明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

最近読んだ本 『悼む人』『利休にたずねよ』

2009-05-31 14:37:12 | 
夫と話していて、覚書程度でもいいから「読んだ本」の記録をつけていこう、ということになった。

GWが終わってからようやく本を読む習慣が戻り、
2冊読み終えたので、とりあえずその感想でも。
あまり時間をかけず、簡単に。

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★『悼む人』 天童荒太



とても不思議な物語だった。
「生」と「死」という重いテーマを扱っているのだが、
私にはどこか現実離れした感覚が常につきまとった。

このタイトルにもなっている「悼む人」とは、
主人公(であると言っていい)、静人という男性の呼び名。
彼は、新聞や雑誌、ニュースなどから「何らかの理由で死亡した人」の
情報を得て現場へ行き、その人の死を悼む。
そのために日本中を旅していた。

「何らかの理由で死亡した人」の理由は本当に何でもありで、
他殺、自殺、事故などを問わない。
年齢も性別も住んでいる場所も、いつ死んだかも問わない。
とにかく情報を得るたびに現場を訪れ、
周りの商店や家族などにこう尋ねるのだ。

「この方は、どなたを愛し、また愛され、
どんなことで人に感謝されていらっしゃいましたか」

わずかでもその答えを得られると、
片膝をつき、両手をそれぞれ上と下にやってから胸の前で重ねるという姿勢をとる。
もちろん、全く知らない人なのだが、
静人はこうやって死者のことを「覚えておこう」とするのだ。
この行為を「悼む」と自身が表現していた。

「悼む」ために旅を続ける静人。
なぜ?何のために?
読者はその答えを知りたくて先を読み進める。

また、ガンに侵され余命いくばくもない静人の母、
残忍な殺人や男女の愛憎がらみの事件を書くことを得意としている記者、
不幸な生い立ち、夫のDV、離婚、再婚、そして殺人まで犯してしまった女性、
この3人の<物語>も静人と関わりを見せながら進行していく。

「悼む人」の存在は決して皆に喜ばれるというわけではなかったが、
ある一部の人間にとっては救いにもなった。
人の「死」とは何なのか。残される人の思いはどこへいくのか。
さまざまな想いが巡る。

この本は決して「生きることの意味」を説くものではない。
むしろ、「死」というものを本人、そして周りの人間がどう受け入れるのか、
生まれたからには必ず来る「死」というものを
「生」の中でどう解釈していけばいいのか。
そんなことを語りかけてくれていた。

ただ、1冊の本の中で、これほど具体的に多くの人の死を見たことは初めてだ。
読んでいるとどうも憂鬱になってくるのは避けられない。

「この方は、どなたを愛し、また愛され、
どんなことで人に感謝されていらっしゃいましたか」

私が死んだ後、家族や友人はこう尋ねられたとき、どう答えてくれるだろう。
そう考えたとき、この答えが皆の口からスムーズに出るような、
そんな生き方ができるといいなと、単純に思った。

オススメ度は、★★★☆☆
(作品の出来に関係なく、友人などに読んでほしいかどうか)

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★『利休にたずねよ』 山本兼一



この間、同級生に会ったとき、この本のことを聞き、
利休に興味があったので読んでみた。
私はあまり歴史小説のようなものは読まないのだけど、
これはとても面白かった。

まず、構成が変わっている。

「利休 切腹の朝」から始まり、
「切腹の前日」「○日前」「○ヶ月前」「○年前」と過去に遡っていく。
章ごとに「視点」となる人物も変わる。
利休本人であったり、秀吉であったり、妻の宗恩であったり……
利休に関わる人物の視点から利休という人物が描かれる。

これを読むまで、私は利休についてほぼ何の知識もなかった。
「茶道を大成した」「秀吉との関係」くらいしか頭にない。
どれくらいの背格好であったか、どんな性質であったか、
どんな生まれでどんな人生を歩み、その一生を終えたのか……
読み進めるに従って、「千利休」という人物像がはっきりと浮かび上がった。

「美」に対するねばっこいほどの執着、
熱く燃えたぎる情熱的な性格、
「目利き」であることへの揺らぎない自信、
「茶の湯」へのまっすぐな想い……。

「美」を「わかりすぎる」ゆえ、その態度や目つきが、
絶対服従を強いる秀吉にとっては目障りになっていく。
そして、切腹へ。

また、「茶の湯」を絡めた当時の政治的な争い以外にも興味深かったのは、
利休の恋愛話である。
これはどこまで本当の話なのかは知らないが、
19歳の頃、高貴な生まれの高麗の女人を愛し、死ぬときまで忘れることがない。
「死」がもはや「美」と究極の背中合わせになっていることを感じ、
ある場面では、ぞくっとした。

これまで私にとっては、おとなしく、「茶を点てている坊主」のような印象しかなかった利休。
どこまで正しいのかわからないが、読み終わると完全に印象が変わっていた。
そのことがとても面白かった。

一つ、疑問。
私は10歳から大学を卒業するくらいまで茶道を習っていたので、
たびたび出てくる茶道の作法や道具の名前などがわかる。
イメージできる分、利休がどれほど「目利き」であったかというのもリアルで、
想像ではあるが、ため息が出るほどの「美」を感じることもあった。

でも、茶道を全くたしなんだことがない人がこれを読むとどうなんだろう。
うまくイメージが湧かないのでは?
ただ、もし湧かないとしても、それを超えて面白さを感じられる小説だとは思う。

これを勧めてくれた友人が「山崎の待庵(利休の造った茶室。うちの近くにある)」に行ってみたい」と言っていたが、
私も読み終わってすぐに前まで行ってきた。

国宝であり、1ヶ月前からハガキで予約をしないと拝見できない。
これまではなんとも思ってなかったが、私も見てみたいなぁ。
本物を見れば、また利休への印象が違ったものになるのかもしれない。

オススメ度:★★★★☆




明かり。

2009-05-31 00:13:39 | 生活
屋根を叩きつけるような雨音と
それに反応するかのように鳴き続けている蛙の声。

うちは田んぼに囲まれているので、
この季節は本当にテレビの音までかき消されるほど
蛙の声がうるさい。
でも、なぜか落ち着くのだけど。

今週に入って田に水が引かれ、土をならす作業が始まった。
明日くらいに田植えが行われるはずだ。

ベランダの向こうは一面田んぼなので、
日が照っていなければ、まさに天然クーラー。
おかげさまで真夏でも夜はエアコンをつけることがない。

今日は、注文していたまな板が届いた。
四万十川工房で作られる、檜のまな板。
これまでも同じものを使っていたのだが、
さすがに古くなったので買い換えることにしたのだ。
他のまな板も見てみたが、やっぱりこれに勝るものはなしと、
再び注文。二代目だ。

樹齢80年以上の四万十川の檜だけを使って、
職人が手仕事で14面体に削っている。
普通のまな板のように直方体ではないので、
水切れが大変いい。
さらに、檜は浴槽にも使われることからわかるように、
水に強く、抗菌作用もあるので傷みにくい。

