明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

やっぱりブルースやで!

2010-12-13 18:18:35 | ライブ
あー、久しぶりにライブ行きたいなぁと思っていたら、
12日の夜、京都・拾得でツインズ&歌屋ブーティーのライブがあるとのこと!!
夫と出かけていった。

ここのライブハウスは、磔磔と同じく、京都では老舗のライブハウスで、
その昔の京都ブルースシーンを支えた伝説のライブハウスだ。
多くのブルースマンがここで演奏してきた。

造りも磔磔とよく似ていて、住宅街にあり、蔵を改造した木と土の建物。
天井や柱の一つ一つの木が風情たっぷり。歴史を感じさせる。

畳の席があり、これがまたいいんだ。
畳で座って、壁にもたれて、酒飲みながらブルースって、ほんま最高やで

ライブはすごくよかった。
歌屋ブーティーも今年の春くらいから復活し、カサさんも嬉しそうだった。

自分の出番が終わり、ツインズのライブが始まると、カサさんは聴きながら眠ってしまった。
うとうと・・・
その姿を見ていて、「うわー、今、最高に気持ちいいんやろうなぁ」と思う。
演奏して、バーボン飲んで、ライブ聴きながら、うとうと・・・

どちらもオリジナルばっかりでブルースそのものはやってくれなかったけど、
やっぱりブルースが根底にあるから、とても心地良い。
そして、幸せな気持ちになった

磔磔もそうだけど、拾得も音がいい。
木が音を優しく響かせてくれる。
しっとりと、心に染み入る。

いつもこういう京都のライブハウスに来ると20歳の頃を思い出す。
覚えたてのバーボン
あたたかいライト
夢の中のようにぼんやりと浮かぶタバコの煙・・・

懐かしくもあり、せつなくもある。
自分の中で何かが生まれそうになる瞬間。
怖いほど感性が敏感になる。

ラストは、4人で演奏。
もちろん、ブルースの定番「Sweet Home Chicago」。



2杯目のバーボンが、水みたいに舌の上で溶けていくのを感じながら、
「やっぱ、ブルースやなぁ」とつぶやいていた。

ライブが終わって、外へ出る。
興奮が止まらない

「やっぱ、ブルースやなぁ。やっぱブルースやで!」

歩きながら何度も大きな声でそう言っていたら、夫が引きつり笑い

なんで私はこんなにブルースが好きなんやろな・・・
今もこれを書きながら、部屋には大音量でエルモアが流れている。

酒、旅、ブルース。
私の好きなもの。
共通点は、自分を解放できること。

自分の規則でがんじがらめに生きて、完璧にできないたびに落ち込んで、
ちょっとしたことで自分を責めて、被害者妄想にすぐ陥り、
感情の浮き沈みが激しく、どこか陰気で、大勢で騒ぐのが嫌い。
うまく生きようとするのにできなくて、いつも自分が大嫌い。
何より「遊ぶのが苦手」というコンプレックスが子供の頃からずっとある。

そんな私がお酒を飲むと、気持ちが沈まなくなる。
旅に出ると、大らかになる。

だけど、一番好きなのは、やっぱりブルースなんだと思う。
ブルースを聴いていると、自由になる。
癒される。
心がオープンになる。
官能的でもあり、癒しのような心地良さでもあり・・・

そして、うまく生きようと思わなくてもよくなる。
自分を好きとか嫌いとか、
人が自分を好きとか嫌いとか、
そんなちっぽけなことがどうでもよくなる。
もっと一番大切な原点を思い出す。

ブルースという音楽そのものもそうだけど、
きっとそれを演奏している人のソウルが伝わるから、自分を解放できるんだろうなぁと思うのだ。
だって、ブルースやってる人って、みんな楽しそうなんよなぁ・・・

飛び跳ねるようなノリでもない、しみじみ涙するわけでもない、
やっぱり官能的としか言いようのない、この心地良さ。

だから、「やっぱりブルースやで!」と寒空に向かって、叫んでいた。

Hoochie Coochie Man と 関白宣言

2010-05-07 02:42:53 | ライブ
あかん。
めっちゃ疲れて眠たかったのに、書きたくなってきた。

この感じをやり過ごして寝てしまうという選択肢はある。
明日後悔することも目に見えている。
社会人である私には仕事が、
そして主婦でもある私にはゴミ捨てが、
明日も朝早くから待っているのだから。

でも、「この感じ」には抗えない。

少し、GWの話を。

高槻ジャズストリートへ行った。
3日・4日の2日間にわたる、街をあげての音楽祭。
「ジャズストリート」というように、基本はジャズ。
高槻中の協力的な人々が自店を開放し、即席のライブハウスとなる。
その数、なんと40余り。

もともとステージがある店ももちろんあるが、
普通のカフェやバーもあり、野外もあり。

そして、音楽好きな人々が、この街を訪れる。

ブルース好きの私は、よく「ジャズも好きなんでしょう?」と言われるが、
実はジャズはあまり知らない。
流れている分には気持ちいいが、知識は皆無。

ブルースという音楽はとても不思議で、ジャンルとしての壁がゆるい。
ファンク、ジャズ、ロック、ソウル、フォークと、いろんな要素を秘めている。

夫は、ハードロックからブルースへ向かったタイプだ。
私はR&Bから。
だから本当に好きな音楽を問われると、意外にサム&デイブやオーティス・レディング、
アレサ・フランクリン、ウィルソン・ピケットなんかだったりする。
そして、ゴスペルも好きだ。
かと思えば、夫はあまり好きでないというファンク・ブルースが結構気持ちよかったりする。

でも、この世の中で一番好きな曲は何かと訊かれたら、
「Like a Rolling Stone」
と答えることにしている。

理由は特にない。
ボブ・ディランもそんなに好きではないし。

あえて述べるとすれば、この曲を聴いていると、ただひたすら生きたくなるからだろう。
何があっても、
幸せになろうと、
まっすぐに生きようと、
そんな気持ちを思い出させてくれるのだ。

音楽ってのは、不思議なもんだな。

高槻ジャズストリートでも、ジャズ以外にいろんな音楽が演奏される。
私と夫のお目当ては、もちろんブルース。
タイムテーブルを確認しながら、ひたすら「blues」と書かれている店をまわる。

たまに、贅沢な選択肢があって。
同じ時刻に2会場でbluesの文字が。
そんなときは、演奏者を見る。
基本的に、ハーピストがいれば、そちらへ行く。
ハープ担当者がいて、それで自分の好きなブルースじゃないなんてことは、まずないからだ。

そう。
ブルースバンドなら何でもいいかというと、そういうわけでもないのだ。

今回も2日間にわたって、10以上のバンド演奏を見た。
改めて思ったのは、
ブルースっていう音楽は、「演奏する人」がどうしても出てしまうな、ということ。
それは、上手い・下手じゃないのだ。
性格、というか。

でも、だから、面白い。

みんな同じ曲をやるから、比較もしやすい。

Sweet Home Chicago
My Babe
Ain't Nobody Business

これらを何度聴いたか……

でも、同じ曲なのに、全く別の曲みたい。
演奏する人によって、こうも違うものか!と思う。

100人いれば、100人のSweet Home Chicagoがあるし、
あって当然、あっていいんだと思う。
それが「音楽」っていうものなんじゃないのかな。

だから、ブルースと言うのは、「自分の音」を探しやすい音楽なのかもしれない。
いくらコピーしても、似させようとしても、
どうしたって、「自分」が出てしまうから。

また聴くほうは、それが楽しくてブルースライブに行くのだ。

もう一つ。
ブルースは酒なしではダメだ。
地球上で最も官能的な音楽、それがブルース。
ブルース&酒の組み合わせは、ドラッグより気持ちいいと思う。
(やったことないけど)

ドラッグ撲滅運動には、代わりにぜひブルース&酒を!!(笑)

今回の高槻ジャズストでも、いろんな人のブルースに出会えた。
悪そうなツラ構えのおっちゃんバンドもあったし、
リトル・ウィルターめっちゃ好きなおっちゃんもいたし、
下ネタ満載バンドもあったし。

