荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

料亭の巻。

2015年04月30日 | 妥協なき生活に極上の飲食を



もともと昼間っから三味線が鳴っている様な派手な家に生まれたせいか、そこそこ高級店と呼ばれる飲食店にはガキの頃から行ってました。

料亭ですと、浅草の草津亭とか築地の治作とか。

いずれも数回は行っています。



んで今回、呉服屋さん主催の“旦那衆の会”に出席するため向島の料亭【櫻茶ヤ】さんに行って参りました。

呉服屋さんや、とあるお大尽のご協力もあり、格安でのお座敷遊びと相成りました。

まずは芸者さんによる鼓芸。

そして幇間のちょっとした落語や踊り、屏風芸を堪能。

その次は芸者さんの踊り。


芸者さんにお酌して貰ったりで楽しいのなんの。


キャバクラなんぞガキの遊びに思えて来ますな。

やはりお金のかかる遊びは楽しい

過去の記事。
和服の巻。
和服の巻、ふたたび。
和服の巻、みたび。
屋形船の巻、ふたたび。

船戸与一の巻。

2015年04月26日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を



直木三十五賞作家・船戸与一が亡くなりました。

白川道に続いての小説家の訃報です。

ニッポンを代表するエンターテイメント作家が続いて亡くなるなんて、まことに残念。

さて、僕の印象ですと、白川道は90年代の作家で、船戸与一は80年代の作家ってイメージがあります。

80年代は船戸与一以外にもエンターテイメント作品界に逢坂剛・北方ラーメン謙三・佐々木譲・藤田宜永等錚々たる顔ぶれが登場した黄金期です。

文芸もさぞかし景気が良かったでしょう。

まぁ、白川道は80年代はナカに入っていたんでしょうけど。



あの近辺の作家で最初に触れたのは、逢坂剛だったと記憶しております。

そのせいでスペインまで行っちゃいましたから。

過去の記事。
スペインの巻。
スペインの巻、ふたたび。

そうこうしているうちに、船戸与一に辿り着くのは当然かも知れません。

『逢坂剛に比べるとエグいなぁ』というのが最初の感想でした。

なんせ登場人物がほとんど死んじゃいますからね。

それに比べると逢坂剛はお洒落だなぁ、と。

船戸作品でもっとも好きなのは【猛き箱舟】です。

文庫本で全4冊。

実に読みごたえがありました。

友だちと『シャリシャリ心臓食っちゃうよ~』なんて言ってたものです。

壮大なスケールの中で繰り広げられる殺戮は、唯一無二のインパクト。

ヘラヘラした主人公が最後、孤独な復讐者に変貌を遂げた描写が今でも忘れられません。



ここ数年は船戸作品を読んでいませんでした。

正直、食指が動かなかったんです。

最後に読んだのは、確か【夢は荒れ地を】あたりかなぁ。

読み手も歳を食いますと、だんだん作家の好みが変化しますからね。

作家自身の作風も、もちろん変化しますし。



享年71歳。

先日、亡くなった白川道は享年69歳。

生死を問わず、ひょっとしたらエンターテイメント作家の限界って、その辺の年齢かも知れません。

今年68歳になる、北方ラーメン謙三もすっかりエンターテイメント作品を書かなくなっちゃったし。

ご冥福をお祈りします。


ブログの巻、みたび。

2015年04月25日 | 聖なるブログに名も無きカテゴリを
とくべつネタがあるわけではないのですが、初めてスマートフォンからの投稿であります。

考えてみれば、皆さんブログをアップするのにはスマホを使っておられるのでしょうか?

それともPC?

どうでもいいんすけど、ちょいと気になりました。

それにしても、ブログって全部でどのくらいの数があるんでしょうかね。

このgooブログだけで210万以上もあります。

きっとニッポン国民数より多いのでしょう。

僕も含めて世の中にアピりたいヤツばっか。

ま、FacebookやTwitterもそうですが、平凡なトーシロの平凡な発信なんて面白くも何ともないんですけど。

『ついついブログをサボっちゃいました(汗)』とか書いてるタコがいますが、誰も期待しちゃいねーよ!って毒づきたくなりますな。

リーマンのラーメン食べ歩きだの、主婦の100均ライフとかビンボー臭ぇネタに誰が期待するのかってーの!

