明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

やっぱり「人」対「人」だから

2009-05-20 10:35:50 | 仕事
フリーで仕事をしていると、いろいろな会社から仕事の依頼がくる。
ライターの力をどこまで発揮させられるかは、
ディレクターの力量によるところが大きい。

指示の的確さ、スケジュール管理、こまごましたやりとりのスムーズさ。
こういったことがきちんとできるディレクターさんだと、気持ちよく仕事ができる。

特に私は、わりと「細かい」。
よく「報・連・相」というが、たぶん人よりこれがきちんとできるほうで、
「やりすぎ」なんじゃないかと思うくらい、細かく報告する。

でも、やりすぎて困ることってないから。
逆に、情報共有ができていないことで困ることのほうが多い。

いろんな会社と付き合っていると、その違いが面白い。

この間、Sという会社の仕事で、Nという会社へ取材に行った。
SとNの間には、Pという代理店が入っている。
Pの営業さんが私の取材には同行してくれるが、ディレクターはSの人。

この取材がめちゃくちゃで、というか、
このNという会社の対応がひどくてまいった。
取材に行っても取材できず、後で電話で取材しろと言ったり……。

まあ、それはいい。
電話取材して、かなり上からモノを言われて不愉快になりつつも
電話を切ろうとしたら、
「何時にできるの?」と言う。
「20日の朝にチェックが入ります」とスケジュールを伝えると、
「それじゃ間に合わないわよ!私がチェックしたらいいわけじゃないの。
わかります?上にも通さないといけないんだから、19日にはあげて!」
と無茶を言う。
スケジュール管理は私ができることではないので、
「そう決まってるので……」と理由を説明し始めると、
「何言ってるの!それはあなたの都合でしょ!」と言われた。

さすがに私も口調を変えて、毅然とした態度で
スケジュール管理は私の仕事ではないこと、一存で決められないこと、
その件は営業を通してほしいということを伝えて切った。

不思議なもので、私はこういうことではキレない。
(生徒にはすぐにキレるのにね)
あまりにも相手が未熟で、虚勢張って仕事してる女の人で、
なんだか気の毒になってしまったのだ。
せっかく右肩上がりの会社で、いいポジションで仕事してるのに、
こういう態度で外部の人間と接するようでは先が見えている……
どんな仕事だって、最終的には「人」対「人」なのだから。

実際に会ったのだけど、私より少し若いか、もっと若いか……
まあ、30歳くらいかな。
20代前半くらいの若い男性社員を、アゴで指図するような人で。
「はい、こっちきて」「はい、急いで」「はい、撤収」

仕事はできるんだろうけどね……
なんか見ていて悲しくなってきてしまった。

スケジュールの件は、Sのディレクターさんにメールしておくと、
すぐに電話がかかってきた。
「すみません……」と平謝り。
別にこの人が悪いわけじゃないのに。
P代理店の営業さんがきちんとスケジュールを伝えていなかったのが
悪いから……ということで、厳重に注意しておくと言ってくれた。
でも、その営業さんもめっちゃいい人なので、困らせたくなくて、
私が先方のスケジュールに合わせて原稿は仕上げますと伝えると、
Sのディレクターさんはほっとしたようだった。

やっぱり「人」対「人」なんだよな……、所詮。
このディレクターさんは、一契約ライターである私のことを
「うちの大事なライターさん」というように、大切にしてくれている。
決して「仕事を与えてやっている」という上から目線がない。
仕事上の大切なパートナーであり、感謝しているという態度をとってくれる。
だから、少々無理なことがあっても「やりますよ!」と言える。

今回の件だけでなく、他の件でも、多少厳しいスケジュールや
突然の依頼などがあった時でも、
この人の優しいものの言い方を聞くと、少しも嫌な気持ちにならない。
「いいですよ~」と快く引き受けてしまう。

そうかと思えば、全く反対のパターンもある。
仕事の依頼があるたびに憂鬱になるような人で、
仕事の内容が好きだから続けているけど、
そうじゃなかったら絶対この人とは仕事をしたくないと思う人。

もう全てがいい加減で雑。
1つの仕事が終わるまでに何度イライラすることか……!
私は細かいことをきちん、きちんとやらないと嫌なのだ。
完全にこちらを使い捨てのライターだと思っているのも伝わるし。
「面倒なことは全部投げとけばやってくれる」と思ってるみたいだ。

Sのディレクターさんと比べるたびに思う。
やっぱり「人」だよな……、仕事って。

だから、まあ、自分自身はとりあえず誠実に、真面目に、
できる限り感じのよい人を装って(装うことはできるんだなー)、
「どうすれば相手が仕事がしやすいか」を考えながら
自分の仕事をしている。

若い時は腹が立つこともあったけど、
今は「まあ、いろんな人がいるよね」と思えるようになったかな。
多少は成長したか……

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