Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

10年

2011-07-25 23:20:34 | 教師修業
 今日は,私にとって記念日です。

 私が初めてサークルに参加したのが,2001年7月25日。
 この日,「スタートライン2000」に参加したのです。
 今日でサークル活動に足を踏み入れてから,満10年となりました。
 緊張しながら泉の市民センターに行ったのをはっきりと覚えています。
 まだ立て直す前でボロボロの建物でした。

 「興味があるぐらいでサークルに来ないでほしい」と,メールでは厳しい返答だった代表の村上さんが,笑顔で迎えてくださいました。
 村上さんのほかに,千絵さん,澁谷さん,櫻井さん,瀬川さん,片倉さん,平間さんがいました。

 片倉さんの石巻のシャッター通りを題材にした「まちづくり」の模擬授業,そして,千絵さんの屋台村のレポートに衝撃を受けました。

 ちなみに,この日,私はレポートを持っていっていません。
 どことなく敗北感がありました。

 全てはここから始まったのです。

 この10年間様々なことがありました。
 本当に様々なことがありました。

 いろいろな人たちに支えられて現在の私があります。
 10年間続けてこられたのも,みなさんのおかげです。

 鍵山秀三郎氏が「10年偉大なり,20年畏るべし,30年にして歴史なる」と述べています。
 全く偉大な域には達していませんが,今後もコツコツと努力を積み重ねていきたいです。

 今日からまた新しいスタートラインに立って,前進していきます。

節電の授業 2

2011-07-17 00:00:30 | 特別活動
 「家族と取り組む節電」についてチェックした。
 既に自分の家でやっている項目には「◎」,これからやってみようと思うものには「○」をつけさせた。

 駆け足の授業になったが,最後に「夏休み節電チャレンジシート」を配布し,夏休みの課題として節電に取り組むことを説明した。

 節電に関しての授業を行っただけでは不十分である。
 今回は,理解しただけでは駄目なのである。
 理解にプラスして,実践が伴わなければならない。

 これは,やってもやらなくてもどちらでもよいという類のものではない。
 強制的にでもさせなければいけない。

 そのためには,「夏休みの課題」という形式を取るのも一つの策であると考える。
 そのために「チャレンジシート」も付いてきているのだ。

 また,子どもたちに意識づけしただけでは,さほど大きな効果は期待できない。
 家庭を巻き込んでいかなければならない。

 そのために,学級通信や個人面談などで,今回の授業について知らせる必要がある。
 そして,家庭への啓蒙を図っていくのである。

 「チャレンジシート」にミニ作文を書き,事務局に送ると感謝状が贈られるという。
 子どもたちへの動機付けのひとつになるのかもしれない。

 しかし,この際,感謝状がもらえるかどうかなどということはとても小さなことである。

 常に節電を意識し,必ず取り組んでもらわなければ困るのである。
 これは国家のためなのである。
 これは国家を揺るがす大問題なのだ。

節電の授業 1

2011-07-16 23:56:08 | 特別活動
 15日(金),節電に関する授業を行った。
 経済産業省で発行した「こども節電学習テキスト」を使用した。
 テキストに沿って授業を展開していった。

 表紙のグラフのタイトル,縦軸,横軸の表しているもの確認した。
 今夏,東京電力で1日に供給できる量である5380万kWのところに赤鉛筆で線を引かせた。

 「もし,5380万kWを上回ってしまったら…」と書いてあります。
 今年の夏,上回るかもしれないと思う人?絶対大丈夫だと思う人?


 大丈夫という子はいなかった。

 去年のような調子でみんなが電気を使い続けたら,間違いなく上回ってしまいます。
 
 需要が供給を上回れば停電になることを確認した。

 どんな問題が起こるのか具体的に把握させなければならない。
 これは現実に迫っている問題なのである。
 子どもたち自身の生活にも関わってくるのである。

 テキストでは東京電力のことについて書かれている。
 これは東北電力も同じであることを説明した。
 1370万kWの供給量に対して,需要が1480万kWの見込みである。

 大きな停電が起こると,どんな困ったことが起こるか,テキストのイラストを見ながら書かせた。
 次のようなことが発表された。

 ・エレベーターが使えない。
 ・電車が動かない。
 ・レジが使えない
 ・手術ができない。
 ・信号が止まる。
 ・工場でモノが作れない。

 需要が供給を上回っているのは,9時から17時である。
 この部分は,企業などの努力が必要となる。
 
 家庭で消費電力が多くなる時間帯がある。17時から20時である。
 この時間帯にどうやって消費電力を減らすかが,問題である。
 子どもたちが自身の生活の中で工夫できるところである。
 次のような意見が出た。
 
