四国遍路の旅記録(平成18年)第3回 その1




私の3回目の四国遍路の旅は、4日間という短期間となった。
実は、石鎚山の中腹、成就社までは歩きたい、そして、桜の花の下、88番大窪寺での結願を迎えることができたなら・・などと期待して今治を発ったのであったが、いずれも果たせぬまま、体調不良も回復せず、新居浜で切り上げることとなった。

それにしても、季節外れの寒さ、雪、雨、強風。「修養の足りぬ者、石鎚に近づくことあいならん」との思し召しであったようだ。
いつの日か再挑戦を果たしたい。お招きいただけるであろうか。
しかし、今治から新居浜までの4日間、開き始めた桜の花と路傍の仏に見守られ、歩かせていただいた。横峰さんにも登ることができた。
振り返れば幸せな日々であった。 (平成18年3月28日~31日)


3月28日     桜はまだ初め

天候:晴れ後曇り、雨、突風
早朝、今治港に着いた高速船を降りた。
私の3回目の区切り遍路の旅の始まりである。体調は完璧ではない。咳が止まらないのがちょっと心配であるが、歩いているうちには、良くなるだろう。(甘い、結果としてはこれが裏目。)
8:30 昨年秋、第2回の遍路で打ち止めた59番国分寺に到着。境内の桜は、まだ蕾。この地の桜は、東京あたりよりづっと遅いようだ。

  国分寺を出る。桜はまだ蕾

自動車道側道を歩く

県道156号を外れ、今治小松自動車道の側道に入る。通る人もいない静かな道だ。
10:30 栴檀寺(世田薬師)に到着。

栴檀寺

栴檀寺奥の院への道の地蔵

後方の山の頂上に奥の院がある。標高280m、所要時間3、40分。登ってみたくなる。
少し登ったところで、降りてくる3人の女性に会う。「おへんろさん、うえまでゆくのー、荷物背負ってじゃ、すごくきついよー」。これは軟弱遍路の気勢を削ぐに十分である。引き返す。
道安寺と近くの臼井御来迎に寄る。ここは、大師が老母の願いにより臼の中に加持して五色の御光を影じたと伝える旧跡である。臼状の石の中に水がたたえられている。向かいに遍路休憩所。野宿もできそうである。

道安寺

臼井御来迎

実報寺の桜

日切大師

光明寺

ここより実報寺へ向う途中、天候が急変する。突然の雨、立っておられないほどの突風が吹き荒れる。しばし農家の納屋の傍に避難させていただく。
14:00 実報寺に到着。大きなお寺である。立派な桜が2本ある。2、3分咲きというところ。
日切大師(日切山弘福寺)、光明寺にお参りする。日切大師の楠は遠くからでも目につく巨木。

14:30 本日の宿、敷島旅館に着く。

本日の歩行:33421歩 

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