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指導死

2013年01月08日 | 時事
顧問教諭の体罰翌日…高2男子キャプテンが自殺
これは体罰死というよりも指導死ですよね。

どうもマスコミはこのまま「体罰は悪」という方向に持っていきたいようですけど、この生徒は、体罰でうけた身体的ダメージがもとで死に至ったわけではありません。むしろキャプテンとしての重圧とか、責任とか、そういったものが果たせなかった悔しさ、歯がゆさ、教諭に対する恐怖心等、亡くなった生徒の置かれた環境や複雑な心理状態を読み解いていかないと、「体罰は悪」という当たり前の言葉で片付けられてしまう恐れがあります。

もちろん、「体罰」は、学校教育法第11条「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。」とあるとおり、禁止された行為です。ただし、どこまでを懲戒とし、どこまでを体罰とするかは、児童生徒の年齢や置かれた環境などにも左右されるため、判例はあっても具体的に決まっていません。暴力行為は論外ですが、トイレに行かせない、長時間正座、給食をいつまでも食べさせるといった行為も身体的苦痛を伴うのでアウトです。しかし、叱責を超えた罵詈雑言、一定の罰則を与える等の精神的苦痛に関しては、懲戒の範囲であり、体罰とは呼べません。

今回のケースは、体罰自体も常態化していたようですけど、それだけが原因で自殺に追い込まれたとは到底思えません。前述の通り、かなり精神的に追い込まれたことがトリガーとなったのではないでしょうか。もし今回が体罰のない状態での自殺だったとしても、やはり問題があったとしか言えないと思います。こうした児童生徒を追い込む指導の危険性について、我々教員がしっかり認識していないといけませんな。

体育会系の人は、是非「一房の葡萄」でも読んで、本当に指導すべきは何なのかを知るべきだと思います。

コメント
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