明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

美味しい週末

2012-01-23 12:17:46 | 美味しいもの
金曜日は、床床。さんと食事に行った。
彼女が職場から来やすく帰りやすいこと、好みなどを考え、またもや「サルヴァトーレ・クオモ」へ。

小玉葱のマリネ


最初、「玉こん?」と顔を見合わせた。
量もちょっぴり・・・
でも、「ちょっぴり」でもパンチはあって満足した。

生ハム、トマト、ルッコラ、スモークチーズのサラダ


このスモークチーズがソフトなタイプのもので、すごーく美味しかった。

そして、やっぱりコレ。世界一のピッツァ「D.O.C」


何回食べてもやっぱりおいしいなー
ジューシーで、香ばしくて、感動的。
手で食べるものが下手な私は、いつも手が油とソースでベッタベタになるけど(ハンバーガーとかも)
ピザ大好き。大好き。大好き。
いつかこれを1人で全部食べるのが夢

本当はもっと味わいたかったのだけど、人気店のうえ、金曜日ということで、席は1時間半。
「お時間かかるのでパスタは難しいです」とお店の人に言われているにも関わらず、
「さっさと食べますから!」と二人で断固譲らず、
ほうれん草と牡蠣のクリームパスタを・・・


追い立てられるように店を出たが、予約したときから時間制限のことは言われていたので、まあ仕方がない。
おいしかったので、とりあえず満足した。

その後、プロントで2時間くらいゆっくりとしゃべった。
たわいもない話だけど、楽しかった。
床床。さんは、私の話すことをとても興味深そうに聞いてくれる。
それが嬉しくて調子にのってどんどん話してしまう。

30歳過ぎてからできた数少ない友達の中で、ライターでもない人は彼女だけ。
仕事の話もあまりしないし、昔からの友達でもないから、「自分のこと」「相手のこと」をまだ「知る」作業のほうが多く、それが面白い。
いつも4時間、5時間としゃべってしまうが、他の誰とも違う感覚の時間が過ごせる。

それと、彼女の書く文章がとても好きだ。
ミクシィなどを止めてしまったので、新しく始めたというブログを教えてもらった。

改めて、「リズム」だなぁと思った。
良い・悪いの話ではなく、自分と合うリズムかどうか。

これが、自分と違う人の文章だと、どんなに上手でもちょっと気持ちが悪い。
自分とリズムが合うと、読んでいるだけで心地よい。
これは、書き手にしかわからないのだろうけど。

その点、床床。さんの文章は、私にとってすごく心地よいリズム感があるのだ。

さて。
そんなに飲んでいなかったのだけど、帰りの電車の中で一瞬だけ寝てしまった。
高槻を過ぎて、夫に「今、高槻だよ~」とメール。
そこまで起きていたのに、一瞬記憶が飛び、起きたら自分の降りる次の次の駅!!
ほんの10分ちょっとしか寝ていないのに乗り過ごすとは!!

向い側のホームへ移動したら、アイスの自動販売機が目に入った。
なぜか急に食べたくなって、寒いホームで冷たいアイスを頬張る。
今度は乗り過ごさないで降りられたが、体が芯から冷え切っている!(当たり前・・・)

熱い缶のお茶を買って、ぶるぶる震えながら歩いて帰った。
冬のホームでアイスは危険、と40歳にして悟った。


翌日の土曜の夜は、夫と飲みに行った

私の行きつけのお店の1つ、「さかなやいぬい」。
いろんな人を連れて行ったが、肝心の夫はまだだったので、ずいぶん楽しみにしていてくれた。

今、夫は仕事がピーク時で(しかも、このピークが長い!)、土日も毎週仕事に行っている。
この日も仕事の後、梅田で待ち合わせた。

待ち合わせ場所に来ると、夫は満面の笑み!
そういえば、1月初めに飲みに行ったときは家に帰ってからケンカをし(久しぶりやったけど)、私は大暴れ。
ネックレスは引きちぎれるし、腹立ち紛れに壁を蹴り倒して暴れている最中に滑って転び(マンガか!)
左腕を負傷した・・・ということを思い出し、「今日は絶対仲良くしよう」と心に誓った。

でも、そんな心配は必要なかった。

「美味しいものを食べながら、人はケンカできない」byかおり

という格言があるように、料理もお酒もおいしくて、ずっとご機嫌だった。

そういえばこの間ケンカしたときは、「ぶりの炙りが食べたい」という私の意見を退け、夫が「お造り盛り合わせ」を頼んで、食べたくない平目などを食べるはめになったことが発端だった。
あれからずっとモヤモヤしていて、その後、ちょっとしたことでケンカになったのだった。
(夫に後でその話をしたら、「え!お造りのことをそんな引きずってたん!と驚かれたが・・・)

しかし、このお店に来たら必ず注文するのが、お造りの盛り合わせ。
(写真は2人前。3150円)


もちろん日によって魚が違うので、当たりハズレはある。(自分の好みかどうか)
この日は、大当たり!!
私の好きなものばっかりだった。
タコ、タラ白子、ふぐ、あおやぎ、穴子、あわび、ぶり、まぐろ(中トロ、赤身)、水ウニ・・・

私はウニが大好きだけど、好きだからこそ、普通のお店では食べない。
こちらは当然、ミョウバンなど使っていないもの。
ブリも天然で、本当においしかった。
私は魚の中で「天然ぶり」が一番好きなのだ
まぐろはあまり好きじゃないけど(回転寿司とかでは絶対食べない)ここのマグロはおいしい。

食べながら思った。
友達と来ると、話に夢中でなかなか料理をじっくり味わえないが、
夫とだと集中して食べられるのがいい。
お造り1品1品の批評をしながら食べることができ、非常に満足。


アスパラの天ぷら。
この後、筍(初物!)の天ぷらも食べた。

そして、この日、一番おいしかったのがコレ。


先ほどの天然ぶりをテリヤキにしたものなんだけど、いろんな焼き野菜を一緒に絡めている。
レンコン、インゲン、長芋、トマト、大根など。

これが、ま~~~!おいしい!
たまらんねぇ。
家でもやってみよう。

シメはいつもこれ。
その日のお魚とおこげあんかけ
今日のお魚は穴子だった。


ビール1杯と日本酒2杯ずつで、程よい感じ。
夫もかなりご満悦

この間から落ち込んでいることを話して、いいアドバイスも貰えた。
気持ちが楽になった。

私は、「こんなことがあって、落ち込んでいる」とか「こんなことがあったけど、どうしたらいいかな」とか、
そういう話を人にするのが苦手だ。

それは、人に相談をしない主義であるとか、弱いところを人に見せたくないとか、楽しくない話を人にしたくないとか、
そんなカッコイイ理由ではない。そんな主義もない。

むしろ、話したい。
話して聞いてもらって、何か言葉が欲しい。
だけど、単純に、「うまく話せない」のだ。

それは夫に対しても誰に対してもそうで、「今日、ちょっと落ち込んでるねん」とだけは話せるけど、
「え?何があったん?」と聞かれても、「ううーん」と唸って終わり。
何日か、何週間か経って、かなり自分の中で整理がついて、心の中で文章にして、それでようやく「話」ができる。
自分の中で「分析」まで終わっていないと、話をするのは無理だ。

何か心の中に曇りがあったとき、
その曇りの理由が何であるのか?
自分のその時の心の動きはどうであったか?
なぜあの人はそんなことを言ったのか、考えられるパターンは?
私はなぜ傷ついたのか、どんな思いだったのか?
これからどんなふうに接すればいいのか?