でも、一番感動したのは、ツインズ&カサ・スリムさんのライブだ。
もともとツインズの小竹おにいちゃんのことは、
「サム・クックの再来や!」
と思っているほど、声が好きでたまらない。
カサさんは、歌い方が好きで。
いつも誰かを見ているから。
客席でもなくて、「誰か」を。
その目を見ながら聴くのが、たまらなく幸せな気持ちになるのだ。

いつも、ブルースとは関係なく、オリジナリティあふれた優しい曲をやってくれるカサさん。
だけど、たまにめっちゃベタベタのブルースをやる。
私はそのときがたまらなく興奮するのだ。

今回も「Hoochie Coochie Man」をやり始めて、うぉぉお!!と興奮していたら、
なんと、途中でさだまさしの「関白宣言」に!!
これが、ぴったり合うのだ。

 俺より先に 寝てはいけない
 俺より後に 起きてもいけない
 めしはうまく作れ
 いつもきれいでいろ
 できる範囲で かまわないから

なんかもう、その自由な発想力と、ハマりようと、
それから、ブルースという音楽の可能性を感じて、
ヤバイくらい興奮した。

この世の誰が一体、Hoochie Coochie Manと関白宣言を一緒に歌うだろうか?

そして、それに輪をかけて私を興奮させたのが、
そのとき、後ろにいた黒人だ。
Hoochie Coochie Manが始まったら、もう大笑い。
決してバカにしているというわけではなく。

黒人にとったら、あの古いブルースを、こんな日本人がめちゃくちゃやってることが、
すごく面白かったのかもしれない。

ライブが終わった後、興奮して、上記に書いたようなことを繰り返ししゃべる私を見て、
夫が大爆笑。
「その興奮してるかおりがオモロイ」と。

他にもいろいろ、いいライブを見させてもらった。
落合さんのギターも、大森さんのドラムも堪能。
お二人とも、本当に心のあるブルースマンだ。
途中、街で見かけて声をかけたら、あたたかく応えてくれた。

そして、もともと、リトルウォルター、サニーボーイ、ジュニア・ウェルズ、ジミー・リードなど、ハーピストが好きな私。
今回もいろんなブルース・ハープを聴いて、改めて思った。
木寺さんというハーピストがいるのだが、やっぱり群を抜いていいなぁと。
音がクリア。でも、重い。そして、官能的。
私などが言うのはおこがましいが、とても素敵な音を出す人だ。

また、聴きに行きたい。

今回のジャズストでも、
1日目は8時間
2日目は4時間
たっぷりブルース&酒を楽しんだ。

ライブハウスを梯子していると、いつもシカゴの夜のことを思い出す。
「奥さんが一番ノリノリやったから!」
とシューさんに言われたことを、今でも誇らしく思っている(笑)

あんな夜は、一生にそう何度もない。

素敵な思い出をかみしめてほくそ笑みながら、
もう何杯目かわからないバーボンを飲み干して。


バーボンはBLUESにさらさらと溶けて……

2009-10-18 23:49:38 | ライブ
さて、週末最後はゴキゲンなBLUESでも聴こうと思った。
そういう時に選ぶのは、だいたいジミー・ロジャース・オールスターズの「BLUES BLUES BLUES」だ。
私のお気に入りの一つ。
今はこれを聴きながら、ハーパーをロックで飲んでいる。



今週末は久しぶりによく音楽(ブルース)を聴いた。
たぶん、この間のライブの余韻を引きずっているんだと思う。

テスト対策で忙しい中、10日(土)の夜だけは休みをもらって、ライブへ。
服田洋一郎&パイソンズ!!

夫とちょっと1杯、2杯とひっかけてから、ハウリンバーへ。
私はブルースを聴いていると、全く酔わなくなるので、
素面で来るとお酒をセーブするのが難しくなるのだ。

久しぶりのはっちゃんのライブ……。
めちゃくちゃ楽しみだった。
第一部のパイソンズもいつもながら私のツボのブルースをいっぱいやってくれて、
かなり気持ちよかった。
今、ギターを練習しているし、もちろんギタリストにも憧れるんだけど、
私は本当はブルース・ハープが好きなのだ。
ハーモニカが入って締まるような曲が好きというか。
ブルースバンドで、バンド構成にハーモニカがあると、「あー、間違いないな」と思ってしまう。

かなり堪能したところに、はっちゃん登場!!



いや~、やっぱりすごかった!!
全部よかったけど、「Stormy Monday」最高!!
この曲はブルースマンなら誰でも一度はやるような名曲だけど、
こんなストーミー・マンデー聴いたことない。

いつも書くけど、ホント、もう誰も「のること」さえできなくなる。
はっちゃんが暴れているのを、ただじっと見守っているだけ……
それくらいのパワーがある。
破壊的な……それでいて目が離せないような……
あれって、本当に何なんだろうかといつも考える。
もうたまらん。

きっとこれが、この人のもっている「BLUES」の本質なんだろうな、と思う。
いつも見てはいけないものを見てしまったような気持ちで、
だけど、それがめちゃくちゃ心地良くて、
……ということは、自分にもあのBLUESに通じるSOULがあるんだろうなと、
そんなことを考える。

40度のバーボンはまるで水のように溶けていく。

いつもそうだ。

アルコールなんてBLUESの前では水のように清らかで。
さらさらと自分の中に落ちていく。

バーボンを飲んでブルースを聴きながら、
自分では吸わないタバコの煙がライトに照らされて白くなるのを見ていると、
いつも自分の中に「物語」が生まれるのを感じる。
あの心地良さを、どう表現していいのかわからない。

風が自分の頭の中だけを吹き抜けたように、
一瞬、別の世界へ飛んでいく。

昔からそうだった。

昔はこれをちゃんと文章にすることができたんだ。
今は、その瞬間をつかまえようとするのだけれど、
ふわりと消えてしまう。

淋しい。

あの「物語」をカタチにすることができたら、どんなにいいだろうかと、
そんなことを思いながら、またバーボンをすする。

やっぱりBLUESにさらさらと溶けていく。

西院ミュージックフェスティバル 2009

2009-08-06 11:33:09 | ライブ
5月のGWには高槻ジャズストリート、
11月は兵庫の水道筋商店街ミュージックストリート、
そして、8月には京都・西院ミュージックフェスティバルがある。

どれも街をあげての音楽祭。
いろいろなお店が開放され、誰でも無料でライブを観ることができる。
一日中、酒を飲みながら音楽の洪水にのまれるなんて、本当に最高だ。
シカゴのブルースフェスティバルを思い出すなぁ。

というわけで、8月2日は西院に行ってきた
1日・2日と2日間あるので、両方行きたかったのだが、夫の都合で今年は2日だけに……。

阪急西院駅を出ると、スタッフがチラシを配っていていつもより活気ある街の雰囲気。
早速、モスバーガーへ。

もちろん、食べるわけじゃない。
なんと、モスバーガーの入口前がステージのひとつになっているのだ。
そして、お目当ての田中晴之さんが出ている

いい感じのブルースが流れてきて、一瞬でテンションが上がる。
そして、もう一つうれしいことが……

それは、シカゴでご一緒したkeikoさん&ジェラスガイさん夫妻と
念願の再会を果たしたこと!!
京都に住んでいると聞いていたので、いつかどこかのライブ会場で
会うことがあるだろうなぁと思っていたが、
この2年間、すれ違いばかりだった。

でも、今回は会えた!!

