明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

つながり

2010-05-31 23:15:20 | 生活
疲労、睡眠不足、栄養の偏り、酒飲みすぎ、風邪などで、
先週まですこぶる体調が悪かった。
いよいよ体が悲鳴をあげたのか、蕁麻疹まで出る始末……

この間の日記にびりけんでの美味しかった話を書いていたが、
あの日も帰りにぐったりして、頭のてっぺんから手足、背中、顔まで蕁麻疹。
あんな幸せモードだったけど、帰りは本当に地獄だったのだ

さらに、翌日の木曜日は塾の新人歓迎会。
家を出る直前までぐったり……
すみません、体調が悪くて……と連絡しようかと何度も考えたが、
なんと、自分が言い出しっぺの飲み会
さらに、6時半で授業が終わるから参加しないと言っている講師も
「来てくださいよ~」と無理やり誘っている。
これで行かなかったらアホやろ・・・

ということで、普通に参加。

それがまあ、不思議なもんで、なぜかビールジョッキを目の前にすれば、
急に元気になって
これが酒飲みの怖いところで、
「あれ?あんなに気分悪かったのは、酒が足りなかった?」なんて心の中で思っていた。

行く前は、ビール2杯くらいにしておこう……なんてしおらしい決意もあったのに、
「ビールは清涼飲料水!」という格言(?)通り、全く飲んだ気にもなれず、
結局、日本酒を3合ほど……

もちろん3合くらいで酔いはしないけど、
ただもう、疲労感でぐったり……
帰ろうにも帰れず、結局終電を逃し、かといって始発までいる元気もなく、
結局タクシーで……

翌日もいろいろやっておきたい仕事があったのに、ほとんどぐったりして過ごした

さすがにこの日は禁酒した。

そうしたら、土曜の夜くらいから復活!
いやー、単なる飲みすぎやったんか?(笑)

飲みすぎもあるけど、とにかく体を酷使しすぎやったんやろな。
もう若くないということをすぐ忘れて、昔と同じような生活をしてしまう。
本当に気をつけないといけないなと改めて思った。
飲みすぎないようにして、睡眠も6時間はとるようにして、規則正しく生活しよう。

   *   *   *

日曜日は、夫の高校時代の友人が2人遊びに来てくれた。
引っ越してから、夫の友人が来るのは初めて。

音楽をやっているハセくんと、初めてゆっくりしゃべった末ちゃん。
お昼頃来るということで、朝から頑張って7品ほど料理した。

1時頃来て、それから9時までいた。
あっという間の8時間。
ただ飲み食いしながらしゃべっているだけなのに。

なんかすごく面白くて、ずっと笑っていたような気がする。

二人ともなぜ友達なのかよくわからないような、対照的な雰囲気なのだけど、
話を聞いていたら、なんとなく納得できた。
友達って、そういうもんなんだろうな……
私の友達でも、決して自分と似ているわけではないし。
でも、ちゃんとどこか一番大切な部分でつながってる。

例えば、一緒の高校や大学に通っているとき、
例えば、一緒の職場で働いているとき、
そんなときの「つながり」は、あまり信用できない。

そういう「場」としてのつながりがなくなったときに、
自分たちの意志と情熱だけで会いたいと思える人、
それが本当の友達なんだと思う。

数打ちゃ当たるの法則もバカにはできないけど、
その場では数は少なかったとしても、しっかりとした関係性を作ること、
それが後々の自分の財産になるような気がする。
今、携帯に200、300とアドレスは入っているけど、
10年後、20年後につながりが何もない……とか、そういうのは淋しいな、やっぱり。