などなど、自分の中で分析を終え、ある程度まとまっていないと、話すのは無理なのだ。

でも、「グレー」が苦手だから、「白黒」の分析が終わるまでのこの時間がとても苦痛だ。
だから、鬱になる。

あー、ややこし・・・

しかし、こんなややこしい自分を、最近は「変えよう」とは思わなくなった。
たぶん、変えようと思っている限り、心穏やかに生きることはできないだろうから。

「変える」のではなく「受け入れる」。

そのことの大切さに気づいてから、生きることがずいぶんラクになったように思う。

話がそれたが、とりあえず、美味しい週末だった


はじめの一歩の味

2012-01-14 20:34:19 | 美味しいもの
ここ数日は情緒が安定している。
夫が昨日から東京出張ということもあり、今日はのんびり1人の休日を過ごした。
オーティス・ラッシュを聴きながら、ポテトチップスを作って、ビールを飲んで、漫画読んで。

ここ二ヶ月くらいずっと読み続けていたボクシング漫画「はじめの一歩」はついに最新の98巻まできた。
ほとんど古本だけど、それでも結構お金使ったなぁ・・・
最近は、影響を受けて、1人でいるとシャドーボクシングばっかりしている。
結構ジャブはいい感じになってきた。

今はきき酒をして、その後、Youtubeでブルースを聴いている。

何のきっかけか、鬱が晴れると、とても穏やかに過ごせる。
いつもこうだと人生も楽しくなりそうなのだけど。

今年はもう新規開拓3店目。
前から行きたかった、京都の先斗町にある「酒亭ばんから」に行ってきた。

お造り盛り合わせ


鶏の黒胡椒焼き


生麩のしめじあんかけ


おでん




マナガツオの焼き物


チーズの味噌漬け


卵黄の味噌漬け


このお店は、日本酒のラインナップがいい。
20種類くらいはあるのかなぁ。
ちゃんと冷酒と常温、燗酒にふさわしいお酒という感じに分けてくれている。

お料理も京都らしい和食で、どれもおいしい。
居酒屋だけど、割烹に近い料理。

ただ、若干コスパが悪いかなぁ・・・
先斗町だから仕方がないか。

総合的には気に入ったからこそ、あえて苦言を呈するなら、日本酒はあと100円ずつ安くていいように思う。
だいたい1合800円前後。
うーん・・・
値段がわかるだけに、やっぱり高く感じるなぁ。
置いているお酒は、1升で2800円前後のものが多いので。

あと、せっかくいい日本酒なのに、コップ酒で枡にこぼすタイプなのも残念なところ。
あの文化って何なのかなぁといつも思う

でも、気軽においしい和食を食べながら日本酒を飲む店としてはいいと思う。
また利用する可能性は大。
それから、卵黄の味噌漬けは、家で再現しようと思う。旨かった。


新規開拓ではなく、何年も行っていなかったお店にも行ってきた。
久しぶりの「季里」。
緑地公園にある鉄板焼きのお店だ。
昔はよく行っていたのだけど、歳をとったせいか、お肉を食べたくなくて、長い間行っていなかった。
だけど、予約の電話をしたら、「あー、お久しぶりです」と覚えていてくださったのが、すごく嬉しかった。

いつも注文する牛ステーキと海鮮焼きコースを注文。
お肉の量(80gか100gか)と種類(サーロインかフィレか)によって値段は異なるが、
だいたい10000円~13000円。
ちょっと高いけれど、それだけの価値はある。
(久しぶりに行ったら値上げしてた・・・。前は8500円だったように思う)

突き出し代わりの人参のスープがあって、その後、前菜3種盛り


海宝焼
その名の通り、なんとも贅沢!うまい~!
海老、うに、いくら、あわび


野菜いろいろ
さつまいもはほっこり。
大根、白ネギ、まいたけ、にんにく


この後、お肉を焼いてくれて、サラダがあって、白菜の焼き物と、チャーハン、デザートがある。

とりあえず、何を食べてもおいしい。
お肉が苦手な私でも、ここのフィレみたいに、柔らかくてちょっとだけだと、本当においしいと思う。

それに、何よりも目の前で焼いてくれるという、この贅沢!
鉄板焼きとか天ぷらは、やっぱりこの「自分のためにやってくれている」というのを見ながら食べられるのがいいんだろうな。

久しぶりだったけど、やっぱりおいしいお店だった。
「3年ぶりくらいですかね?」と店主に言われた。
もうちょっと経ってるかも・・・

「変わらず、お元気そうで」と言ってもらって、とても気持ちがほっこりした。

そういえば、行きつけだった天ぷら屋も最近行ってないなぁ

最近は、新しいお店を開拓することと、日本酒のおいしいお店を探すのに必死だったが、
こういう、昔よくお世話になったお店というのは、何年経っても大事にしたいなと改めて思った。
自分の原点みたいなところもあるし・・・

20代の頃、自分の文章で稼いで、おいしいものを食べられるようになって、何度も通ったお店。
自分の中だけのバブルみたいな感じだった
鉄板焼きも天ぷらも、目の前で作ってくれるということが、贅沢感をあおって、
「自分は確かに成功している!」と思える象徴みたいなところもあった。

今は、どちらかというと、旨くて安くて、コスパのいい店を探す傾向にある。
それはそれで悪くないけど、“あの感じ”は忘れたくないなぁと思った。
芸人は、自分の稼ぎに比べて少し無理をした家賃の家に住むほうが成功するという。
20代の頃の自分はもっと、そういう心意気みたいなのがあったように思う。
リッツカールトンのバーで飲んだり、3万円のフレンチ食べたり・・・(ただし、積み立て貯金で)。
もうそれと同じようにしようとは思わないけれど、
久しぶりに季里に行ったことで、あの頃の気持ちを思い出した。刺激になった。

酒飲んでシャドーボクシングしてる場合じゃないな
今年こそ、ちゃんと一歩を刻まなければ

二条椿へ再び!

2011-12-20 19:41:22 | 美味しいもの
ちょっとブログをさぼっていた。
毎日飲んだくれていたので・・・

今日は珍しく仕事も飲み会もない日で、料理をしたり掃除したりで、楽しく穏やかに過ごした。

昨日は忘年会で、また「二条椿」へ行ってきた。
この間、今年の新規開拓店でいちばん!と言っていたお店だ。

忘年会パートナーは、ライター友達のアンデルさん(ブログ上のHN)。
5月に京都に新緑を見に行って以来だったので、会えるのをとても楽しみにしていた。
お店も彼女は絶対気に入るだろうなぁと思った

案の定、とても気に入ってくれたようで、この間見られなかった2階の部屋も見せてもらった。
2階は、レトロな喫茶店みたいな雰囲気のテーブル席が2つ。(2人・4人)
それと、本当にお茶室みたいな、にじり口が付いた和の個室。
3人以上で行くときは、この個室がいいなぁと思った。いつか予約してみよう。

お料理は変わらずおいしかった。
今回は、シャンパンやワインをメインにいただいた。


お造り


ブリの白和え。

これ好き!
おいしいわぁ・・・
上に蕎麦の実を煎ったものが散らしてある。
白和えのねっとりした食感とパリパリした蕎麦の実の食感の組み合わせが面白い。


鰻と雲子
塩でいただく。
鰻は海のものだと言っていた。(海と川ギリギリ?)
ちょっとだけ生臭い感じがしたけれど、身はふっくら、皮はパリパリに焼けていておいしかった。


口直しに、スダチ素麺。
下に細い素麺が隠されている。
さっぱりいただける。出汁まで飲み干した

この後、また天ぷらを何種類かいただいて、最後に酒のアテを・・・
いいねぇ、こういうの!!テンション上がるわ~


ワインも白・赤ともに3種類くらいはグラスで飲めるようになっている。
白の飲み比べをさせてくれた。
こんなワガママも聞いてくれるのがうれしい。


前回に引き続き、とてもおいしかった。
ワインと天ぷらマリアージュもなかなかいける!

びりけんもそうやけど、なんか自分の好きな味ってあるんだなぁ・・・
あまり手を加えず、素材と会話して、素材の良さを前面に引き出す感じ・・・
いろんな季節に行ってみたいお店だ

アンデルさんとの話も弾んだ。

フリーで仕事していると、やっぱりいろいろある。
そういうことを話し合えるのも同業者ならでは。
心強いし、逆に彼女にトラブルがあったときも、状況などを理解できるのがいい。
とても良い友達

また年明けに、一緒に西宮えびすへお参りに行く。
二人で行くえびす参りも、すっかり恒例行事になった。

今年は「やや」ご利益あったかな・・・
暇は変わらずやけど、割の良い仕事や、大口の仕事、新しい取引関係は増えた年だったので、良しとしておこう。

来年は、仕事のスタイルを変えたい。
もうちょっと稼がないと、二条椿みたいなお店にもなかなか通えないし・・・
勇気をもって「変える」年にしたいものだ。

さて、忘年会もあと1回。
12月は友達といっぱい会えて、おいしいものも食べられて、本当に楽しい
幸せが続く。

今年いちばんのお店!京都「二条椿」

2011-12-14 11:51:04 | 美味しいもの
月曜日は、ライター友達のあんこちゃんと忘年会。
「御幸町つばき」の二号店、「二条椿」へ。
http://www.kyoto-tsubaki.jp/

御幸町は3回行ったことがあり、気に入っていたので、今回もとても楽しみだった。
前情報によると、割烹というよりバーで、お酒と天ぷらを楽しめるという。
営業時間がなんと14時~夜中2時まで!!
酒飲みなら誰でも憧れる、素敵な営業時間!!
昼飲みもできるやん
期待を高めて出かけて行った。(とりあえず、今回は普通に夕方~)

先に結論から言うが・・・

すごいっ!!

素晴らしい!!

