今回は中のマトさんではなく、外の白いマト型の話。
マトリョーシカを展示していると、時々、この木は削って作ったんですか?と聞かれます。
いいえ、白木のマトリョーシカを購入して絵付けをしています。
白木のマトリョーシカはロシア製です。これを輸入している日本の業者から購入しています。
この白木のマトリョーシカを作るのは相当大変。
上下きっちりかみ合ってずれないし、中に順繰りに納まるし、大体5ピースとか3ピースのを使うけど、私の持っているロシアのマトリョーシカで15ピースというのもある。本当にきっちり納まる。
これはすごい職人技…。
(何でもロシアのマトリョーシカの産地の村には70ピースとかあるらしい…)
さらに、同じところから買った白木のマトリョーシカでも、カーブが微妙に違っていたり、別のマトとではかみ合わなかったり…。これは手づくりか…とひそかに感心してます。
でも、マトリョーシカのルーツは箱根のひき物細工の七福神と言われてます。↓
これはずっと以前に箱根湯本で購入。
今となってはマトリョーシカの方が有名ですが、この七福神もマトリョーシカのように開いて中に納まります。
十二たまご、というのも箱根湯本で展示してありました。
マトリョーシカの卵形といった物で、12個がだんだん小さくなって中に納まるようになっている、精巧な細工でした。
日本の挽き物の職人技です。
ということで、木をろくろで挽くところから始めてマトリョーシカを作るのは大変困難。
で、ひらめいたのが、牛乳パックから作るエコ葉書…。
エコ葉書の材料(牛乳パックから再利用で作ったパルプ)を型にはめて乾かしてマトを作ろうという発想。
これが、水を大量に使ったり、煮たり、フードプロセッサーを使ったりして、本当にエコか(?)っていうくらいエネルギーを使う。
それでも試行錯誤の末に作り出したのが上の白いマト型のもの。
しかし、難点続出。
上下のかみ合わせは難しい…(テープで留める)。
柔らかいので、鉛筆で力を入れて書くと凹む…。
強く握るとつぶれる…。
それで、「マトリョーシカ」にはならないけど、マトリョーシカを送るときの緩衝材ぐらいにはなるかなと…。
丁度、自然食品店の卵のケースのようなもの。
まあ、糊を入れたり、もう少し工夫して作ってみようと思います。