昨年暮れにもらったアレンジメントの中の花の一つが謎で、やっと名前がわかった騒ぎ(→リューカデンドロン・プルモサス)。その花はオーストラリアの花だということが分かった頃、この「バンクス花譜集」展が開催されていることを知り、これも何かのご縁、と昨日見に行きました。
解説によると:
ジョセフ・バンクスはキャプテンクックの1768年から3年間の太平洋航海に同行し、多数の植物を採集し、標本と写生を持ち帰りました。のちにその写生をもとにした銅版画が「バンクス花譜集」としてまとめられました。(写生したのは同行した画家のシドニー・パーキンソンですが、帰路寄港したジャカルタで病気で亡くなったそうです)。
パンフレットの花はオーストラリアの固有種で、バンクス氏にちなんで命名された「バンクシア・セルラータ」。
ところで、このバンクシア・セルラータは山火事などによる熱で種子をはじき出すということで、図版の下の、口を開けたようなのが種子を吐き出した後の果皮。(山火事の時だけ種をはじき出す!っていうのがまずすごい)
これが魔物の目や口のように見えるということで、オーストラリアの童話作家メイ・ギブスが、この形から、「悪いバンクシアマン」を創作して「スナグルポットとカドルパイ」という絵本に登場させました。:
その絵本も展示されていましたが、このバンクシアマン、どこかで見た覚えが……。
うちに帰って本棚を探し…。
ありました!これでした。
メイ・ギブスの絵がちりばめられた1993年用の日記帳の中の1ページ。
初めての海外旅行でオーストラリアに行ったときに、シドニーの市(フリーマーケットみたいな)で購入したもの。もう8月だったので、確か半額位でしたが、中にはかわいい絵が沢山で、その中に居ました。バンクシアマン。
20年以上経って、あの正体不明の絵も分かった訳です!
見た目が不気味ってことで悪者のモデルにされたバンクシアも気の毒…。しかし、画像検索すると、この図版よりさらにインパクトのあるバンクシアの種子の写真があります…。
会場内はもちろん撮影禁止ですが、外に出てすぐのカフェレストランの寄せ植えに、 バンクシア
展覧会にはたくさんの花の細密画がありましたが、残念ながらリューカデンドロンの絵は展示されていなかったです…。