使徒10章
ここにはコルネリオというイタリヤ隊の百人隊長コルネリオの話が出てきます。
コルネリオは異邦人ですが、いつしかユダヤの人達の信じている神様がすばらしいことに気がつき、その神様を信じているようなのです。
真面目な人だったようで、こういう人が救われるというのは嬉しいですね。
それまでユダヤ人は自分たちだけが神様の祝福をいただく者だと思っていました。つまり、救いもユダヤ人のものであり、異邦人は同じような救いをいただけるとは思っていなかったようです。
そんな中このコルネリオが神様から目を留められ救いに入れられるという話。何とすごいではありませんか。
コルネリオは幻に天使を見て、その天使が「ペテロを呼びなさい」と言うのです。真面目で信心深い彼は、その幻を信仰を持って受け止め、信頼できるしもべを遣わします。
おもしろいと思うのは、何もペテロを呼んでこなくても、天使があらわれたのだから、天使が直接コルネリオに伝道すればよいのに、しないということです。天使は伝道しないのですね。伝送するのはクリスチャンだけなのです。
一方ペテロは昼の12時頃、祈りの時間に夢心地になり、彼も幻を見ました。ここには天から敷布のようなものが降りてきて、その中にあるいろんな動物(ユダヤ人は食べてはならない動物)がたくさん入っていて、神様はそれを「食べなさい」というのです。ペテロは「食べません」といいますが、こんなことが3回あったのです。
かつてペテロはイエス様が十字架につけられようとしている場面で、イエス様のことを「私は知らない」と3回言った人です。
このペテロが今度は「食べない」と神様に3回言います。
確かに神様が旧約聖書で、食べてはいけない動物として規定されたのです。それを今度は「食べなさい」と言われるのです。矛盾です。
時系列からいけば、後で言われた神様の言葉が生きるのでしょうから、「食べろ」と言われれば食べるべきなのでしょう。しかし、御言葉に忠実に生きたペテロは「食べない」と言ったのです。
私はこのペテロの言葉が気に入りました。
確かに神様の言葉に従わねばなりません。この場合、コルネリオのことを意味して、こんな幻を与えた神様ですから、食べるべきだったのでしょう。しかし、意味がわからないまま食べることをせず、御言葉を守り抜こうとするペテロの意気込みが気に入ったのです。
私も御言葉に対していつも真剣でありたいと思います。
このあと、ペテロはコルネリオに会い、伝道して、コルネリオたちが救われるのです。異邦人が救われ、聖霊のバプテスマも受けたのです。
ペテロは神様の大きな御業の意味を知り、大いに感謝するのです。すごいですね。