『「この花はおれが咲かせたんだ」土の中の肥料はそんな自己顕示をしない おれのような』相田みつを(ニッポンの詩人・1924~1991)

白川道の巻。

2015年04月25日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を



白川道が亡くなりました。

僕が初めて白川道の作品を手にしたのは【海は涸いていた】です。

オトコの魂と純情がつまった名作でした。

僕はギャンブルを一切やらないので【病葉流れて】シリーズは読んでいませんが、他の作品はほとんど読破しております。

ま、物語のパターンはだいたい一緒なんですよね。

過去を引きずった主人公のオトコ、運命のオンナ、お金持ちのご息女、友のために命まで投げ出そうとするダチや舎弟、そして主人公を執拗に追う刑事…。

それでも毎作毎作、あれだけの量を面白く読ませる筆力は素晴らしかった。

【天国への階段】で直木三十五賞にノミネートされながらも、受賞に至らなかったのは残念至極であります。



白川道自身も小説になりそうな履歴です。

経済犯でパクられ実刑を受けた事もあり、ギャンブルに明け暮れる豪放な性格だったそうですが、ホントにそうなのかな、と。

あんなロマンチックなハードボイルド小説を書く様なヒトは、豪放なだけではないはずです。

なにせ中瀬親方のダンナですからねぇ。

あんま意味はないですけど。



白川道【海は涸いていた】と同時期に黒川博行の【疫病神】を読みました。

過去の記事。
黒川博行の巻。
黒川博行の巻、ふたたび。
黒川博行の巻、みたび。

エンターテイメント界の“白と黒”、“Blanc & Noir”。

僕はそう呼んでおりました。

このふたり、仲良しらしく麻雀なんぞよく打ってたそうです。

享年69歳。まことに残念。【竜の道】は未完に終わっちゃいましたしね。

ご冥福をお祈りします。




クソ議員・上西小百合のメイクを真似た中瀬親方。

腹かかえて爆笑しました。

GONINの巻、ふたたび。

2015年04月24日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



過去の記事。
GONINの巻。

先日、Yahoo!ニュースを見て驚きました。

根津甚八が俳優業に復帰する、というネタ。

『根津甚八 一作限りの俳優復帰』とあり、僕はその瞬間『あっ!【GONIN サーガ】だ!!!』と分かりましたよ。

そのネタをクリックしたら案の定です。

氷頭が生きていた…。

身体が熱くなり、PCを凝視してしまいました。

現在の氷頭の画像がアップされていましたが、よーく見ますと前作【GONIN】の時と同じネクタイなんですよ。


うーん、芸が細かい!