いやー、ほんま、今年の新規開拓したお店では、文句なしのナンバーワン!!
こんなに自分の感性と好みにドンピシャのお店があるなんて・・・

あのねぇ、なんというのかなぁ・・・
「割烹」という気持ちでお料理中心に楽しみたい人でももちろん満足はいくだろうけど、
やっぱり酒飲みの気持ちをくすぐるという点で大きく評価したい。

まず、お店のしつらえがいい。
二条通の河原町と寺町の間の路地奥。
京都っぽいいわゆる「うなぎのねどこ」的に、奥まった場所。
玄関からもう「ここはおいしいものある!」という匂いがする(ほんまの料理の匂いちゃうで)

入った瞬間、「うわー・・・」と声が出てしまうくらい、素敵!
単なる「和」じゃないのだ。
いわば「お茶室」!

だからかなぁ、なんだか馴染みがあって。懐かしさすら感じられて。(私は10歳から茶道をやっていた)
店内はいい感じの灯りの落とし方。
奥にカウンターが続いていて、後ろの壁には墨絵が大きく描かれている。
カウンターの中はまさにお茶室の設え。
(もちろん、お茶室そのものではなく、そこからイメージして創ったという空間)

驚いたのが、カウンターの上が、なんと畳!!
タタミですよ・・・たたみ。
畳カウンターの上には、漆塗りの盆を置いてくれる。

ちょっと暗くて写真が微妙やけど、イメージだけ。


椅子も北欧のって言ってたかな?
とてもすわり心地が良い椅子で、また店員さんがちゃんと椅子を引いてくれるのがいい。
(トイレから帰ってきてもまた引いてくれる)

もう店に入っただけで、気持ちがふわ~っとなっているところに、料理がまた・・・
コースでもアラカルトでも、お任せでもいけるので、
私たちは、お造りと焼き物と天ぷらを適当におまかせで出してもらうことにした。

かなり照明が暗く(特に私の席)、写真がボケて微妙やけど、そこはご想像で。


聖護院大根ととろろ昆布の含め煮。
柔らかすぎない歯ごたえと、あっさりと炊いた味がいい。


お造りは、奥から丸穴子、ひらめ、ぶりのはらみ、トロ。
添えてあるのはわさびと「しめり昆布」。
普段、マグロがあまり好きでなく、トロも全く興味がないのだが、これはすごい。うまい。ヤバイ。
口の中で一瞬で溶ける~
丸穴子は香ばしく、ブリは旨味があってたまらんかった。

ここは速攻で日本酒です!!

またこのお店は、日本酒のラインナップがいい。
有名銘柄ということでも、割烹にありがちな「すっきり辛口」メインでもなく、
華やか系からスッキリ系、醇酒から熟酒まで、幅広く置いている。
温度も冷・常温・燗まで要望にこたえてくれる。

さらにだよ!
ぐいのみを、いちいち選ばせてくれるのである!!
これは結構ポイント高いよなぁ。
まあ、正直なところ、あんまり好みの器はなかったけど・・・
青磁っぽいのはきれいだったかな。
あとは、唐津っぽいのと、織部っぽいのを選んだ。(暗くて色などがあまりわからない)

日本酒も、豊盃や凱陣など、私のツボをついてくるようなものがあり、とにかくテンション高まりすぎ!


焼き物は、イベリコ豚、もろこ、くわいチップス。
イベリコ豚は味噌漬けにしてある。
いい!!


口直しにさっぱりとジュレ仕立ての酢の物。
千枚漬けにカニの身をほぐしたものが和えてある。
酸味が絶妙で、めちゃくちゃおいしかった。(普段、あまり漬物や酢の物系は食べないのだが)

そして、いよいよこちらのお店の目玉である天ぷらへ。


車えび。
この軽さは何?!と衝撃を受けて「油は何を使ってるんですか?」と聞いてみたら、やはりオリーブ油だという。
素材もいいのがわかる。
あー、もう、海老は本体よりも頭が好き!!
頭だけ5個ください!って感じだ。


ごぼうとゆりね。


雲子(たらの白子)


牡蠣


ぐじ

ぐじ~~~!!
私がおまえを好きだとわかっていて食べられに来たのかい?と聞きたいほどにうれしい
っていうか、ゆりねも雲子も牡蠣も・・・私の大好物ばっかりやんか。

なんかもう途中で幸せ度が上がりすぎて、おかしくなりそうだった。
私がずっと合わせたかった「天ぷら」×「凱陣 ぬる燗」のマリアージュも堪能できたし・・・
久々や、こんなこと・・・

途中で、「なんでこの店はこんなに居心地いいのか?」と考えていて、ふと気づいた。
なんと、流れている音楽がずーっとブルースなのだ!!

そんな店って・・・
和食割烹バーみたいなお店で、ブルースしか流れないって・・・(笑)

ああ、それでどんどん幸せになっていくのか、と思った。
ブルースの流れる素敵な和の空間で、おいしい酒と料理があって、最高のサービスを受けながら、親しい友達と語り合う。
これ以上のことがあっていいのか?(いや、ない!)

こちらの料理人さんも素晴らしく、まだ24歳という若さなのに、たぶんセンスがいいんだろうな。
最初に御幸町のお店に行ったときはまだそちらにいて、そのときからとても印象的だった。
本当に良いものを提供しようという姿勢って、こういうところからわかるのだが、
彼が天ぷらを揚げるのを見ていたら、衣の入ったボウルが、なんと信楽焼きの陶器だった!
普通はステンレスのボウルでしょう・・・
そんなところまで気遣うのか・・・と感心して聞くと、「ここでステンレスはイヤだったんで」と言う。
やはり自分の意志でこの信楽焼きを選んでいた。

お客様に出すものだけでなく、自分が使うものまでにこだわる。
だから、このレベルのものが出せるんだなぁと思った。

最後にもう少しアテをつつきながら飲みたいといったら、こんな盛り合わせを出してくれた。

貝柱や鯖、魚卵などを使った「酒飲みセット」!
うわ~、もうたまらんね。
なんでここまで酒飲みのツボをついてくるか・・・

というわけで、あんこちゃんと二人、いちいち感動しながら食べまくり飲みまくり、しゃべりまくりで楽しい時間を過ごした。

「コスパが悪い」というクチコミをみていたので、多少の出費は覚悟していたが、1人1万円でおつりがきた!
どこが悪いねん、めっちゃいいやん!!
サービスや空間代も入ってこれなら、安いくらい。
お酒も5種類くらい飲んだし・・・

めちゃくちゃ満足して、ふわふわになりながら、あんこちゃんと2軒目バーへ行き、リンクウッドを1杯だけ飲んで帰った。
あー、いいお店だった。楽しかった。

ちなみに、自他共に認める「凝り性」の私は、またすぐにこの店に来たい!と思い、その場で翌週の予約をして帰った。
来週もまた行けるのかと思うと、楽しみで仕方がない。
間違いなく、今年のベストワン!

日本酒と同じくらいかそれ以上に、ワインにもこだわりがあるお店なので、次はワインと天ぷらのマリアージュでもいいな。
こんなに気合入れて書いたら、人気店になってしまうかもしれないけど・・・
でも、書かずにはおれないほど、魅力的な店なのでした。


久しぶりの1人びりけん

2011-11-22 16:56:57 | 美味しいもの
昨日は午後から取材。
終わってから買い物があったので、梅田へ出た。
買い物も済ませて、例によって、例のごとく、ビールスタンドへ・・・

私はほんまあのビールスタンドが好きやなぁと思う。
ビール飲みながら、梅田の街を歩く人々をぼんやりと眺めるのが楽しい。
普段は自分もあの雑踏の中にいるからわからないけど、外から見ると街って不思議だ。
たくさんの人の流れ。
話し声。
いろんなものが無秩序に入り混じっている。
目にも耳にもうるさいはずなのに、なぜかあそこでビールを飲んでいると、ぼーっとできる。

普段、忙しくしてるか、ごちゃごちゃといろんなことを考えているか、どちらかなので、
頭と心を休めるのにとてもいい。(ビールも旨いし)

ビールを飲み終わる頃、ふと、「びりけんに行ってみよう」と思いついた。
何ヶ月も前からずっと1人で行きたくて仕方がなかった。
人と一緒に行くのももちろん楽しいし、友達はほとんど連れて行ったけど、
やっぱりあの店は、私が「恢復できる」場所。
だから、たまに1人で行きたくなるし、行かないとダメだ。

梅田の事務所で仕事をもらっていたときは、結構な頻度で仕事帰りに1人でふらーっと立ち寄ったりしていたのだけど、
最近は梅田へ出ることも少なくなり、本当に1人で行くことが減ってしまった。
特に今の北新地へ移転してからは、お客さんも増えて、いつ行っても人がたくさんいて、どうも落ち着かなかった。