「かおりさん、前より可愛くなってません?」
なんて、keikoさんに言われ、「そんなことないですー」と言いながらも
心の中ではダンス・ダンス・ダンス

晴さんのやさしいギターを聴きながら、とっても幸せな気分になってしまった。

幸せ気分は私だけでなく夫もそうで。
仕事が残っていたらしく、来るまで電車の中でちょっと不機嫌だったのに、
ライブが終わると満面の笑み~
「なんか楽しくなってきた~
とうれしそうにしている。

いったん、keikoさんたちとは別れて、とりあえずビールを求めて神社へ。
この神社にはメインステージが組まれていて、屋台も出ているのだ。
ハイネケンの生を購入し、二人ともほくほく

その後、お目当てのバンドまでにはまだ時間があったので、ご飯を食べることに。
朝っていうか、11時過ぎにお好み焼きを1枚食べたんだけど、
13時の段階で既に腹ペコ・燃焼系の私……
夫は「全然おなかへってない」と言うから、モスバーガーへ行くことに。
夫はドリンクとポテトだけ食べていた。

久しぶりのモス!!
たまに食べるとうまいんだなぁ、これが。

「2個食べようっと」と言ったら、夫に「ダメ!さっきお好み焼き食べたところやん」と言われた。
でも、「お願い、お願い……」と手を合わせ、2個食べてもいいことに。
やった~
ぺろっと食べた。

その後、お目当てのめっちゃ豪華なブルースバンド!!
もう寄せ集めみたいな、セッションバンドだ。



もちろん、ビールを飲みながら。
私には酒を飲まないで聴ける音楽というのは、よくわからない。
ブルースは酒がないと始まらん。

と思って隣に座ったkeikoさんを見ると、
小さなクーラーバッグから「おーい お茶」を取り出して飲んでいる。

お酒が飲めない人だったのか……
それにしても、家からちゃんと持ってくるなんて、堅実な人だ……
わざわざクーラーバッグに入れて……
きっと中身は家で作った麦茶だな……
今流行の水筒男子……じゃなく、女子だな……

そう思っていたら、私の空になったビールのコップに「どうぞ」と「おーい お茶」をついでくれた。

……と思ったら!!

中身、日本酒やん!(笑)

かっこええ~

こういう感じ、めっちゃ好き。
ブルースやなぁ。

夫と二人、ガブガブと日本酒をいただいた。
こりゃいいわ。

昼間っから外でブルース聴きながら日本酒か~
いやいや、最高やね!
ちょうど雲が出てきて、思っていたより暑くもなく、過ごしやすかったし。

ライブもめっちゃ楽しかった。
いつもは座って、いい感じのブルース弾いて歌ってるカサさんが、
立って(!)ギンギンのエレキ音でギター弾いてるのが感動した。
いい音出すなぁ~

最後はダンスナンバーで、お客さんも楽しそうに踊って終わった。
ブルースのよさは、こうやって、普段一緒にバンドやってるわけじゃない人たちが集まって、
「よし、あれやろう。キーはDで」みたいな感じで
誰でもすぐにセッションできるところだと思う。

同じ曲でも、演奏する人によって全く違う音楽になるのも面白い。
「自分」を絶対に隠せない音楽だ。
そのままの、本来の「自分」が音になる。

私も今年はもう一度、ギターを練習することにした。
夫に教わって……
昔、チャレンジしたことはあったんだけど、練習嫌いのうえにヘタレの私には無理だった。
「指が痛い……
という、最もへたれな理由ですぐにやめてしまったのだから。

でも、またやってみよう。
自分の音を知ってみたい。どんな自分が出てくるのか……。
そして、もんちゃんとセッションするんだ。
これが最近の夢。。。

この日はライブも楽しかったし、keikoさん夫妻とも会えて嬉しかったし、
本当にいい1日だった。
とても素敵なご夫婦で、またどこかのライブハウスで会いましょうと約束した。

そうそう、家に帰って、またお好み焼きを2枚食べた
相変わらず、食欲が止まらん……

高槻ジャズストリートへ!

2009-05-05 15:01:41 | ライブ
宮城旅行から帰って来た。
移動中、携帯でリアルタイム旅日記を送っていたが、最終日はうやむやに……。
また改めて書こうと思う。

それから、旅の間に酒ブログのランキングが下がってしまった!
旅先でのおいしかったお店の話などを徐々にアップしていくので、
ここからバナーのワンクリックご協力お願いします↓

http://blog.goo.ne.jp/kaopi2009

さて、昨日は高槻ジャズストリートへ!

高槻ジャズストとは何か?
全国から3000人以上のミュージシャンが高槻に集合し、およそ40箇所のライブ会場で丸2日間、お昼から真夜中までライブが行われるという、なんともビッグなイベントなのだ。
今年で11回目を迎えた。
募金やボランティア、高槻の商店街、お店などの協力で成り立っているということも素晴らしい。

フリーマーケットや出店もあるので、2日間は街中に人があふれる。
すごい経済効果だと思う。
高槻市、潤ったなぁ!!

年間で見れば、京都の西院や兵庫の水道筋も同じようなミュージックイベントが行われていて、こちらも夫とよく見に行くが、この高槻ジャズストはやっぱり規模が違う。
私はジャズに詳しくないのであまり説明はできないが、すごいプロミュージシャンのライブも無料で見ることができるし。(チップ制)

今年は3日と4日の開催で、両方見に行きたかったが、旅行中だったので仕方がない。4日だけ見に行った。
街中がお祭り騒ぎで、ギターを背負った人もいっぱい歩いていて、いたるところから音楽が聞こえてくる。
シカゴを思い出すなぁ。
ブルースフェスティバルみたい。

もちろん、私と夫がまわるのは「ブルース」をやっている会場のみ。
ほとんどがジャズのバンドだが、少しだけはブルースバンドも出ているのだ。

お昼の3時から行って、7、8バンドは見たなぁ。
中でも一番よかったのは、パイソンズのギター・落合さんやハウリンYOU娘さんがやっている「WAZZ B.B」というバンド。
落合さんのギターは相変わらずいい味を出していて、58歳だなんて信じられないほどパワフルだった。
ハウリンYOU娘さんのピアノもよかった。
選曲も私好みで。
すごく楽しかった!

ツインズ、田中晴之さん、カサ・スリムさんがやっているBLUES MEETINGはやっぱり一番人気で。
前のバンドから席をとっていたのだけど、とにかくすごい人だった。
ほぼ立ち見でなんも見えねぇ・・・

とにかく観客も吠える、吠える(笑)
やっぱりブルースはこうじゃないとね。
自由な感じがたまらない。

ツインズのお兄ちゃんがいつも演奏中に言う。

「自分の好きなところで声かけてや」

「間違ごうてもええからな。聴こえたように歌ったらええよ」

私はこの言葉ってすごいなぁといつも感動して聞いている。
誰もが歌詞を知っているわけではないし、英語だし、
周りが声を上げて歌っているのに自分だけ歌えないのは辛いもの。
だけど、この一声でなんだか楽になる。

感じたままでええんや。

これがブルースや!

そういわれているような気がして。

「自分の好きなところで声かけてや」もすごい。
こんなこと言うミュージシャンに会ったことない(笑)
そう言われると、みんなもあおられて吠えまくる。
ライブは盛り上がり、会場全体が一つになる。
楽しくて仕方がない。

ただ、本当に聴こえたままに歌って、思い切り歌詞を間違えている夫の声が聞こえたときは微妙だったが……

さらに、「Everyday I have the blues」のとき、横にいた外国人の合いの手(?)が、なぜか「さびしい~」だったので面白かった。
ブルースの歌詞が辛いからかしら?
こんな感じ。

えぶりでー
えぶりでー
えぶりでー あいはぶ ざ ぶるーす

「さびしい~」

ヘンな合いの手(笑)

それから、最後のライブ会場も面白かった。
一番後ろで聞いていたのだが、突然女性二人が入ってきて、踊りまくる。
酔っ払っているのか、こうやって会場をまわっているのか……?

ふと気づくと、夫もその二人に囲まれ、一緒に踊りまくっていた

最初は笑って見ていたのだが、次第に彼女たちの矛先が私にも……

気づくと私も一緒に踊っていた

そして、彼女たちはライブ途中にも関わらず、何かをやり遂げたように一礼して会場を出て行った。
な、なんや~?