勢いづいた僕は、GYAO!で324円も出して【GONIN】を再観するという流れに。

【GONIN】をキッチリ観るのは、かれこれ2年3ヶ月振りでした。



【GONIN サーガ】においては既に【YONIN】は発表済みではありましたが、残りのひとりは敢えてアナウンスしておりませんでした。

そのひとりが根津甚八演じる氷頭だったとは…。

ひょっとしたらビートたけしかなぁ、と思っていたトコでしたから。

まことに9月26日が待ち遠しい。



そんな中、苦言をひとつ。

新着映像を拝見しましたが、東出昌大がオートマチックの拳銃を横にして構えております。

こういった構えをする俳優が多いですが、実際にこの状態で発砲しますと薬莢が顔に当たるんですよ。


んで、発砲直後の薬莢って凄ぇ熱いですから非常に危険。

あと、ジャムりやすくなるそうです。

排莢口が上を向くんですから当然ですね。

ちょいと石井隆監督らしくねぇなぁ。



佐藤浩市部長もふたたび万代役で出演するそうですが、そうしますと前作ラストでモックンが持っていた骨箱は何だったんでしょう。

どうせならモックンや椎名桔平も出演すれば新旧【GONIN】対決になるのに。

別役でも良いから。



【GONIN】には【GONIN2】という次作もあります。

物語上のつながりは一切ありませんが、これも面白かった。

他にもほぼ無関係と思われますが、的場浩司主演で【新GONIN】という作品もある様です。

Vシネ臭バリバリっぽい感じ。

なんと阿部寛が脇役で出演しています。

阿部ちゃんも苦労してるなぁ。



その昔、ともさかりえ主演で【FiVE】ってのもありました。


うつの巻、みたび。

2015年04月23日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



過去の関連記事。
うつの巻。
うつの巻、ふたたび。

日本テレビ系ドラマ【Dr.倫太郎】第1話を観ました。

【ツレがうつになりまして。】で、うつ病患者を演じた堺雅人が、割と“堺雅人”って体で精神科医を演じています。

すなわち【リーガル・ハイ】の古美門研介とはまるで違うって事。

もちろん、奥田英朗【精神科医・伊良部シリーズ】の伊良部一郎ほどキチガイでもありません。

物語自体は面白かったです。

主人公・日野倫太郎が単なる人格者としてだけではなく、エンケンに同僚医師の悪口を言いまくる病んだ部分もキッチリ描いており好感が持てました。

他キャストも芸達者な役者さんが顔を揃えています。

画面に一緒には映っていませんが、エンケンと松重豊が出演してるトコなんかたまりません。

驚いたのは第1話ゲスト、ハリセンボン・近藤春菜のお芝居の上手い事です。

これからお芝居のオファーが増えるんじゃないんですかね。

蒼井優っていう女優さんはあんま好きじゃないんですが、芸者役が実にハマっています。

踊りも上手いなぁ、と。



とまぁ、物語自体は面白かった。

たーだーしー

いつも僕が嫌悪感を持つのが『頑張らないで良いんだよ』っていうフレーズ。

かなりこのフレーズもポピュラーになっちゃいました。

上述の【ツレがうつになりまして。】でも宮﨑あおいが口にしてましたね。

もちろん、今回の近藤春菜が演じた役の様な真面目なヒトだったら、多少は理解は出来ます。

しかしながら、世の中『自分はうつだ』という事に甘えきっているヤツが多いのも事実。

投薬すれば、そりゃ具合も悪くなります。

でも、そこから自身が頑張ろうと思わなきゃダメなんです。

ゴロゴロしてちゃダメなんです。

ネットでも、うつ病自慢・薬自慢している怠け者がまことに多い。

ホント、過保護で甘ちゃんな社会で嫌になります。



うつなヤツは部屋をキレイにしましょう。

いらないモノを徹底的に捨てちゃいましょう。

んで『死にたい』ってヤツは言うだけではなく実行しましょう。

どうせ死なないんだろうけど。



僕自身、うつでしたが薬飲んで頑張ったものです。



過去の記事。
掃除の巻。
掃除の巻、ふたたび。
掃除の巻、みたび。
片付けの巻。



『つらい事が多いのは、感謝を知らないから。苦しい事が多いのは、自分に甘えがあるから。悲しい事が多いのは、自分のことしかわからないから。心配する事が多いのは、いまを懸命に生きていないから』石川洋(ニッポンの托鉢者・1930~)

引退の巻、ふたたび。

2015年04月22日 | 日毎ニュースに正義の理想を



過去の関連記事。
引退の巻。

元野球選手・張本勲ジジイが現役サッカー選手・三浦知良に『お辞めなさい』と勧告したものの、手のひら返しで『あっぱれ!』と発言を翻したとか。

空気を読めないジジイでも、さすがに炎上にビビったんですかね。

一連の発言の場はTBS系【サンデーモーニング】。

僕はスポーツニュースというモノを一切観ませんが、張本が出るこの【週刊御意見番】は、ちょいちょい目にします。

大沢親分が存命の頃は良かったのです。

張本に比べれば、大沢親分はかわいげがありましたから。

張本のツラを観ていますと【意固地・頑固・傲慢・我儘・不遜】という言葉しか出て来ません。

老人のの部分しか見えないのです。

まさに“老害”。

『昔は良かった』

『オレなら○○出来た』

『今の若いヤツはダメだ』

だいたい老害の言う事は一緒です。

藤岡弘、なんかも同じだなぁ、と急に思い出しました。

そうか…藤岡弘、も本郷猛にしがみついているもんなぁ。

そんな老害共に引退を勧められる筋合いは、ビタともありません。



どうであれ現役にこだわるアスリートは美しい。

スポーツ観戦を毛嫌いする僕ではありますが、その点は理解出来ます。

もっともリーマンにしがみつくジジイは醜悪ですが。

【こだわる】そして【しがみつく】。

そのヒトの人格によって、他人からの見方って変わるもんです。



『限界はいつかくるだろう。周りが言うのは仕方がないが自分で作ってはいけない』工藤公康(ニッポンの元プロ野球選手・1963~)