届いたばかりなので、まだ檜の爽やかな香りがする。
まな板が新しくなっただけで、なんだか心躍る。

午後は夫と大山崎山荘美術館へ。
お目当ては、「濱田庄司の眼」展。
人間国宝・濱田庄司が何を見て何を作ったか。
その蒐集品と、実際に作った作品とを展示してある。

ここは本当にいつ来てもいい。
歩いて30分か40分ほどなので、全シーズンに必ず訪れる。
展示品がいいときはよりありがたいが、
常設だけでも十分に楽しめる。
この山荘と周りの自然が美術品みたいなものなので。

でも、私は濱田庄司が好きなので、今日はより楽しめた。
釉薬の色の出し方がなんとも絶妙で、
決して華やかではなく素朴なのに、どこか凛とした美しさがあって。
今日見た中では「白地鉄絵葡萄水差」とお揃いの「蓋物」が心に残った。

イギリスのスリップウェアの影響も受けている氏の作品は、
釉薬で模様を描いたものが多いのだけど、
そこに「一瞬プラス60年」とあった。
模様を描くのは一瞬。
だけど、それには60年もの間、磨かれた技と経験がいるのだという。

絵画はよくわからないけど、器を見るのは本当に好きだ。
いつまでも眺めていたい気持ちになる。

新館でモネとルノワールの絵画も見て、
2階のテラスで自然を満喫しながらビールを1杯飲んで帰った。
なんと贅沢な時間!

「最近、悩んでいるみたいやな」と夫に言われたけれど、
今日は少しすっきりしている自分がいた。

お金のためや、誰かに認められるためでなく、
自分を癒すために書く……。それでいいんだ……。
そのことに気づいてから楽になった。
ライターとして仕事をすることの虚しさもなくなった。
それはそれ。生活のため。
これはこれ。自分のため。
そう思えるようになったからだ。

岡本太郎みたいな天才は、あえて危険な道を選んでも成功する。
だけど、自分みたいな凡人は成功することよりも、
毎日の生活をどう楽しく過ごすか、気持ちよく過ごせるか、
そのことを考えて道を選んだほうがいいんだろうな、と思った。

夫は「もっと自分を追い詰めないと」みたいなストイックさがあるが、
私は苦しみの中から人を感動させることができるのは、
本当に一部の天才だけだと思っている。
それより、自分が楽しむこと。自分を癒すこと。
それでいいんだと思う。
楽しんでいたら、それに共感してくれる人も必ずいる。
ブルースのライブなんてまさにそれで。
楽しく演っている人を見ると、こちらまで幸せな気持ちになる。
音楽って本来そんなものなんだろうな。
文学よりもわかりやすい。

まだ完全に悩みのトンネルから抜け出たわけではないけれど、
暗闇の先に小さな明かりは見えた。
あそこを目指して歩いていたら、いつか出口に辿り着く気がする。
少なくとも、中途半端で何もできず、
自分の想いも生き方もブレていた自分からは、脱出できそうだ。

「仕事したくない病」もおさまって、
やっと営業する気持ちになれたし、
また新たな心持ちでライター仕事も頑張ろうと思う。
そして、自分の書きたいものも書き続けたい。

今を生きよう。

あしたはわからない

2009-05-30 03:28:58 | 
3、4年前に書いたエッセイ風レビューです。

★『空中ブランコ』  奥田英朗

初めて小説を書いたのは20歳の時だ。
『浮世の夢』という、なんとも陳腐な物語だった。

おそらく原稿用紙にすれば30枚程度の短編なのだが、丸3日間かかった。
当時、大学生だった私は本当に一歩も外に出ず、3日間ワープロに向き合った(この頃、使っていたのは富士通のオアシスというワープロだった!)。
眠くて我慢できなくなれば、とりあえず眠り、目が覚めるとすぐにまたワープロに向かう。
食べる物もほとんど食べず、ただひたすら書き続けた。
「こんなに楽しいことがあったのか!」と私自身、驚いていた。こんなに夢中になれることがあるなんて!

物語は心の中にいくらでも存在していた。
私に文章にしてもらうのを今か今かと待っている。
早く吐き出してしまいたくて仕方がなかった。
自分が「物語」を書けるなんて、20歳になるまで知らなかったのだ。
一旦書き始めると、ああ、私はこれがやりたかったのだと実感した。

かなりの数の作品を書いた。
中には原稿用紙100枚ではきかない長編もある。
同人誌に発表し、友達にも読んでもらい、大学が終わる頃には「作家になろう」と決意するまでになっていた。

だけど、私はフリーライターになってしまった。
そして、寝る間もないほど忙しい生活の中で、いつしか「物語」は失われていく・・・。

あんなに私の中から溢れそうだった物語たちは、気付くとどこにもいなかった。
それでもたまに、昔の小説を手直ししたり、短いものをポツポツと書いてHPに掲載したりする。

日記やエッセイを好んで読んでくれる読者の中には、小説にも目を通してくれる人もいる。
だけど、たいてい「エッセイのほうがいいですね」とか「小説はあんまりですね」といったようなコメントを書かれる。

そのことに対して、もちろん不満などない。
正直な、そして妥当な評価だと思うし、どんなコメントであれ時間を割いて私のために書いてくれたものだ。ありがたく受け取っている。

ただ、私はだんだん物語を書くことが辛くなってきてしまったのだ。
私は、エッセイを書くより、日記を書くより、物語を書いている時が一番幸せだ。
時間が経つのを忘れる、というのはまさにこのことで、物語を紡いでいる間は現実から遠く離れた場所にいる。
気付くと何時間も経っているのだ。
そして、書き終えると、他では絶対に味わえない喜びを感じる。充実感、というのか。
恢復している。
出来上がった作品は、自分の子供のように愛しい。

自分が書きたいものを書いて、それを自分が感じているように愛しく思ってくれる読者がいたら、どんなにいいだろうかと思う。
だけど、それはなかなか難しくて。
私はせっかく生み出した子をけなされるのが怖くて、物語を書くことをやめていった。

奥田英朗の『空中ブランコ』という本の中に、心因性の嘔吐症になった女流作家の話がある。

若い女性なら誰でも知っているような人気作家で、出す本はすべて売れる。ドラマにもなった。
都会に暮らすスタイリッシュな恋愛を書かせたら天下一品で、恋愛好きな若い女性のカリスマ的な存在でもある。

なのに、嘔吐症になる。

自分が書いた小説の登場人物やストーリーが思い出せず、何度も何度も本をめくったりもする。
その中に1冊、売れなかった本がある。
『あした』というタイトルのその本は、彼女が本当に書きたかったような人間ドラマで、時間をかけ想いをこめて書いた。軽い恋愛物なんかじゃなかった。読み捨てられるような陳腐なストーリーでもなかった。
彼女には売る自信があった。
だけど、その本は売れなかった。
本当に書きたかった本なのに・・・本当はこういうものが書きたかったのに・・・
結局、彼女はまた消耗品的な恋愛ストーリーを綴り始める・・・

