Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

防火水槽を追究する

2011-01-27 20:07:08 | 社会
 防火水槽の標識の写真を配って,ノートに貼らせた。
 そして,「これについて,分からないこと,気になること,面白いなと思うこと,知っていることを書きなさい」と指示した。

 「わ・き・お」というと,「分かったこと・気づいたこと・思ったこと」がTOSSでは通常である。
 しかし,追究活動に向かわせるための手立てとしては,「分からないこと・気になること・面白いこと」というのも面白いと思っている。

 机間巡視し,指名計画を練った。
 授業で取り上げる価値があるかどうかを考えながら巡視している。
 「なるほど」「へえ」「ん?」などと言いながらノートを指さしていく(低学年の場合は,頭をなでることもある)。
 そして,「ノートを指さされた人は立ちなさい」と指示して発表させていくようにしている。

 最初に分からないこと,気になることについて発表させた。
 出された意見は次の通りである。

 ・防火水槽って何?
 ・どこにあるのか?
 ・水槽がない!
 ・木があるから(燃えやすいものがあるから)防火水槽があるのかな?
 ・何歩おきにあるのか?
 ・何であるのかな?
 ・何に使うのか?
 ・消火栓と何が違うのか?
 ・公園の前にあるのか?

 知っていることとしては,次の意見が出た。

 ・火事のときに使う水をためておくところ
 ・看板の近くに水槽があるはずだ
 ・東照宮駅のそばにある

 ここから子どもたちの議論が始まった。

「水を貯めておくところだというけれど,水槽なんかないんじゃないか」
「いや,水槽があるはずだ」
「学校のプールにも同じ看板がある。プールみたいなのがあるんだ」
「公園にそんなのがあったら,危ないじゃないか」
「金網みたいなので,人が入れないようにしてあるんだ」
「そこの公園でプールなんて見たことないよ」
「地下に埋めてあるんだ」
「消防署に見学に行ったとき,防火水槽というマンホールがあった」
「マンホールにつながっていて,そこの水を使うのか?」
「消火栓とどう違うんだ?200歩おきぐらいに消火栓があるんだけれど。水槽なんて必要なのか」

 ここからの子どもたちの追究が楽しみである。

消防署までの道中 2

2011-01-25 00:00:58 | 社会
 いよいよ出発である。
 子どもたちは鉛筆としおりを持って,消火栓やら消火器やらをチェックしようと躍起になっている。
 ところが,機先を制するように「メモしながら歩くなんて危ないからやめなさい」と学年の先生から指導が入ったらしい。

 しかし,そんなことにめげないのが私の学級の子どもたちである。
 見つからないように,しっかりと調べながら歩いていったのである。

 道路に出てちょっと歩くと,「おっ!あった!」「あっ!あそこにもあるぞ!」「先生,見て見て!」「ソフト!ソフト!」などと声が挙がる。

 消火栓の数を数えたり,消火栓と消火栓の間が何歩離れているかを数えたり,消火器が駐車場にあることを発見したり,防火水槽を発見したり,いろいろなマンホールに着目したり…。
 消防署に着く前に,しおりのメモ欄が埋め尽くされんばかりである。

 往路では,他の先生の目を気にして調べられなかった子もいた。
 たくましいことに,そういう子は復路で調べていた。

 往路は私のクラスが先頭で歩いていったが,復路は逆順で歩いて最後尾なので,他の先生の目を気にせずにじっくりと調べられるというわけである。
 一番後ろを歩いてきた子どもたちは,じっくり調べ過ぎて他のクラスメートの姿も見えないほどに遅れてしまった。

 Sさんが次のように言った。
 「マンホールなんて,全然気にしたことなかったけれど,こうやって調べてみると面白いね」

 このひとことは,追究の本質をズバリと言い表している。
 遊びが勉強になっているのである。

消防署までの道中 1

2011-01-24 21:34:42 | 社会
 今日,仙台市消防局・青葉消防署に校外学習に行った。
 移動手段は徒歩である。30分間,ただ歩くだけではもったいない。
 道中にくらしを守るための様々なモノがあるのである。