いや、そういう人は、また10年後、20年後の場所で、
新たな人々とうまくやっているのかもしれないけど。

そういう器用な生き方もある。

その場の寂しさを埋めたり、うわべだけの楽しさを求めるなら、
別にそれでいいんだろうし、そういう人はそんなことすら分析しないだろう。

私の友達の付き合い方と、夫の友達の付き合い方はとても似ている。
友達の感じも、少し似ているかもしれない。
みんな、とにかく優しい。

昨日来てくれた二人も、自分はいろいろ抱えているものはあるかもしれないけど、
優しかった。

結婚した後、前の賃貸の家にも、ハセくんは一人で駆けつけてくれた。
今回も、とにかく新居に行きたいと、早くから言ってくれていて。
そういうのはとても嬉しい。
いい友達がいて本当によかったなと、夫を見つめる。

「ゴハン美味しい」と、二人ともたくさん食べてくれた。
「いい空間」「居心地よかった」と言ってくれた。
そして、「また来たい」と、早速。

とても楽しく、幸せな時間。
結婚してよかったと思うことのひとつ。
夫の友達……、素敵な人達との出逢い。

美味しくて大満足!!

2010-05-27 18:17:19 | 美味しいもの
昨日は私の誕生日のお祝いにと、夫が食事に誘ってくれた。
この何ヶ月もずっと行きたいと言っていた「びりけん」を予約してくれていた。

もう10年以上通い続けているお店で、多い時は月に2、3回行っていたけれど、
今年に入ってからはまだ一度も行っていなかった。
びりけん禁断症状がおき始めていたので、本当に嬉しかった。

最近はいっぱいのことが多いのに、昨日は私たち以外に1組だけ。
後でもう1組来たが。
おかげでゆっくり楽しめた。


こごみとホタルイカ。
生命をそのまま食べているような味わい。
ホタルイカ、ほんまうまい。


時不知鮭のお造り。
夫は鮭好きだから、今日は鮭でよかったなぁ。
甘い。


いろんな野菜と豆の煮込み。
自家製ベーコンがいい味を出している。
たぶん調味料使ってないなぁ。
もうこの香りだけでやられる。
素材の味が生きていて、だんだん幸せモード。


定番、ホタテのムース仕立て。
何回食べてもうまい。
夫の大好物でもある。


赤万願寺の煮浸し。
赤い万願寺唐辛子は初めて!!
真っ赤で辛そうだけど、別に辛くはない。
むしろ甘くて、やみつきになる。


煮付けはキンキ。
ちょっと小さめでかわいらしかった。
究極の薄味煮付け、最高!!
しっかりキンキを味わった。


最近定番になりつつあるニラまんじゅう。
その場でさっと包んで焼いてくれる。
中から肉汁があふれてたまらん。


ゴーヤとマコモダケの炒め物。

久しぶりに衝撃を受けた。
何?このゴーヤ!!
こんなおいしいの食べたことない!!
シャッキリとして、火の通し加減が絶妙!
確かに苦味はあるんだけど、私がいつも感じている苦味じゃない。

びっくりしていたら、マスターが一言。
「いらんことするからや」
「え?」

ゴーヤの苦味をとろうとして、塩もみしたり水につけたりする。
あれがいけないのだとか。
本当においしいゴーヤなら、切ってそのままでOK。

いつも食べているものだし、こんな単純な炒め物だからこそ、味の違いがはっきりした。
ほんまにすごい。


自家製肉盛り合わせ。
ハム、ベーコン、ローストビーフ。

定番中の定番だが、いつ食べてもやはりうまいものはうまい。
最高だった。

これに、最初写真を撮っていなかったが、野性のウドが出たのでちょうど10品。
お酒はビール1杯と日本酒5杯。
正雪、喜久酔、七本槍、東北泉・・・あと1種忘れた。

器もいろいろ試させてもらい、味の変化を楽しんだ。
李朝の器と正雪の相性がよかったなぁ、すごくきれいだった。
びりけんで飲むと、お酒の味がきれいに澄む。
もちろん、それぞれの違いもはっきりわかるけど、なぜか純粋で崇高なもののように感じられる。

あー、久しぶりに大満足!!

