鹿児島県警の情報漏えい事件に絡み、福岡市に拠点を置くインターネットメディア「ハンター」は13日、事件に関与したとして同県警の家宅捜索を受けていたことを明らかにした。代表の男性は、捜索の際に捜査員が令状を示さず、押収されたパソコン内のデータを一部消去されたとして同日、弁護士を通じて県警本部に苦情申し出書を送った。
ハンターは2023年10月、県警の内部文書を掲載。県警は24年3月に情報流出があったことを認め、4月に曽於(そお)署の巡査長(当時)を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕した。
申し出書などによると、代表の男性は4月8日、福岡市の自宅で家宅捜索を受けた。男性は捜査員に令状を見せるよう求めたが、示されなかった。また、押収されたパソコンは翌日返却されたが、保存していた県警の情報流出に関連するデータなどが、拒否したにもかかわらず消去されたと訴えている。
県警は男性宅を家宅捜査したか「捜査上のことなので言えない」とし、申し出書の授受についても「個人情報保護の観点から回答は差し控える」としている。【取違剛】
2024年6月13日 毎日新聞