 1時間目開始が8時50分,消防署に出発するのが9時10分。
 この20分間にどうやって意欲づけをすればよいか考えた。

 昨日撮ってきた写真を子どもたちに提示すればよいだろうと考えた。
 B4かA3に拡大して提示しようと考え,朝に学校で印刷することにした(家ではA4までしか印刷できないので…)。

 ところが,トラブル発生。まず,パソコンの起動が遅すぎることである。
 やっと動いたと思ったら,今度はプリンターの故障である。カラープリンター,白黒プリンターともにダウン。
 急遽テレビにパソコンをつないで,スライドショーで提示することにした。

 「今日は歩いて消防署に行きます。歩いていく道の途中に,何か防火に関係ある物はないだろうか」と問うと,「消火栓がある」とある子が言った。「そうだ,マンホールだ」と別の子。

 「では,いまからこの学区にある防火に関係のあるものを見せます」と言って,スライドショーを見せた。
 自分の通学路などが写って盛り上がる子どもたち。

 「どんなものがありましたか」と問うと,消火栓,防火水槽,消火器,移動式粉末消火設備などと答える。

 消火栓のスライド画像が多かったので,消火栓の数は結構多いのではないかと子どもたちはいう。
 「では,消防署までの道に消火栓がいくつあるかを,算数で勉強したように『正』の字で数えながら歩くのもいいですね」
 「消火器はどういう場所に置いてあるのか,研究しながら歩くのもいいね」などと投げ掛けていった。

 「ところで,消火栓って何ですか」と唐突に問うた。
 消火栓がたくさんあることは何となく分かっている。
 しかし,それが何なのか子どもたちは答えられないのである。

 「ちょっと分からないね。でも,『はてな?』があるからいいのです。分からないから消防署に行って聞いてくるのです。聞きたいことや調べたいことがないのなら,校外学習なんかに行く必要はないのです。そして,調べてきた結果,もっと調べたくなったとか新しい『はてな?』が出てきた人が,本当に勉強してきた人です」と説明した。

くらしを守る

2011-01-23 21:43:43 | 社会
 社会で「くらしを守る」の授業を行っている。

 指導計画としては,①校内の防火設備→②まちの防火設備→③消防署の仕事と展開させていく予定であった。

 現在,①の校内の防火設備について子どもたちが追究しているところである。
 消火器,感知器,消火栓,火災報知機,防火シャッターなどの数,どこに設置されているかなどを調べている。

 今日,教材研究として,学区内の防火設備を見て回り,写真撮影をしてきた。
 写真はあまり社会の学習に意欲的ではない子の通学路にあるものにした。
 
 消火栓,防火水槽,駐車場にある消火器などチェックしてきた。
 これらは子どもたちが普段目にしているはずである。
 しかし,防火設備であることを意識して見てはいないはずである。
 無意識に見ているのである。
 授業で私に問われて,初めて意識化されるのである。
 
 私もそうである。
 教材というフィルターを通さなければ,これらのものを意識的に見るということはない。
 
 消火栓を見ていったので,様々なマンホールを目にした。

 実にいろいろな種類のマンホールがあることが,今日改めて分かった。
 汚水,雨水,止水弁,仙台市ガス局…。仙台市の花である萩をデザインしたマンホールもある。
 
 分からないのは,仙台市のマークに「ソフト」という文字が入っているものである。
 何のマンホールなのだろうか。結構あちこちにあった。
 
 本題から外れるが,このようにマンホールを追究する活動に子どもたちも入っていく可能性がある。
 しかし,それはそれで面白い。
 「くらしを守る」という単元名からは外れていない。
 
 明日,消防署の見学である。
 私の指導計画の②は飛ばしてしまうことになる。
 しかし,徒歩で消防署まで行く間に,消火栓がいくつあるか調べさせながら行くのもいいと考えている。

