布マスクの型紙が新聞に出ていたので作ってみました。
これ、ウイルスを防ぐことはできませんが、自分がうっかり咳をしたりくしゃみをしたりしたときに、白い目で見られないで済むというか…飛沫が飛びません。
マスクを作りながらというか、武漢でのウイルス騒ぎや横浜のクルーズ船の騒ぎが起きたあたりから、ちらちらとこの森鴎外の「最後の一句」を思い出していました。子供の国語の教科書に載っていた短編です。
国民に布マスクを配るというニュースを聞いて、とうとう改めて読み直してみました。
元文三年というのがいつなのか知りませんが、江戸時代。
船乗りの父親が他人の罪もかぶる形で死罪を申し付けられ、それを知った16歳の長女が自分の命と引き換えに父親を助けてくれと、願書を書いて奉行所に持っていく。…
(色々あって)…お白洲で取り調べが行われ、最後に佐々という奉行が「…それでもいいか。」と聞くと娘は………「お上のことには間違いはございますまいから。」と言い足す。
この言葉が「ただ氷のように冷ややかに、刃のように鋭く」、反抗の矛先が奉行だけでなく役人一同の胸を刺す。
奉行たちはこれに感動したということではなく、「やな感じの子供…」という反応で同情もなかったようでしたが、当時の行政司法の原始的な機関が自然に動いて(さらに上の方にお伺いをたてて)処刑は延期、そして京都の天皇関係の行事で死罪はご赦免…となるという話。
「お上の(なさる)ことに間違いはございますまいから」😥
さて何年も前、なぜだったかも忘れましたが、マスクの品不足が起きた時があり、ドラッグストアの棚に残っていた「小さめマスク」をうっかり買ってやはり使い物にならなくて、それがずっととってありました。
これを布マスクの内側に入れて使おうかと思います。
その箱にも、「マスクは感染を完全に防ぐものではありません」と書いてあります。まあ私はこの程度でいいです。
お上へ:完全なやつを医療関係者に配って下さい。