物欲の巻、みたび。

2015年04月20日 | 華麗な生活に極めたシンプルを



過去の関連記事。
物欲の巻。
物欲の巻、ふたたび。

ここんトコ、すっかりシンプルライフだのミニマリストだのといったネタにご無沙汰しています。

ホントは映画のレビューより、そっち系でいきたいんすがねぇ…。

なかなか服が減らせないので困っています。

服さえ減らせば、ちょっとはミニマリストって言えるかも知れませんが。

ところが、今度は和服が欲しくなっちゃいました。

夏の和服。

浴衣じゃありませんよ。

僕は近年、浴衣姿の若いオトコを見、『どいつもこいつもカッコ悪ぃなぁ』と嘆息しております。

暑いので、だらしなくなるのは分かりますが、もう少しキチッと出来ないのか?と。

それに比べれば、和服であれば襦袢も着ますし、羽織も着ますから【キチッと感】が演出出来ます。

ま、浴衣に比べりゃ当然暑いですが。

【お洒落はガマン】って大昔、郷ひろみが言ってましたっけ。

とにかく、だらしない浴衣野郎との差別化は、火を見るより明らかでありましょう。



そんな和服つながりで、お扇子を買っちゃいました。

鉄扇風のアルミ製。

なかなかしっかりしており、高級感が漂います。

少々小振りかな、とも思いますが使い勝手は逆に良いかも。

さて、『和服を作ろうかな』と言う殿方に注意をひとつ。

旦那趣味に目覚める可能性が極めて高いです。

お扇子ひとつもこだわっちゃう。

シンプルライフだのミニマリストだのを目指す殿方には、絶対に和服は薦めません。



他に買っちゃったのがバーバリーのネクタイ。

以前より欲しかったモノ。

何度も『いや、要らない要らない』っつってガマンしてましたが、遂に購入に至りました。

現在所持しているネクタイの1本でも処分出来れば良いんですが、これが出来ない…。

困ったものであります。



『本当に物欲はないんですよ』石川遼(ニッポンのプロゴルファー・1991~)

沖雅也の巻。

2015年04月17日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



【70年代が生んだアクションの寵児 沖雅也と「大追跡」】をAmazonで購入しました。

本を買うのは久しぶりです。

こんなサブカル臭プンプンな本など図書館にはありませんから。

エラい紙質の良い本でして、照明が反射しちゃって結構読みづらい。

さて、お若い方はご存知ないでしょうが、その昔“沖雅也”という俳優がいました。

名作時代劇【必殺シリーズ】や、刑事ドラマの金字塔【太陽にほえろ!】などに出演していたヒト。

70年代というのは、僕にとってはおおむね小学生時代です。

ガキの時分、とにかくカッコ良い沖雅也が大好きでした。

もちろん松田優作も好きでしたが、今思えば僕は荒々しさを帯びたワイルドなヒトよりも、キレイさ・優雅さを帯びたヒトの方が好きだったのかも知れません。

ジュリーとかね。

この本は、そんな沖雅也にフォーカスした素晴らしい文献です。

沖雅也が出演し、人気を得たドラマの関係者の貴重なインタビューが満載。

前述の松田優作などは様々な文献が出版されておりますが、沖雅也については驚くほど少ない。

彼の死後、養父であった日景忠男による、センセーショナルで波乱に満ちた彼の真実の暴露などが、その原因でしょうか…。

過去の関連記事。
探偵物語の巻。



ホントは【必殺仕“沖”人】の棺桶の錠とか【必殺仕“沖”屋稼業】の市松とか【必殺からくり人・富嶽百景殺し旅】の唐十郎とか【太陽にほえろ!】のスコッチ刑事こと滝隆一とか【俺たちは天使だ!】のキャプテンこと麻生雅人とかメインどころをレビューしたいのですが、別の機会に回します。

過去の関連記事。
必殺仕事人の巻。
必殺仕事人の巻、ふたたび。
必殺仕事人の巻、みたび。
必殺仕事人の巻、よたび。
必殺仕事人の巻、いつたび。
必殺仕事人の巻、むたび。
必殺仕置人の巻。
必殺商売人の巻。