だけど、昨日はなぜか「今日は大丈夫」と思った。
実際行ってみると、女性が1人。
その方も私が来てから10分かそこいらで帰ってしまい、本当に、本当に久しぶりに、私1人になった。
やっぱり「今日」だったんだな・・・と思った。

マスターに話を聞いてもらった。
少しだけ言葉をもらった。

ほんの5分か10分くらいの短い会話。
でも、それで十分だった。

例えば、その言葉がものすごく感動的な言葉だとか、
他の人には決して言えない神がかり的な言葉だとか、
目からウロコの内容だとか、
そういうことではないのだ。

むしろ、ごく普通の回答だった。
でも、私が恢復するのには十分だった。

さすが、ヒーラーやなぁ、と思う。
カウンターを挟んで、お酒を飲みながら、普通に、フランクに、話しただけ。
でも、目の光かなぁ・・・なんか自分の中にちゃんと何かが落ちていくのがわかった。

あんなに悩んでいたのがウソみたいに、心が決まった。
本当に、あっけないほどに。

そして、仕上げにパワー料理。
びりけんの料理は「旨い」。
でも、そういう表現が合わないといつも思う。
食べてあんなに元気に、幸せになる料理を他に知らない。
一口、また一口と食べていくにつれて、自分がどんどん恢復してくのがわかった。

最初はゴボウの煮物を食べた。
それから牡蠣。上にはトンブリが乗っている。


自家製オイルサーディン。
あまりに旨くて、作り方を教えてもらった。


お造りは、ハマチとカツオ。
脂がのっていて、たまらんね!


写真はボケたが、大きななめこと野菜のお汁。
やっぱりびりけんは椀物が最高!
出汁だけで、調味料なし。味付けは野菜から出る甘みのみ。究極の素材料理だ。
そして、一口食べるごとに、幸せになる。


秋らしいお皿に盛り付けてくれた、舌平目のムニエル。


「ピザ食べたい!」というと作ってくれた。
最近は、トマトソースも使わない。年々、シンプルになるなぁ。
ブルーチーズとルッコラ。最高!!


この後、アジの南蛮漬けがあり、最後にロースとビーフとベーコンを厚切りにしてステーキ風に。


合計9品、堪能した。
お酒は3杯。

お客さんは、しばらくして3人来たけれど、とてもゆっくりできた。
昔のびりけんみたいだった。

上新庄で1人暮らししていた頃、マスターがホットプレート背負って遊びに来てくれたことあったなぁと、そんな話になった。
たしか、中野ともんちゃんがいたんだっけ。
マスターがいっぱいお好み焼きを焼いてくれた。
生の桜海老が入ったお好み焼き。
今でもすごく美味しかったのを覚えている。

あれからもう10年以上経つのか・・・

そんな昔話もして、美味しく食べて飲んで、すっかり恢復して店を出た。

やっぱり今日行ってよかったな、と思った。
何かに「呼ばれて」いたんだな、と思った。

もう大丈夫だ。

ああ、憧れの北新地!

2011-11-14 23:38:21 | 美味しいもの
先週、仕事の取引先の方に食事に連れて行っていただいた。
それも、「前から言っていたように、ご主人と一度食事したいのですが」とのこと。
私だけでなく夫も誘ってくださった。

なんとか夫には仕事を都合してもらい、20時半に北新地集合。
連れていっていただいたのは、「川添」さん。
和風の料亭なのかと思っていたら、カハラ(北新地の有名フレンチ)で長年修業された方のお店だということ。
カウンターだけのこじんまりとした店構えで、和とフレンチを融合したような創作料理だった。

お料理はコースのみ。とにかく素晴らしかった。



この前菜の美しいこと!
琵琶湖のもろこや、牡蠣、北海道のししゃも、大あさり(牡蠣の後ろに隠れて見えない)などなど。
素材の1つ1つにこだわり、そのままの味を楽しもうというお料理。

ワインのボトルも開けてくださった。


こちらはさわらの燻製に、緑色のが菊菜のソース。
上品で、めちゃくちゃおいしい。



あれ?なんだっけ?(笑)


海老芋のスープ


お肉は、いろんな付け合わせが楽しかったな。
スクランブルエッグとか、トマトのキムチとか。


そして、シメは、本日のお魚5種類から好きなものを好きなだけ選んでごはんに乗せてくれる。
私はコハダと・・・あとなんだっけ?(笑)

このお料理の合間に、いくつか美味しいパンも出してくれて、とにかく満足のコースだった。

お店の方の感じもよく、とても気持ちよく食事ができた。
いいなー、北新地!
こちらのお店は、また特別なときにでも、来てみたいなぁ。
もっと稼いで、毎晩北新地で飲めるようになりたいもんだ(笑)

しかし、私がお仕事をいただくという立場でありながら、しょっちゅうご馳走になっている。
自分は本当に恵まれているなぁと実感・・・
いつもこれしか答えはないのだけど、とにかくいい仕事をしてお返しするしかない。

それに、私だけでももったいないのに、何の関係もない夫までご馳走になり、感動を通り越して恐縮!
でも、甘えさせていただこう。
ずっと前から「一度、ご主人と・・・」とおっしゃってくださっていたし、一度くらいは。

夫とも楽しそうにお話されていた。
こういうとき、うちの夫は感じがいいので助かる・・・

さすがに何か手土産でも・・・と思い、京都の長久堂で「鳰の浮巣(におのうきす)」を買ってきてお渡しした。

ついでにうちでも食べた



葛湯なんだけど、こんな形。
これをカップに入れる。


そして、お湯を注いでかき混ぜると・・・


こんなふうに、2羽の鳥が浮いてくる!

かわいいし、ちょっといいでしょ?
それに、葛湯もおいしい。
冬はほっこりする。

味は、プレーン、抹茶、こしあんの3種類。

ちょっとした手土産にもいいし、つがいの鳥だから、結婚の御祝などにもいいかも。


仕事に追われ、飲み会に追われる3連休

2011-10-11 20:03:04 | 美味しいもの
仕事が終わらない。
果てしなく、終わらない。
でも、ちょっとだけブログ更新しよう。

この3連休にやろうと思っていた仕事にほとんど手をつけられなかったので、予定が押している。
さらに、取材が2件、飛び込んできた。
1件はどうやら他のライターの「尻拭い」らしい。
原稿が気に入ってもらえず、書き直そうにも書き直しもできないくらいの取材だったらしく、
「取材からやり直してほしい」とのことで、私にまわってきた。
一体どんな取材してたんや……?

なんか人の尻拭いなんかイヤやなぁ、やりにくいなぁと思いつつも、
困った声を出されて頼まれると、断れないのが私の性格で……。

いや、「原稿料にプラス5000円上乗せします」という一言が効いたか……
(安い女である)

とりあえず、明日行って来る。
やっかいな相手じゃないことを祈る。

さて、この3連休はよく飲んだ。

8日はうちの両親と夫と4人で京都で食事会。
平安神宮の近くにある「割烹 鮨 はつ花」というお店。
父は父で知り合いから、母は母でまた別の知り合いから、偶然にもこのお店を勧められたとのこと。
半年に1回くらい4人で美味しいものを食べに行くので、今回はここにしようということになった。

一見さんは入りにくい、普通の家みたいな料理屋さん。京都はよくあるけど・・・。
でも、意外に安くて、一人5000円のコースでかなり充実していた。
ボリュームもあり、素材もよく、味も満足。


お造り。
シマアジがよかったなー。
中トロもあんまり好きじゃないけど、これは美味しかった。


マツタケと鱧の土瓶蒸し。
久しぶりに食べた。
夫は初めてだったようで、他の人の食べ方を見ていた(笑)
土瓶蒸しって、具より汁(?)のほうが魅力的!
ホント美味しいし、ほっこりする。


焼き物おいしかったなー。
特にさわらの西京漬け。大好物!

他にも天ぷらやかぶら蒸しなどを食べ、非常に満足した。
ただ、期待していたお寿司が・・・

「漬物の寿司です」

ええ~っ!

