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修業の時計を止めない教師でありたいです。

工業地帯と工業地域 2

2011-11-16 21:08:58 | 社会
 資料集を見ていたAさんが,次のように発表した。

「古くから工業が発展している京浜・中京・阪神は工業地帯と呼ばれますが,そのほかの北九州・瀬戸内・東海・京葉・関東内陸などの地域は工業地域と呼ばれます」

 Aさんは,社会の資料集をしょっちゅう読んでいる。読み込んでいる。
 だから,このように書いていることに気付いたのである。

 「工業地帯は戦前から工業が盛んだったところです。戦後新しく増えた工業地帯を,それまでの工業地帯と区別するために工業地域と呼ぶことにしたのです」と説明した。

 しかし,この説明では,北九州が工業地域になっていることには納得いかない。

 「かつては4大工業地帯といっていましたが,工業生産額から見ると,他の工業地域よりも低くなってしまったため,北九州は4大工業地域から引き落とされ,最近では3大工業地帯といいます」といって,まとめた。

 「これらの工業地帯に共通していることは何ですか」と聞き,ノートに作業させた。

 ・海沿いである。
 ・太平洋側に多い。
 ・人口が多い。
 ・機械工業が盛ん。
 ・川が流れている。
 ・高速道路が近い

などが出された。

 これらが,工業地帯ができる場所の条件となるのである。
 海の近くだと,原料の輸入や製品の輸出がしやすい。
 製品を高速道路で送ることができる。
 大きな川があれば,工業用水を得やすい。
 
 最後に「このように工業地域や工業地帯が広がっているところを何と言いますか」と聞いた。
 「太平洋ベルトです」と答えて,授業を終えた。

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