今回は本のタイトルにもある通り【大追跡】をレビュー。

この【大追跡】、実は初映で観ていたかどうかをまったく覚えておりません。

確実に記憶にあるのが、高校時代、深夜に過去のドラマを放映する枠【ナイトスクリーン】で観た事。




まぁ、プロットだのキャストだのスタッフだのはウィキをご覧頂くとしましょう。

よくウィキをそのままコピペした様な、クズブログをアップしているバカが多いですが、ありゃ何なんだ。



さて、ざっくりですが想ひ出を少々記したいな、と。

加山雄三が他の4人からおもいっきり浮いてたトコが良かったです。とはいえ『オットー』を照れながら4人に促すかわいいシーンもありました。

この作品でいちばんカッコ良かったのは、やっぱ藤竜也が演じた水さんかな。赤ジャンをプレゼントされて『おー!赤ジャン!』なんて吠えてたなぁ。てっきりこの水さん、【プロハンター】の水さんと同一人物だと思ってましたが違うみたいです。

柴田恭兵演ずる仲間の滝本が、水さんを射殺するフリをしなきゃならない時、鼻の穴に指を入れるなどのヘンテコな水さんの手話が笑えました。

高級裏カジノに、滝本と長谷直美が演じた結城佳代子が潜入するんですが500円札を振り回して『これでチップお願い!』なんてのもおかしかった。柴田恭兵のアドリブは、初レギュラー番組である今作でも炸裂しています。

沖雅也演ずる矢吹史朗は【太陽にほえろ!】のスコッチ刑事とは異なり、真面目な堅物デカ。第1話「ハイエナが集まった」にて八名信夫が演じた同僚刑事の違法捜査をブン殴って妨害。結果、遊撃捜査班にトばされるハメになっちゃいました。



とにもかくにも加山雄三以外、4人のレギュラー陣の息がピッタリ。

現場の雰囲気も相当良かったんだろうなぁ…。

この作品の成功から【俺たちは天使だ!】や【プロハンター】、そして【あぶない刑事】が生まれたわけです。

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あぶない刑事の巻。
あぶない刑事の巻、ふたたび。
ベイシティ刑事の巻。

もう一回で良いから、こんな作品を観てみたいものですが、そりゃ無理か。



1980年代もちょっと過ぎますと、急に沖雅也をテレビで観なくなった気がします。

テレビドラマ版【蒲田行進曲】での銀ちゃん役が、彼を観た最後でした。

そう、【蒲田行進曲】放映直後、彼は七曲署から程近い京王プラザから、投身自殺を遂げたのです。

しばらくワイドショーが大騒ぎしていましたねぇ。

葬儀の時、柴田恭兵が泣きながら弔辞を読んだ事を、よく覚えております。

後に【必殺シリーズ】のプロデューサー・山内久司氏は、彼の自殺を下記の様に述懐していました。

『やったなっていう感じだったな。あの男はね、大人の世界でね、汗臭く生きることはできないからね。歳くってきたらどうすんのかな、と思ってたから案の定。ある種、三島由紀夫的やなと思ったな。僕は驚いたけれども、有り得るこっちゃなと一瞬思った。エーッという感じではなかったな』(【必殺シリーズを創った男】1997年)

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山内久司の巻。



松田優作もそうですが、もし沖雅也が存命だったら、どんな俳優になっていたでしょう。

意外とパッとせず【あの人は今】なんかに出てたりして…。



ダルビッシュ有。なんか沖雅也に似てんなぁ…と思うんです。

でも、こうして見るとやっぱ似てねぇな~、と。

『若いうちに自殺しなさい。そうすれば死を利用することができるでしょう』ピエール・デプロージュ(フランスの喜劇俳優・1938~1988)

天気の巻、ふたたび。

2015年04月16日 | 聖なるブログに名も無きカテゴリを



過去の記事。
天気の巻。

ヒトとヒトが会うと、まず天気のお話になるケースはまことに多い。

太古より普遍の会話術でありましょう。

というわけで、ネタがないので天気のお話を。


ここのトコ、あまりに不順過ぎる。

まともに晴れる事がほとんどありません。

ちょっとだけ晴れても、すぐに崩れる…。

『昔っからこんな感じだったかなぁ』と思い出しますが、近年は間違いなく“こんな感じ”でした。


先週も、最近入り浸り出したクラブ(踊る方ではない)に和服での出撃を目論んだのですが、雨天のため断念しました。

おねぇちゃんたちに褒めて貰おうと思ったのに…。

過去の記事。
和服の巻。
和服の巻、ふたたび。
和服の巻、みたび。


このままGWに突入し、そしてGWが過ぎるともう暑くなり出します。

皆さんもおっしゃいますが、ホント『春と秋がなくなったなぁ』と。

ま、日焼けが趣味の僕としてはウェルカムと言えなくもありませんが。


もっとも日がな一日、部屋でぼーっとしている高等遊民の身としては、別段天気などどうでも良いっちゃ良いんですがね。

過去の記事。
暇の巻。
暇の巻、ふたたび。


『銀行は天気に傘を貸し、雨に傘を奪い取る』マーク・トウェイン(米国の小説家・1835~1910)