漬物があまり得意じゃない私は、本当にがっくりしてしまった。
5貫あったんだけど、2貫食べて、あとは母と夫にあげた。
1貫でいいから魚がよかったな……

帰りに「みやこめっせ」(京都の工芸館みたいなところ。無料で入れる)に寄っていろいろ見て、
お茶を飲んで帰ってきた。

結婚してからこうやって両親と外食する機会が増えた。
それも結婚してよかったことの1つ。

9日の晩は、あやとふみこと飲み会。
私の好きな「さかなやいぬい」さんへ。
もう名前と顔を覚えてもらえるくらいの常連になっている。

とにかく魚がうまい。


お造り盛り合わせ。
いつもこれを必ず注文する。
秋刀魚のあぶりが特においしかったな。


お造り盛り合わせの中にはこれも付いていた。
タラバガニ~
やばい、うまい。たまらん。


のどぐろ。
身がほっこりしておいしかった。


栗とゆりねのかき揚げ。
ゆりねって天ぷらにしたことなかったけど、すごく気に入った。
今度家でもやってみよう。


最後に絶対食べる、「本日のお魚を揚げておこげあんかけ」。
この日は穴子だった。
いいね、おこげ大好き!

二人もおいしいと喜んでくれたのでよかった。
私は大満足!

ふみこの子供がだいぶん大きくなったので、最近はたまにだけど、夜に一緒にゴハンを食べに行くことができるようになった。
ランチもいいけど、やっぱり一緒にお酒飲むのはいいよなぁ。

最近、元気がなかった私だが、二人とたわいもない話をしていたら、少し気が晴れた。
特に何か「元気がないこと」についてを話したわけではないのだけど。
やっぱり友達はいいな……。

大人になると、自分で解決しないといけないことばかり。
子供の頃は「どーしよー!」って相談にのってもらって、一緒に答えを導きだしてもらうこともあったけど。
もうそれができない。それが大人。

だから私だけでなく、友達も「事後報告」が多いように思う。
「こんなことがあって、こうなった」と。
でも、もうそう言える「存在」があることだけでいいんだ。

大人は楽しいけど、大人は大変だ
いつまでも大人になりきれない私は、「もう大人なんやから!」と自分に言い聞かせていることが多い。

夫に言わせれば、「もう大人、どころじゃないで。あんたいくつや?十分いい大人やろ」なんだけど。

※タイムリミット。3連休最終日の話はまた次回に。

妙なメンバー?!でも楽しい女子会。

2011-08-09 16:06:54 | 美味しいもの
比較的涼しい我が家も、今日の日中は猛烈な暑さだ。
(と言っても、エアコンどころか扇風機も付けていないが)

家事をしているとすぐに汗が吹き出てくるが、座って仕事をしている分にはそれほど気にならない。
ひんやりとした風も時折入る。

今日は結構仕事があるのだが、あまりはかどっていない。
ちょいと気分が悪くて……

二日酔いだ

二日酔いというか、土曜からひたすら飲み続けていたら、いよいよ胃の調子が悪くなった。
「今日はもうさすがに飲めん!」という感じ。
今週まだ飲み会予定があるので、とりあえず小休止

昨日はいわさきっちと飲みに行った。
いつもはゆうちゃんと3人なのだが、ゆうちゃんが乳飲み子を抱えているので、最近は誰かの家に集まるか、
いわさきっちと二人で行くか……という感じになっている。

しかし、京都で二人でしっぽりと飲もうかと思っていたら、いわさきっちから珍しい提案が!

「中野さんとかどやさん、誘ってくれへん?」

二人とも私の中学からの友達だが、いわさきっちとは我が家でホームパーティーをするときなどに
何度か顔を合わせたことがある程度。
それと、いわさきっちのお菓子をたまに注文してくれることもあるが……、まあ、でもそれくらいだ。
私が呼びたいというならわかるが、なぜいわさきっちが?!と疑問にも思ったが、こちらにしてみれば光栄な提案だ。
自分の好きな友達に囲まれて飲める幸せ。嬉しいったらない

二人に声をかけたら、「いいよー」とこちらも全く躊躇なしに、むしろ光栄とばかりに誘いに乗ってくれた。
なんとまあ、ありがたや……涙が出るね

私は私で「女子会や~」と浮かれ、この間、あんこちゃんに紹介してもらった「祇園 河道」さんを予約。

そんなわけで、なんだか妙なメンバーの女子会が昨夜行われた。

いわさきっちも中野もおしゃべりなほうではないが、まあ、かどやがいればとりあえず場は安心と思っていたら、
案の定、8割くらいはしゃべってくれた。
あまりに激しい言葉が繰り返されると、いわさきっちは多少引いていたが(笑)、中野はだいたい大爆笑。
私が時々ツッコミ入れたり、補足説明したりして、
最初は妙ちくりんなメンバーだと思ったけれど、後になってみれば非常にバランスがとれていたように思う。
とりあえず、4時間があっと言う間で楽しかった

お料理とお酒も堪能。
やっぱりこのお店、使いやすくていいなぁ。
女性1人でも行きやすいし、こうやって4、5人のグループでも気兼ねなく楽しめる。
ちゃんとした割烹で修業されたんだろうけど、お酒好きのためのアテっていう感じの料理が多く、
女性の料理人の方が1人でやっているからか、上品でヘルシーな肴というものが多い。


↑付き出し
かどやが「この枝豆は醤油で味をつけてるのか?」と何度も言っていた(笑)


↑〆さば
みんな「絶妙!」って言ってたから、その場では言わなかったが、
私はもうちょっとだけ酸味がやわらかいほうが好きなんだなー。
食感も、本当にもうちょっとだけ固いほうが好み。でも、これはこれでおいしいんだけどね。


↑生ベーコンのあぶりサラダ
ボリュームのあるサラダって、女子は嬉しいんだなー。
ベーコンうまかった!あと、ズッキーニが生だったのに驚いたけど、これがまたさっぱりしていて美味しい。


↑和牛たたき
これが運ばれてくると、「最近、肉を食べたいと思うかどうか?」をテーマに盛り上がる。
私は基本的に肉を食べたいと思うことがほとんどないんだが(もう20年くらいは)、
こんなふうに美味しいお肉(絶対やわらかくないとダメ!)を1切れ、2切れだけ食べるのが好き。


↑小鮎南蛮漬け
とりあえず、南蛮漬け好きだ。
自分で作るとき、パプリカを入れたことなかったけど、彩りもきれいになっていいなぁ。
今度まねしてみようっと。


↑賀茂茄子とにしんの炊いたん
この組み合わせが京都やなー。
茄子がいい具合にしゅんでて美味しかったけど、想像していたのとちょっと違った。
もうちょっとこってりと煮込んだものを想像していたのだが……
この上品さも京都っぽいし、女性の料理人っぽいなー。


↑スモークサーモンとチーズのサラダ
かどやがいなかったらオーダーしないであろう、二度目のサラダ(笑)。
こういうのも女子会っぽくていいな(笑)


↑焼きおあげのぬた和え
おじいさん料理を好む3人から、絶大な人気を得た一品。
うまいー!好きー!これと日本酒、最高やった。


↑生ハム?サラダ?なんやったっけ?
このあたりから、私はもうほとんどアテも口にしなくなってくる。


↑酒盗クリームチーズ
いいよねー。ワインも日本酒もGOOD!

あと、大根の料理があったように思うのだが、写真なし。
それから、最後にいわさきっちと中野はごはんものを注文していた。
ちょっと分けてもらったけど、美味しかったなぁ。
私とかどやは酒飲みなので、「しめはいらん」と、いつまでもチビチビ飲んでいるタイプ。

ビール1杯ずつ、日本酒を6、7合と、白ワインを1本あけて、これだけ食べて、1人6000円いかなかった。
コスパもいいなぁ、祇園やのに。

前に来たときもさんざん書いたが、器も全部ステキ。
自分が磁器をあまり使用しないので、すごく新鮮で心惹かれてしまう。
磁器も本当は欲しいんだけどな……、知識がないし、選ぶのが難しい。
白磁くらいならいいけど、絵付けの骨董品はなぁ……

まあ、そんなことも考えつつ、お料理を堪能した。
4人もいると、ちょっとずついろんなものを食べられるのもいい

なんだか意外で面白い、そして楽しい女子会だった。
企画してくれたいわさきっちに感謝だなー

ビールがうまい!茄子を使ったこの夏の新メニュー

2011-07-27 22:44:12 | 美味しいもの
夏の楽しみは?

海!
プール!
キャンプ!
花火!
お祭り!
旅行!

そんな答えを言ってみたい。

ビール!

