Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

1年 長縄跳びの習熟過程 1

2009-09-27 23:51:40 | 体育
 1年生の長縄跳びの習熟のステップを次のように考えている。

【習得】
 (1)縄の持ち方・回し方
 (2)郵便屋さん
 (3)くぐりぬけ(かぶりなわ)
 (4)回旋跳び
 (5)0の字跳び
【活用】
 (6)間を空けずに0の字跳び


1 縄の持ち方・回し方

 長縄跳びで最も重要なのは,縄の回し方である。
 縄回しが上手ならば,子どもの上達は早い。
 子どもが跳べない原因の多くは,回し方に問題があることである。跳び手に問題があるのではない。
 子どもが回すと跳べないが,私が回すと跳べるということが多く見られる。
 
 子どもの縄回しには,次のようなつまずきがある。

 ・回すスピードがバラバラで,2人のタイミングが合わない。
 ・手首や肘を中心に回している子もいるので,なわの回旋が小さい。
 ・離れすぎたり近すぎたりして,なわが張りすぎたりよれたりする。

 次のようなポイントを示し,指導していく。

 ・手に1~2回程度巻きつけて縄を握る。
 ・脚を肩幅に開く。
 ・肩を支点として大きく回す。
 ・膝を上下させてリズムをとる。
 ・腕を大きく回して,縄が床に当たり,音が鳴るように回す。
 ・2人でタイミングを合わせて,縄がよれないように回す。

 縄の長さも大切である。
 よくあるのは,ビニールロープ製でグリップのついている6mほどの縄である。 しかし,1年生にはこのような縄は回しにくく,不向きであると思う。
 私は「教師塾特製長なわ」を使っている。太さ1㎝ほどの綿でできており,長さは4.3mである。

前転ボールキャッチの模擬授業 2

2009-09-23 13:18:04 | 教師修業
 この手法は,根本正雄氏の開脚前転の授業展開を応用したのである。
 根本氏の授業展開は,次のようになっている。

①「脚を開くのはいつがよいか。ア.脚が真上に来たとき イ.マットと真上の間 ウ.マットの近く」と発問。
②予想はアとイに分かれ,教師の解であるウが0名という結果になる。
③「実際に回ってどれがよいか確かめなさい」と指示。
④「どれが一番回りやすかったですか」と問うも,相変わらずウが0名。
⑤「ウはまちがいなのだろうか。ウでできるかできないか練習しなさい」と指示。
⑥ウでもできることを確認。
⑦「ア,イ,ウのどれが回りやすいかもう1度確かめなさい」と指示。
⑧ア2名,イ5名,ウ16名となる。
⑨なぜウがよいのか,説明する。

 今回の私の模擬授業では,⑤⑥⑨の流れで行った。
 これを更に知的にするには,この根本氏の流れをそのまま踏襲していけばよかった。
 時間的にすべては難しいとしても,⑦を入れることはできたはずである。


◆根本正雄氏からの講評
 ボールを取る動きのときに,「どこが上手なのかコツを見つけよう」と投げ掛け,上手な子を生かしていく方法がある。
 
 また,「グループでコツを見付けよう」と投げ掛けるのもよい。話し合いによって言語能力が身についていくからである。

 「ボールの位置をいつ確認したらよいでしょうか」の発問では,どれがよいかやらせてみて,発見させていくようにするのがよい。
 
 習熟には3つの段階がある。
 ア:たまたまできる
 イ:3回できる
 ウ:5回できる

前転ボールキャッチの模擬授業 1

2009-09-22 23:15:21 | 教師修業
 9月5日,「第4回杜の都のTOSS体育セミナー2009」が行われた。
 今回の模擬授業道場では,「くるりんナイスキャッチ!前転ボールキャッチ」を行った。

 私の課題は,発問後のさばき方である。
 発問はこれである。

■発問1 どうやったらうまくできるだろうか。

■発問2 ボールの位置をいつ確認したらよいでしょうか。
     A 回る前
     B 回っている途中
     C 回り終わってから

 発問1は拡散的発問である。
 「ボールを高く上げる」「ボールを前へ投げ上げる」「はやく回る」などが出た。

 問題は発問2である。
 集中的発問であるが,答えが収束していかないのである。

 まずは予想させる。
 サークル例会での事前検討では,AとCに分かれた。
 私の解であるBは誰もいなかった。
 
 上手な動きをしている方に示範させて考えさせるという手立てを考えていたが,Bの方法で行っている方がいなかったので,この手立てを使えず,強引に「Bがよいです」と解答を伝えた。

 こんな方法は当然駄目である。
 教師の解の押しつけである。
 知的な授業,論理的な思考力を身につけさせる授業には程遠い。
 
 本当の授業なら,A,B,Cのそれぞれを試させて検討させるのであるが,10分間の模擬授業の中では厳しい。
 そこでどのような手立てを取ればよいか考えを巡らせていた。
 
 セミナーでも,子役の先生方の予想がAとCに見事に分かれた。サークルのときと同じようにBが誰もいなかった。

 そこで,次のように投げ掛けた。

「Bは1人もいないのですが,本当にBではできないのでしょうか。途中でボールの位置を確認することはできないのでしょうか」

 このように投げ掛け,Bの方法を試させた。
 すると,Bの方法で途中でボールが見えるということが分かったのである。

 Aの方法のように,ボールの位置を確認してから前転を始めたのでは間に合わない。
 Cのように,回り終わってからボールを探したのでは間に合わない。
 Bのように途中で確認できるのがよいことは理解できた。

 実際に3つの方法を試してみる方法には劣るが,教師の解を押し付けるよりは知的な授業展開になったと思う。