家族の絆

2010-05-25 23:25:14 | 想い
昨年末に、姉ファミリーが義兄さんの仕事の都合でシンガポールに行ってしまった。
帰国は3年後。
小学6年生になる姪っ子のひなも一緒だ。

私に懐いていたひなのことだから、メールを何度も送ってくるだろうと思っていたら、
ほとんど音沙汰なし
かと思えば、姉からはしょっちゅうメールが来る。

私と姉は本当に仲の悪い姉妹で、子供の頃からケンカばかり。
性格が全く正反対で、彼女は長女らしい忍耐強さと真面目さをもっていた。
そして、バカがつくほど頑張り屋だった。
私は次女らしく、お調子者で甘え上手でガマンが嫌いでワガママ。
そんな自由奔放に生きている私のことが、彼女はどうしても好きになれなかったらしい。
また、子供の頃から私のマニアックな部分にも理解を示さず、
あくまでも普通に生きようとしていた。

彼女が結婚してからも、可愛がっているひなが生まれてからも、
会うのは年に2、3回。
それこそ、盆と正月くらいだった。

それが、シンガポールに行ってからというもの、長い長いメールを送ってくる。
もちろん、それが嫌なはずはなく、楽しく読んでいる。
姉の書く文章などほとんど読んだことがないので、新鮮でもある。

向こうでは、セレブ奥様な生活をしているようだ。
ダンナさんはシンガポール、ドイツ、日本、中国と、各国を飛びまわり、
この不景気にも関わらず、会社の業績も良いようだし、とてもいい暮らしをしている。
彼女が子供の頃から夢見ていた生活ができているんじゃないのかな、と思う。
よく彼女は言っていた。

「金持ち、ケンカしない!」

かおり、うちはお金がないから両親がケンカするんだよ、
お金があったらケンカしないよ、
お金持ちがいいね、
お金持ちの人と結婚したいわ……

彼女はよくそう言っていた。
そして、海外で暮らすということも夢の一つだった。

昔はそういう彼女の夢に猛反発していたけれど、
今は、あの頃私が思っていたよりずっと、この夢は純粋だったのかもしれないと思う。
勝手気ままに生きられた私と違い、きっと多くのものを背負っていたんだろうな。
「金持ちケンカしない」を信条としていた意味が、ようやくわかってきたのだ。

それに、結果的には不自由ない暮らしをしているけれど、
お義兄さんと結婚したのは、別にお金持ちになりたいからではなかった。
世界を飛びまわるなんて、そんな予兆も感じさせないほど、のんびりしたタイプの人だったし。
第一、今も別にむちゃくちゃお金持ちなわけではない。
ただ、お金のことで言い争ったりしない程度には余裕がある、というくらいで。

だけど、今、姉は幸せなんだろうなと思う。
優しいダンナさんと、子供がいて。
夢だった海外暮らしができて。
もう「金持ちケンカしない」だって、忘れてしまったかもしれない。
まあ、私は子供心にインパクトが強すぎて、今も忘れられないけど

こんなことを今日書いたのは、さっきメールチェックをしたら、
珍しくひなからメールが来ていたから。
26日が私の誕生日だということで、「おめでとう」のメールだった。
覚えているわけがないので、姉が教えたんだろうと思う。

殺し合うんじゃないかと思うほど仲が悪かった姉だけど、
3年後に帰国したら、もう少し仲良くなれる気がする。
なんとなく。

不思議なもので、あんなにボロボロだった家族が、今もちゃんと結びついている。
いろんな確執は消え、お互いに思いやって生きているように思う。
なんだろうな、これは。

結婚してから、父親の良いところも日々感じるようになった。
結婚記念日と誕生日には必ずお祝いのメールをくれる。
とてもマメだ。

とにかく我が家は躾に厳しい家だったと、いまさらながら思う。
母親は上品だし、よく考えてみれば父親もきちんとした人だった。
結婚して、夏に夫がパンツ1枚でウロウロするのを見て、最初は卒倒しそうだった
そんな姿を見たことがなかったからだ。

