ回しも可能であるし,二重とびもできる。
 
 つまり,前回しで基本の動きを「習得」し,その技能を「活用」して発展技につなげていくことができるのである。新しい学習指導用利用にも対応したネタといえる。

リズム太鼓

2008-08-11 23:13:58 | 教師修業
 フレッシュセミナー終了後,茶話会がありました。
 隣の席に座っていたTOSS体育中央事務局の竹森正人氏から「太田先生の太鼓の使い方,根本流ですね」と言われました。
 どのようなところからそう感じたのかを聞きました。

・音色が似ている。
・小指を立てて鳴らしている。
・ゲーム中も太鼓を鳴らし続けている。
などを挙げられました。
 
 これは私にとって,大変うれしいことでした。
 リズム太鼓を本格的に使い始めてから,7年になります(それ以前も時々使ってはいましたが…)。常に根本先生の太鼓の使い方を意識してきました。
 
 セミナーに参加するたびに,根本先生がどんなときに,どんなふうに太鼓を使っているのかを観察していました。こういった微細技術は,セミナーで学ばなければ得られません。
 
 根本先生の場合,太鼓が指示を出すというイメージです。太鼓によって,子どもが動いていると感じます。太鼓の心地よいリズムに乗って,動き出すのです。
 根本先生曰く「魔法の太鼓」です。
 
 私が現在使っている太鼓は2代目です。
 
 初代はエバニュー製の直径25cmのものでした。持つところは,穴が開いています。
 これは大変重宝しましたが,どうも音が根本先生の太鼓と違うのです。どことなく甲高い感じです。ねじを回してチューニングを調整してはみたものの,どうもイメージが違いました。チューニングを調整しすぎて,もともとの音色がよく分からなくなってしまい,買い換えることにしました。
 
 現在使っている2代目は,ササキ製の直径30cmのものです。持つところも取っ手になっていて,根本先生のと同じです。これは音が根本先生のものに近いような気がしています。
 
 まだまだ根本先生には追いつけませんが,私も「魔法の太鼓」を通して子どもたちに魂を伝えていきたいです。

TOSS体育東北フレッシュセミナーIN山形 2

2008-08-10 00:05:44 | 教師修業
 根本正雄先生からの講評をいただいた。
 根本先生は最初に「はしごドッジボール,どうだったでしょうか。面白かった?普通?つまらない?」と参加者に挙手させた。
 私はドキドキしながら反応を窺った。面白かったという方と普通だったという方が半々ぐらい,つまらないという方はいなかった。

 次に根本先生は「これは……素晴らしいんです」と力強く続けた。あまりに過分な言葉に驚いた。

 根本先生からのコメントをまとめる。

・ゲームをするには,基礎技術・基礎技能を習得しないと,楽しくできない。ドッジボールでの基礎技能は,投捕である。

・投捕の技能を「壁ぶつけ」というタスクゲームで習得させたのがよい。

・タスクゲームが集団化されていた。集団化・得点化することによって,「みんなでがんばろう」という気持ちが出る。無意識のうちにコミュニケーション能力が育つ。

・発問が論理的思考を促す。しかも,話し合いという言語活動を通して,ポイントを見つけさせていた。

・「黄色い線をまたぎなさい」という指示が素晴らしい。またぐことによって,1歩前に出る。運動のしくみ・原理に気付かせ,習得させることができる。

・「はしごドッジボール」の場づくりが素晴らしい。普通のはしごドッジボールというのは,コートの広さがすべて同じである。それに対して,今回は斜めに線が引かれ,コートの広さが違っている。個人差に対応した場づくりになっている。個人の能力を最大限に発揮できる場づくりになっている。
 

 大変恐縮するようなコメントであった。根本先生の分析によって,自分で意識していなかったところまで理論化された。
 
 今後も,「コミュニケーション能力」「論理的思考」「言語活動」という新たな視点を加味しながら,体育の授業をつくっていきたい。

TOSS体育東北フレッシュセミナーIN山形 1

2008-08-09 23:58:00 | 教師修業
 8月8日,「第6回TOSS体育東北フレッシュセミナーIN山形」に参加した。会場は,酒田市生涯学習施設里仁館体育館である。

 私は「当てよう とろう 全員参加 はしごドッジボール」の模擬授業を行った。
 会場への到着が遅れ,模擬授業の順番を入れ替えていただいた。また,ビニールテープを貼ったりカラーコーンを置いたりといった場の設定も,既にしていただいていた。TOSS山形の先生方の対応に感謝である。おかげで大変リラックスして授業を行うことができた。

 授業内容で,事前のサークルでの模擬授業と変更したところは,次のところである。

(1)授業の初めに,「今日は2つのゲームをします。壁ぶつけとはしごドッジボールです」と言って,見通しを持たせた。

(2)1回目の壁ぶつけのあと,「回数を多くするためには,どうしたらいいでしょうか。」と拡散的発問をし,グループで話し合わせた。

(3)「脚はそろえたほうがいいですか。一歩前に踏み出したほうがいいですか」「投げ始めのとき,へそは前向きのほうがいいですか。横向きのほうがいいですか」と集中的発問をした。

(4)壁ぶつけで,1歩踏み出して投げるときに「黄色い線をまたいで投げましょう」と指示した。
 

 (1)(4)は,サークルでの検討では話題に出なかったが,付け加えたものである。
 (1)は特別支援対象の児童を意識して行った。見通しを持たせることで,安心感を与えるのである。
 (4)は,実際に2年前,1年生に授業したときに効果があった指示であったので,付け加えた。
 
 (2)の拡散的発問では,「人の入れ替えを速くする」「剛速球を投げる」「強いボールを投げる」といった意見が出された。予想通り答えが,いろいろと分かれた。
 「剛速球」「強いボール」という意見を受けて,投げ方にポイントを絞ったのが(3)の集中的発問である。
 
 授業はスムーズに流れ,私としては盛り上がった授業になったという実感を得た。
 
 授業が終わってすぐ,山形の堀先生から「はしごドッジ,面白いですね。本気になりました。ぜひ子どもたちにやってみます」と声を掛けていただいた。