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ネット盗作

2010年11月01日 | 時事
「ネットからアイデア」文芸賞取り消し波紋 盗作・依拠、見極め困難
これだけ情報の共有化が進んでしまうと、本当にオリジナルなのかの見極めは難しいでしょうね。

大学のレポートもネット引用に困っているそうで、コピペを見つけるソフトが開発されたとかいう話もありました。まあ、大学教授レベルならこうして調べるでしょうけど、我々は児童が出された作品に対してそこまでチェックするわけではありませんし、低学年なら読書感想文や作文、標語募集などには多分に保護者の手が加わっているだろうなあとか思いつつ、それでも構わないとさえ思って見ています。自分自身も、1、2年の頃は母親に「次何書くの!」とか聞いていた覚えがありますし(笑)・・・むしろそういう経験を通して、少しずつ自分の考えの書き方と言うものが分かるようになると思っています。

しかし、高学年にもなるとかなりネットを使いこなすようになりますから、下手をすると先生よりもパソコンに詳しかったりします。何かを調べたい時に、「本を開く」よりも「検索する」という言葉が先に出ますからね。中高生にもなればもっと自由自在でしょう。普通に検索するだけでも、読書感想文の文例などはごまんとでてきますし、標語に関しても作品例がズバリあったり、「作品に使うと良い言葉」が紹介されていたりします。もちろん、正式な受賞作がネットで紹介されている所もあるでしょう。全くのコピペは×だとしても、どこまでがパクリで、どこまでが参照なのか、はっきりとした線引きもできないでしょうね。

手本が示され、その手本を元にオリジナルを作成する作業は、学校現場でも普通にやっていることです。全くの0から創作することは非常に難しいですし、作品作りの前に2、3手本を見せると、中には手本の通りの作品になってしまう子もいるわけです。絵画などには、クラスのほぼ全員が同じような雰囲気の作品になる指導法なるものも存在しています。むしろそういう場合は、手本の意を汲んで作品に生かした子は評価されるべきなのですけど・・・学校の勉強は、社会で通用する「創作活動」でなく、「創作練習」のような場ですから、学校内においては誰かに教えてもらっても、誰かのマネでも、そこからいずれ自ら表現することを学べば良い、と思っています。しかし、一歩学校の外に作品を公開するのであれば話は別で、やはり「著作権」と言うものをしっかりと考えるべきでしょう。
コピペが許されるのは学校内の賞まで。それ以上の舞台にもしコピペ作品が蔓延したとすれば、それはコピペがどうか見抜けたかった者の責任と言うより、やはり「著作権」と言うものをしっかり教えてこなかった学校の責任ということになるでしょうね。学校ではマネは許されても、社会では通用しない。情報の共有化の時代だからこそ、この線引きを小さいうちからしっかり教えるべきだと思います。

まあ、大手新聞社でさえネットから社説を盗作する時代ですから、この風潮は現代病とまで言えるのではないでしょうか。