担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

偶然の再会。

2009-10-17 23:37:56 | Weblog
TeX の生みの親である Knuth氏,組み合わせ論等で著名な Graham氏らが書いた Concrete Mathematics という名の教科書がある。
「コンピュータの数学」という書名で邦訳が出ているが,税込みで9450円もする。
非常に僕好みで面白そうな本なのだが,いかんせん高い。
買っても,差し迫った用があるわけではないので,買ったことに満足して積読(つんどく)状態になることは目に見えている。そんなわけで,買わない方が自分の身のためだということは重々承知している。

とはいえ,未練たらたらなので,新宿に行ったついでに紀伊国屋書店の数学コーナーを見てみた。
期待通り,「コンピュータの数学」は棚に出ていた。手に取ったが,泣く泣く元に戻した。

そんな心の葛藤を抱えながら,自分の専門である偏微分方程式関連の新刊をチェックしようと見回したら,どうも見覚えのある横顔が目に入った。

今度は声を掛けるかどうかという新たな葛藤が生じたが,声を掛けなかったらあとあと後悔すると思い直して,その人物に気がついてから5分ほど経ってから思い切って名を呼んでみた。

「○○くん?」

彼は○○くんその人であった。

聞くと,趣味でいまだに数学書や物理学書を漁っているとのこと。

彼は「微分形式とその応用」という本を探していたのだが,奇しくも数年前に僕も買った(けど未だに読み通してはいない)本のようだったので,すぐに見つけ出すことができた。

光学機器のメーカーに勤めている彼は,仕事で直接必要というわけではないのに微分形式の勉強をしようとしているわけである。

そんなわけで,ちくま学芸文庫にポケット(マネー)を奪われた被害者がここにもいた。マッハの「力学」,ランダウ=リフシッツ,ディラックの相対論の教科書等々。
趣味は非常に似通っているが,彼と僕とで大きく異なった点が一つある。
それは,彼は読んでいるが僕は読んでいないという点である。

こう堂々と書いたものの,正直己が情けなくなってきた。
せめて「微分形式の応用」くらいは読み通そうかなぁ。
「解析学I」の授業で扱った関係で,空間曲線の話は大分イメージがつかめてきたし,このところ流体の方程式でちょっと試してみたいこともできたので,今がまさに好機ではある。

よし。少なくとも手にとって目次くらいは見てみよう。気になる章にひとつふたつ目を通したらそれでよしとしよう。
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