この『空中ブランコ』は5つの短編から成り、伊良部という精神科医が出てくるシリーズものだ。
「爆笑物」として紹介されていたりするように、なかなかユーモアがあって面白い。
だけど、私はこれを「爆笑物」とは思わない。そういう笑いはおきなかった。ただ、今年読んだ本ベスト3入りは間違いないほど面白かった。こんな面白い本には久しぶりに出会った、と思った。

伊良部は精神科医なのに、やることや言うことは5歳児並み。
自分の欲望のままに生きていて、突拍子もないことばかりをやる。
ものすごい「変人」だ。
だから、この伊良部に比べれば、精神科を訪れる患者なんてみんな常識人で、伊良部の変人ぶりに振りまわされていくうちに、ちょっとしたことがきっかけで悩める自分を解消できるのだ。

飛べなくなった空中ブランコ乗り、先端恐怖症になってナイフが持てないヤクザ、一塁に送球できないプロの3塁手……、いろんな職業の、いろんな病気をもった人たちが登場するのだが、みんな伊良部のむちゃくちゃな診察に最終的には癒されてしまう。

伊良部が意識的にやっていないのがまたすごい。
これを読んでいると、「ああ、人間ってすごく複雑で、すごく単純で、面白い生き物なんだな」と思わされる。
ちょっとしたことで精神に異常をきたし、ちょっとしたことで回復に向かう。
だけど、そのちょっとしたことに悩んで生きるのが人間で……。
なんだか人間というものが愛しく感じてしまうのだ。

嘔吐症の「女流作家」も、最初はすごくイヤな女だな、と思って読んでいた。
だけど、彼女の書いた『あした』という本の存在、そして、そのことがひっかかって嘔吐症になってしまっていることが次第にわかり始めると、だんだん彼女のことが愛しくなってきてしまった。

そして、ラストがいい。

編集をやっている友達に聞かされた話をきっかけに、彼女は嘔吐症を克服する。
書けなくなっていた小説もまた書けそうだと思う。
診察室を出ようとした時、ずっと愛想のなかった看護婦が彼女を呼びとめる。
看護婦は言うのだ。

「『あした』読みました。私、小説を読んで泣いたの生まれて初めてでした」

「ありがとう」

彼女が心からお礼を言うと、看護婦は続ける。

「また、ああいうの書いてください」

「うん、書く。今日から書く」

彼女は胸が熱くなり、階段を二段跳びで駆け上がった。
読んでいた私も胸が熱くなり、階段を二段跳びで駆け上がりたくなるようなラストだった。
電車の中で読んでいたのだが、ちょっとだけ涙が出た。
叫び出したい気持ちだった。

 人間の宝物は言葉だ
 一瞬にして人を立ち直らせてくれるのが、言葉だ。
 その言葉を扱う仕事に就いたことを、自分は誇りに思おう。
 神様に感謝しよう。

この一節を読んで、私は震えた。
言葉ってすごい。
こんな、こんな感動を与えてくれるのだ。
私も神様に感謝しようと思った。
言葉を扱う仕事に就いたことを。

私もまた物語を書きたくなった。
エッセイや日記のように面白がってはもらえないかもしれない。
だけど、私は物語を書いているとき、幸せなんだ。
それに、あの女流作家の『あした』のように、私の書いた物語を読んで、涙してくれる人だっているかもしれない。「また書いてください」と言ってくれる人もいるかもしれない。
私が震えたあの一節のような文章が、いつか書けるかもしれない。

だって、「今日」は夢から遠くても、「明日」は何が起こるかわからないじゃないか。

感性の一致

2009-05-30 03:02:50 | 想い
また3時をまわった。

私は夜更かしが好きだ。
夜は自分に対して正直になれる時間だからかもしれない。

さっき、夫の親友であり、私のマイミクでもある人の日記を読んだ。
音楽を志している人で、夫が書いた詩を日記に載せてくれていた。
「この詩だけが味方」だと、そう書いてあった。

それは、とても彼らしい、いい詩だった。
上手、というより、熱いソウルがあった。
身内を褒めるのもなんだけど。

彼と付き合い始めた頃、お互いが書いた文章を読んで、
他の誰にもわからない感覚を、お互いに得たことを覚えている。

「私が書いたみたい……」
「俺が書いたんか……?」

決して文体が似ているとか、そういうわけではないのだけど、
なぜか二人ともそう思った。
これが「感性」というものなんだろう。

この間、久しぶりに夫がブログを更新していて、
最終電車の中、携帯で言葉を追いながら、
ああ、やっぱりこの人の文章がすごく好きだと思った。

彼との出逢い。
それは、偶然「ブルース」で検索してひっかかった彼のブログ。
マディ・ウォーターズと大江健三郎というワード、
そして、心地良い言葉のリズムに心惹かれた。

顔も知らない彼の文章のファンになり、
ふと思った。
こんな文章を書く人と現実に出会えたらいいな、と。

それから数ヵ月後、本当に彼と出会うなんて、夢にも思わなかったけれど。

今、幸せに平和に毎日が過ぎていく。
ふと、去年の今頃は何を考えていたんだろうかと、
自分の過去のブログを辿ってみた。

印象に残ったタイトルは「きらきら」だった。
きらきらした日常の一コマを書きたいと、
誰のためにでもなく、自分のために書きたいと、
そう綴ってあった。

それを読んで、また自分に嫌気がさした。
同じことの繰り返しで、一歩も前に進んでいない自分にため息をつく。

私はどこに向かっているのかなぁ。

わからないけど、
でも、一つだけわかってることは、
仕事になってもならなくても、やっぱり“言葉”が好きだってこと。

そのことをいつも夫の文章を読むと思い出す。
だから、ずっと彼には書き続けてほしいのだ。
彼の文章が一番私の感性を刺激してくれるから。

彼の文章を読むと、なぜか自分も書きたいと思う。
魂が揺さぶられる感じがして。

「俺が生活費は出してもいいから、かおりは好きな文章を書いていいよ」
といつも言ってくれる彼。
それに甘えられたらどんなにいいだろうかと思う。
でも、無理なんだ、それは。

悲しいトラウマ。
そういう生活を想像するだけで、身震いするほど怖くなる。
ありえない。

幼い頃からすりこまれた「稼ぐ人間にならなければ」という想いは
絶対に消えそうもない。

今日、自分が最後に書いた小説を読んだ。
最後まで完成させた小説。
2003年のものだった。

読んでみて、思ったより悪くないと思った。
HPに掲載したときは、たいそう評判が悪かった小説だけど。

ああ、そうか、と気づく。
自分を癒せばいいんだと。
誰かに認められようと思うから苦しいんだ。
これを書き上げたときの喜び、恢復、それを思うと今も涙が出てくる。

それでいいんだった。

それでいいなら、また書ける気がした。

そして、そろそろ働くことにした。
3月・4月とほとんど仕事をせずにいて、
5月も2週間くらいしか働いていない。
当たり前だが、収入を支出が上回って、大変なことになっている。
毎日飲み歩いていたら、そりゃそうだ。

とりあえず、働こう。
来週からまた営業を始める。
どんどん仕事を受ける。

でも、自分のために、何か書けるような気がする。

以前やっていた本のブログから、1つ次に。
これが、今の私の想い。



サプライズ!