ご飯を食べる時の行儀もそう。
足を崩してご飯を食べるなんて考えられなかったし、
姿勢正しく!箸をきちんと持って!お茶碗の持ち方が悪い!と、何度叱られたことか。

また、おとんは毎週日曜日の夜に必ず100%、靴を磨いた。
私の靴まで全部磨き、「かおり、靴をいつもキレイにしておけ」とよく言われた。
「靴が汚い女性は、下着まで汚いと思われる」
というのが、おとんの持論で(笑)

あの厳しい躾の甲斐もあまりなく、そんなにきちんとできない私だが、
それでもまあ、常識の範囲くらいの礼儀は守れているし、
最低限、いろんなことをきちんとできていると思う。
子供の頃は嫌だったけど、今となっては親に感謝していることの一つだ。

先日、両親と夫と4人で「三笑亭」にご飯を食べに行った。
「三笑亭」というのは、町民なら誰もが知っている、山崎にある老舗の天ぷら屋さん。
(最近、天ぷら屋の話ばっかりだな……)

山崎は昔、「油座」があったということで、ここの天ぷらはおいしい。
私も15年ぶりくらいに行ったのだけど、なかなかよかった。



お昼の天ぷら御膳が3700円。
まあ、天ぷら以外もおいしかったので、いいかな。
両親も喜んでくれた。

これから、少しずつでも親孝行したいと思っている。

絶対に家族のありがたみなんて感じるはずがないと思っていた子供時代。
こんなふうに穏やかな気持ちで両親や姉を想える日が来るなんて、
考えたこともなかった。
でも、今は家族に感謝している。
私もようやく大人になったのかな。




理想の女性って?

2010-05-24 23:54:50 | 
近頃、夫の帰りが早い。
今日も7時15分頃メール。
「今帰ってますお腹ペコペコ」

私は今日の原稿をちょうど終えたところで、焦って料理開始
料理の鉄人のごとく、ものすごい勢いで動き、夫が帰宅して一息つく8時半にギリギリセーフ。



ピーマンの肉詰め煮
根菜のかき揚げ
あんかけ豆腐
小松菜の中華風おひたし

このピーマンの肉詰め煮は夫の大好物で、自分で言うのもなんだが、かなり旨い

あんかけ豆腐は、豆腐を湯通しして水を切り、
醤油、みりん、生姜で味付けしたあんをかけたもの。

小松菜もこのおひたしにすると、夫がいっぱい食べてくれるので嬉しい。
なるべく野菜をとってもらいたいと、いろいろ考える。

夫は帰って来ると、たくさん料理が並んだテーブルを見て感動してくれる。
「かおり、すごいなぁ」と。

そんなとき思う。
これは、訓練の賜物だなぁと。

大学を卒業して1年後に家を出て、ずっと一人暮らしが長かった私。
「自分ひとりのためによく作るよね~」と、
周りから奇特な人のように言われながらも、ひたすら料理を続けた。

もちろん、食いしん坊だということが一番大きいのだが、
ある意味、料理は生活のリセットのためだったと思う。

今より数倍も忙しい生活の中で、それでも「自分のために料理をする」ということは、
自分への挑戦でもあり、自分を破滅させない唯一の手段でもあった。

まだ自分は料理ができているから大丈夫。
とりあえず腹が膨れればいいと、エサみたいにモノを食べてないから大丈夫。
寝る時間がほとんどなくても、豊かさだけは忘れていないから大丈夫。

そう思って生活していた。
夜中12時に帰って来ても、まだ3品料理をしてご飯を食べる。
どんなに疲れていても。

もう半分は意地のようにもなっていたと思う。
だけど、逆にそれがあったから、あのハードデイズを何とかやり過ごせたのだと思う。
あの身も心も砕け散ってしまいそうな20代後半を。

そして、今、あの時の訓練(?)が役に立っている。
料理することを苦だと思うことはまずないし、たいしたものじゃなければ、ささっと4、5品をすぐに作れる。
ただ、昔と違うのは、「食べてくれる人」がいること。

ありがたくもあり、プレッシャーでもある。
自分ひとりなら、自分の好みだけ考えればよかったのだけど、
今は夫の好きなものを……という気持ちが働くので、多少苦労がある。
主婦は大変だ、とも思う。