GONINの巻。

2015年04月15日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



昨年暮れ、【GONIN】の続編が製作されるとの情報をキャッチしました。

タイトルは【GONIN サーガ】。

いやぁ、実に楽しみです。


皆さんはこの【GONIN】という作品をご存知でしょうか。

1995年公開のニッポンのバイオレンス映画です。監督は石井隆。

出演は佐藤浩市、本木雅弘、根津甚八、椎名桔平、竹中直人の【GONIN】の他、ビートたけし、鶴見辰吾、永島敏行、室田日出男といった、当時としても超豪華な面々でありました。これだけでお腹いっぱい。

しかも全員が期待を上回る、役へのハマリ具合。

お話しはいたって簡単で、暴力団からの借金がある落ちぶれたディスコのオーナーが4人の襲撃仲間を集め、その暴力団のお金を奪おう、って内容。

襲撃そのものは成功するのですが、今度は暴力団の雇ったヒットマンふたり組が報復の為【GONIN】をひとりひとり殺害していくのです。

ほとんどが夜間での物語。

そのヒットマンがビートたけしと木村一八なのですが、このビートたけしの芝居が凄い。

狂気がどうのっていうより完全に狂ってるんですな。

特に当時、ビートたけしは原チャリ事故後で、右目に眼帯をしたままの出演。

それが更に恐怖感を増長しておりました。

この京谷というホモの殺し屋役は、ありとあらゆるビートたけしが演じたキャラクターの中で、もっとも恐ろしく、印象に残っております。

殺しには拳銃を使用するのですが、バンバン撃ちまくるわりに、さほど命中率は高くありません。

ですが『ダメだ、この鉄砲(あたらねぇ)』とか言うのが妙にリアルです。

後半戦、根津甚八を射殺する時の登場の仕方は全身が総毛立ちました。

豪雨の中、ビニ傘をさし、尻の部分がたるんだスウェット姿での殺し。

数多ある、バイオレンス映画でも類を見ない銃撃戦であります。

かなりクセのあるアクが強いこの作品、ネットで評判を見ますと存外高評価なのに驚きました。

やけに湿度が高いので日本人好みなんでしょうか。

まぁ、オンナ子どもにゃ好かれないとは思いますが、間違いなくマイ・フェイバリット・ムービーズ日本編【珠玉の10本】にランクインであります。

また、挿入歌がちあきなおみの【紅い花】。

1970年代昭和歌謡丸出しのこの曲も意外にマッチしております。

バブル崩壊後、急速に全てが衰退した世紀末に、こんな底知れぬパワーを持った作品があったのです。

みんなも観てみようず


『保険きかねぇからよ、俺らみたいな商売。プラスしてくんねぇとな…ダメだよ』





今回のネタは以前、僕が別のトコで書いたものをコピーしてます。

【GONIN サーガ】で殺し屋役を演じるのは竹中直人。

前回はリストラされたサラリーマン役でした。

カニューラをつけているのですが、このギミックはビートたけしの眼帯と相通じるモノがありますね。


『十人が十人とも悪く言う奴、これは善人であろうはずがない。だからといって十人が十人ともよくいう奴、これも善人とは違う。真の善人とは、十人のうち五人がけなし、五人がほめる人物である』孔子(中国の思想家・BC552~BC479)