2009-05-29 15:18:40 | 生活
朝、7時に起きて、
お弁当と朝ご飯の用意→片付け→部屋・洗面所・トイレ掃除
→洗濯(普通とドライ)→花の水やり→麦茶作る
を必死にやったら、9時半になった。

サラダとバナナ食べながら、
小倉さんの「あまたつー!」っていう声聞いて、
天達予報士の天気予報を見ていたら……

ぐっすり寝ていた!

近頃、睡眠不足で……。
気づいたらお昼になっていて、慌てて仕事した。
こういう日って、なんか落ち込んでしまうな……。
ちゃんとしないと。

昨夜は一人で家で酒を飲んでいたらビールが飲みたくなってきて、
どうせなら「生」がいいよね、とHOME(近くのバー)に行った。
ビール1杯で帰るつもりが、
「おいしいお酒あるで。お誕生日祝いに1杯サービスするわ」
と言ってくれたから、2種類のお酒をいただいた
山形のお酒で、すごく美味しかった。

そのうち、「利き酒する?」みたいな話になって、
家にダッシュで開封している日本酒を5本持参。
周りのお客さんもまきこんで、利き酒大会になった。

やっぱり人によって好みが違うんだな、と思った。
華やかで甘めのお酒が好きな人、
しっかり米の旨味があるのが好きな人、
甘みと酸味のバランスがよいものが好きな人……
人それぞれ。

そのうち、ともちゃんも来てくれて(呼んだ)、
楽しい時間を過ごした。

そして、途中、サプライズが……!

電気をパチパチつけたり消したりしているお客さんがいて、
「故障したのかな?」と思っていたら、
真っ暗になって、ろうそくを立てたケーキが出てきた。
よく、ここではお祝いみたいなのもやるので、
「あ、誰かのお祝いだ~」と思っていたら、

「お誕生日おめでとう!かおりちゃん!」
とマスター。

ええ~?!

わ、わたしですか?!

本当に自分とは思っていなかったのでびっくりした。
だって誕生日当日でもないし、突然来たし、
そんな準備があるとは夢にも思わないし……。
一体いつ買ってきたんだろう?

HOMEマジックや~。

切り分けてもらって、いただいた。
お客さんみんなに「おめでとう!」と言われて、なんだか恥ずかしかったけど、
すごく嬉しかった。



ケーキもおいしかったな……

HOMEは本当にホームみたいで、常連さんが多い。
私はオープン初めからの客で家も近いけど、来店回数は少ない。
月に1回くらいかな。
でも、こうやって常連さんみたいにサービスしてくれる。
みんなあったかいな……。
ありがたい。感謝

結局、家に帰ったら夜中1時過ぎ……
夫もちょっと前に帰ったところだった。

妻が夜中に飲み歩いていても、何も言わない夫にも感謝
でも、ちょっとだけ良心が痛んだので、リンパマッサージをしてあげた。
(めっちゃ喜んでいた)

しかし、寝不足で今朝のように居眠りをしてしまう……
ちょっとお酒も控えんとね。

誕生日の過ごし方

2009-05-27 13:35:59 | 生活
昨日は誕生日だった。
何歳になったのかということはあまり考えずにおこう。

とりあえず、朝から晩までひっきりなしにお祝いメールが届き、
プレゼントも宅配でいくつか届いたりして、
しみじみと友達や周りの人に感謝した。

父親からもメールでグリーティングカードが届いていたのだが、
メッセージが微妙だった。

何か感動的なこと書いてあるのかな、と思ったら……

   一年が早いなーと思ったら、中年のしるし

と書いてあった

名コピーである。
まあ、他にも健康に気をつけて、毎日充実して……みたいなこともあったけど。

なんか誕生日に仕事するのもイヤだなーと思い、
午後から梅田に出かけた。
阪急の7階で「くるみの木」の25周年イベントが催されていたからだ。

「くるみの木」というのは奈良では有名な生活雑貨のお店。
食事もできるし、別の場所にはかわいい宿泊施設もできている。
一度でいいから泊まりに行きたいなぁ。

友人からこの催しのことを聞き、最終日ということもあったので
とりあえず見に行ってみた。
いろいろ素敵な雑貨があり、職人さんの手づくりのものなどは
見ているだけで楽しかった。

器では特に買おうというほど惹かれるものはなかったが、
木の細工ものは非常に美しいものがあって、
かなり長い時間それを手にとって眺めていた。
買えばよかったかなぁ。

結局、前に雑誌で見て欲しいと思っていたお布巾を買った。
お義母さんにもあげようと思い、2枚買った。
あとは、菜箸。
吉野檜で作った手作りのもの。



これまで食事用のお箸は気に入ったものがあったのだが、
菜箸・お取り箸はどうも気に入ったものに出会えていなくて……
中途半端なものを買うよりは……と安物を使っていたので
ずっと気になっていたのだ。
これは一目で気に入ったのでよかった。

それから、夫が喜びそうな鮎のあぶりやふりかけなども購入。
また、お義母さんにあげる「のどぐろご飯の素」なども。

やっぱり職人の手仕事の雑貨や美しいものを見ると
心が癒される。

家に帰って買い物に行き、食事の用意をした。
私の誕生日だからと、夫は8時半くらいに帰宅。
ケーキを買ってきてくれたので、ささやかな誕生日パーティーをした。



メインはお寿司で、この後、私が握った。


↑この日のネタ。

自分の誕生日に、自分で寿司を握る女……

うちでは結構定番になっていて、
「ヘイ!今日は何を握りましょか!ぶりとろのいいやつ入ってますぜ、旦那!」
「おう、じゃあ、それを握ってもらおうかい」
と、なぜか江戸っ子ふうの寿司屋として会話が交わされる。
そして、握りたての寿司は、買ってくるより美味しい。
(そりゃ、外で食べればまたワンランク上の美味しさだけど……)

ケーキも美味しかったな。
たまに夫が買ってきてくれる、会社の近くにあるというケーキ屋さんのもの。
スポンジケーキって、私はあまり好きじゃないのだけど、
ここのは美味しかった。

あと、私のお気に入りのクレーム・ブリュレも。


(さすがにこれは今朝食べたけど……)

ちょっとしたことばかりなんだけど、
ほのぼのとして心癒される誕生日になった。
感謝。

というのも、実は誕生日の朝は4時半頃までお酒を飲みながら
しくしく泣いていたのだ。
どうも最近、鬱になっていて……。

特に何があったというわけではないのだけど、
いろんなことが中途半端で、どこに向かっているのかわからない自分に
なんだか嫌気がさすことが多くて。

さて、どうしたもんかと。

いろいろ愚痴っぽいことをここに書いていたけど、
やっぱりアップしなくてよかったかな。
いや、また改めて書くかもしれないけど……
勢いというか感情のままに書いたものを
人様にお見せしなくてよかった。

とりあえず、ちゃんとやろ。
もう少しいろんなことを。

誰かに認められることやお金を稼ぐことと、
自分が書きたいものとをごちゃまぜにしないことがまず第一。
これを混同した瞬間から、
ぐるぐるとまわり続けるスパイラルから逃れられなくなる。