主婦になってようやくわかった。
大変なのは「労働」ではなく、「気遣い」なんだなぁと。
好みを考え、健康を考え、家計を考え、タイミングを考え……
そんなふうに料理したことがなかったので、最初は多少戸惑った。
自分のための料理が一番楽しいし、一番楽だということもよく理解した。

とは言え、やっぱり一緒に食べるご飯は楽しい
こうやって平日に一緒にご飯を食べられる日が、月に数日でもあればいいのだけど。
なかなか難しいね

今日は日本酒「喜久酔」を開けた。
旨い
かなり自分好み。
酸味と旨味のバランスがよいピュアな酒。
華やかさはなく控えめだけど、芯は通っていて。
やや辛口だけど、すっきりというよりは旨口。
飲み飽きしない。
主張するものが少なく、すっと飲めるので、食中酒にいい。
アルコール度数も15度程度と低い。

こんな旨い酒が一升で2730円。
外でくだらない酒が1合あるのかないかで、800円も900円もとられることがあるけど、
あれって一体何なんだろうな

「開運」もそうだけど、静岡の酒は落ち着いていてきれいな酒が多いのかもしれない。
こういう酒を、常備しておきたい。

女性としても、こうありたいものだ。
特別な華やかさや美しさはないのだけど、
控えめにそばにいて、芯はしっかり通っていて、
地味ながら誠実さが伝わり、毎日一緒にいても疲れない。

しかし、理想の女性を酒にたとえるようになったら、もう終わりやな(笑)


日本酒とみだれ髪

2010-05-24 01:04:07 | 
この雨の中、夫が
「タキモトに酒を買いに行く」
というので、慌てて用意して一緒に行った。

タキモトというのは、京都五条にある酒屋。
日本酒・ワイン・焼酎と、かなりの数が揃う。
ネット以外で日本酒を買うのは、ほとんどがここだ。

一升瓶ならいくらでもほしいのがあったのだが、基本的に四合瓶で買うので限られてくる。
悩んだ末、購入したのは、

五凛 純米酒
喜久酔 特別純米
賀茂金秀 雄町 130周年記念酒
陸奥八仙 いさり火

今日のご飯に合わせて、五凛と陸奥八仙を開けた。



魚は、シマアジ。
昨日、堀先生が釣ってきたというものをいただいたので、塩焼きに。
あとは、肉じゃが、キャベツと豚肉のオイスターソース炒め、サラダ、長いもの味噌だれ

このシマアジと陸奥八仙がバッチリ合った。
もともとこの陸奥八仙は、魚料理に合うようにと作られたお酒。
シマアジやサバなど、ちょっと脂の乗った魚に合うと思う。
脂っぽさや魚臭さをすっと消し、旨味だけを広げてくれる。

それから、五凛はキャベツと豚肉のオイスターソース炒めによく合った。
こういう中華風のものにいいんじゃないだろうか。
酒そのものとしては、あまり好きなタイプではないのだけど、
食中酒としては非常にいい。
合わせる料理によっては真価を発揮できる。

ご飯を食べ終わった後、今日開けた2本も含め、今開いている酒6本をきき酒。



きき酒するときは、こんなふうに、テイスティンググラスで。

先の2本以外には、
大那、川鶴、千年一、賀茂金秀

大那は、開けてからちょっと時間が経っていて、味が落ちていたのだが、
備前の器に注いで少し置いていたら復活。

感動する。
やっぱりお酒は器あってこそ。
同じ酒がこうまで味を変えるのかと、改めて思った。
土は生きているんだなぁと、そして、器は育っているんだなぁと感じた瞬間だった。

川鶴は常温で少し置いていたら、かなり熟成した。
劣化せず、熟すというのはこういうことかと思う。
15度のすっきりとしたきれいなお酒だったのに、米の甘味がぐっと増して、
その香りときたら、たまらないほどフルーティー。
最初はいろんな料理に合わせられると思っていたのだが、
ここまで熟成すると難しくなってしまった。