 ・ゲームをしない。
 ・テレビは時間を決めて見る。
 ・別に見たくないテレビ番組は見ない。
 ・誰もいない部屋の電気を消す。
 ・家族がひとつの部屋で過ごす。
 ・使っていないコンセントを抜く。
 ・エアコンの温度を高めにする。
 ・早く寝る。

理解し難い子どもたちの言動 2

2011-07-15 22:56:17 | 教師修業
 先日の教育実習生のお別れ会でも,私は似たような場面を目にした。

 本来,感動に包まれる場面になるはずだったシーンでも,盛り上げることばかりに一生懸命な子どもたちの姿があったのである。
 1人1人が感謝の言葉を伝えれば,「イェ~イ」と言って拍手する。
 歌を歌えば,訳の分らぬ振り付けをして盛り上げようとする。
 それは一見すると,実習生を茶化しているようにさえ思われた。
 異様なシーンであった。
 お別れ会という場面でなければ,すぐにやめさせ,その行為を諫めたはずである。

 このようなことを毅然として語り聞かせたあと,B君,Cさんも転校する旨を知らせた。

 ついては,お別れの手紙をみんなに書いてほしいと話し,黄・赤・緑の3種類の便箋用紙を配った。
 黄がAさん,赤がB君,緑がCさんへの手紙である。

 紙を配り終わったとき,またしても場の雰囲気を読めない発言が聞こえた。

 「先生,何行書けばいいのですか」

 いったい何を言っているのであろうか。

 例えば,ここで「20行です」とでも答えようものなら,この子は「そんなに書くのですか」という反応をするのだろう。
 「3行です」と答えれば,「やった」と言い,本当に3行でやめてしまうつもりなのだろう。

 更に次のような発言もあった。

 「みんなに違うことを書くのですか」

 いったい何を言っているのだろうか。

 3人とも同じ内容になる可能性など,あるはずがないのではないだろうか。

 子どもたちは冗談半分で質問しているのではない。
 真顔で質問しているのである。
 そのことがまた腹立たしく,かつ悲しい。

 なぜこういう発言が出るのだろうか。

 自分が教員になったのは22歳。最初に教えた子との年齢差は13である。
 現在38歳。今教えている子どもたちとの年齢差は27である。
 子どもとの年齢差が大きくなった。
 私と子どもとの世界観が違い過ぎるのだろうか。

理解し難い子どもたちの言動 1

2011-07-14 22:52:27 | 教師修業
 最近,理解し難い子どもたちの言動に出くわすことが少なくない。

 今日も,象徴的な出来事があった。
 私のクラスに夏休み中に転出する子が3名いる。
 それで,今日の学活の時間にそのことを紹介しようとした。

 「今から残念なお知らせを3つします。1つ目です。Aさんが転校することになりました」

 普通,こういう話をされたら神妙な顔つきになるものだと私は思う。
 ところが,子どもたちの反応はく全く違った。

 「はい,さようなら~」
 「バイバ~イ」

 笑顔でこのように手を振っているのである。
 ここは盛り上がる場面ではない。
 このような状態は,私から見ると異状である。
 このような反応をした子が1人や2人ではないのである。

 子どもたちに話すのをやめた。
 教室が静寂に包まれる。

 数秒間の沈黙ののち,毅然として次のように言った。

「先生は,今のようなみなさんの反応はおかしいと思う。
 人と人とが別れるというときに,盛り上がって騒いでいる,喜んでいるというのが,先生にはどうしても理解できない。
 別れるというのはとても悲しいことだ。辛いことだ。
 今のような反応をされて,果たしてAさんが嬉しいと思うのでしょうか。
 今のような行動がおかしいと思わないのなら,みなさんは異常です。
 それとも,みなさんを異常だと思っている先生がおかしいのでしょうか。
 きっとそんなことはないはずです。
 おかしいのは先生ではなく,みなさんの方だと思います」

 ここは喜ぶ場面ではないことは明らかである。
 しかも,私は「残念なお知らせをします」と予告してから話し始めているのである。

 別れというものがどういうものなのか,子どもたちは理解できていない。

低学年の鬼遊び 4

2011-07-11 00:14:10 | 体育
(3)宝運びゲームⅡ(作戦を立てる)