今、やらなければならないのは、
「本当に自分が書きたいものが、まだあるのか」を
自身に問いかけ、答えを出すことだ。

ライターという職業を選んだ時から、私は逃げ続けてきたのかもしれない。
もしかしたら、一番してはいけなかったことなのかもしれない。

昔、旅先で野上弥生子の文学記念館に行った時、
こんな彼女の言葉が印象的だった。

「私は自分が書きたいと思うもの以外は、どんなにお金を積まれても
1行だって書きはしません」

細かい言葉は忘れたが、このような内容だったと思う。
学生だった私はひどく感動して、私もそうありたいと願った。
あの頃の気持ちはどこへ行ってしまったのだろう。

全く別の職業に就いて生活を確保しながら、
趣味として自分のやりたいことをやっている人は山ほどいる。
趣味よりもう少し本気でも、例えばバンド活動をしたいから、
あえて定時に帰れる公務員になるとか、そういう人もいる。

私もそんなふうにすれば、今も書き続けていられたんじゃないのか、と思う。
それが「認められるかどうか」ではなく、単に「続ける」が大事だった。
かといって、会社勤めは絶対に無理な性質だし、
文章を書くか教えるくらいしか、仕事になりそうな能力もない。
つまりは社会への適応性がなく、無能ってことなんだけど……

まあ、過去をふりかえって「あの時、もし……」と言っていても仕方がない。
まずは、まだ自分に書きたいものがあるのかを確かめること。

岡本太郎が言っていた。
「どう描くか、じゃない。何を描きたいか、なんだ」と。
この「何を」がなければ、芸術は生まれない。人は動かせない。
大事なのは、技術じゃないんだ。

こんな根本的なことに、今、立ち返る自分。

自分にとって一番大切なのは何なのか。
どうすれば、トラウマから逃れられるのか……。
考えなければならないことはいっぱいある。
一つ一つ、しっかり考えてクリアしていきたい。

そんなことを決意した、誕生日の夜。

今日はきき酒師の資格試験でした

2009-05-25 02:04:38 | 
今日はきき酒師の試験だった。

共通一次が50分。
これは飲食業界すべてに共通するようなことを聞かれる。
選択肢問題がほとんどだが、
いくつか記述問題もあり。

その後、日本酒の知識を問われる試験が90分。
基本的な知識以外に、日本酒のセールスプロモーションの提案がある。
レポート用紙1枚くらいにオリジナルな提案をまとめる。
テーマは「夏らしいセールスプロモーション」だったので、
七夕にちなんだサービスを考えた。

それから、テイスティングが60分。
これは、かなり時間が短かった!
2種類の日本酒の香り、味わい、セールストークなどを
細かく記述する問題。
例えば、どんな器に合うか、温度設定は、その理由は、
合わせる料理は、和食、洋食、中華それぞれなど……。
結構細かく聞かれる。
全く時間が足りない。

テイスティング試験が終わった後、残ったお酒は紙コップに捨てて
回収しやすいようにという指示が出たが、
もったいなかったので一気に飲み干した。
ふと周りを見ると、誰もそんなことはしていなかったが……
エコやし、エコ!

そして、まだ試験は続く。
最後は一人ずつ面接官と向き合う口頭試問。
一升瓶での提供の仕方や、「このお酒に合う食材と料理名は?」とか聞かれる。
あと、2種類の同じお酒があって、どちらが劣化しているか、
香りだけで当てるとか。

以上で終了!

自信はあるようなないような……。
夫に話すと、「完璧やん!なんで自信ないの?」と言われたが、
どれくらいの正答率で受かるのかがわからないので不安だ。
そんなに間違ってはいないと思うのだけど、
いくつか間違いも発見しているし、どれくらい完璧なレベルが求められているのかわからないので、なんとも言えない。

例えば、7割以上の正解で受かるならたぶん受かっているが、
9割以上を求められるなら、どうだろう……という感じ。

やっぱり3日くらい頑張っても無理か……
1ヶ月もあったのになぁ、もし落ちたらさぼっていた自分が悪い。

きき酒師の道も簡単じゃないね!

昨日、注文していたお酒がいっぱい届いた。
冷蔵庫にズラリと瓶が並んでいると安心する。
最近、料理意欲がなかったのは、お酒がなかったせいかもしれない。
お酒があれば、料理もしたくなる。

最近、私の友達も夫の友達も誰も家に遊びに来てくれないので、
腕を奮う機会がなく、ちょっとつまらない。
そう言うと友達は「誘ってくれへんやん」と言うので、
まあ、そうか……とも思うけど。

なんか、前みたいにたくさん人を呼んで、いっぱい料理して、
ぱーっと日本酒を楽しむ会でもしたいねー。
無事、きき酒師になったあかつきには、
「きき酒師の選ぶ日本酒の会」でもしたいと思っている。
そして、薀蓄をたれるのだー!(かなり嫌な感じ……)

でも、もう酒ブログはやめようと思う。
律儀に見てくれてランキングも協力してくれていた方、
これまでありがとうございました

こんなしょうもない日記、別に誰も読まなくていいんだけど、
なぜか毎日150人以上見てくれている……
それはそれでありがたいけど、こんなのは誰も読まなくても
自分が書くだけで満足するし、文章も別に気にせず思考のままに
書いているので、なんか複雑……。
それより、本当に読んでほしいと思ってブログをやると、
なぜか誰も読んでくれない
前に本のブログをやったときもそうだったな……
売ってもいいくらいちゃんと書いた文章だったんだけど、
毎日10人くらいしか見てくれなかったのでやめた。

ライターとしては複雑な思いです……はい。

とりあえず、酒ブログはやめることにした。
同じような内容は、ここの酒カテゴリーで書こうと思う。
あー、短い命だったな、酒ブログ……(未練たらたら)

友達ですら「なんかマニアックすぎて面白くない」とか言っていたし、
仕方ないか……。

よく考えてみると、自分の親友は酒飲みが多いのに、
日本酒好きはほとんどいない。
日本酒も飲むけど、一番はワインとかビールとか。
唯一、日本酒好きのいわさきっちは酒に弱くて量が飲めないし、
こういうとき頼りになりそうなもんちゃんは下戸ときている

そういう意味では夫が一番の理解者かもしれない。
(おや、またのろけですか

まだなってないけど、きき酒師として(なれないかもしれないけど)
もう少し日本酒の素晴らしさを伝えていきたいものだ。
せめて自分の周りから……。

今年はやろう!日本酒の会。
久しぶりに料理の腕も奮うぞ!

あと、この夏に実現したいのは、
ひのきの屋上ビアガーデン!
長机とパイプ椅子を設置。
そして、スイッチ一つで灯りがつくようにする。

営業はFRIDAY。
ビールはファミマ、つまみは屋台の焼鳥。

前からやりたかったんだけど、
自分ではどうやって灯りをつければいいのかわからなくて、実現に至らない。
(電気コードとクギ恐怖症)
理系の人が多いし、なんとかなるかな。

今年こそオープンしたい、ビアガーデン!


