Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

笹かまぼこ研究

2010-12-28 23:35:52 | 社会
 「鐘崎笹かま館」に行った。

 既に社会の「工場の仕事」の授業は終了しているが,教材研究のためではなく,個人的に追究するのも楽しい。
 教師自身が楽しみながら追究しているうちに,授業のネタができていたという形が理想的だと思う。
 授業づくりのために本を読んだり,訪問したりして教材研究するのが一般的である。
 しかし,そうではなく教師が面白いと思って調べていたものが,ネタになっていくという形もよいと思う。教師が面白いと思ったものなら,その面白さはきっと子どもにも伝わっていく。
 有田和正氏のネタづくりはまさにこのような形であるし,野口芳宏氏の言う素材研究にも通じるところがあるだろう。

 今回,まず行ったのは試食である。
 大人げない行為であることは承知の上で,全種類を何度も試食した。大漁小町,サーモン入り笹かま,ずんだ入り笹かま,チーズ入り笹かま,そして惣菜品の数々…。

 何と言っても感動したのは,職人の手作りによる100%ひらめを使った笹かまぼこである。昔ながらの製法で作られたものであるという。
 1枚300円である。たら,いとよりを使った大漁小町が168円であるから,その差は歴然としている。
 何度も試食して食べ比べてみたが,明らかに味が違っていた。
 100%きちじを使ったものを作っている日もあるというので,今度また行ってみたい。

 また,今回は「笹かま手作り体験」も行った。1人500円で2枚作れる。
 自分の作った笹かまぼこ。焼きたての香ばしい香りでおいしかった。

シュートボール 3

2010-12-22 00:17:43 | 体育
1時間目

 子どもたちに3人組を作らせた。全部で8チームである。相手は私である。

「先生対みんなです。ボールを持った人は走れません。3人でボールをパスします。シュートを決めたらみんなの勝ちです。途中でボールを取られたら,先生の勝ちです」

 ボールを持って走ってしまう子が多数見られたが,その都度ルールの確認をしていった。

 次々と3人組の相手をしていき,さすがに私もヘトヘトになった。途中で補助の先生と交代してもらい,終盤再び私が子どもの相手をした。

 子どもたちはルールを概ね理解したと思われる。それにしても疲れた。


2時間目・3時間目
 
 体育の時間にいつも使っているグループ同士で対戦をした。

 攻撃3人対守備1人である。
 3対1という攻撃側が絶対的に有利な状況である。
 相手が1人しかいないのであるから,作戦に即した動きがほぼ保障される。
 
 1人がサークルの後ろ側に回ってパスをもらい,シュートを決める動きが多く見られた。
 パスをもらうために動いているのである。


4時間目・5時間目

 攻撃3人対守備2人とした。
 これでもまだ攻撃側は有利である。
 ただ,作戦をどのように立てるかがより重要になってくる。
 さらに相手がどう動いてくるかという,状況に応じた判断が必要になってくる。

 1人がサークルの後ろ側に動いていくというのは同じだが,そこに至るまでの動きが複雑になってきている。
 フェイントを入れる子や,バウンドパスを入れる子が登場したのである。ノールックパスをする子まで現れた。
 さっそく取り上げて紹介した。

 一方,やみくもにシュートをねらっている子も何名かはいる。

 守備側の動きにも変化が見られた。
 マンツーマンディフェンスが見られたのである。「○○君について」などとアドバイスをしているのが耳に入った。
 そうかと思うと,「○○ちゃん,後ろ側」とアドバイスをしている子もいた。ゾーンを決めてディフェンスしているのである。
 
 子どもたちのアドバイスの声掛けが素晴らしい点をほめた。
 「頑張れ」と応援しているチームもあったが,「頑張れ」ではどのように頑張ればいいのか分からない。
 作戦をしっかりと立て,それに従って教えているからこそ的確なアドバイスができるのである。

シュートボール 2

2010-12-21 00:15:45 | 体育
 ゲームの進め方とルールは,次の通りである。

・1チーム6~7人。
・攻撃チームはローテーションで3人ずつ試合に出る。
 守備チームにボールを取られたときや,ラインからボールが出たときは,次のメンバーと交代する。
・攻めるチームはスタートラインから始める。
・ボールを持っている人は移動することができない。パスだけで攻める。
・シュートしてコーンを倒したら得点になる。
・サークル内には入れない。
・制限時間になったら,攻守交替する。

 攻守入り乱れ型ではなく,攻守交替型とした。
 最初から攻守が入り乱れると,動きが分かりにくくなる子が出てくる。攻めの場合と守りの場合で,状況に応じて動きを切り替えることが難しいのである。

 また,ボールを持った子が移動できないことにしたのは,大きなルールである。
 先日の「フレッシュセミナーin秋田」での間嶋祐樹氏の低学年のバスケットボール型ゲームや,以前「全国セミナー」で参観した村田斎氏の跳び箱を的にしたシュートゲームでは,ボールを持った子が何歩でも走ってよいことにしていた。
 そのルールによって,ダイナミックな動きのゲームができたとは思う。