ワンコ夫婦と一緒に、窓から見える夜景を眺めながら、
2階のバースペースで酒を愉しむ。

アテは、俵万智の「みだれ髪 チョコレート語訳」

久しぶりに読んだけど、やっぱり与謝野晶子はすごいな。

 やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

これを俵万智はこう訳す。

 燃える肌を抱くこともなく人生を語り続けて寂しくないの

すごい。
たまらんな、これは。

あと、私が好きなのは、これ。

 さびしさに百二十里をそぞろ来ぬと云ふ人あらばあらば如何ならむ

このチョコレート語訳↓

 「逢いたくて500キロひたすら来たんだ」とそんなあなたがいたなら、いたなら

言葉の神秘、言葉の威力を感じる。
俵万智も、やっぱりすごい。

そして、日本酒とみだれ髪。
なんとも風流な。

今夜の雑談(本・人・仕事・食)

2010-05-22 01:47:33 | 想い
村上春樹の「1Q84」BOOK3を読み終わった。

感想は、難しい。

頭が悪いのか、読解力がないのか、
あと2回は読み返さないと何も言えない。
読んで、わかる人がいれば、ぜひ解説してほしい。
いろんな人の見解を知りたい。

村上春樹は本当に好きなんだけど、この数年の作品はどうもピンとこない。

私がもう圧倒的に好きなのは、「国境の南 太陽の西」で。

結局のところ、小説や映画、音楽もそうだけど、芸術や文学なんていうのは、
その善し悪しを決めるのは、その人の感性だ。

感性、というか、経験というか。

「絶対的にいいもの」なんて、たぶんない。
「一般的に多くの人に好かれるもの」はあるけれど。

いろんな人がいて、いろんな考え方・感じ方があって、
それで世の中は成り立っている。
だから面白いんだろう。

 *   *   *

最近、ちょっと淋しいことがあった。
これを読んでいる人の何人かは、何のことを言っているのかわかると思うけど。

その人のことをいい加減だとか、無責任だとかは思わない。
裏切られたとも思わない。
怒ってもいないし、キライにもなれない。

ただ、思い出すと、とても淋しい気持ちになる。

何かもう少しやり方がなかったのかな、と思う。
自分がもっと器の大きい人間だったら、頼ってもらえたのかなと、後悔したり。
その場所では一番近くにいたつもりだったけど、結局何もできなかった。

勿論、自分に責任があるとか思っているわけではない。

ただ、淋しいから。私は。

会えないこと、一緒に仕事ができないこと、
しゃべって笑い合えないこと、
一緒にビールを飲めないこと、

いろんなことが淋しい。

苦手だなぁ、こういうのは。

 *   *   *

沢木耕太郎の文庫の新刊を見つけて買った。
久しぶりに沢木作品を読んでいる。

『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』

これは、『世界は「使われなかった人生」であふれてる』に続く、映画エッセイだ。
沢木さんの文章っていうのは、なんでこんなにいいんだろうな。
もう、理想だ。

的確で狂いがなく、簡潔で、小気味良いリズムがあり、
決して難しい言葉を使わず、わかりやすい。
そして、人間味がある。優しさがある。
悲しみを理解できる、人としての大きさが滲み出ている。

こんな文章を書けたら・・・
こんなふうに優しい目で人間を見つめられたら・・・
と、どんなに憧れたことだろう。

初めて読んだのは、10代の終わりだったか。

物書きという道を歩んでみたものの、私はいつまでたってもしがないライターで。
だけど、沢木さんの文章に触れると、
あのキラキラ輝くような未来を夢見ていた自分の気持ちを思い出す。
鮮やかに。

 *   *   *

この間、近くに天ぷらを出す店が新しくできたということで、
たまたま夫と通りかかったときに、寄ってみた。

お昼のランチ。
天ぷら定食が1200円。

この地域でこの値段はないやろ・・・と思いながらも、
逆に、めっちゃ美味しかったら、こんな近くでいつでも来ることができるし・・・
という思いもあって、試しに食べてみることにした。
私は天ぷらが大好きなので。