ストーンズの曲で一番好きなのは……

2009-05-22 12:14:24 | 生活
豚さんウイルスのため、今週はずっと家にいるのだが(飲みに行きてー!)
合間にちょこちょこ音楽を聴く。
しばらくオーティス・ラッシュばかり聴いていたのだが(ブルースライブ行きてー!)、
昨日から久しぶりにローリング・ストーンズを聴いている。

大学生の頃、実家の自分の部屋に大きなストーンズのポスターを
貼っていたっけなぁ……。
ストーンズを聴くと、あの頃が甦ってくる。

いろいろ好きな曲はある。
ストーンズで有名になったけど、
もともとのオリジナルが好きという曲も結構ある。

でも、一番好きな曲って何だろうと考えたら、
これだった。

ROLLING STONES - Tumblin' Dice


そういえば、私と夫は結婚式のとき、披露宴入場の曲を
ストーンズの「Start Me Up」にしたんだった。
よくあるウェディングソングじゃなくて、めっちゃロック
今でもこれはバツグンの選択だったと思う。
(歌詞の意味は全く無視)

で、「Start Me Up」をYouTubeで探していたら、
めっちゃ面白いのがあった。

Start Me Up - The Rolling Stones (HQ Audio)

※埋め込み無効ですが、左上から見れます

衣裳とダンスが最高!!笑える~!

これも81年って書いてあるけど、
80年代のロックスターの衣裳って、結構すごいものがある。
これを見ていたら、レッズのユカイを思い出した↓

RED WARRIORS - WINE & ROSES ~ ENDING (LIVE 1990)


どこかミック師匠と通じる衣裳センス……。
でも、この頃のレッズはほんまカッコイイ。
バラとワイン、名曲やし、最近1日1回はこれ聴いてる。
飽きない。
大阪城ホールのライブ、行ったよなぁ……
なんて思い出しながら……

私がこれを見ていると、夫が「誰?ダイヤモンドさん?」と聞く。
いやいや……ダイヤモンドさんって……

今、たまにユカイさん、テレビで観ると
なんか不思議キャラみたいになってるけど、
やっぱりちょっと頭のどこかが外れてるくらいのほうが(失礼!)
ロッカーにでもブルースマンにでもなれる気がする。

カッコ悪くて、カッコイイ。

夫のライブに行くと、
夫はだいたい最初のほうは緊張していて、
途中からすごく気持ちよくなってきて、
最後は自分のギターに酔いしれてしまっている

もうちょっと自分の心をハダカにして、思い切り暴れたら
すごくカッコ悪くて、カッコイイのにな、なんて思う。

まあ、端で見てる人間の言うことやけど。
(すんません、戯言です。)

話が戻るが、結婚式のお色直し後は、入場曲に、
ウィルソン・ピケットの「ダンス天国」を使った。
着物と袴姿で、このダンスナンバーで入場して、
夫が背負ったビールサーバーでビールをついでまわるという……
なんとも画期的で私たちらしいお色直しだった。
(普通はドレスでキャンドルサービスなんだけど)

で、ついでにこれもYouTubeさまさまで探していたら、
なんと!!
結婚式でこれ使ってはる人がいる!!

Wilson Pickett - Land of 1000 Dances - Hartley Wedding


ま、負けた……
私もこれくらいやるべきだったか……!
(夫のお母さん、倒れるかも)

で、最初に話は戻りますが、
ストーンズの曲は何が好きですか?

私は「Tumbling Dice」を聴いてるといつも、
真っ直ぐな道を車でびゅんびゅん飛ばしながら聴きたくなる。
(ちなみに運転免許はありません)

収獲と文学

2009-05-21 22:54:47 | 生活
塾が休みだ、休みだと喜んでいたけど、
なんやかんやと忙しく、気がつけば休みもあと1日……

午前中はバタバタと家事をして、
メールチェックとか細かい事務作業をして、

午後からはちょっとした仕事がぽんぽんと入ってきているのを片付けていたら、はっと気づけばもう夕方で……。
ご飯を作って、TV観ながら飲んで、勉強してたら11時が来る。
そして、お風呂洗って沸かして入って、
こうやってブログでも書いていたら、
夫が帰宅して、ちょっとおしゃべりしたらもう寝る時間。
はやっ!

結局、なんも自分のやりたいこと、できてないなぁ

休みの収獲は、日本酒の造り方を完璧に人に説明できるようになったこと。
昨夜も布団の中で眠そうな夫に、米を精米するところから、
出来上がった酒を瓶詰めするところまで話してあげた

おかげで今日は、酒の仕込みをしている夢を見た。

あとは、ベランダの花の収獲。



今年は豊作(?)だ。
うれしい。

でも、昨日、おかんの庭の花が全部刈り取られている夢を見た。
さびしい夢。

今日の晩ご飯は、冷蔵庫にある野菜を徹底的に使ってしまおうと、
野菜ばっかりにした。



定番ばっかり
あと、トンカツも作ったけど、それは明日の夫のお弁当用。
私は家で肉をほとんど食べない。

今日の新作は1つだけ。



姫ごぼうと新玉ねぎのカレー風味サラダ

パセリを混ぜているんだけど、これはベランダで収獲したもの。
もう少ししたら、サニーレタスも食べられそう。

もちろん、これを全部食べたわけじゃなくって、
ちゃんと小皿にとって食べた。



おー、いい感じの酒のアテ……
と思ったら、酒がない!!
そういえば、2、3日前、夫と二人で飲み干したんだった……
ビールすらなく、買ってくるのも面倒で、
仕方なく梅酒を飲んだ。
ああ……、なぜこんな甘い飲みものとおかず……
梅酒は大好きだけど、このアテに梅酒はないよな。

   *   *   *

日曜日、同級生のコトー君とバーに行って飲んだとき、
最後はちょっと文学の話になったりして、すごく楽しかった。

最近、塾の飲みに行くメンバーも理系が多くて、
ちょっと前、全員理系の日があって数学の話とかするから
何のことだかさっぱりわからなかった
聞いていると、コーナンの「釘コーナー」くらい、頭がふらつく。

逆に、私は文学の話をすると、一気にテンションが上がる。
それも、最近読んだ本とかじゃなくて、
芥川がどうとか、太宰がどうとか、そういうやつ。

集中して仕事をしているとき、
途中でちょっと疲れると、本棚からいろいろ本を出して
パラパラ見るのが好き。
一度読んだ本ばかりだから、本当にパラパラと
好きな言葉やシーンを探すだけ。

こういう時によく読むのは、詩集や短歌、俳句の本が多い。
気分によって読みたい作家が変わる。

今日は随分、石川啄木を読んだ。
啄木を読んでも、なんだかピンとこない日もあるのに、
今日の気分にはかなりマッチした。
いつもは読んでいるうちに憂鬱になってしまうのだけど、
その憂鬱さが心地良いこともあるのだな。

