日々雑感

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啄木歌集より9-18

2013年04月02日 | Weblog
啄木歌集より

友がみなわれよりえらくみえるひよ 花を買い来て 妻と楽しむ


石川啄木の出身地、岩手県の渋民村 を訪ねて来た。
ここの空気を吸って彼なりの世界を作っていたのだなと感慨が深かった。
整理はされていたのであろう、この住処はがらんとした空間だった。でも彼は強烈な個性でこの空間を切り裂いていく。彼にとっては浜の苫屋でも広々とした大邸宅も、違いはなかったのではあるまいか。なぜなら彼は自分の空間を持っていたから。物理的な空間は問題ではなかったと僕は思う。
強烈な個性の持ち主の石川啄木は余りにも若死しすぎた。
もし彼が倍の人生を過ごしていたら、どんな秀句、秀歌が生まれていただろうか。若死にが惜しまれる。

かにかくに 渋民村は恋しかり おもいでの山 おもいでの川