 しかし,ボールを持った子が制限なく走ったら,学習指導要領で強調されている「ボールを持たないときの動き」を習得させることは難しいのではないかと考えた。

 パスをもらったりシュートをしたりするために,ボールを持っていない子はどこに動けばいいのか。
 ボール保持者と自分との間に守備者がいない場所に移動するのである。
 その動きを考えさせ,身に付けさせなければならない。

 ボール保持者が制限なくどんどん走ったのでは,ボールを持っていない子はどこに動いたらいいのか,全く見通しが持てないのではないだろうか。

 また,守備側の動きの特性をつかませるのにも弊害がある。
 守備者はボール保持者とパスをもらおうとしている子の間に入る必要があるが,そういった動きを習得させることも難しくなってくる。

 偶発的な動きに期待して,ゲームを進めることになってしまう。

シュートボール 1

2010-12-20 00:10:50 | 体育
 体育でゴール型ゲーム「シュートボール」の授業を行っている。

 ボール運動の指導をするときに私が指標としているのは,私自身が楽しめるか,私自身が理解できるかということである。
 私はボール運動が極端に苦手であった(現在もそうであるが…)。
 そういう私でもできそうだという見通しが持てる内容であれば,子どもたちもできるはずである。
 自分自身がボール運動を苦手としているということが,私の教材づくりの武器なのである。

 ゴール型ゲームで,いきなり通常ルールに近い形のポートボールやハンドボールを行う先生もいる。
 しかし,私はそういう指導には反対である。

 それは私の体験からきている。
 通常ルールでゲームを行うと,私の場合,次のようになるのである。

(1)ボールをパスされる。
(2)状況が見えず,パニックになる。どこに味方がいるのか,どこに敵がいるのかなど見えなくなる。
   もたもたしている間に敵に囲まれることもある。
(3)とにかく一刻も早くボールを手放したい。
   それで,いい加減にボールを投げてパスしたり,強引にシュートしたりする。
(4)いい加減に投げているので敵にパスしてしまうなどという事態が起こる。
  「あっ。間違った」などと訳の分からぬ言い訳をしてごまかす。

 簡易化したルールから始めなければ,私のような子が必ず出てくる。
 今回のシュートゲームは,ハンドボールをもとにした易しいゲームといえる。
 場の設定は図の通りである。

笹かまぼこ食べ比べ 2

2010-12-02 00:05:42 | 社会
 11月30日,笹かまぼこの食べ比べを行った。

 「原料が違うと味がどれだけ違うのか」「メーカーによって味は違うのか」という「はてな?」の追究である。

 紙袋の中に隠しておいた笹かまぼこを提示すると,子どもたちから歓声が上がった。
 
 今回は,5つのメーカーの笹かまぼこを試食した。
 A,B,C,D,Eとだけ提示し,メーカー名は伏せた。

 ただ食べているだけでは学習にならない。
 結果を一覧表にまとめながら試食させるようにした。共通項目として,味,歯応え,原料は必ず書くようにさせた。 その他として,色の違い,においの違いなど,様々なところに着目しながら,真剣に食べていた。

 本当に真剣に食べているのである。
 このようなある種のくだらなさが,何ともいえずよい。

笹かまぼこ食べ比べ 1

2010-12-01 00:13:52 | 社会
 明日の社会の時間に,笹かまぼこの食べ比べをする。
 子どもたちが工場見学に行ったのが鐘崎。副読本『わたしたちのまち仙台』に載っているのが阿部かま。
 前回の授業で,笹かまぼこの原料を取り上げたところ,自分たちが調べてきた原料と副読本に載っている原料が違うということに気づいた子がいたのが発端である。

「原料が違うと味がどれだけ違うのか」「メーカーによって味は違うのか」という新しい「はてな?」が生まれたのである。

 既に何名か自宅で食べ比べている子もいるのだが,明日,授業の中で食べ比べをすることにする。
 まずは今から,私が試食してみることにする。

 比べるのは次の5つである。鐘崎(仙台),カネコ橋沼商店(塩釜),佐々直(名取),紀文(東京),セブンプレミアム(東京)。残念なのは,阿部かまが閉店時間を過ぎていて手に入らなかったことである。

 では,電子レンジで温めて,さっそく食べてみることにする。

 まずは鐘崎。1枚110円。原料となっている魚肉はたら,いとより,ぐち,その他。
 おいしい。食感が柔らかく,ぷりぷりしている。

 次にカネコ橋沼商店。ミニサイズ5枚で198円(1枚39円)。すけそうたら,いとよりたい,きんときたい,きちじ。
 鐘崎に比べてややかたい。やや味が濃いような気がする。

 次は佐々直。5枚で248円(1枚49円)。たら,いとよりだい。
 柔らかくておいしい。

 紀文。4枚198円(1枚49円)。たら,いとよりだい,たい,ぐち。
 やや柔らかい。明らかに味が違う。まろやかな味である。

 セブンプレミアム。5枚178円(1枚35円)。いとよりだい,ぐち,たら。
 やや柔らかい。まろやかだが,紀文よりやや味が濃いか。

 最後に子どもたちは試食しないのだが,鐘崎の大漁小町を食べてみる。1枚168円。たら,いとより,ぐち,その他。
 厚みがあり,ぷりっぷりで弾力がある。
 とてもうまい。さすがに高級品だ。レベルが違う。