後には踊ることの面白さを知ってしまった夫だけが一人、くねくねと踊り続けていたのであった

かなりウイスキーを飲んで、もうふらふら。
ご機嫌で家に帰りつき、幸せな気持ちで眠った。

今日も本当は「春一番」を見に行きたかったのだけど、もうダメだ。
高槻ジャズストで全てを使い切った

理想の男性

2009-04-28 23:56:52 | ライブ
最近、夫が寝静まった後、こっそりと一人、酒を飲みながらYouTubeで好きな音楽を楽しむのにハマっている

おかげで寝不足である。
今朝も朝4時半までノリノリだった(「ノリノリ」って死語やなー)

酒はブルースに溶けるし、思い出にも溶ける。
ちなみに淋しさにも溶ける。
全く酔わない。なんぼでも飲めるようになるから不思議。

ちなみに昨日繰り返し聴いていたのは泉谷しげるだ。
ブルースじゃないけど。
そして、私が好きなのは、フォーク時代の泉谷でもない。
LOSERとやっていたロック時代の泉谷だ。

高校時代、もんちゃんに「これいいから聴いてみて」と渡されたカセットテープ。
すぐとりこになった。

今、たまにテレビで見ると、すっかり好々爺みたいになってるけど、
この頃の泉谷って、めちゃくちゃロッカーでカッコイイんだ。
ライブも何度も行った。
(前のほうにいると、必ず口に含んだ水を噴かれる)

またこのバックバンド、ROSERがただものじゃない。
日本屈指のドラマー村上“ポンタ”秀一、ベース吉田健、ギター仲井戸"CHABO"麗市、そして下山淳。
あり得ない!
あり得ん超超超豪華メンバー!!!!

泉谷よりもこのバックバンド見たさに集まる人もいたくらいだ。

この時代の音源は「かせっとてーぷ」でしか持っていないので、既に聴けなくなっていたため、YouTubeホンマありがたい。
それも動画付で聴けるわけで……。
たまらんね!!

泉谷しげる with LOSER 国旗はためく下に (横浜国立大学)


特にチャボのアグレッシブなギターと、ポンタさんの力強いドラムがすごい。
大好きな曲。

泉谷しげる with LOSER 火の鳥 (横浜国立大学)


野性のバラッド/泉谷しげる with LOSER


↑これ、一番最初にもんちゃんに聴かせてもらった曲やなぁ。
一気に高校時代に自分が帰っていくのがわかる。
1分43秒からのドラムの入りがたまらんね。

そして、泉谷はやっぱり哲学的な詩がいい。

高校時代からずっと「理想の男性のタイプ」と言われたら、
いつも「泉谷しげる」と答えていた。

今も変わらない……と言いたいところだが、
残念ながら今は市原隼人くんでございます……
(全然ちゃうし……)

これはきっとオバチャンになったってことね……

原点

2009-01-12 00:23:59 | ライブ
今日は日曜だというのに塾で。
帰りに堀先生と、まこちゃまと、つーはんと、4人で飲みに行った。

できれば今年度でひのきを去りたかったのだけど、
どうもそうはいかないらしい

3月いっぱいで辞める人がたくさんいるようなので、
あと1年頑張らなくては。

以前はもっとひのき中心の生活だったし、
いろんなところまで目が行き届いたけど、
今は仕事も忙しいし、主婦業もあるし、
年もとって体もしんどいしで、
まこちゃま一人くらいしか面倒をみることができない

そういう自分がかなりもどかしい。

まあ、いろんな葛藤はある。

やりきれないし、飲み足りないし。
帰って、今はエズラを1杯。

悶々とするので、何か楽しいことでも書こう。

============================================

昨日は久しぶりに有山じゅんじさんのライブに行った。
やっぱり有山さんはソロがいいなぁ。
それも磔磔(たくたく、というライブハウス)の。

磔磔は音が違う。本当に、全く。
ああ、ギターの音がしみるなぁと思っていたら、
ライブが終わった後に夫が言った。
「音がしみるっていうのは、あのことやなぁ」と。

なんだ、また同じこと考えてる

30年以上の歴史が壁や柱にしみこんでいて、
それが音を優しく、丸くする。
あんなに音のいいライブハウスを他に知らない。

また昨日の有山さんのライブは格別によかった。
音も声も全部優しくて。
そして、すごく楽しかった。

全部合わせても25人くらいの客。
「俺のソロライブに来るって、めちゃくちゃレアな人たちやと思うわ」
と最初に言われた。

確かに……

でも、これが自分の原点だと、いつも思う。
磔磔の有山じゅんじ、これが自分の原点。

タバコの煙がスポットライトに照らされて、
そこだけが浮き立つ。
昔から、それをぼんやり見ているのが大好きだった。

なんだか心地良くて、優しくなれて、最高の時間だった。

いろんなことがまわりまわって、
終わってはまた始まって。

そうやって人生は過ぎ去っていくんだなぁ。

夫、今日もまだ帰らず。
今日は仕事じゃなくて、バンドの練習。
ほんと、忙しい人だ。

ブルース片手に歩いて来た

2008-10-06 00:48:30 | ライブ
土曜日もまたライブに行った。
例のクンチョウさんと田中ハルさんとツインズお兄ちゃんのライブ。
塚本のハウリンバーにて。

バーボン3杯。
いい具合に飲めるライブだった。

ブルースっていうよりは、R&B。
それがまた私のツボで。
サム・クックやら、ルーファス・トーマスやら、ジェイムズ・ブラウンやら、そういうちょっといい感じのダンスナンバーを演ったり。
かと思えば、ルート66をカッコよく聴かせたり、スティーヴィー・ワンダーのしっとりした曲をやったり。
そして、アンコールは歌える3人が順番にまわしていくSWEET HOME CHICAGOという、贅沢な選曲で、なんだかもう、たまらん3時間を過ごした。

バーボンが例のごとく水みたいに溶けていくのを感じながら思った。
私はどこにも行かず、ずっとブルースなんだなぁと。

20歳の頃にブルースと出会って、そこからずっと心を傾けて、
先にも行かず、横にもそれず、
ただもうずっと、私はブルースなんだ。
バカみたいに。

世の中でどんな曲が流行ってるのか興味がない。
どんないい曲があるのかも知らない。
自分にとってブルースを超えるジャンルがあるのかもわからない。

ただもう、頑なに、ブルースだった。

一時期は離れていたけれど、また戻ってきた。
そして、もうどこにも行かないだろうと思える。

淋しかった魂は、またあたたかくなった。

世の中にいろんな音楽があるのは知っている。
たぶん、すごく素敵な音楽もあるんだろうな。
好きになれる音楽もあると思う。きっと。

もったいないかな、こういう偏った聴き方は……。

でも、とりあえず今はブルースだけでいいや。
まだブルースさえ、十分に聴きこなしていないから。
いっぱい聴きたいブルースがあるし。

貪欲なのか、欲望がないのか。
どっちなのかわからないけど、ただ、バーボンを傾けながら聴く生のブルースほどいいものはない。
この世の中の一番の好物。

そうそう、めっちゃいい感じの本を買った。
タイトルは、「飲んべえの品格」
酒にまつわる名言を集めた本だ。

今日から、その日の気分に合わせて、この中から1つずつ名言を紹介しようと思う。(たぶん、どうでもいいとおもうけど)

記念すべき第1回の名言。ジャジャジャーン!

