「うまいアイラのシングル・モルトがそこにあるのに、
どうしてわざわざブレンディッド・ウィスキーなんてものを
飲まなくちゃいけない?
それは天使が空から降りてきて美しい音楽を奏でようとしているときに、
テレビの再放送番組をつけるようなものじゃないか」
(村上春樹「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」より抜粋)
昼間っから彼にこのフレーズを朗読して、
「おいー、めっちゃいいやろ、これ。最高やなぁ」と
相変わらず酒臭い息を吐いている私。
でも、今日はいいのだ。
今日は休日で彼もいる。
こういう日の昼間っからの酒は楽しくて許される。
雨が上がったので2日分たまってしまった洗濯をし、掃除をし、
それから例のごとく「居酒屋風ブランチ」の用意。
今日はありあわせのごはん。
アジの南蛮漬けと、ポテトサラダと、から揚げ。
冷蔵庫を開け、ビールがないことに気付き、仕方なく芋焼酎ロック。
今日は楽しいな♪
私はこんな休日がたまらなく好きだ。
自分の愛すべきものたちで、自分を取り囲んでしまう、そんな休日。
村上春樹を読みながら、ブルースを流し、酒を飲んでいるなんて。
最高の気分だ。
今日はガッツリとブルースを聴こうと、朝からライトニン・ホプキンス。
ライトニンは本当にいい。
まさにブルースって感じがするよ。
その後は、スリム・ハーポの「Rainig in my heart」を久しぶりに聴いてしっとりして、それからギター・スリムの「Things that I used to do」を3回聴いて盛り上がった(一人で)。
それから彼とさっきの居酒屋ブランチを食べながら、平成9年に発売の「BLUES&SOUL RECORDS」の付録CDを聴いた。
これは当時、まだまだブルース初心者の私にとって、結構勉強になったCDだ。
鈴木啓志氏の解説を読みながら聴くと、また一層知識が深まる。
彼にそんなことをくどくど説明しながら(←こんなヨメ、嫌やなぁ)、アルバート・キングやスヌークス・イーグリン、オーティス・ラッシュ、アルバート・コリンズ、ロウェル・フルスンなどを聴いた。
盛り上がる私を置いて、彼は自分の部屋に入ってしまったので、ひたすら村上春樹を読みながら、ブルースを聴くことに。
だんだんウイスキーが飲みたくなってきたので、こうちゃんにもらったアイラ系のブレンディッド・ウィスキーを飲む。
そりゃ、シングル・モルトがあったら、そっちを選ぶけど、今日はスペイサイドではなくて、アイラの独特の臭みというか、個性を味わいたい気持ちだったのだ。
村上春樹の文章に久しぶりに触れてみると、その心地良さにめまいがしそうだった。
その心地良さを、上等の絹のシーツにくるまっているようだ、と私が言うと、
彼も「そうやな、わかる」と言った。
あんな文章を私も書きたい!なんて、声を大きくしては言えないけど、物書きであれば誰だって憧れるような文章。
あんなリズムと滑らかさと完璧な比喩を使いこなせたら、どんなに幸せだろう。
昔から夢があった。
1つは中学の頃の夢。
「赤毛のアン」を書いたモンゴメリの眠るカナダのプリンスエドワード島へ行って、モンゴメリの墓の前で手を合わせること。
これは20歳過ぎた頃に叶った。
もう1つはその頃に見始めた夢。
シカゴに行って、ブルースフェスティバルを堪能して、夜な夜なブルースバーで本場のブルースを聴いて過ごしたい。
これはつい先日叶った。
そして、今もっている次の夢がある。
それは、スコットランドとアイルランドを旅して、ウイスキーの蒸留所をまわること。
きっとこれも数年以内に叶うような気がしている。
私は常々言っていた。
「人生にサクセスストーリーを求める人と、そうでない人がいる」と。
私のように何でも大げさにすぐ「夢」や「目標」を作るタイプの人間と、そうでない人間。
私は思う。
人生にサクセスストーリーを作り出すのは自分自身だと。
それがあるほうが「いい人生」だとは決して言わないけれど、少なくとも「ドラマティック」じゃないか?
小さなことでも夢にして、それを叶えるために一生懸命やっていたら、それが叶った瞬間の喜びはものすごいエネルギーがある。
なんの変哲もない自分の人生が、その瞬間だけ色付いて、ちょっとだけ輝くような気がするのだ。
そういうドラマを人生に自身で盛り込んでいくってのは、なかなか楽しい作業のように思う。
こんな楽しい時間を過ごしていたら、今日はあっと言う間に夕方になった。
音楽はいつの間にか、BBキングからジュニア・ウェルズへ。
やっぱり最後はこれでないとね。
私がこんなことをしている間に、彼は出かけてしまった。
私もこれから出かけよう。
タワーレコードでCDを物色して、阪急の地下で日本酒を試飲して、その後、彼と落ち合って、ハウリンバーで妹尾隆一郎氏のブルース・ハープでも聴きにいくとするか。
マニアックな庶民の贅沢なんて、所詮、こんなもの。
好きなブルースを聴きながら、好きな作家の本を読んで、好きな酒を飲んで、それでそんな自分を認めてくれる最高のパートナーがいる。
これ以上の贅沢って、なんだ?