いつからか、こんな答えしか出ないオッサンと化してしまった

この間、芦屋花火のときに、私が「最近、ノンアルコールビールを飲んでいる」と話したら、
「え!そんなの飲むくらいなら飲まないほうがいいわー」と皆に言われた。

「いや、美味しくないけど、私だって飲みたくないけど、そうやって自分をごまかさないと禁酒できないねん」
と言ったら、みんなが引いていた

最近、ノンアルコールビールを3回飲んだ。
S社のオールなんとかと、K社のフリーと、Sポロ社のプレミアム。
発泡酒すら飲まない、基本はプレミアムモルツかエビスという私にとったら、こんなものビールじゃない。
正直、まずい。
K社が一番マシかなぁ・・・

でも、結局は全部、ビール風味をつけた炭酸飲料。

たぶん、ちょっと前の私だったら、
「ビールというお酒の伝統をバカにするのもいい加減にしろ!そんなもので我慢できるなら、ビールなんて一生飲むな!
と憤慨していたと思うのだが、そんな私がこれを飲んでいるのである。

このおかげで自分をごまかし、週1で禁酒できているのだから、ありがたいものだ。
「かおりライター事務所」では、17時アルコール解禁となっているので、
17時の音楽(町中に流れる)を待ち焦がれて、とりあえず1杯やるのが日課である。
でも、このノンアルコールのおかげで、とりあえず禁酒。
こういう意志薄弱な人間にはものすごく役に立つ飲料ではないか!と最近は思っている。

私は数年前まで、ビールをほとんど飲めなかったのに、おかしなもんだなぁ。
筋金入りの食いしん坊なので、人が美味しいと言っている物を美味しく思いたい!と思う気持ちが強かったのかな。
ウイスキーも芋焼酎も、最初は苦手だったけど、「美味しい」と思えるまで飲み続けた。
でも、そのおかげで人生の楽しみは(苦しみか?!)広がったと思う。



今日はちゃんと仕事したから、エビスなのだ。
京都のガラス作家さん、荒川尚也さんのグラスで。
350ml缶がちょうど入る。
1杯だけだから、うんと贅沢に。
きりりとグラスも冷やして。

そして、今日は新しい茄子料理を作った。



味的には、私の定番「茄子の香味煮」に似ているけれど、
なんとかカロリーを抑えたいと思って、焼き茄子にあんかけというスタイルにしてみた。
(香味煮は油で揚げている)

焼き茄子だけではあまりにも淡白なので、豚のひき肉を使った香味あんをかけ、ネギを散らす。
見た目もおいしそうだし、作るのもカンタン!

魚焼きグリルでナス(3本)を12分焼く(うちのグリルで焼きなすをするときはこの時間)
皮をむいて、食べやすい大きさに切る。
生姜、にんにくのみじん切り、豆板醤少々をごま油で炒めて、豚ひき肉を投入。
色が変わったら調味料(砂糖小さじ半分、醤油・酒各大さじ半分、水大さじ2)をジャーっと入れて、
水溶き片栗粉でとろみをつけ、ナスにかける。
最後に青ネギを散らして出来上がり

油をほとんど使っていないので、しっかりした味のわりにカロリーは控えめ。
ゴハンはもちろん、酒のアテにもぴったり。

この夏の新メニュー。

イタリアンとワイン

2011-07-21 14:43:43 | 美味しいもの
最近、外でワインを好んで飲むようになった。
別に嫌いだったわけでもないが、飲む機会があまりなかったというのが一つの理由。

ワインというと、どうしてもフレンチかイタリアンの店になる。
もちろんそれも好きだが、これらは「コースで食べるもの」と思い込んでいるところがあった。
私は、夜はちょっと何かつまみながらお酒を飲むのが好きである。
料理中心ではなく、アルコールが中心。
だから、どうしても和食になることが多かった。

でも、最近、「バル」使いを覚えた。
今までもそういう店はたくさんあったのだろうが、興味がないと目に入らないものだ。
ワインを好きになって探してみると、しょうもない居酒屋に行くよりよほどハズレがないし、安い。

この間の連休にも、夫が「めがねを買いに行く」と言うので、ルクアのゾフに行ってめがねを買い、
その後、「バルでワイン飲もう」ということになって、お初天神にあるイタリアンのバルに寄った。


イタリアンって、こういう前菜盛り合わせがあるからいい。
たまに京都の居酒屋でも「おばんざい盛り合わせ」ってあるけど、こういうのは酒飲みにはたまらんね


焼き野菜がオススメのお店で、こちらも盛り合わせ。


グルグルソーセージ。
皮がパリッと香ばしくて美味しい。


軽いピザみたいなやつ。


ハモと野菜のフリット。


牛肉と九条ネギのココット飯。
ココット鍋を使った、炊き込みご飯みたいな感じ。


ワインもボトルで注文。
1000円オフクーポンがあったから、ボトルで1500円だった!安い!
フレッシュな酸味のある、しっかりしてるけど飲みやすいタイプ。

全部美味しかったし、なんかボリュームあって満足した。
気軽で安いバルはいいねぇ・・・


さて、その翌日は、塾の講師だった女の子と二人でゴハンを食べに行った。
就職の内定をもらったというので、お祝いもかねて

和食のお店を予約していたのだが、台風でお店から「予約のお客様全員キャンセルなんですけど、どうしますか?」と電話があった。
さすがに二人だけというのも気まずいのでキャンセルし、「サルヴァトーレ・クオモ」へ。
彼女のリクエストだったのだが、予約してなかったので無理かなーと思ったら、大丈夫だった。(台風だから?)
私もハービスエントのところしか行ったことがなかったので嬉しかった。


カンパチのカルパッチョ。


アンチョビを効かせたピッツァ。


仔牛と夏野菜のソテー。

どれも美味しかったが、やっぱりここのピッツァは絶品だな!!
さすがとしか言いようがない。
二人で「うまー!!うまー!!」と言いながら頬張った。

そして、ここでもやっぱりワイン。
ちびちびワインを飲みながら、イタリアンをつまむのっていいなぁ

いろいろ話もできて楽しかった。
厳しい時代だから就活は苦労したみたいだけど、最終的には選べる余地があるほど内定を獲得していた彼女。
私も今だから歳とって偉そうなアドバイスらしきことも言ってあげられるけど・・・
就活もせずに旅ばかりしていた自分の大学4回生を振り返ると、お恥ずかしい
まあ、何はともあれ、内定が決まって本当によかった!

しかし、私が大学卒業するくらいのときって、何を考えてただろう?
なんか、思い出すのもイヤだな・・・やめとこ。

そんな感じで2日連続でワインとイタリアン。
明後日もまたヨーロッパ直輸入のワインをいただける予定。
いいねー。

祇園にて、女性一人でも飲めるお店

2011-07-12 21:54:11 | 美味しいもの
今日は休肝日。

この前にアルコールを飲まなかった日は一体いつだったろう・・・
もうそれは、思い出すこともできないほど遠い。

これではイケナイのではないかと、今日は禁酒を思い立った。
できれば明日も休肝させたいなぁ。
週に2日が理想。
現実は月に1日。
いかんなぁ・・・

今日は昼から取材に行って、夕方から2本、短い原稿を書いた。
今さっき、仕上がったところ。

雨が降ってくれたので、取材の移動も楽だった。

カンカン照りだったら、帰って絶対ビール飲んでる。
そういう意味でも雨で助かった。

さて、今日は先週の金曜日のお話。

ライター友達のあんこちゃんと飲みに行った。
毎回、交互に連れて行きたいお店を選んで紹介するのだが、今回はあんこちゃんの番。
二人とも京都が近いので、だいたい京都で選ぶ。

マルイ前で待ち合わせて、祇園の方へ。
南座の向かいにあるビルの2階の「河道」さんへ連れて行ってもらった。

女性がお一人でやっているお店。珍しい。
お料理屋さんというよりは、おいしいアテが食べられる飲み屋という感じ。
カウンターとテーブル1つのこじんまりとしたお店だが、女性らしく、やさしいほっこりしたムード。

しめ鯖、マグロのお造り、茄子と桜海老の煮浸し、大根の煮物、子鮎の甘露煮、牛肉のたたき(?)などをいただいた。
こういう酒のアテがメニューに並んでいるのは本当に嬉しい。
器は、いくつか見れば店主の趣味がわかるほど、統一されていた。

「磁器とガラスがお好きなんですか?」と聞くと、やはりそうだという。
土物はあまり好まないのだとか。
ただ、織部はお好きなのか、いい感じの器にいくつか出会えた。

例えば、これ↓


織部の徳利、珍しい。
いい緑が出ていたし、絵柄もかわいらしかった。
(欲しいと思った)



↑この子鮎の甘露煮を盛り付けた織部もなかなか味がある。
形がかわいらしいし、料理を盛り付けるところが白いのもいいな。

織部は好きなんだけど、自分で買うとなると、なかなかいいものに出会えない。
10年くらい前に窯まで行ったけど、工業製品か手が出ないほど高い作家物かどちらかが多く、小皿を2枚買っただけで帰ってきた。
だから、外でいい感じの織部に出会うと、うらやましくて仕方がない。
まあ、器も出会いだからね。

