荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

黒川博行の巻、ふたたび。

2015年01月03日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を


昨年、僕の敬愛する作家・黒川博行が第151回直木賞を受賞しました。

なんでも6度目のノミネートでの受賞だとか。

受賞作は氏の代表作である【疫病神シリーズ】の第5弾【破門】。

遂にBSスカパーにてドラマ化する事となりました。

やはり直木賞作家ともなりますと、映像化のオファーはたくさん来るのでしょう。

さて、僕は黒川博行作品は全て読破しておるファンであります。

最初に読んだのは【疫病神シリーズ】の第1弾、その名も【疫病神】でした。

黒をベースに男の目のアップ、といったその装丁は他の作家の作品でも多用され、当時大流行りだったものです。

そして、その帯には『わしらが、ひと泡ふかせたる!』というコピー。

書店をフラフラしていた私の興味を引きました。

早速購入し、読みだしたら面白いのなんの。

久々に一気読みしました。

関西弁でのハードボイルド、ってのが僕にとってもの凄ぇ新鮮でした。

次に読んだのが【大博打】です。

これまた面白いのなんの。

当時は既に、結構な数の既刊作品が発売されていたので、それらももちろん読むこととなります。

そんなこんなしていたら【疫病神シリーズ】の第2弾である【国境】が発売されました。

まさか二宮&桑原コンビが帰って来るとは露ほども思っていなかったので狂喜乱舞でしたよ。

いやぁ、第1弾を上回る面白さです。

ラスト、キャバクラでの桑原の粋な計らいには僕も涙が出ました。

【疫病神シリーズ】は第3弾で【暗礁】、第4弾で【螻蛄】と続きます。

僕がこのシリーズを好むのは二宮&桑原コンビのやりとりもさることながら『ヒトが死なない』という点です。

別にいいんすよ。バンバン死んでも。

映画なんかでもヒトが死にまくる作品は大好きです。

ただ、この作品のトーンだと『ヒトが死なない』という縛りがあった方が、断然面白いと思います。



まだ今現在、新作である【後妻業】は読んでいません。

筧千佐子の事件で、この作品も注目された様ですね。

勢いのあるヒトってとどまる事を知らないってホントです。

実に楽しみであります。


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