  友がみなわれよりえらくみゆる日よ
  花を買い来て
  妻としたしむ

この間はこんな気分だったなぁ。

  箸止めてふつと思ひぬ
  やうやくに
  世のならはしに慣れにけるかな

今日はこんな感じ。
そして、変わらず、これが一番好きだけど。

  こころよく
  我にはたらく仕事あれ
  それを仕遂げて死なむと思ふ

やっぱり「人」対「人」だから

2009-05-20 10:35:50 | 仕事
フリーで仕事をしていると、いろいろな会社から仕事の依頼がくる。
ライターの力をどこまで発揮させられるかは、
ディレクターの力量によるところが大きい。

指示の的確さ、スケジュール管理、こまごましたやりとりのスムーズさ。
こういったことがきちんとできるディレクターさんだと、気持ちよく仕事ができる。

特に私は、わりと「細かい」。
よく「報・連・相」というが、たぶん人よりこれがきちんとできるほうで、
「やりすぎ」なんじゃないかと思うくらい、細かく報告する。

でも、やりすぎて困ることってないから。
逆に、情報共有ができていないことで困ることのほうが多い。

いろんな会社と付き合っていると、その違いが面白い。

この間、Sという会社の仕事で、Nという会社へ取材に行った。
SとNの間には、Pという代理店が入っている。
Pの営業さんが私の取材には同行してくれるが、ディレクターはSの人。

この取材がめちゃくちゃで、というか、
このNという会社の対応がひどくてまいった。
取材に行っても取材できず、後で電話で取材しろと言ったり……。

まあ、それはいい。
電話取材して、かなり上からモノを言われて不愉快になりつつも
電話を切ろうとしたら、
「何時にできるの?」と言う。
「20日の朝にチェックが入ります」とスケジュールを伝えると、
「それじゃ間に合わないわよ!私がチェックしたらいいわけじゃないの。
わかります?上にも通さないといけないんだから、19日にはあげて!」
と無茶を言う。
スケジュール管理は私ができることではないので、
「そう決まってるので……」と理由を説明し始めると、
「何言ってるの!それはあなたの都合でしょ!」と言われた。

さすがに私も口調を変えて、毅然とした態度で
スケジュール管理は私の仕事ではないこと、一存で決められないこと、
その件は営業を通してほしいということを伝えて切った。

不思議なもので、私はこういうことではキレない。
(生徒にはすぐにキレるのにね)
あまりにも相手が未熟で、虚勢張って仕事してる女の人で、
なんだか気の毒になってしまったのだ。
せっかく右肩上がりの会社で、いいポジションで仕事してるのに、
こういう態度で外部の人間と接するようでは先が見えている……
どんな仕事だって、最終的には「人」対「人」なのだから。

実際に会ったのだけど、私より少し若いか、もっと若いか……
まあ、30歳くらいかな。
20代前半くらいの若い男性社員を、アゴで指図するような人で。
「はい、こっちきて」「はい、急いで」「はい、撤収」

仕事はできるんだろうけどね……
なんか見ていて悲しくなってきてしまった。

スケジュールの件は、Sのディレクターさんにメールしておくと、
すぐに電話がかかってきた。
「すみません……」と平謝り。
別にこの人が悪いわけじゃないのに。
P代理店の営業さんがきちんとスケジュールを伝えていなかったのが
悪いから……ということで、厳重に注意しておくと言ってくれた。
でも、その営業さんもめっちゃいい人なので、困らせたくなくて、
私が先方のスケジュールに合わせて原稿は仕上げますと伝えると、
Sのディレクターさんはほっとしたようだった。

やっぱり「人」対「人」なんだよな……、所詮。
このディレクターさんは、一契約ライターである私のことを
「うちの大事なライターさん」というように、大切にしてくれている。
決して「仕事を与えてやっている」という上から目線がない。
仕事上の大切なパートナーであり、感謝しているという態度をとってくれる。
だから、少々無理なことがあっても「やりますよ!」と言える。

今回の件だけでなく、他の件でも、多少厳しいスケジュールや
突然の依頼などがあった時でも、
この人の優しいものの言い方を聞くと、少しも嫌な気持ちにならない。
「いいですよ~」と快く引き受けてしまう。

そうかと思えば、全く反対のパターンもある。
仕事の依頼があるたびに憂鬱になるような人で、
仕事の内容が好きだから続けているけど、
そうじゃなかったら絶対この人とは仕事をしたくないと思う人。

もう全てがいい加減で雑。
1つの仕事が終わるまでに何度イライラすることか……!
私は細かいことをきちん、きちんとやらないと嫌なのだ。
完全にこちらを使い捨てのライターだと思っているのも伝わるし。
「面倒なことは全部投げとけばやってくれる」と思ってるみたいだ。

Sのディレクターさんと比べるたびに思う。
やっぱり「人」だよな……、仕事って。

だから、まあ、自分自身はとりあえず誠実に、真面目に、
できる限り感じのよい人を装って(装うことはできるんだなー)、
「どうすれば相手が仕事がしやすいか」を考えながら
自分の仕事をしている。

若い時は腹が立つこともあったけど、
今は「まあ、いろんな人がいるよね」と思えるようになったかな。
多少は成長したか……

昨日の敵は今日の友

2009-05-19 13:27:42 | 生活
日曜日は新型インフルエンザのせいでひどい目に遭ったが、
昨日は新型インフルエンザに救われた。

昨日の敵は今日の友。

ちょいと無茶を言われた仕事があって。
スケジュールを勝手に変更されて、今朝までに原稿を仕上げなければならなかった。
でも、昨日は本来なら塾のテスト対策があった。
間に合うかなぁと心配していたところ……

「今日から1週間休校やから、塾も休み」との連絡が!!

助かった~
おかげで昨日の夜中に仕上げることができた。

今週ずっと塾がないと思うとウキウキしてしまう私……
塾が嫌なわけじゃなくて、入るはずだった予定がポンとなくなると、
やりたくても時間がなくてできていなかったことができるので
すごーく得をした気分になるのだ。

気がつけば、24日は利き酒師の資格試験。
この1ヶ月、全く勉強をしていない……
でも、今日から5日間集中して勉強すれば間に合いそうだ。
まだ鼻水が出たりもするので、これも完全に治さなければ。
鼻が利かなかったら利き酒試験無理やもん……

日曜日までは、体調管理をしながら
家からなるべく一歩も出ず、
静か~に、地味~に
仕事と勉強しながら暮らそうと思っている。

家から出ないとお金遣わなくていいしね。
3月・4月とほとんど働かずに飲み歩いていたから、
5月は収入がほとんどない
大学生のバイト代くらいになってる。
わずかな貯金を崩して生活費にあて、なんとか乗り切ろう。

こんなキリギリス生活、一体いつまで続けるのやら……

完全復帰!