どうしてわざわざブレンディッド・ウィスキーなんてものを
飲まなくちゃいけない?
それは天使が空から降りてきて美しい音楽を奏でようとしているときに、
テレビの再放送番組をつけるようなものじゃないか」
(村上春樹「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」より抜粋)
昼間っから彼にこのフレーズを朗読して、
「おいー、めっちゃいいやろ、これ。最高やなぁ」と
相変わらず酒臭い息を吐いている私。
でも、今日はいいのだ。
今日は休日で彼もいる。
こういう日の昼間っからの酒は楽しくて許される。
雨が上がったので2日分たまってしまった洗濯をし、掃除をし、
それから例のごとく「居酒屋風ブランチ」の用意。
今日はありあわせのごはん。
アジの南蛮漬けと、ポテトサラダと、から揚げ。
冷蔵庫を開け、ビールがないことに気付き、仕方なく芋焼酎ロック。
今日は楽しいな♪
私はこんな休日がたまらなく好きだ。
自分の愛すべきものたちで、自分を取り囲んでしまう、そんな休日。
村上春樹を読みながら、ブルースを流し、酒を飲んでいるなんて。
最高の気分だ。
今日はガッツリとブルースを聴こうと、朝からライトニン・ホプキンス。
ライトニンは本当にいい。
まさにブルースって感じがするよ。
その後は、スリム・ハーポの「Rainig in my heart」を久しぶりに聴いてしっとりして、それからギター・スリムの「Things that I used to do」を3回聴いて盛り上がった(一人で)。
それから彼とさっきの居酒屋ブランチを食べながら、平成9年に発売の「BLUES&SOUL RECORDS」の付録CDを聴いた。
これは当時、まだまだブルース初心者の私にとって、結構勉強になったCDだ。
鈴木啓志氏の解説を読みながら聴くと、また一層知識が深まる。
彼にそんなことをくどくど説明しながら(←こんなヨメ、嫌やなぁ)、アルバート・キングやスヌークス・イーグリン、オーティス・ラッシュ、アルバート・コリンズ、ロウェル・フルスンなどを聴いた。
盛り上がる私を置いて、彼は自分の部屋に入ってしまったので、ひたすら村上春樹を読みながら、ブルースを聴くことに。
だんだんウイスキーが飲みたくなってきたので、こうちゃんにもらったアイラ系のブレンディッド・ウィスキーを飲む。
そりゃ、シングル・モルトがあったら、そっちを選ぶけど、今日はスペイサイドではなくて、アイラの独特の臭みというか、個性を味わいたい気持ちだったのだ。
村上春樹の文章に久しぶりに触れてみると、その心地良さにめまいがしそうだった。
その心地良さを、上等の絹のシーツにくるまっているようだ、と私が言うと、
彼も「そうやな、わかる」と言った。
あんな文章を私も書きたい!なんて、声を大きくしては言えないけど、物書きであれば誰だって憧れるような文章。
あんなリズムと滑らかさと完璧な比喩を使いこなせたら、どんなに幸せだろう。
昔から夢があった。
1つは中学の頃の夢。
「赤毛のアン」を書いたモンゴメリの眠るカナダのプリンスエドワード島へ行って、モンゴメリの墓の前で手を合わせること。
これは20歳過ぎた頃に叶った。
もう1つはその頃に見始めた夢。
シカゴに行って、ブルースフェスティバルを堪能して、夜な夜なブルースバーで本場のブルースを聴いて過ごしたい。
これはつい先日叶った。
そして、今もっている次の夢がある。
それは、スコットランドとアイルランドを旅して、ウイスキーの蒸留所をまわること。
きっとこれも数年以内に叶うような気がしている。
私は常々言っていた。
「人生にサクセスストーリーを求める人と、そうでない人がいる」と。
私のように何でも大げさにすぐ「夢」や「目標」を作るタイプの人間と、そうでない人間。
私は思う。
人生にサクセスストーリーを作り出すのは自分自身だと。
それがあるほうが「いい人生」だとは決して言わないけれど、少なくとも「ドラマティック」じゃないか?
小さなことでも夢にして、それを叶えるために一生懸命やっていたら、それが叶った瞬間の喜びはものすごいエネルギーがある。
なんの変哲もない自分の人生が、その瞬間だけ色付いて、ちょっとだけ輝くような気がするのだ。
そういうドラマを人生に自身で盛り込んでいくってのは、なかなか楽しい作業のように思う。
こんな楽しい時間を過ごしていたら、今日はあっと言う間に夕方になった。
音楽はいつの間にか、BBキングからジュニア・ウェルズへ。
やっぱり最後はこれでないとね。
私がこんなことをしている間に、彼は出かけてしまった。
私もこれから出かけよう。
タワーレコードでCDを物色して、阪急の地下で日本酒を試飲して、その後、彼と落ち合って、ハウリンバーで妹尾隆一郎氏のブルース・ハープでも聴きにいくとするか。
マニアックな庶民の贅沢なんて、所詮、こんなもの。
好きなブルースを聴きながら、好きな作家の本を読んで、好きな酒を飲んで、それでそんな自分を認めてくれる最高のパートナーがいる。
これ以上の贅沢って、なんだ?