   私は人生を忘れるために酒を飲んだことは
   一度もありません。
   逆に人生を加速させるためなのです。

                by サガン

いやはや。
ホント、そうです。

鳴り止まない拍手~くんちょうライブ

2008-08-31 23:35:08 | ライブ
昨日に続き、今日もライブへ。

今日は京都の磔磔で、くんちょうと、田中晴之さんと、ツインズのお兄ちゃん・小竹直さんというユニットのライブ。
3人とも、それぞれ別のバンドで好きになったのに、その3人が一緒にやるなんて、ファンとしてはたまらない。
ツインズ弟・小竹親さんもブラシを中心としたリズム隊で参加していた。

今まで100本以上は軽くライブというものを観ているけれど、その中でもベスト5に入るんじゃないかと思うほど、今日のライブはよかった。
この間、ジェイムス・コットンを高い金を出して観にいったけど、正直に言って、それの100倍よかった。
終わってから20回くらい、「よかったなぁ」と口に出した。

それくらいすごかった。楽しかった。最高だった。

Route66からスタート。
ブルースっぽいアレンジではなく、原型っぽいジャズバージョン。
それも、ちょっとお洒落で。

ギタリスト3人(それも全員かなりの腕前)というのは、かなり贅沢。
ギター弾きにはたまらないと思う。
3人3様の良さがあり。
でも、くんちょうのソロになったら、ぐっと来て泣きそうになった。
ああ、魂の音だ。ソウルに響く。

そのうえ、全員歌えるのだから、またすごい。
くんちょうのスティーヴィー・ワンダーに、ジェイムズ・ブラウンと続く。
そして、ツインズおにいちゃんの歌がまた今日は最高だった。
たぶん、めっちゃサム・クックが好きなんだと思うけど、いつもやる「NOTHING CAN CHENGE THIS LOVE」じゃなくて(これは私が一番好きな曲だ。結婚式の彼の入場曲にも使ったほど)、「BRING IT ON HOME TO ME」。
サム・クックって、やるのは難しいだろうなぁと思う。
あのゴスペル出身の人並みはずれた歌唱力を再現することになるから。
だけど、見事にやってのけた。
サム・クックのよくやる「ハッハ」という曲の途中の笑いまで忠実に。
なんかもうホント、痺れてしまった。

その後に、マーヴィン・ゲイの名曲「WHAT'S GOING ON」もやって、これもよかった。
この曲を聴くと、いつももんちゃんのことを思い出す。
最初にこの曲を教えてくれたのがもんちゃんだったからだろうな。
「私の大好きな曲やねん」と言って。

いつもいいライブを観ていると、「ああ、あの人にも聴かせたい」というふうに思い浮かべる人がいるのだけど、今日はこの2曲だけでももんちゃんに聴かせたいなぁと思った。
きっと気に入るだろうなって思って。

その後は、くんちょう節炸裂のファンキーな曲や、スティーヴィー・ワンダーの「Living For The City 」や、定番「Georgia On My Mind 」。
やっぱり定番曲っていいな。
なんか安心するし、名曲は名曲だ。
それこそ、色褪せることなく。

ブルースを聴いていると、バーボンは水のように溶けていく。
とても40度あるとは思えない。
やさしい、清らかな水のようだ。

1曲1曲が終わるごとに、盛大な歓声と拍手。
思っていたより人が入っていて、今日は満席。
みんな本当にブルースが好きで、くんちょうが好きなんだろうな。
たまにこういうライブがあるけど、客席の気持ちが一体になる。
いいオーラが充満して、気持ちよくてたまらない。

曲が終わる。
その曲に心から満足していて、もっと聴きたくて、それを伝える手段がないから、拍手をやめられない。
ありがとう、ありがとう。
よかった、よかった。
もっと、もっと。
……そんな気持ちを伝えたくて、ただひたすら拍手する。
私だけじゃなく、大勢の人がそうで。
だから、久しぶりに、曲の終わりに拍手が鳴り止まないという状況に遭遇した。

黄色い歓声も飛び、くんちょうが、
「久しぶりに女の子にキャーキャー言われました。なんかのってくるなぁ」
と嬉しそうに言っていたのが印象的だった。
見た目はすっかり白髪で好々爺みたいになってるけど、ギターを持てばかっこいいロッカーみたいで。
なんだか若いなぁと思った。

磔磔は民家の中にあるため、9時までしか演奏ができない。
9時ジャストにラストの曲が終わったが、やはり鳴り止まないアンコール。
近所迷惑も考えて、アンコールは静かな曲で。
「LOVE ME TENDER」
結婚式の披露宴ライブでもやってもらった曲だ。
いろんなことを思い出して、感動もひとしお。

途中、客として来ていた塩次伸二さんも飛び入り参加で1曲弾いて、客の誰かが「もう、最高やな!」と叫んだ。
見知らぬ人の叫びに、うん、うんと心でうなずく。

ライブハウスを出るとき、久しぶりに「お腹いっぱい」と思った。
びりけんでさんざん美味しいものをたらふく食べた後みたい。
満たされて、幸せで、もう入らない。
なのに、もっともっとと思う自分もいて。

帰り道に思う。
これは名古屋のけんちゃんにも聴かせたいなぁと。
きっと気に入ると思う。
なんか、そんな気がして彼に言ったら、彼も「そうやな」ってうなずいた。

お腹いっぱいなのに、欲張りな私は、帰るとすぐにサム・クックを聴いた。
この余韻にいつまでもひたっていたい気分。

Sam Cooke-Bring It On Home to Me [Live]




ジェイムス・コットンが来る!

2008-06-30 21:03:44 | ライブ
今年は泣く泣くシカゴ行きを断念したが、
ちょっとだけ気持ちを巻き返せる出来事が!

14日、ジェイムス・コットンが大阪に来る!!

今日、チケットも予約した。
「ブルース優待」のハガキが来ていたので、かなり安くなった。
ありがたい。

こういう大物を観るのは久しぶりだな~
会場は、かつてのブルーノート。
名前も場所も全く変わって、今はビルボードライブ大阪。

ブルーノートでB.Bキングとジュニア・ウェルズ観て以来だけど、
あのときは本当に興奮した。
ジュニア・ウェルズが横を通ったときは、
興奮しすぎて、ほんまに失神するかと思った。

シカゴでも、ブルースバーで、マジック・スリムが出てきたときは、
ものすごいオーラを感じた。

またあの感じを味わえるのかな……
そう思うだけで、身震いする。

あ~楽しみ~

突然ですが、好きなライブ盤ベスト10

2008-05-16 22:34:43 | ライブ
今日もまた一人居酒屋。
今日のイメージは、「初夏を思わせるほろ酔いビールセット」。



・新たまねぎと、自家製レタス、自家製イタリアンパセリのサラダ。
・しいたけのおかかマヨネーズ焼き
・そらまめの塩茹で

680円でいかがでしょう?(笑)
こんな手のかからない料理(料理とはいえない)も、ちょっといい器に盛ってあげるだけで、なんだかそれらしく見える。
※ちなみに、この画像だけで器にかかっているお金は3万以上……。

いい気分のときは、いい音楽が聴きたいと、サム・クックを選曲。
久しぶりに聴いた『THE HARLEM SQUARE CLUB』。
ホントこれは大好きなアルバムで、もう15年聴き続けているけど、聴くたびにサム・クックという人のすごさを感じて熱くなる。
ゴスペル出身の伸びやかで美しい声でR&Bをシャウトするのがたまらない。

※注意
ココから先、音楽に興味のない人、全然面白くないです。

ふと、「私ってライブ盤が好きだよなぁ」と思い、自分で好きなライブ盤ベスト10を決めてみることにした。

第10位

オーティス・ラッシュ&フレンズ『LIVE AT MONTREUX 1986』

エリック・クラプトンも参加のこのアルバムは、ブルース・ロックファン必聴!
同じもののDVDまで持っているのだが、先にCDを聴いてから映像を観るとびっくりする。
オーティス・ラッシュって、すごく軽く弾いてるのにあんな音が出るのね……。
こっちは顔を歪ませて聴いてるっちゅうのに、本人は涼しい顔して弾いてます。

第9位

マディ・ウォーターズ、ジェームス・コットン、ジョニー・ウィンター
『BREAKIN' IT UP, BREAKIN' IT DOWN』

これは一番最近に買ったアルバムなんだけど、3人とも大好きなブルースマンで、それもこの3人でやってるとなりゃ、ランクインさせないわけにもいかない。
マディはやっぱりすごいなぁと思うけど、ジョニー・ウィンターのギターもカッコイイ。そして、中でもコットン好きの私としては燃えます!
また、このジャケットがたまらんな~

第8位

憂歌団『生聞59分!』

数ある憂歌団のアルバムの中でも、このライブ盤は最高!
昔よく観にいっていたライブを思い出して涙します。
「シカゴ・バウンド」の途中で、最高潮に達してしまったおっさんが「うぉー!!」って叫ぶところがあるんだけど、それがまたブルース魂を駆り立てる。
気持ち、わかるわぁ……

第7位
『LIVE IN CONCERT-NASHBORO GOSPEL LIVE VOL.1』

10年くらい前は毎朝目覚まし変わりに聴いていたアルバムだ。
ゴスペル・キーノーツの昇天間近のシャウトが目を覚まさせる。
「すさまじい」この一言に尽きる。
とにかくファルセットのボーカルがすごすぎる。
たぶん生で聴いたら失神するだろうなぁ。

第6位

ブレイク・ダウン『BREAK DOWN LIVE』

これはブルース好きなら必聴でしょう!
近藤房之介と服田洋一郎の一番イイ感じの頃です。
はっちゃんは今も変わらずいいけどね~
『Night Life』の最初の一音を聴いて顔が歪まない人を、私は信用できないなぁ(笑)
「A面最後の曲です」というMCが時代を感じさせます!