入ってみると、きれいだし、和風だけどスタイリッシュで落ち着いた雰囲気。

でも、天ぷらが運ばれてきて
「あー、あかんな」と、一瞬でわかった。

こだわりの旬の素材を使っているとのことで、
7、8種類の魚介類と野菜が盛り合わせてあったのだが、
見た目でまず美味しそうじゃないのだ。

全体的に揚げすぎ?
茶色っぽい。

それでもまあ、食べてみると、思った通り・・・
サクサクもしていないし、ふっくらもしていないし、
素材が生かされているわけでもない。

これに、赤だし、サラダ、ご飯、香の物がつく。

1200円はないわ・・・
というか、この味だったら、800円でも私は行かない。

なぜか?
簡単な話。
自分が作った天ぷらのほうがよほど美味しいからだ。

お金を出してわざわざ食べるのは、自分で作るよりおいしいものが食べられるからだ。
もしくは、自分では作れないようなもの、自分では仕入れられない食材など・・・
プロっていうのは、そういうことだと思う。

ちょっと前に、芦屋近辺で取材があり、お昼に2時間空いたので
あやとランチをすることになった。
芦屋の天ぷら屋さん。
ランチが1600円。

だけど、全然高いとは思わなかった。
芦屋という土地柄もあるし、待遇、味、かなり満足した。
むしろ、「おトクやな~」なんて言いながら店を出たくらいだ。

福島にも、行きつけの天ぷら屋がある。
ちょっとビールとお酒飲んだら7000円くらい。
でも、ここもいつ行っても満足する。

最低レベルで自分が揚げる天ぷら。
そして、それより旨い天ぷらをいくらか知っていると、
やっぱりあのレベルでお金を払って食べようとは思えない。
厳しいようだが、プロっていうのはそういうことだろうと思うのだ。

私だって、「こんな文章だったら、自分で書きます」と言われたら、稼げない。
でも、「あんな話をよくこんなふうにうまくまとめられますね。さすがプロ!」と言ってもらえる。
そういう仕事をするから、お金をもらえる。

久しぶりに私はずっとこの店のことでモヤモヤしていた。
夫に「もういいやん」と言われても、しつこく「あの店は・・・」といい続けた。
そして、ここにも書いた(笑)

なんか、いやなんだなぁ、お金を出してまずいものを食べるのが。
ファストフードだったら、「こんなもんだろう」という覚悟もあるし、安いから我慢できる。
それでもあまり行かないけど・・・
まずくはないと思う。
でも、興味が湧かない。

ただ、1回行ってまたすぐに行きたくなるお店と、
もう二度と行かないお店とは、はっきりしている。

昨年、新規開拓したお店では、谷四にある「和亭」と
福島の「Kamoshiya Kusumoto」、京都の「なな治」がよかった。
全部タイプは違うけど、誠実で美味しくて信念があった。
既に2回以上行っているお店もあるし、これからも行きたいお店だ。

他にもたくさんのお店へ行ったけど、あまりリピートしない。
連れて行く人に合わせてリピートすることはあるけれど。

基本的に自分が選ぶお店は美味しいんだが、何か「ガツン」とやられるような、
あかん、まいった!となるような1品がないと、
やっぱり「次も行こう」という気持ちにはならない。

食いしん坊だし、美味しいものに対しては異常な情熱があるし、
できれば新たな店へ行きたいという気持ちが強いのだ。
でも、その情熱すら曲げさせるほど美味しいものがあると、リピートしてしまう。
あと、お酒がおいしいというのは、必須。

まあ、味覚も人それぞれだから、自分がおいしいと思うものが絶対とは全く思っていない。
逆に、違って当たり前と思う。
例えば、日本酒でも、夫と私は好みが似ているようで、実は微妙に異なる。
そんなもんだ。

だからこそ、「自分」のおいしいと思うものをひたすら探し求めている。
(当たり前だけど、自分で作るのが一番自分の舌には合うんだけどね)


私の信条

2010-05-21 18:32:36 | 仕事
「会社で俺とかおりの不仲説が流れてる」と夫。

週の半分くらいは愛妻弁当を持ってきていたのに、
GW明けてから一度も持ってきていない……
何かあったのか?!