2009-05-18 01:16:34 | 生活
今日は母校の同窓祭。
そこで、いわさきっちのケーキのお店を模擬店で出す予定だった。

塾はテスト前日にも関わらず、
それどころではないと、ピンチヒッターを頼み、
この1ヶ月いろいろと準備をして迎えた当日。

朝、電話が……。
前日に茨木市内の高校で新型インフルエンザが発症した生徒が出て、
それが原因で今日はお祭り中止だと……。

ええー?
なんじゃ、それ……

でも、決まってしまったものは仕方なく、急遽、塾へ行って
自分の受け持ちの生徒をみた。

そして、午後からはいわさきっちの家に行っていろいろ清算した。
大量にあったお菓子もなんとか買い取ったりもらったりして、
残ることは避けられた。

今回、私とゆうちゃん以外にも、同級生でたまたま最近交流ができたおーはし君とコトー君にもお手伝いを頼んでいて、二人も買い取りに来てくれた。
ありがたい……

無念としか言いようがないが、こうなってしまったものは仕方がない。
また次回の機会を狙おう。

夕方から、みんなで飲みに行った。
しんどさのあまり、今日もほとんど眠れずに過ごしていて、
本当に珍しく食欲も全くなく、朝から食パン1枚食べただけで
ちょっとケーキを食べただけでお腹が痛くなっていた。

車で高槻まで行ったのだけど、それだけでもう吐きそうに辛かった。

だけど、不思議なもので、お店でビールを飲んだら急に気分がよくなった。
メニューを見ているうちに、どんどん自分が回復していくのがわかった。
この1週間、お酒を飲まずに過ごしてきて(1日だけ少し飲んだが死にそうだった)
もう自分は一生お酒を飲めない体になったんじゃないかと心配していたけれど、
まあ、取り越し苦労だった。

はい。
完全復帰!!

途中で完全にモードが変わってから、酒がうまいのなんのって。
結局、ビール3杯とウイスキー3杯。
若干抑えていたので、帰ってからまだ日本酒。

あー、もう完全に元に戻った。

気づけば咳もほとんど出なくなり、鼻水も止まっていた。
お腹はもう完全に治っていたし。

体調は完全復帰。
同級生との会話も楽しかった。

いろいろ残念だったけど、また機会を作ってやりたいな。
自分たちだけで食べるのが本当にもったいなかった。

伝説終了の日

2009-05-15 00:38:32 | Weblog
最後に熱を出したことを覚えていない。
かれこれ四半世紀以上は熱を出したことがない。
これは「鋼鉄の女」の異名をとる母のDNAだと思っていた。

だが…

熱が出た。
37.9℃
ゾクゾクする。
大した熱じゃない?
微熱だ?
いやいや、熱に慣れない人間にはかなりのダメージだ。

何よりのダメージはこれ。
「私は絶対熱なんか出ない伝説」終了…。

アメトーク見ながら寝ます。(見るんかいっ)

「いらち」を治したい!

2009-05-13 13:08:48 | 生活
他はどこも悪くないのに、「たんが絡んだ咳」が出る。
授業が終わると、酒ヤケしたスナックのママみたいな声になる。

……そういえば、疲れやすい。
午後になるとお腹が痛くなる(今もまた胃が……)。

そして、なんの努力もせずに2日間も酒を飲まなかった!

これは一大事だ。
酒を飲みたくないなんて……。

何の病気なんだろう?(たぶん風邪)

体重は順調に減り、GWで太った分は元に戻った。
このまま今週は金曜日まで禁酒して、あと1kgくらい減らそうと思う。

最近、本気で自分の「いらち」を直そうと思っている。
私はちょっとしたことですぐにいらっとくるし、すぐキレる。

生徒に暴れまくられても「みんなー、静かにしようね」
「ウザい」と叫ばれても「そうだね、ウザくてごめんね」
「ダルい ダルい」と連呼されても「ダルいね、でも頑張ろう!」
「オバハンや~」と言われても「そうだよ、オバハンだよ」

そう言って微笑みを絶やさない、
そういう人に私はなりたい。

……無理か。

うるさいんじゃ!おまえら!
何がウザいねん!おまえのほうがウザいんじゃ!
ダルいダルい言うなや!そんなにダルけりゃ、帰れや!
誰がオバハンやねん!そのうちしばくぞ!(鬼顔)

……真実。

現実と理想はこんなにもかけ離れている
でも、ちょっとずつ努力はしてるんだけどなぁ。
昨日は耐えたほうだと思う。

きっとお腹が痛いのは、「いらち」の自分を治そうとしているからだ。
(意外にナイーブ)

今週は仕事も忙しい。
テスト前になると決まってあれこれ仕事が入ってくる。
午前中までの原稿をさっきやっと上げた。
これからシャワーして、塾に行くまでにあと2つやっておかなければ。

でも、これくらい忙しいほうが精神的には安定していい。
珍しく食欲がないってのが気になるけど。
やっぱり風邪かな。

夫も同じ症状で(完全に風邪)、辛そうにしながらも今日は博多へ出張。
博多ラーメン食べられるといいね!

ナノイー

2009-05-11 10:51:26 | 生活
義理のお父さんが2年前に腸の手術をした。
ゆっくりではあったけれど良くなってきたので、
ようやく人工肛門をはずす手術ができるようになった。

明日、手術。
それで、少し前から入院しているので、元気付けにお見舞いに行ってきた。
夫の家族はみんな体が弱いので、私が「点滴をしたことがない」と言うと、
「わ~!すごい」
と驚かれた。(いや、結構普通と思うんやけど……)

手術って本当に大変だな……
怖いだろうな、と思う。
成功して、早く元気になってほしい
退院祝いは盛大にやろう。

お義母さんにも母の日のプレゼントにお花をあげた。
とても喜んでくれたのでよかった。
(ちなみに実の母には何もしていない……)

帰りに夫がヨドバシに行きたいというので寄った。
私も見たいものがあったのでちょうどよかった。
それは、パナソニックのナイトスチーマー ナノケア。
水に包まれたナノサイズのイオン「ナノイー」が出る機械だ。

これ、本当にいいらしい。

加湿器みたいな感覚でそばに置いて寝るだけで、
髪はサラサラ、お肌は潤うというスグレモノ

ただ、私はその横にあった同じシリーズの美容器のほうがほしくなった。
毛穴の汚れも全部とってくれて、
毛穴を引き締めてくれて、
お肌にハリを与えてくれるのだ。
エイジングケアが今年のテーマの私にとっては欠かせないアイテムとみた!

しかし、夫は「ナノケアにしろ」と言う。
彼は今アトピーがひどいので、自分も潤いたいのだ……

結局、昨日は購入には至らなかったが、1万円ずつ出し合って
ナノケアを買うことに決定!
近々買いに行こうっと。
効果のほどはまた!

夜は久しぶりに二人でおうち居酒屋。
しんどかったので、魚をいろいろ買い込んで簡単な料理にした。



ぶりトロのお造り
あさりの酒蒸し
サバの塩焼き
カレイの煮付け
ささみ・トマト・ベビーリーフ・新玉ねぎのサラダ
玉ねぎ天
豆ご飯(写ってないけど)

ズラリとぐいのみも並べてみた。
お酒によって好きな器に替えて飲むという贅沢なことをやった。

やっぱりおうち居酒屋はいいな
安上がりだし、美味しいし。
3月・4月と外食しすぎたので、5月・6月はちょっと節約。
5月はほとんど収入もないので切り詰めないとな・・・

でも、ナノケアは欲しい~!
ナノイーで潤いたい