第5位

ロバート・Jr・ロックウッド&ジ・エイシズ『BLUES LIVE!』

1974年の来日公演!
このアルバムは語ることありすぎなんだけど、ロックウッドのひどくブルージーな「Sweet Home Chicago」や「Stormy Monday」が泣ける。
貫禄、そして、日本にとって貴重な1枚だなぁ。

第4位

オーティス・レディング『LIVE IN EUROPE』

ブルース好きと言えど、やはり元々はR&Bから入っているので、このアルバムは欠かせない。
オーティスの真髄。
「MY GIRL」
「TRY A LITTLE TENDERNESS」
この2曲が特に泣ける。
私は高校生のとき、RCサクセション(忌野清志郎)が好きだったんだけど、なぜ彼がライブで「ガッタ、ガッタ」言うのか、このアルバムを聴いてよくわかった。
リスペクトしていたんだなぁ、オーティスを。
今はちょっとせつなすぎて、なかなか聴けないアルバムでもある。

第3位

サム・クック『THE HARLEM SQUARE CLUB』

今日最初に書いていた、サム・クックはやっぱりベスト3に入ったわ。
これはだってもう、「ライブ盤」としては本当に文句のつけようのない出来で。
「Nothing Can Change This Love」を聴くと、いつもたまらなくなる。
ずっとこれは、お菓子の歌だと思っていたんだ、私は。
ツインズのライブで、よくこれをアコースティックで歌っているのを聴く。
これもまたかっこいい仕上がりになっている。
聴いたことがない人は、ぜひ聴いてほしい!!

第2位

B.Bキング『LIVE AT THE REGAL』

アルバムジャケット、切れてるんじゃないです。
真っ白のジャケットなので、こんな変になったわ。
悩みに悩んだ末、2位になってしまったこのアルバム。
1位にしてもよかったんだけど。
私がBBを好きになったきっかけでもあり、ブルースの魂を知ったアルバムでもある。今でも習慣のように聴く、そして死ぬまで聞き続けるであろうアルバム。
お棺にはぜひこれと1位のアルバムを入れてほしい。
特に2曲目、3曲目がたまらなくいい。

第1位

B.Bキング『LIVE IN COOK COUNTY JAIL』

は~
1位と2位を悩んだ末に、こっちを1位にしたわ。
どっちらにしろ、BBなんだけど……。
このアルバムは黒人ばかりの観客にも関わらず、BBが紹介されると最初にブーイングが起きる。
でも、そんなブーイングをかき消すように、BBの演奏が始まる。
そして、2曲目の「HOW BLUE CAN YOU GET」で会場は頂点に達する。
さっきまでブーイングしていた黒人たちは、そんなことを忘れたかのように、BBに陶酔していく……。
なぜだかわからないが、いつもこのアルバムのこの曲を聴くと涙が出る。
BBの魂が一番こめられた一曲だと思う。
ブルースが好きだ、好きだ……その気持ちが音にも声にものっていて、ダイレクトに魂に響く。

これは夫から初めてもらったプレゼントでもあるんだなぁ、実は。
はは……最後はのろけですか(笑)

でも、これを最初のプレゼントにしてくれたという彼の感性があったから、やっぱり結婚まで行き着いたんだろうなぁと思う。

アップするのにめっちゃ時間かかった!
もし最後まで読んだブルース好きの方なら、コメントください。
よかったら、好きなライブ盤を教えてほしいなぁ。


シカゴの夜を思い出して

2008-05-07 11:43:25 | ライブ
ゴールデン・ウィークが終わった。

岩手旅行記も途中のまま、更新していない。
これは追々書いていくとしよう。

4日は、高槻ジャズストリートへ。

毎年ゴールデン・ウィークにあるのだが、これは結構すごい。
高槻駅前のバーやカフェ、高架下の広場、グラウンド、ホールなど、
40箇所以上で2日間に渡り、無料のライブが行われているのだ。
それも、昼から夜中までずっと!

私はジャズはあまりよくわからないので正確な評価はできないが、
好きな人にとってはかなり「すごいミュージシャン」が出演しているらしく、
それも無料なものだから、ジャズファンにはたまらない。

私はといえば、9割がジャズの中、少しだけあるブルースライブを目当てに行っているのだ。
ツインズやカサ・スリムさんのように知っているミュージシャンもいれば、全く知らないバンドもある。
でも、ブルースって、「○○の持ち歌」というものじゃないから。
お馴染みの曲ばかりなので、知らないバンドだろうが、フィーリングさえ合えばめちゃくちゃ盛り上がれる。

夫と二人、昼間のツインズを見て。
その後、屋台でお好み焼きなどを食べてビールを飲んで。
少し梅田に用事があったので間は抜けたが、また夕方戻ってきて、
それから夜遅くまでずっとライブ会場をまわった。

名前も知らないバンドだけど、めちゃくちゃカッコイイブルースを聴きながら、バーボンをちびちびやっていたら、まるでシカゴの夜のようだと思った。
あるバーはシカゴのブルースバーとすごく空気が似ていて、
客のノリも良く、心底ブルースを楽しんだ。

「シカゴのこと思い出した」と私が言ったら、
「俺も!!」と彼。
二人とも全く同じブルースバーの、同じ夜のことを思い出していた。
こういう精神的共有は、それだけで嬉しい。

また、ギターが上手くていい感じのブルースなのに、どうにも「のれない」バンドもあった。
自分でも不思議で、最初はすごいと思ったのだけど、見ているうちにだんだんさめていく自分を感じていたのだ。

終わってから彼にそう言うと、
「俺も!!」と。
「なんでやろね」と二人で首をかしげた。
テクニック的には申し分なくて、やってる曲も好きで、本人もノリノリで弾いているのだけど、ここ(soul)までこない。
全く音に反応できない自分がいた。

「バーボンがなくならなかった」と言うと、
やっぱり「俺も!!」と彼。
いいブルースを聴いていたら、バーボンなんて水みたいになくなるのに。

でも、その次に入ったバーでのライブはとても良くて、
技術的にどうなのかはわからないけれど、気持ちが高揚してくるのがわかった。
音が魂まで響いて、官能的な気分。
バーボンのグラスはあっという間に空になった。

バーの扉を開けて外に出ると、
「今のはめっちゃよかった」と彼。
「私も!!」
やっぱり感性が同じだ。

毎晩、こんなふうにどこかでブルースライブが繰り広げられていて、
それをハシゴしながらバーボンが飲めたら最高なのにな、なんて。

シカゴの空気が私と彼の周りにだけ戻ってきて、
なんだかうっとりとブルースに酔いしれた夜だった。

服田洋一郎ライブ! ~酒とブルースでどこまでも

2008-03-31 11:13:12 | ライブ
昨晩のライブは最高だった。

ハウリンバーでの、服田洋一郎&パイソンズ。
夫と、夫のバンドメンバー・ほんちゃんと3人で行った。
なかなか関西でのライブがないので、これはもう本当に楽しみにしていて。
行ってよかった~

パイソンズだけの第1部もよかったけど、
やっぱり第2部のはっちゃんと一緒にやるのが最高で。

この間、みんなを引き連れて京都のライブに行ったけど、
(あれはあれでよかったが)
私が見せたかったのは、こういうライブだったんだよなぁ。

もう余すところなく、はっちゃんの破壊的で独創的なブルースを堪能できた。
あんなギター弾く人、見たことない。
完全にはちきれてて、もう上手いのかどうかもわからん(笑)

