日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

小澤征爾さん

2013年04月07日 | Weblog
小澤征爾さん

これもNHKニュースで見たことである。同年代といっても根性が違う。文字通り月とすっぽんだ 。
どこがそんなに違うのか。それは音に対する情熱だ。どんな音をどのくらいの大きさで出せば、それは魂のどの部分に届くか。その辺が読めているのである。作曲家の魂やその目的などを作曲家自身以上に、楽器を使って音で再現して聴衆の心に届ける。
そのために彼は自分の命を懸ける事を惜しまない。己優先ではなくて音楽聴衆優先である。その迫力たるや鬼気迫る物がある。それは彼の目を見ているとよく分かる。身体を使って魂から絞り出した命やエネルギーを一点目と手に集中させて演奏者に伝える。いわゆる指揮である。
そのエネルギーを感じた演奏者は彼に自身の魂を揺さぶられ、彼のエネルギーに共振する。この辺の所は聴衆は目で見たり、音で確かめたり出来る。彼全体から発するエネルギーが音に変わるのだ。この前提には作曲理解がある。作曲家解釈がある。それらを完全にマスターして血肉化した上での作曲家の命の再現であり、表現である。
大層な自己研鑽の積み重ねだろう。常人はとてもまねの出来ないことである。その特異さが世界の小沢を生み出したのだと僕は思う。