プレルボール 4時間目

2011-01-22 00:04:02 | 体育
 1月21日,プレルボールの4回目の授業を行った。

 まず,2つのチームを指名し,示範ゲームをさせた。
 2チームのうちひとつは,「プレル-プレル-キャッチ-シュート」の合言葉で4段攻撃になってしまっていたチームである。この誤りを正さなくてはならない。
 ただ,前回の授業終了後に誤りを指摘し,指導していたので,既に修正されていた。
 そのため,見ている子たちにとっては,理想的なゲームを見ることになった。
 
 今回は,いきなりゲームに入った。
 「プレル-プレル-キャッチ-シュート」の合言葉を言い,3段攻撃になっているかを巡視していった。
 
 すると,翼君のチームがワンプレーごとにポジションを入れ替えているのが目に入った。
 レシーバー,セッター,アタッカーをローテーションしているのである。

 1回目のゲームが終わり,集合させた。
 そして,「翼君のチームは,他のチームと違う工夫をしています。どんな工夫かを見つけなさい」と指示して,翼君のチームのゲームを見せた。
 
 子どもたちはポジションが変わっていることに気づいた。

 今まではいつも同じ子が「キャッチ-シュート」のアタッカーの役を担っていた。
 そのように役割がパターン化されていることによって,ゲームが安定してきたという側面もある。
 しかし,それでは技能の向上が望めない。

 2回目のゲームでは,役割を交替しながらゲームを進めていた。

 次回からは,はしごドッジボール形式の入れ替え戦でゲームを進めることを予告し,授業を終えた。

プレルボール 3時間目

2011-01-19 20:46:54 | 体育
 1月18日,プレルボールの3回目の授業を行った。

 まずは何回パスが続くか,ボールパスゲームから行った。
 一瞬キャッチしてもよいというルールである。
 ボールをコントロールする技能を身につけさせていく。

 「慣れてきたら,ボールをキャッチせずに両手の平手打ちでやってみよう」と指示したが,これはボールがコントロールできず,難しい様子であった。

 次にゲームである。
 ネット代わりに使っていた工事用のポールを外倉庫に持っていって数が足りなくなったので,平均台を使った。

 試しのゲームのあと集合させ,ボールをつなぐ合言葉「プレル-プレル-キャッチ-シュート」の合言葉を,示範しながら指導した。

①「プレル」→自陣でバウンドしたボールをレシーバーがワンバウンドでセッターにパス
②「プレル」→セッターがワンバウンドでアタッカーにパス
③「キャッチ-シュート」→アタッカーがボールをキャッチし,その場から相手コートにワンバウンドで投げ入れる

 3段攻撃である。
 レシーバー,セッター,アタッカーと役割が明確になる。

 なぜ前衛が1人で後衛が2人なのか,動きを通してその理由を理解できてくるのではないかと考えた。

 しかし,そうはならなかった。
 合言葉を言い,それに従ってパスも回しているのだが,前衛の子がシュートしていたり,3段攻撃のはずが4段攻撃になっていたりするチームが見られた。
 4段攻撃になるのは,合言葉と動きが合っていないからである。
 4段攻撃になる結果,前衛の子がシュートしてしまうのである。

 動きの誤りを指摘する時間がなく,具体的に指導できなかった。

 「1回のプレーで2回ボールを触っている人がいます。そういうチームは,間違っています」と最後に指摘すると,「あれ?うちのチームはそうだ」「なんでだろう」という声が挙がっていた。

トイレ掃除

2011-01-17 23:24:35 | 教師修業
 学校のトイレ掃除には,相当力を入れてきました。
 最低でも週1回,自分のクラスの子が使うトイレの掃除をしています。
 これを続けて4年ほどになります。

 子どもたちももちろん掃除をしてはいます。
 しかし,「これで本当に掃除したのかな」というような状況です。
 掃除分担が私のクラスではないので,なかなか指導の手も回りません。
 そもそも,トイレ掃除を子ども任せにしていては駄目なのではないかというのが私の立場です。
 