でも、楽しそうだったなぁ。
今まで観たライブの中でも一番じゃないかと思うほど、よかった。
酒も進むよ、これは……。
大切にちびちび飲んでも、バーボンはあっと言う間に4杯。
なんでブルース聞いてるときのバーボンって、あんなに旨いんだろう。
40度のアルコールが、まるで水のようだ。

ほんちゃんも、いろんな意味でめっちゃウケてたのでよかった。
「なんで今日が日曜日やねん」ってみんなで呟いた帰り道。
ライブを振り返りながら、一晩中酒を飲んでいたいような、そんな気分だった。

はっちゃんは、やっぱり私が日本人の中で一番好きなギタリストだなぁ。
あー、満足、満足

帰ってからまだ1時間、彼と二人でマジック・サムを聴きながらエズラとハーパーを飲んだのは、当然のなりゆきで……(笑)

私は全く彼のバンドとは関係ないのだけど、
「次はこの曲やったらいいのに」とか、すぐ考えてしまう。
昨日も、スリム・ハーポやジミー・リードも、アレンジ次第では結構バンドでやってもカッコイイな、とわかった。
あと、いかにもブルースって感じのスローブルースもいいなぁ。
That's all right とか。
定番、定番。
マジック・サムのI feel so good とか、ちょっとブギな感じの曲もカッコイイなぁ。

・・・などと、そんな話を酒の肴にしながら、
彼と夜中1時過ぎまでバーボンのグラスを傾ける。
楽しいひとときだ。

20歳の頃から夢見ていた風景があって。
それは、今のこの生活だったことに、ふと気付く。

休日、私がキッチンで料理をしていたら、
隣の部屋からブルースが流れ出す。
こんなおかしなこと、ありえないと思っていたけど、現実になった。
それだけで幸せだと、かみしめる。

昨日の昼間は彼が自分の部屋で仕事をしていて、
私はキッチンワゴンの整理&掃除をしていた。
B.BキングのEveryday I have the blues が流れ出したら、
ビールが飲みたくなって、彼に声をかけようと思った、まさにその瞬間、
彼が私を呼んだ。

「かおり~、ビール飲みたくなってきた!

「酒のことだけは、気が合いますね」と私。

ちょっとしたことで言い争ったり、
優しくなれなかったりすることもあるけど、
酒とブルースがあったら、どこまでも一緒に歩いていけそうだといつも思う。

Shunさんに会った!そして、BBに会えるかも!

2008-02-29 02:43:44 | ライブ
27日(水)の夜、大阪でShunさん(菊田俊介さん)のライブがあった。
すごく行きたかったが、彼が仕事なので無理だと思っていたら、
急に「会社抜けられるから!」というので、急遽ライブハウスへ。

Shunさんは言わずと知れた、アメリカで活躍するブルースギタリストだが、
去年、菊田俊介と行くシカゴ・ブルースフェスティバルを堪能するツアーに参加したので、そこでお話する機会を得たため、ちょっと親近感がある。

「私はブルースとバーボンがあったらいいんです」と私が言ったとき、
「あなたみたいな女性は、ブルースマンの夢だね!」と、
Shunさんに人生で最高の賛辞をいただいたのだが、
相手は「世界のShun」である。
私のことなんか忘れているだろうなぁと思っていた。

でも、ライブハウスに遅れて入ってきたら、すぐ目の前にいて、
「Shunさん」と声をかけたら、「おおー!元気だった?」と覚えてくれていたようで、相変わらず気さくに声をかけてくれる。
(もう1つバンドがあって、その演奏中だった)

一気にシカゴの空気がよみがえってきて、とても幸せな気分になった。

すぐにジャック・ダニエルを注文し、すっかりブルースモード。

今回のライブは”Rising Shun” Japan Tour ‘08”ということで、Shunさんのオリジナルアルバム「Rising Shun」の曲をやると聞いていたのだけど、始まるとなぜかブルースのスタンダードナンバーばっかり。
あれあれ・・・?とは思いながらも、これはこれでむちゃくちゃいいので、
かなり興奮!!

アルバート・コリンズがよかったなぁ。
曲はなんだっけ?
If you love me like you sayかな?
あまりのカッコよさに、バーボンも進むわ、進むわ。

B.Bキングやら、ジュニア・ウェルズやら、フレディ・キングやら、オーティス・ラッシュやら、とにかくこれでもか!!っていうくらいのブルースで、ああ、もうたまらんかった!




Little by littleを一緒に歌ったり、Shunさんのジュニア・ウェルズとの思い出話はいろいろ聞いたけれど、どれも面白い!
あと、BBの「LIVE AT THE REAGLE」を初めて聴いて、そこからブルースにはまっていった・・・という話をされたときは、
「私も!!私も!!」と手を挙げそうになった。(挙げてない)

アンコールは「Sweet home Chicago」で締め括って、
他の人たちの飛び入り参加もあって、
とても幸せな夜が終わった。

ライブ後、「よかったですーーー!」とShunさんに駆け寄った。
気さくにまた「ありがとう」と微笑んでくれる。
本当に素敵だったなぁ。

そして、このとき、Shunさんはある情報を教えてくれた。

「今年のブルースフェスティバル、BBが出るよ!」

もうこれを聞いてから、私の頭の中はどうやって今年もシカゴへ飛ぼうかと、そのことばかり。
ブルースフェスに出演するのは、なんと20年ぶりだとか。
そのうえ、これまた私の大好きなジェイムス・コットンも出るらしい!!

まさか2年連続でシカゴへ行くなんて、そりゃ、行きたいとは何度も思ったけれど、現実には考えたことがなかった。
だけど、「BBが出る」と聞いた瞬間に決めた。

行こう!またシカゴへ!
BBに会いに行こう!!

あれからずっと、寝ても覚めてもBBのことばかり考えている。
今朝も起きた瞬間に思ったのが「あー、BBに会えるんだ」ということだった。
何度も何度も繰り返し思う。

最後に日本に来たBBのプレイを観たのはいつだったろう?
10年か12年か・・・
それくらいは経つんじゃないのかな。
大阪ブルーノートでようやく会えて、あれからずっと「もう一度会いたい」と願い続けたきた。
それが6月に現実になるかもしれないのだ!
そう思っただけで涙が出そうになるし、胸が痛い。

シカゴへ行く・・・
またお金がかかるなぁ。
Shunさんが「またツアーに参加したらいいよ」と言ってくれたから、
もう一度あのツアーに参加してもいいし、
うまく飛行機やホテルがとれたら個人で行ってもいい。
どちらにしろ、20~30万はいる・・・

全財産をはたいても!と言えるならまだいいが、
全財産をはたいても全く足りません(笑)
中学生でもこれくらいの貯金ありそうだがなぁ・・・

でも行くのだ。借金しても行くのだ。
そろそろ春物の洋服が欲しいと思っていたけれど、もう今年は春夏いっさい服を買いません!去年と同じでかまうもんか。
仕事用のカバンを新調したかったけど、それもヤメ!
食道楽も少し控えるし、
酒も・・できる限り・・・控える・・・ように努力し・・・てみたりもする!

とにかく死ぬ気で働いてお金をためるのだ。

あとは、彼が会社を休めるかどうかなんだよな・・・
「休めるかわからん」と言うから、
「休めないときは、辞めなさい!」と言っておいた。
「そんな無茶な・・・」と苦笑していたけど。

去年のシカゴツアー、本当に楽しかった。
毎日昼間から真夜中までずっとブルースに浸かりっぱなしで、
ずっと酒飲んで、毎日毎日。
あんな幸せがもう一度来るのか?
できればまたあのメンバーで行けたらいいのに、なんて思ったり。
誰か行かないのかなぁ。

BBのことを思うと、いつも本当に涙が出そうになる。
そばに行くことはできないけど、生演奏を聴けるだけでもいい。

でも、いつも夢を見る。
BBに会って、あのルシールを抱く大きな手に触れさせてもらいたいと。

ああ、恋焦がれたBBに、もうすぐ会えるかもしれない!

