荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

スペインの巻。

2013年07月19日 | 無聊な生活にさすらいの旅を
今から21年前にスペインに行きました。

バルセロナオリンピックやセビリア万博が開催された年であります。

それ迄もいろんな国に行ったものですが、これが初めてのひとり旅でした。

また、完全な自由旅行だったので、いろんな街を訪れるたびに宿を探すといったバックパッカー的な旅でもありました。【深夜特急】にハマったのは言うまでもありません。

旅の途中に出会うニッポン人や非スペイン人は皆、ヨーロッパをぐるぐる回っているヒトがほとんどで、僕の様にスペインだけを旅しているヒトは少数派です。

僕がスペインだけに行こうと決意したのは、元ブルーハーツ・現クロマニヨンズのギター・真島昌利【マーシー】のソロデビュー曲【アンダルシアに憧れて】を聴いたからです。

要するに【アンダルシアに憧れて】に憧れた訳ですな。

他にも、第96回直木三十五賞受賞作である逢坂剛著【カディスの赤い星】を読んだせいもあります。

この頃、逢坂剛はスペイン物を多く執筆しており、ずいぶん読み漁ったものです。

『あてのない旅でござんすが、先は急ぐものと決めておりやすんで』とは木枯らし紋次郎でありますが、あては出来ました。

『アンダルシアとカディスに行こう!』と。

しかしながらなんて事はない、カディスはアンダルシア州の中の【県】でした。

さて、出発前段階として、まずは航空会社をどこにしようかと。

後年破綻するなど小指の先程も思っていない当時のJALの航空運賃は高いので、なかなか搭乗する機会のないイベリア航空に決めました。

但し、イベリアに限らずチケットはどこもフィックスチケットでオープンチケットはありません。

唯一オープンを扱っていたのが当時は悪名高きアエロフロート・ロシア航空。

あまりの悪評なので、僕は一生搭乗するもんか、と思っていたものです。

2010年、サンクト・ペテルブルクに行った時アエロに搭乗するハメになりましたが、存外悪いもんでもありませんでした。缶ビールは有料で、ぬるかったですけど。

さて、若かりし僕は、パスポートと帰りのチケット、そして【地球の歩き方 スペイン】をナイロンバッグに突っ込み、ジョン・レノンがかつてかぶっていた様なハンチングをかぶって成田空港に向かったのでした。



【アンダルシアに憧れて】はマッチも歌っていました。ですが、マーシーの方が出来は上です。


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