 仙台市の場合,業者によるトイレ清掃も行われています。
 でも,私はいまいち信用していません。
 床のタイルに至っては,水を撒いてゴミと水を混ぜているだけのような感じすらします。
 
 勤務校のトイレ清掃の状況は,結構ひどいです。
 清掃状況がひどいというより,利用の仕方がひどいのです。
 
 私がいま掃除をしているトイレは,3年生の私のクラスと2年生3クラス,合わせて4クラスが主に利用しています。
 ちぎれたトイレットペーパーが散乱していたり,トイレットペーパーの芯が床に投げ捨ててあったりすることが多いです。
 
 利用の仕方の指導は当然必要ですが,そのような光景を子どもたちが目にしないように素早く片付けてしまった方がよいと思っています。
 水周りが汚れているのを目にすれば,子どもたちの心は荒みます。

 なぜ利用の仕方がよくないかというと,トイレが暗く陰気な感じがするからです。
 個室に入ると,かなり暗く,怖いです。
 子どもにしてみれば,あまりの恐怖にゆっくりと用を足している場合ではありません。
 中には,個室に2人で入っていく女子を見かけることもあります。
 もちろん指導はしますが,気持ちは分かります。

 電灯を増やしてもらうよう,反省会で要望を出したり,校長に直接意見を言ったりしましたが,設備的に難しいという回答でした。
 難しいことなど分かっています。難しいからこそ改善してほしいのです。

 しかし,難しいと言われたからには,別の手立てが必要です。

 今日,男子トイレの小便器にターゲットシールを取りつけてみました。
 的があれば,狙うのが人間の心理です。
 的に向かって小便をすることによって,便器から小便がこぼれないという効果をねらっています。
 しかも,うまく当たると黒色が消えて,「100」という文字が出てくるのです。

 子どもたちが楽しみながら,きれいに使ってくれるといいです。

プレルボール 2時間目

2011-01-16 13:52:42 | 体育
 1月14日,プレルボールの2時間目の授業を行った。

 体育の時間にいつも使っている4色のチームを2つずつに分け,3人組が7チーム,4人組が1チームとなった。

 「今からプレルボールの試しのゲームをします。試しなので,同じ色のチーム同士で戦います」と説明した。

 まず,示範を見せ,サーブの仕方やどんなときに点数が入るのかを確認した。
 また,返球されてきたボールをキャッチしたあとに歩くプレーが見られたので,それはできないことを確認した。

 不安は大きかったが,とりあえずゲームに入った。
 やりながらルールを確認したり,疑問点を出したりしていけばよいと考えた。

 子どもたちの動きを見ていて,次のような問題があると感じた。

 ①ボールのコントロールがうまくできていない。
 ②前衛・後衛に分かれることなく,一直線の隊形を取ったり,バラバラにいるだけの状態であったりする。
 ③いつも同じ子がシュートをしている。
 ④前衛の子がシュートするので,スペースが狭く,うまくワンバウンドでシュートできない。

 1回目の試しのゲームが終わったあと,子どもたちを集めて指導した。

 ②の隊形については,「今は何となくバラバラにいるだけでした。基本的な隊形は前に1人,後ろに2人です。なぜそうなのかは,だんだん分かってきます」と説明した。

 ④については,「シュートするのは,前の人がいいですか。後ろの人がいいですか」と,演示しながら発問した。
 前の人がシュートすると,スペースが狭くてうまくワンバウンドで打てないことや,強いボールをシュートできないことを,子どもたちから引き出した。

 その後,2回目の試しのゲームを行った。

 隊形に変化が見られ,アタッカーの位置も変わったチームはあったが,なぜ前衛1人,後衛2人がよいのかを理解できていないために,動きがちぐはぐになっているチームが多かった。

 次回は,「プレル-プレル-キャッチ-シュート」の合言葉を指導し,動きを変えていきたい。

新出漢字の指導

2011-01-15 00:03:47 | 国語
 1月12日の国語の時間,「今度から漢字スキルの新しい漢字は,先生ではなくみんなが教えることとします。次のように割り振ります」と言って,子どもに漢字を割り振っていった。