芝居の巻、ふたたび。

2015年04月14日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



先日、知り合いのオンナのコが舞台に出演するってんで観に行って参りました。

過去の記事。
芝居の巻。

芝居小屋は築地本願寺内にあるブディストホール。

その劇団はここ数年、同所で公演を行っております。

ところが昨年、観劇に行った時、僕は36時間くらい飲み続けていた途中でベロベロ状態。

公演が始まって10分後には寝ちゃいました。

酔いどれのオジサンが寝ているんですから、おそらくイビキもそれなりにうるさかった事でしょう。


さて、今回の公演ですが正直感心しませんでしたな。

モテないオトコが4人、山里離れたトコで合宿し、モテテクニックを学ぶ…って物語。

プロットそのものは面白そうなのですが、さに非ず。

物語がコロコロ変化しちゃうんです。

おそらく脚本を書くのに相当苦労した事と推察されます。

“難産”だったのでしょう。

そんなわけで、今ひとつ演者さんたちもノっていない様に見えました。


いわゆる小劇団っていうヤツ。

ほとんどの演者さんたちは、アルバイトをしながら活動を続けています。

芝居の世界ってのはよく存知上げませんが、有名になるにはほとんどが“運”頼りでありましょう。

スポーツやお笑いの世界は、ホントにホントに実力があれば頭角を現せると思うんですけどね。

そんな雲をつかむ様な活動を地道に続けている彼ら・彼女らのメンタルって強いなぁ、と。

そして“辞めドキ”はどんなタイミングで訪れるのでしょう。

不思議ではありますが、何ひとつチャレンジする事のない人生を送っている身としては、せめて応援を続けたいと思います。


『われわれは人生という大きな芝居の熱心な共演者である』ハンス・カロッサ(ドイツの医師/小説家・1878~1956)

名探偵ポワロの巻。

2015年04月13日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



GYAO!にて英国ドラマ【名探偵ポワロ】を観ました。

なんでも本国・英国では25年間もシリーズが続いていたんですね。

昔、NHKで放映されていたのをよく観ていました。

今、観てもあの作品の世界観、すなわち1930年代の倫敦は大好きです。

ITや携帯電話・スマートフォン技術が進んだ現代には決して出せない世界観。

それでも倫敦はじめ欧州は、ニッポンみたいにバカ丸出しで建築のスクラップ&ビルドを繰り返しているわけではないので、まだまだ重厚で羨ましい。

そんな街でダンディにキメたポワロが、ちょこちょこ歩く姿はユーモラスでありながら、カッコ良いんです。


もともとガキの頃は、本格派の推理小説を読んでいました。

当然、アガサ・クリスティの小説【エルキュール・ポアロシリーズ】も数点ではありますが読了しております。

【アクロイド殺し】とか【オリエント急行の殺人】とか【ABC殺人事件】とかね。

過去の記事。
正義の巻。

思うんですが【相棒シリーズ】の右京さんって、どことなくポワロを意識している様な気がするんです。

もちろん、【相棒season4】第8話「監禁」や【~season12】第13話「右京さんの友達」では右京さんを和製シャーロック・ホームズと位置づけているのは存知上げておりますが。