 授業の流れは次の通りである。
 ①作戦タイム
 ②ゲームⅠ
 ③作戦の検証・修正
 ④ゲームⅡ

 ③では次のように指示した。
「うまくいった時の動きを参考にして,もう一度作戦を立てなさい。うまくいかなかったことは外しなさい」

 戦術は,前時が終了後に全員にノートに記述させている。
 したがって,作戦タイムでは1人1人が考えを持って話し合いに臨んでいる状態である。
 1年生でも自分の意見を持ち,記述することは可能なのである。

 5時間目に,子どもたちが話し合ってまとめたチームの攻撃の戦術は,次の通りである。
 ○青チーム:おとり作戦
 ○赤チーム:おとり作戦
 ○緑チーム:おとり作戦
 ○黄チーム:3人ずつ2チームに分けて突破

 おとり作戦が多いが,それぞれのチームでおとりの方法が若干異なっていた。
 これらの作戦は十分に機能しており,作戦に応じた動きができていた。
 また,空いているスペースを見つけて走り抜けたり,フェイントを入れたりする動きが随所に見られるようになってきた。

 6時間目には,守備の作戦を考えさせた。
 子どもから出たのは,2人のうち1人は必ず止めて侵入を最小限に食い止める方法と,マンツーマンディフェンス,挟み撃ちである。

 もうひとつ,教師から守備隊形の工夫について紹介した。
 これまでは3か所ある「じゃまじゃまゾーン」には必ず2人ずつ守備者が入っていた。
 それを,必ずしも2人でなくてもよいとルールを変更した。
 その結果,フォーメーションの変更を行ったのが3チームあった。

 赤チームは1-2-3と組み,わずか3点という最少失点を記録した。
 「1-2-3はいいが,3-2-1は駄目だ」という。
 Rさんが理由を次のように説明した。

 3-2-1だと,もし最初のところで突破されてしまうと,あとから防ぎにくくなる。1-2-3だと,走って疲れてきたところを3人で守っているので食い止めやすい

 最後の7時間目には,緑チームが次のように考えていた。
 
 1-2-3にしました。でも今日は,1番前がとっても遅くて,2番目が中くらいで,3番目が1番速い人。
 
 足の速さまで考えて,配列を考えたというのである。
 これらの守備の戦術に応じた動きも,十分にできていたといえる。

 1年生でも戦術学習は十分に可能であったといえる。
 「ボールを持たないときの動き」につながる戦術や動きが随所に見受けられた。

低学年の鬼遊び 3

2011-07-10 21:04:06 | 体育
(2)宝運びゲームⅠ(慣れる)

 3~7時間目は「宝運びゲーム」を行った。
 宝運びゲームのルールは次の通りである。

 ・攻撃側は1人1個宝(紅白玉)を持つ。タグを取られずにゴールラインまでたどり着いたら宝置き場に宝を置く。
 ・宝を置いたら,スタートラインに戻り,再度宝を持ってスタートする。
 ・途中で鬼にタグを取られたら,タグを返してもらってスタートラインに戻り,再度スタートする。
 ・守備側は「じゃまじゃまゾーン」から出られない。
 ・多くの点数を取ったチームの勝ちとなる。

 3~4時間目は,特に戦術を話し合わせる予定はなかった。
 ゲームを行って,動きに慣れさせる段階のはずであった。
 ところが,教師から投げ掛けが何もなかったにも関わらず,全チームがそれぞれ戦術を話し合い始めた。

 ゲームがスタートすると,最初のうちは一気に突破しようとする動きが多く見られた。
 守備側が攻撃陣の動きについていけず,タグを取ることができなかった。

 しばらくすると,1対2や2対2の状況が生まれてきた。
 ここがこのゲームの真骨頂である。どのような作戦を立てたかが試されるところである。

 Mさんはじゃまじゃまゾーンの手前に立って守備者を撹乱しているだけで,なかなか突破しようとしない。
 これは作戦であり,Mさんが相手を引き付けている間に,ほかの子がゾーンをすり抜けていくという戦術であった。
 1回目のゲームの時点で,このような高等な戦術(おとり作戦)が出てくることに驚いた。

 子どもたちの感想から,次のような戦術を立てていたことが分かった。

 ・人のいないところを走り抜けていく。
 ・おとり作戦
 ・フェイント作戦

 また,4時間目の試合では,攻め1人守り2人という状況になったときの動きで優れた動きが見られた。
 1人で突破しようとせず,2人あるいは3人揃うまで待っているという作戦が取られていたのである。
 