 そして,「間違って覚えてしまった友達がいたら,それは教えた人のせいかもしれません。責任を持ってしっかり教えなさい。担当になった人は,その漢字について聞かれたら,何でも答えられるようにしておきなさい。例えば,漢字の成り立ちとか,意味などです」と投げ掛けた。

 次のようにさせる。

 ①漢字スキルに出ている熟語,部首などを読ませ,他の児童が追い読みをする。
 ②黒板に書いて,筆順を確認する。他の児童はそれに合わせて空書きする。

 ①の部分はこれまでも子どもたちにさせてきた。
 だから,新しいのは②の部分だけである。

 新出漢字といっても,残り19字しかないし,読みについてはほとんどの子が既に読めるようになっている。

 14日に新方式1回目の漢字学習を行った。

 Mさんは「昭」という漢字の成り立ちを調べてきて,発表した。
 Rさんは「和」という漢字の4つの意味を調べ,それぞれの熟語をノートにメモしてきていた。
 2人の子がこのように調べてきたことは,2人だけの功にはとどまらない。
 波及効果として,次回の子もしっかりと下調べをしてくるはずである。

 このように子どもに指導させる方式の優れている点について,野口芳宏氏は次のようにいう。

 ①子どもに指導させる方が集中する。
 ②発表する子の方も真剣になり,自学自習の訓練にもなる。
 ③発表する子にとっては発表練習の場となる。
 ④少なくともその子にとっては,割り当てられたその1文字に対する完全習得が期待できる。
 ⑤このような指導法を続けていると漢字に対する関心が高まる。

  野口芳宏著作集『鍛える国語教室5 言語事項の指導と教育評価』(明治図書)P.106~107

数のピラミッド

2011-01-14 23:59:01 | 算数
 1月11日,新年最初の授業で数のピラミッドを扱った。
 
 「今からみんなの今年の運勢を占います。4枚のカードを引いて,一番下の段に並べます。たし算をしていって,頂上が偶数なら大吉,奇数なら凶です」

 偶数,奇数という用語は学習していないので,説明して教えた。

 「ではAさんの運勢を占います」と言って,4枚のカードを引かせた。
 たし算をした結果は49。見事に凶である。
 偶然とはいえ,49とはあんまりである。
 「これは大変だ。『死』と『苦』ですね。これは縁起が悪過ぎる」
 冗談と受け止めて笑い飛ばせるような子どもたちだからよかったものの,新年早々これは問題発言だった。

 「これはちょっと嫌な数字だから,4つのカードの場所を入れ替えましょう。さあ早く」と投げ掛けて,入れ替えさせた。
 しかし,またしても凶。
 「うわーっ」と言って再度入れ替えさせても,また凶。

 次の子を指名し,4枚のカードを引かせた。
 たし算をすると凶。
 入れ替えても,またまた凶。

 このあたりになると,子どもたちから「どうやったって,奇数にしかならないんじゃないの?」という声が挙がってきた。

 別の子が4枚引く。
 「また奇数だろう」と子どもたち。
 しかし,今度は偶数になり,大吉である。
 「あれ?」「どうしてだ?」と子どもたちは考え始めた。

 次の子が引くと,奇数になり,凶であった。
 入れ替えても,凶である。

 最後に「先生が,今年の3年1組の運勢を占います」と言って,4枚引いた。
 もちろん意図的に偶数になるように引いたのである。
 結果は大吉となり,「今年もいいことがたくさんありますね」と言い,「どんなときに偶数になり,どんなときは奇数になるのか考えてみると面白いですね」と投げ掛けて授業を終えた。

 休み時間になると,さっそくカードを引きながら考えている子どもたちが何人かいた。

 それにしても,「凶」になったらたまったものではない。
 せめて「小吉」あたりにしておくべきだった。

【参考文献】
 細水保宏著『算数のプロが教える授業づくりのコツ』(東洋館出版社)