風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

40年ぶりの 《オンネトー》

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月7日

今朝の青空を見た途端、今日の青空でオンネトーを見たいと思った。
オンネトーという湖を初めて見たのは40年ほど前。

昔、若者が大きなリュックを担いで北海道を旅することを「カニ族」と言っていたが、
私はその「カニ族」になり、友人達と北海道を廻ったことがある。
何しろ、その頃は今と違って電車(汽車)バスの便数も少なく、乗り継ぎもスムーズに出来ず、3週間ほどの日程では北海道を駆け足で廻るしかなかった。

秘境の湖と言われていた「オンネトー」も例外ではなく、バスが1日に1~2本しかなかったが、私はどうしても行きたかった。
スケジュールをやりくりしたが、乗って行った同じバスで戻るしかない。
友人達は「半日を使ってまで、そんな名前も聞いたことのない湖なんて行きたくない」と言ったが、私の粘りで強行。

折り返しのバスが発車するまでの僅かな間に湖に向かって走った私達の前に、この世のものと思えないほどの美しい色が広がっていた。
コバルトブルー、エメラルドグリーンなどの何色もの色が混ざり合って、周囲の木々に包まれていた。
ゆっくりする時間もなく慌てて駆け足でバス停に戻ったのだが、みんなはバスの中で、今みたばかりの光景に感嘆の声を上げ続けていた。
「北海道って、やっぱり凄い」と。
そして「行ってよかった」と。


それ以来私は「この場所に、いつかゆっくり来たい」と願い、その思いはずっと胸にあった。
そして今日、その思いは遂げられた。

オンネトーは、その日の天候でも湖水の色は違うし、時間と共に刻一刻と変わっていく。
今日の天候は晴れ。
午前と午後に訪れたが、晴れの為に少し湖面がキラキラと光り色が見えにくい場所もあるものの、やはり美しい色をたたえていた。





今日は三組の出会いがあった。
最初は埼玉からキャンピングカーで来ていた女性。
ダン君という4歳の男の子との親子2人旅だそうだが、なんと逞しいママだろう。


次は地元写真家のSさん。
午前も午後も同じ場所に三脚を立てて、オンネトーと雌阿寒岳と阿寒富士を写していた。
私のヘッピリ腰の写し方が気になったのか、アドバイスの声を掛けてくれた。
「水面をまっすぐにして左の木を入れると、いい写真が撮れるよ」と。
下は、その写真。
私もプロになれるかな?



夕方のオンネトー
左が雌阿寒岳、右が阿寒富士


次は京都から陸路を走ってきたというカップル。
湖畔に座って、コーヒーを淹れていた。
「一緒に如何ですか?」の誘いに乗って、しばらくお喋り。
もう、この湖畔で4泊しているらしい。
残念ながらパーコレーターの調子が悪く、コーヒーを頂くことは出来なかったが、
心に残るひとときだった。


オンネトーの湖水の色は、見る場所によっても微妙に違う。
私はキャンプ場の林の向こうに広がる湖水の色が、一番美しいと思う。

人の話によると、曇りの方がより一層湖面の色が綺麗だそうだ。
今の宿泊施設からは片道2時間かかってしまうが、欲をいえば「もう一度!」と願いたいところだが・・・
果して二度あることは三度となり、曇りの日のオンネトー行きはあるのだろうか・・?

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