 また,くるくると回りながらゾーンを突破するという動きも見られた。
 これは,2時間目で紹介した動きを取り入れたものである。

低学年の鬼遊び 2

2011-07-09 09:43:25 | 体育
(1)タグ取り鬼遊び

 1時間目,2時間目はタグ取り鬼遊びである。次のような流れで行った。

 ①全員鬼でのタグ取り(攻守混合型)
 ②ゲームⅠ 6対6(攻守交替型)
 ③作戦タイム
 ④ゲームⅡ 6対6

①全員鬼でのタグ取り(攻守混合型)

 全員が鬼です。タグをたくさんとった人が勝ちです。
 2本とも取られた人は,1度コートの外に出ます。予備のタグを取ったら復活します。


 30秒ほどで行った。優勝者は4本とることができた。

 どうやったらタグをたくさん取れるか聞いた。
 すると,「後ろから行って取る」「動きの遅い子をねらう」「止まっている子をねらう」という意見が出た。

 また,タグを取られないためにどうすればよいかを聞くと,「すばやく逃げる」「フェイントを入れる」という意見が出た。


②6対6(攻守交替型)

 青対赤をします。
 最初に青が攻めます。赤は逃げます。


 30秒ほどで攻守交替させた。

 子どもたちは,次のように戦術を考えていた。
 個人で考えた戦術を作戦タイムでチームの仲間に広げていった。

 ・敵の後ろに回り込んでタグを取る。
 ・止まっている人をねらう。
 ・挟み撃ちにする。
 ・タグを取られないようにジャンプしながら逃げる。
 ・回ったりしゃがんだりしながら逃げる。
 
 その他,よい動きをしている子どもを見つけ,紹介した。
 逃げ方に特徴があったのである。
 くるくると体をひるがえしながら逃げ,敵にタグを取られないようにしていた。
 よい動きを教師が見つけて紹介することで一般化していくのが1年生ではよい。

低学年の鬼遊び 1

2011-07-08 22:49:36 | 体育
 「鬼遊び」という単元は,低学年のみにある。
 そのため,どのような系統になっているか意識されることなく指導されているのが現状である。

 「鬼ごっこをすればいい」と考えて,「高鬼」「色鬼」「凍り鬼」などをして遊ばせているだけの教師もいる。
 そのような授業に何の学びがあろうか。
 鬼遊びの授業は,遊び方を教えるものではない。
 子どもの認識としては「遊び」でもよいが,教師のねらいが「遊び」ではいけない。

 低学年の鬼遊びについて,学習指導要領解説には次のようにある。

イ 鬼遊び
(ア)一定の区域で逃げる,追いかける,陣地を取り合うなどの簡単な規則の鬼遊びをする。
(イ)工夫した区域や用具で楽しく鬼遊びをする。
[例示]
 ○一人鬼,二人組鬼
 ○宝取り鬼,ボール運び鬼
 ・相手(鬼)にタッチされたり,自分のマーク(タグやフラッグ)を取られたりしないように,逃げたり身をかわしたりすること。
 ・相手(鬼)のいない場所に移動したり,駆け込んだりすること。
 ・2・3人で連携して,相手(鬼)をかわしたり走り抜けたりすること。
 ・逃げる相手を追いかけてタッチしたり,マーク(タグやフラッグ)を取ったりすること。


 ここから読み取れるのは,鬼遊びで身につけさせなければならない技能が,明確にあるということである。
 
 鬼遊びで習得した技能は,主に中・高学年でのゴール型ゲームにおける動きへと系統的につながっていく。
 
 ボールゲームにおける技能は「ボール操作」及び「ボールを持たないときの動き」で構成されている。鬼遊びは後者につながる動きを習得させる運動であると考えられる。

 「ボールを持たないときの動き」とは,空間・ボールの落下点・目標(区域や塁など)に走り込む,味方をサポートする,相手のプレイヤーをマークするなどのボール操作に至るための動きや,守備にかかわる動きである。

 だが,実際にそのような動きづくりを意識した授業はあまり行われておらず,中・高学年のゴール型ゲームへの連結がうまく図られていないという実態がある。

 1年生でボールを持たないときの動きを意識した鬼遊びを行ったことがある。
 次のように行った。

■習得 タグ取り鬼遊び 2時間
■習得 宝運びゲームⅠ(慣れる) 2時間
■活用 宝運びゲームⅡ(作戦を立てる) 3時間