お料理はどれもおいしかったけれど、
ふろふき大根が特によかった。(写真は例によって古い携帯なんでボケボケですが)
オクラとミョウガが乗っていて、夏らしい。
こういう模様の入ったガラスや切子もお好きなよう。



あとは、牛肉。


普段は牛肉なんて食べないんだけど、こちらは店主オススメだったので食べてみたら、めっちゃおいしい!
こんなふうにやわらかいお肉だったら食べられるんだよなぁ、私は。

こちらは磁器。
骨董もお好きなようで、絵付けのお皿などがたくさんあり、トイレの洗面受け皿も骨董だった。
聞くと、ご自分で改造されたとのこと。
素敵だなぁと思った。

日本酒も少数精鋭で、獺祭や春鹿、船中八策、萩の露などを置いている。
あんこちゃんが「この人、きき酒師なんですよ」と紹介するので、興味をもたれ、いろいろ聞かれてしまった
でも、プロの人に対して偉そうに日本酒のことをあれこれ言うのは、私は好きじゃないのだ。
もちろん、聞かれれば答えるが・・・
日本酒に関しては、あくまでも自分が楽しんでいるだけなので。
他の人も、好きなように楽しむのが一番いいと思っている。

だけど、店主の方がいろいろ聞いてくださったので、私もそれなりに考えて、
「もう少しこういうタイプのお酒も置いたほうがいいのでは?」
「オススメの銘柄は・・・」
などと、偉そうに話してしまった

帰ってから反省。

途中からお客さんもいっぱい入ってきて、にぎやかになった。
私とあんこちゃんのおしゃべりも盛り上がり、楽しい時間を過ごした。
日本酒も結構飲んだなぁ。

このお店はまた使わせてもらおう。
1人でも行くお店になりそうな予感。
そういうお店が1軒、京都にあるのはいいなぁ
(あんこちゃん、ありがとう)

キャベツと豚肉の味噌炒め

2011-07-03 23:23:53 | 美味しいもの
追い込みも終わり、とりあえずこの土日は休みだった。
それも、久しぶりに何の予定もない休み。
本当の意味で「休んだ」。

また明日、朝から取材だけど……。
まあ、仕事がほどほどにあって、休みもきちんとあるというのがベストだから、いい感じかな。

先日、コメントをいただいた「キャベツと豚肉の味噌炒め」の件。
リーフさんへ
とりあえず、レシピをこちらに載せますので、よかったら作ってみてください。

【材料】
豚肉薄切り(ロースorバラ)150g
キャベツ 4分の1個
にんにく、しょうが 各1片
ごま油 大さじ1
塩・こしょう
いり胡麻 大さじ2

味噌だれ
・みそ 大さじ1
・酒 大さじ1
・みりん 大さじ2分の1
・豆板醤 小さじ1
・醤油 小さじ2分の1

【作り方】
1、味噌だれの材料を合わせて混ぜておく
2、キャベツと豚肉を一口大に切る
3、フライパンにゴマ油を熱し、にんにく、しょうがを弱火で炒める
4、豚肉、キャベツの順番に強火で炒めていく。塩コショウもふる
5、味噌だれを一気に入れて混ぜ合わせ、胡麻を振ってできあがり!

ちょうど材料が家にあったので、久しぶりに作ってみた。



この日の1人居酒屋。


夫、翌朝キャベツと豚肉の味噌炒めを食べて「うまい!」と絶賛。
初めて食べたようだった。
ということは、6年以上も作ってなかったのかな?

ちなみに、今晩のごはん↓



レタスの豚肉巻きを久しぶりに作ったら、こちらも夫が喜んでいた。
大好物らしい・・・

1人居酒屋もいいけれど、やっぱり「おいしい」と喜んでくれる人がいるのもいいな

とりあえず、この2日間はのんびりした~
(酒びたり・・・)

ついに、ずっと行きたかった日本料理店「じき宮ざわ」さんへ!

2011-06-15 16:52:40 | 美味しいもの
ちょっとお金が入ると、散財し続ける日々……

一昨日は中野と食事の日。
例によって、ちょっとだけ贅沢な日本料理を京都へ食べに行った。

今回は、ずっと行きたかった「じき 宮ざわ」さんへ。

カウンター10席ほどの小さなお店だが、若いご主人がしっかりした日本料理を出してくれるということで定評がある。
前回も候補に挙がっていたのだが、予約をとるのが難しいということもあり、見送りに。

今回は早めに予約をとってもらい(6月の月曜日という条件もよかったのだと思う)、なんとか席を確保!

とりあえず、結論から言おう。

とても素敵なお店だった

私はいつも飲食店に対して思うのだけど、「おいしい」というのは当たり前で、
その店の付加価値って何かということが店を選ぶ基準なんじゃないだろうか。

「日本酒がおいしく飲める」
「店の雰囲気がいい」
「店員さんのサービスが素晴らしい」
「コスパがいい(味と比較して安い!)」
「人を連れて行きやすい(飲み物の種類が多いとか)」

まとめて言えば、「コンセプトがはっきりしている」というお店は、少人数だったとしても必ずファンができると思う。

たとえば、こちらのお店は夜のコースは7350円~(サービス料別途10%)なので、決して「安い店」ではない。
お酒を少々飲んだら、およそ1万円はかかる。
でも、その「価値」がある(と感じられる)。

確かに「うまくて安い店」も大好きだ。
オヤジにまざって立ち飲みも大歓迎
串カツを頬張って、ビールを飲みたい日もある。

だけど、たまにこういうお店に行って、「細やかな心遣い」と「しっとり穏やかな空間」と「贅沢な時間」を味わうのも大切だなぁと感じる。
自分自身がピリッとする。
「あー、今、私はこの贅沢な空間と時間のために、多少のお金を使ってるんだなぁ、よお頑張ってるもんなぁ」と思える。

そういうのって、大事じゃないかな

さて、話が全く進んでいないが、お店は堺町四条を上がったところ。
味気ないビルなどの間に、そこだけひっそりとした佇まいのお店がある。

中に通されると、白木の美しいカウンターが。
そして、座ると、ゆったりとした厨房の向こうに窓があり、そこから青楓の木が見える。

規模は小さくても、4、5人の板前さんが働いている。
おしぼりを出され、飲み物を注文すると、それを準備している間に、手元に用意されていた盃に日本酒がほんの一口注がれる。
食前酒とのこと。

京都は伏見にある酒造の「月の桂」だ。
京都で食事をすると、よくここのお酒が置かれている。
「抱腹絶倒」という名前のお酒で、アルコール度数はわずか8%(普通の日本酒の半分ほど)。
日本酒というよりは、フルーティーな白ワインのよう。
まさに、食前酒にはふさわしい。

くいっと飲み干して、ビールを待っていると、店主が改まって目の前に来て、
「本日はようこそいらっしゃいました」と頭を下げ、挨拶してくれる。

なんとまあ
それだけで、一流にもてなされているような気持ちになるから不思議だ。

ビールも錫の小さな器に注いでくれる(もちろん生ビールなどない)。
そのコースターの上にさりげなく1枚、青楓が置かれていたりして、そんな細やかな気遣いにもほっこりする。

お料理は、例によって、まだデジカメも古い携帯も買い換えていないので、ボケボケであるが、少し紹介。
(もっとアップで撮りたいけど、よけいボケるのでちょっと引き目にしているが・・・)


トマトとアスパラとさざえを酢味噌で。
アスパラがシャキッとしていておいしかった。


椀物は、鱸とジュンサイ。
上にかかっているのはオクラ。
鱸の味がよかった。ネバネバ系なのでちょっと食べにくいのが難点。


お造りは、明石の鯛。
土曜日に「かじ」で食べたのよりおいしかったなぁ・・・
甘みがあって。塩とわさび醤油と好きなほうでいただける。両方楽しんだ。


そして、これがこの店名物の「焼胡麻豆腐」!!