ホームズの、冷静沈着である一方血気盛んな活動家である事や、エキセントリックな性格を持ち、薬物に依存する等どうも右京さんにそぐわない気がするんです。

それより唯我独尊で、ちょっと嫌味なポワロの方が似合うなぁ、と。

ま、ポワロよりホームズの方が有名ですから、作品モチーフにしやすいキャラクターなんでしょうけど。

ポワロは紅茶嫌いだし。


ミス・レモンみたいなキャラクターが特命係にいても面白いでしょうね。


過去の記事。
相棒の巻。
相棒の巻、ふたたび。
相棒の巻、みたび。
相棒の巻、よたび。


今後もGYAO!さんには全70話の配信を続けて頂きたいものです。

無料枠で。

必殺仕事人の巻、むたび。

2015年04月10日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



先日、いつも通り【相棒シリーズ】の再放送を観ておりました。

過去の記事。
相棒の巻。
相棒の巻、ふたたび。
相棒の巻、みたび。
相棒の巻、よたび。

作品は【相棒saeson13】第6話「ママ友」。

で、いつも通り【5時に夢中!】を観るべくTOKYO MXにチャンネルを変えたのです。

そしたら驚きました。

【必殺仕事人V】がやってるんですから。

僕くらいの必殺ファンともなりますと、ほんの一瞬観ただけで必殺の何のシリーズか分かっちゃいます。

ちょうどラストの殺しのシーンで、花屋の政のパートでした。

テレビ番組表を確認したところ、第1話「主水、脅迫される」すなわち、この日からのスタートだという事であります。

いや、失敗失敗。知っていれば物語冒頭より観たんですけどね。

それにしても、なぜ【必殺仕事人V】からのスタートなのか?理解に苦しみます。

この【必殺仕事人V】、それまでの秀・勇次というイケメンコンビに代って竜・政コンビが初登場したシリーズ。

人気も上々で【第二次必殺ブームを作った作品】という評価をよく目にします。

しかしながら、当時そんなモンはありませんでしたがね。


よく【必殺仕事人】中盤から作風がマイルドになったと言います。

確かにプロデューサー・山内久司氏による作風のバラエティ路線化は功を奏しました。

過去の記事。
山内久司の巻。

ただ、僕の感覚では【必殺仕事人III】まではギリギリ、物語のクオリティがキープ出来ていたと思っています。

山内氏の“必殺バラエティ路線化計画”が暴走し始めたのが【必殺仕事人IV】。

完全にバラエティ路線をはき違えてしまったのが【必殺仕切人】、そしてそれに続く【必殺仕事人V】だとも思っています。

イケメン集めて、ドタバタやって、凝った映像で華麗な殺しのシーンを魅せる…。

当時、こうしたバラエティ路線にいつまでもしがみつく山内氏に“老い”を感じたものでした。

次作【必殺仕事人V・激闘編】では珍しくハード路線に方向修正したものの、視聴率がパっとしないってんでバラエティ路線に戻してしまいます。

僕が思うに、ここが踏ん張りどころだったのでは、と。

原点回帰でもあり、新たなるシリーズを創造し続けるべきだった…。

名作の誉れ高い【新・必殺仕置人】も【必殺仕事人】も同様だったはずです。

ところが、さらに次作【必殺仕事人V・旋風編】ではバラエティ路線を突き進めてしまうのです。

面白いというより、ふざけた物語作りは完全に視聴者に拒否られ、ついに【必殺シリーズ】自体の終焉を迎える事になってしまうのでした。


今年もやるそうですね。【必殺仕事人2015】。

今度のゲスト仕事人はエンケンか…。

こういうヒトをレギュラー仕事人にすべきでしょう。

お願いだから松岡は降板して下さい。

お願いします!

過去の記事。
必殺仕事人の巻。
必殺仕事人の巻、ふたたび。
必殺仕事人の巻、みたび。
必殺仕事人の巻、よたび。
必殺仕事人の巻、いつたび。
必殺仕置人の巻。
必殺商売人の巻。

二代目の巻。

2015年04月09日 | 聖なるブログに名も無きカテゴリを



政治屋や歌舞伎役者等芸事の家に生まれれば、よほどのバカでも先代を襲名出来ます。

フツーの芸能人はそうはいかない。

もちろんデビュー時のアドバンテージはあるにせよ、結局は実力次第です。

ド腐れの芸能界ですが、この辺だけはいつもリベラルだなぁ、と感じるトコ。


一方、血縁関係がなくても先代を襲名するケースもままあります。

奇術師・引田天功とか津軽三味線奏者・高橋竹山とか俳優・加勢大周とか…。

さて、最近そんな『血縁関係がないのに二代目を襲名した』ネタに接触しました。

それは【悠木千帆】。

お若い方はご存知ない名前でしょうねぇ。

今の樹木希林です。

そう、バカ旦那よりずっとロックンロールなあのヒト。

なんでも1977年にオークション番組に呼ばれた際『ワタシには売るモノがない』って事で【悠木千帆】名を22,000円で売却したとか。

売却先は飲食店を経営してる知人。

やがて、時は経ち2004年にその知人が、とある女優さんに無償で譲渡し、二代目悠木千帆が誕生したとの事。

やっぱ樹木希林って変わってるよなぁ、と思えるエピソードでありましょう。



二代目と言えば【二代目はクリスチャン】。

同じ角川映画の製作で、ヤクザ社会と何の関係もない女性が二代目組長を襲名する、というプロットで有名なのは圧倒的に【セーラー服と機関銃】ですが、僕は【二代目~】を推します。

いやホント、名作。

もちろん、マイ・フェイバリット・ムービーズ日本編【珠玉の10本】にランクインを果たしております。

本編では岩城滉一は途中で死んじゃうんで、ラストの殴り込みには行けないんですが、予告編では登場してました。

ポスターには岩城滉一がいる矛盾は昔っから言われてましたね。

ポスター

本編

本編ラスト。

子分をブっ殺された志穂美の悦ちゃんが、黒岩会に殴り込んだ際の啖呵がコレ。

『手前ぇら悔い改めてぇヤツは十字を切りやがれ、でねぇとひとり残らず叩っ斬るぜ

様々な映画レビューを眺めていますと、どーも皆さんこの啖呵がビミョーに間違っているんですね。

こういう、細かい事が気になってしまうのが、僕の悪い癖。

みんなも観てみようず

『日本の“二代目”政治家には強靭さが足りない』周牧之(中国の学者・1963~)