「時代おくれ」の女になりたい。

2008-02-24 23:41:56 | ライブ
今日は1日反省会。
思い返せば返しただけ、いろいろ後悔する。

1日2杯の酒を飲んで
酔っ払うのは1年に一度。

目立たぬように
はしゃがぬように
似合わぬことは無理をせず……

ふと、昨晩のカラオケでほんちゃんが熱唱していた、
河島英吾の「時代おくれ」の男の歌詞が脳裏によみがえった。

ため息をつく。
私もそんな「時代おくれ」の女になりたい、と。

--------------------------------------------------

昨晩は、彼のバンドのライブがあった。
このブルースバンドを結成して2回目のライブだ。

場所は前回と同じく、人の良いマスターのいる小さなライブハウス。
観客を呼ばなきゃ商売あがったりだろうに、
今回も来たのは身内だけで。

サイトウちゃんの彼女トモちゃんと職場の先輩、
けんちゃんのお父さん、
彼らの地元の友達チョウちゃん、
そして私。
以上、5名。

ちょっぴりマスターには申し訳なかったけれど、
それでもとてもいいライブだった。
1年前にファーストライブを観たときより、はるかによかった。
それはもちろん、技術的なこともあるけれど、
何より「楽しさ」が伝わってきたことが大きい。
一体感というのか、バンドメンバーと観客5人とがなんだか一緒になって。
プラスのオーラがどんどん出てきて、
空間があったまった。

けんちゃんのお父さんは、カッコよくて面白い素敵な人で、
彼らの集まりにこうやって参加したりするし、
けんちゃんとの関係もいい感じだ。
ライブもお父さんがとても盛り上げてくれたのがよかった。

演奏もすごく上手くなっていたし、
聴いていて普通に心地良かった。
私は元々ハーモニカが好きだから、ほんちゃんの上手さにはまいった!
彼のギターソロはいつもひやひやするけれど(わが子を見守る母の心境)、
なかなかよかったと思う。

ライブが終わって、打ち上げに誘ってもらえたので、
メンバーと観客5人と、総勢9名で近くのちょっとおしゃれな居酒屋へ。
女性(トモちゃん)が選ぶとこういう店になるんだなぁ。
私はだいたいオッサンか「こだわりの夫婦」みたいなのが
集まるような場所しか行かないからなぁ・・・

そこで2時間くらい盛り上がって、ゴハンもしっかり食べた。
今回は体調を崩している人が多く、皆あまりお酒は進んでいない。

出てからカラオケに行こうということになり、久しぶりにカラオケへ。
それも2軒ハシゴ(カラオケのハシゴは初めてじゃ)。

ジャンルも時代もごちゃ混ぜの選曲で、
みんなが思い思いに歌って、楽しい時間を過ごした。
そこでもみんなウーロン茶かコーヒー。
私と彼のみがひたすら安ウイスキーのロックをおかわり。

いつものパターンだけど、この彼の仲間たちと一緒にいると気分がいいので、
ついつい「うちへおいでよー」と誘ってしまう。
体調悪いと聞いているのに呼んでしまった。

本当はライブが終わったらすぐに帰るつもりで、まさかみんなを呼ぶことになるとは思っていなかったから、掃除もまだ。
あまりおもてなしもできなかったが、彼らはラーメンを買って食べていた。
20代男性は、本当によく食べるし、ジャンキーだなぁ。

結局、明け方まで私はひたすら飲んでいて。
今回はサイトウちゃんと二人で話し込んだり、
けんちゃんと二人で話し込んだりと、
今までじっくり話せなかった二人のいろいろな話が聞けて楽しかった。

ただ、翌朝、彼が言うには、
「かおり、また何回も同じこと言ってたで~。けんちゃんが真剣に人生相談してるのに、全く的外れなこと言うし……」
とのこと。

最近、「酔っ払うと同じことを繰り返す」と人によく言われる。
前は「酔っ払うとすぐに寝る」だったのに。
どっちがタチが悪いかといえば、前者だろうなぁ、間違いない。

今回は「私は出家して尼になろうか迷っていた」という話だった。
これを何回も聞かされたら、そりゃ、たまらんな。
前は他の人の前で、「武士の娘※に生まれたかった!」を繰り返していたこともある。
(※注:私は酔っ払うと武士の娘になりたがる)

いやはや。
今回はサイトウちゃんともけんちゃんとも真剣に話していたので、
話の内容の記憶はだいたいしっかりしているのだけど、
(確かに尼の話はした!)
繰り返していたかどうかまでは・・・。

朝9時頃起きると既に2名は帰っていて、お泊り常連メンバーになりつつある「ほんちゃん&けんちゃん」が眠っていた。
二人が寝ている間に、急いで駅前のパン屋へ行って、朝ごはん用のパンを購入。
せめてもの償いだ。

ほんちゃんが先に起きてきて、それからしばらく彼も合わせて3人で、まったりとした時間を過ごす。
パンを食べ、おしゃべりしながら。
ほんちゃんが「こういう時間っていいな」と言ってくれて、
それで少し気持ちが落ち着いた。

その後、けんちゃんも起きてきた。
昨晩の一番の犠牲者なので、すぐに謝った。
「尼になりたい話を繰り返してたんやって?ごめんね」と言うと、
「いやいや、面白かった!」と言ってくれたので、これまたホッとした。

午後を過ぎるまで、皆で昨日のライブやスタジオ録音の音を聴いて、
また余韻にひたって楽しんだ。
録音しても結構上手で、いい感じ。

けんちゃんはわざわざ名古屋から来てくれているし、
ほんちゃんは仕事がハードで休日出勤も多いし、
みんな疲れているのに、こんな酔っ払いに付き合って泊まってくれて、
なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
なんのおもてなしもせず、ひたすら酒だけ飲んで・・・
それも私の直接の友達ならまだしも、夫の友達やで・・・

だけど、この二人はほんまにいい人たちで、
帰り際はいつも名残惜しそうにしてくれる。

「帰ろうか」と立ち上がってから数分立ち話して、
彼と二人、玄関で見送るときも、まだ玄関先で何分も立ち話。
そして、いよいよ帰るというときは、
この上なく優しい、温かい笑顔で、何度も何度も手を振ってくれる。
彼にとって、本当にいい仲間だなぁと実感する。
そして、私も少しだけ、その仲間に入れてもらえたらと思うのだ。
もう酒は飲みませんから……

私は彼らより随分年上なので、友達のヨメとしても付き合いにくいのではないかと思っている。
だけど、何度も顔を合わせるうちに、少しずつ親しい話ができるようになり、
少しずつ敬語の中にもタメ口が混じり始めて、ほっとする。

いつか彼らも結婚したり、子供ができたりしたときに、
その家族も含めてのお付き合いをずっとしていけたら本当に嬉しい。
これが、結婚してよかったことの1つだ。
人との交流が2倍になった。そして、まだ広がる可能性がある。

酒飲みで、ひたすらブルースを語り、
「尼になりたかった」と繰り返す変な女だと思われているかもしれないが、
でも、そういう私をも受け入れてくれる寛大な人たちばかりだ。

あまり恥ずかしいことをして、彼に迷惑がかからないようにしなくてはいけないな、とはいつも思うけれど。

そんなわけで、今日は1日中、いろいろと思い返して反省していた。
「周りの人が飲まないときは、自分も飲まない」
「ずるずるといつまでも酒を飲まない」
というのを、とりあえずの目標に掲げて、反省会終わり。

カラオケも酔っ払って調子に乗って歌っちゃったしなー。
あれもやめよう。
なんかはしゃいでたなー。
あと、すぐに人を家に連れてきたがるのも問題だし。
(酔っ払いなのでかなりしつこい)
彼の友達やのに、彼より目立とうとするし。
すぐに「この曲いいから!」とか「このライブいいから!」と、
自分の選曲を聴かせようとするし。

課題、多いな・・・

目立たぬように
はしゃがぬように
似合わぬことは無理をせず……

そうそう。
私もそんなふうに「時代おくれ」の歌詞のような女になりたい。