これはすごい。
公式サイトによれば、
「上質の葛、みがき胡麻、昆布を用いて丹念に練り上げた胡麻豆腐を焼いている」とのこと。
「調味料は、あくを取りのぞいた塩と蜂蜜のみで出来ており、無添加にこだわっています」と。

滑らかで上品な胡麻豆腐の上に、胡麻ソースがかかって、さらに「えっ!」というくらいたくさんのすり胡麻がかかっている。

「胡麻の三重奏や~!」と叫びたくなった。

食感も、ねっとり、とろーり、さわさわ・・・
いろんな感覚が楽しめる。
これはいいなぁと思った。


稚鮎の天ぷら。
一度、炭火で焼いた後に揚げているので、非常に香ばしく、旨みがぎゅっと閉じ込められている。
川魚の苦味が好きな者にとったら、たまらんね。
また、稚鮎の形も見とれるほど美しかった。

そして、お口直しにもずくが出た後、


丸茄子と新生姜とインゲンの炊き合わせ。
冷たい炊き合わせの小鉢で、夏らしくてよかった。
賀茂茄子の田楽もいいけれど、この上品さも捨てがたい。

日本酒も2種類(上喜元、獺祭)を1合ずつ、中野と二人で分けて飲んだ。

このとき、また嬉しかったのが、酒器を選ばせてくれたこと!
たまにそういうお店もあるが、ここは「器のことわかってるなぁ」と思うセレクトだった。
というのも、6種類くらいのいろんな酒器がお盆に乗せられて目の前に置かれ、「好きなものを」と言ってくれるのだが、
その並んでいた酒器が全部タイプの違う者だったからだ。

ガラスでも、切子と透明のものがあり、磁器があり、土物があり、錫があり、漆があった。
どれも味のある、いい器だった。

私は青い切子を。中野は透明ガラスの高台のものを選んだ。

お酒を変えると、器も交換してくれる。
二人とも最初に選んだ酒器が小さすぎてすぐなくなるのが面倒だったので、2回目は大き目のものを選んだ(笑)。

お酒もそろそろ終る頃、食事が出てくる。



ご飯は土鍋で炊き立て。
それを写真のように、ほんの2口程度。
「どうぞおかわりしてください。2膳目、3膳目で味が変わっていきますから」とのこと。
確かに最初はちょっとお米に芯がある感じだったのだが、だんだんふっくらと柔らかく、甘みも増していった。
これも土鍋ならでは!!

味噌汁はあさりが入っていて、出汁がとてもいい感じ。
それから、数種類のお漬物。

身近な人は知っていると思うが、私はお漬物があまり得意でない。
でも、こういうお店のお漬物は食べられる。(完食!)
何が違うかというと、「漬かっていない」からだ。
変にすっぱかったり、発酵していたりするのは苦手だけど、これは「お漬物」というよりほとんど「生野菜」。
それも、おいしい生野菜だ。
苦手なキュウリまで全部いただいた。

いつも思うけど、本当においしいものって、好みを超えて「おいしい」んだよな……
(味付けではなく、素材のレベルで)

お漬物も「おかわりいかがですか?」と何度も聞いてくれる。
酒があればなーと思ったけど、もうお酒もないし、おかわりはしなかった。

そして、水物はオレンジとさくらんぼ。

その後に(写真忘れた!)、その場であぶって、あんこを詰めた最中が出てきた。
それだけでも「おー!」という感じだったのだが、なんとその場でお抹茶をたてて出してくれたのだ!

いろんなお料理屋さんに行ったけど、お抹茶をたててくれたところは初めて!
その手をかけたサービスにまたうっとりとしてしまった

お腹がいっぱいになり、とてもいい気分。
温かいお茶をいただいて、少しゆっくりと食後の余韻も満喫。

小さなお店なのですぐにいっぱいになってしまったが、「大人」しか来ないのもいいなぁと思う。
隣には常連っぽい、お金持ちそうなおっちゃんがいて、1人で静かに食事を楽しまれていた。

「ああいうおっちゃんになりたいね」と中野に囁いた。

店を出ると、店主が店の前まで出てきてお見送り。
まだ若いのに、いいお店作ってがんばってるんだなぁと思う。

とても満足な食事だった

またお金に余裕ができたら行きたいし、ちょっといいものを食べたいという人にも紹介したい。

後で思い返すと、パンチを受けるような、そんな印象的なお料理はなかったのだが、
どれも誠実に作ろうとしている気持ちが伝わってきて、気持ちがよかった。
それはお料理の味だけでなく、やっぱりいろんなことの総合評価。
「おいしかった」というより、「いい時間だった」という表現がぴったりくる。(もちろんおいしいのだが)

友と過ごす「いい時間」。
40歳の大人の女性らしい、愉しみ方。

両親と「京料理かじ」へ

2011-06-13 10:42:57 | 美味しいもの
6月は家族行事が多い。

5月の「母の日」と6月の「父の日」をあわせて、毎年6月上旬には私の実家の両親とご飯を食べに行く。
今年はどこにしようかなぁと悩んだ結果、11日の土曜日に京都・丸太町にある「京料理 かじ」に行ってきた。

ここはもう数年前から何度となく足を運んだお店だけど、最近はちょっと足が遠のいていた。
久しぶりに行くので味が落ちていないか心配だった。
前回、某しゃぶしゃぶの店に連れていったところ、味、接客、店の雰囲気・・・すべてがイマイチで、
うちの両親から「せっかく連れて行ってもらったけど、あそこはイマイチやった」と言われるほどだったので、
今回こそは気に入ってもらいたいと思っていたからだ。

そんな心配は無用で、とてもおいしく、静かな雰囲気の中で食事がいただけた。
3700円のコースだけど、十分満足!
このお店は本当にコスパがいい。

たとえば、前菜。
(お店がやや暗かったので、写真はちょっとボケてます)



色鮮やかで上品で、見た瞬間に「きれー!」とつい言葉が出てしまう。
添えられた青楓や紫陽花も、季節感たっぷり。



お造りも、種類や量がしっかりあり、おいしかった。
鯛の皮目も美しい。



京都ならではの「加茂茄子の田楽」。
白味噌と赤味噌が半々になっているので、大ぶりでも飽きずに楽しめる。
中はほっくり、しっとりしていて、甘い。



デザートのアイスクリームが選べるのも嬉しいところ。
大吟醸の酒かすを使った抹茶、黒ゴマ、マンゴーがあり、私はせっかくなので酒かすにして、
夫のマンゴーと半分こした。
下に敷かれたラズベリーのゼリーなども非常においしかった。

そのほかも、椀物や炊き合わせ、ご飯などいろいろ出て、満足の内容。
2時間使って、ゆっくりできたのもよかった。

そして、丸太町まで歩いてきたので、せっかくだからということで、二条城に寄った。
私は二条城に行ったことがなかったので、すごく楽しめた。

興奮して、「城を見ると、天下をとりたくなる人の気持ちがわかるね!」と言うと、
母にも夫にも「そうか?」と言われたが・・・

庭園もきれいで、植木好きの母が興奮。
たくさん歩いた。
雨だと聞いていたのに、晴れ間も出て、日差しがきついくらいだった。

その後、コーヒーを飲み、私と夫は買い物などをするからと言って、河原町で別れた。

結婚して一番よかったのは、両親とこうやって外食をしたりするようになったこと。
親孝行したいという気持ちも強くなった。
二人とも楽しんでくれたようだったので、ホッとした。

自然に親に感謝できる年になったんだな、と思う。

今週土曜は、夫側の両親と食事。
それもまた楽しみだ。
喜んでくれるといいな・・・

マドレーヌを焼いた雨の日

2011-06-12 23:47:48 | 美味しいもの
高校のとき、男子バレー部のマネージャーをしていた。
部員は9人。
今もそのうち半数ほどがバレーチームを組んで社会人チームの大会に参加している。

長い間、応援にも行っていなかったが、昨夏、同窓会をしたこともあり、今日はその大会を見に行ってみた。
久しぶりにバレーの試合を見て、興奮した。

結果は残念ながら2敗でコマを進めることができなかったけど。

彼ら、というよりも、体育館の響きと飛び散る汗とホイッスルの音が懐かしかった。

昔は応援に行くとき、いつも差し入れを作っていたのに、今回は手ぶらだったことに後で気づいた。
次回は何か持参しよう。

午前中はなんとか曇り空を保っていたけれど、午後から雨が降り出した。
今も雨が降り続いている。

家の中にいると、とても静か。

穏やかな午後。

甘いものが食べたくなったが、あいにく何もない。
雨で外に出たくもない。

ふと思い立って、久しぶりにマドレーヌを焼いてみた。
面倒だったので、昔作っていたレシピとは違う、もっと簡単なレシピでやってみた。
初めてのレシピだったので不安だったけど、めちゃくちゃおいしくできた。
(いちごは、庭で収穫したワイルドストロベリー)



夫は、焼きたてのケーキなんてあまり食べたこともないので、すごく感動してくれた。
私も、自分で言うのもなんだが、「これはうまい!」と思った。

周りがサクサク、カリカリと歯ごたえがよく、中はしっとり。
甘みもちょうどいい。
というか、私はもう15年以上、料理でも何にでも上白糖を使ったことがないので、コクのある甘みに舌が慣れている。
特に甘くしているわけでもないし、べたべたした甘さでもないのだけど、コクがある。
この甘さが自分好みなんだなぁ、たぶん。

今月は数ヶ月ぶりに仕事が落ち着いているので、今のうちに普段できないことをやっておこうと思う。
お菓子作りもたまにはいいかもしれない。