というのが不仲説の内容。

いやいや、忙しかっただけで……

それに、一昨日からお弁当も復活!
風邪もすっかりよくなり、仕事も一段落し、
ようやく人間らしい文化的な生活を営めている。

  *   *   *

今日は真夏日だったらしい。
さっき、夕方のニュースで見て驚いた。
家の窓を開けていたらすごく涼しい風が入ってきて、
「今日はなんて春らしい心地良い気候の日なんだ!」と思っていたのだ。
この家は冬の寒さはハンパないけど、夏は涼しく過ごせそうな予感。
いいのか、悪いのか……?

しかし、今日ショックだったのは、吹き抜けの窓に鳥のフンみたいなのがついていたこと
前から思っていたけど、あの高い窓の掃除って、どうするねん?
ごまかし、ごまかし、2ヶ月が経ったけど……

ネットで検索してみたら、4メートル以上に伸びるガラス拭きを発見!
これを機に購入して、せっせと窓掃除に励もうと思う。
でも、4メートル以上もあって、先の方に力が入るのかなぁと、それが心配。

吹き抜けはオシャレで開放感もあるけど、掃除がやっぱり大変だ。

   *   *   *

昨日は打合せと取材だった。

今年から始めた某ブランドの商品コピーやサイトコンテンツのライティング。
企業相手の取材記事を得意としている私にとったら、
ファッション関係の広告コピーなんて、無謀な挑戦ともいえる。
だけど、ちゃんとテストコピーに合格したし、社長さんにも褒めてもらったし、
この仕事は頑張って続けたいと思っている。
自分の仕事の幅を広げたいので、あえて苦手分野に挑戦というわけだ。

商品コピーは難しいけど、サイトコンテンツは面白い。
会社の歴史や織物、刺繍の話などを書いている。
いろんな人に話も聞けて、とても勉強になる。

ただ、報酬が……

あまりに安すぎて……

しかし、とにかく3ヶ月の契約が終わるまではガマンと思って耐えた。
そして、契約更新があり、やっと今月から1.5倍になった。
これでも仕事の分量からいけばまだ安いけど、これなら頑張れる額だ。

そもそもなぜ最初にこんなに安かったかというと、
この会社は外注ライターを使うのが初めてで、相場がわからないようなのだ。
報酬だけでなく、その他のいろんなことも同じ理由でスムーズにいかない。
二転三転したり、スケジューリングがうまくいかなかったり。
そのうえ、方向性も決まらぬままに納得のいかない修正があったり。

昨日はそのことを調整する打合せだった。
そこで、初めてもう一人のライターさんに会った。
(私ともう一人が同時に雇われた)

前から、彼女のコピーを見るたびに落ち込んでいた。
「あー、こんな言葉を使えばいいのか」とか、勉強させられることばかりで。

実際会ってみると、シャキシャキした、仕事のできそうな女性だった。
肌がすごくきれい

打合せでは、私の言いたいことを代表したかのように全部言ってくれて、
私はただぼんやりそこにいただけだった。

意外かもしれないが、私は仕事相手に対してはとても大人しい。
ケンカっぱやくて、過去には何度もケンカしたことがあるが、
それは相手の人間性がどうしようもなかったり、
周りの人を巻き込むような迷惑行為だったりという場合であって、
基本的には穏やかな人間だし、対応もやわらかい
どうしてもガマンならんことがあるとカッとしたりもするが、
たいていのことは我慢できる(ようになった)

というか、本当の自分を出したら引かれるんじゃないかと思い、
仕事相手には必要以上に大人しい。
ネコをかぶっている・・・というわけではないのだけど、
本当にどうしたらいいのかわからないのだ。
「普通に明るく元気に」というのができない。
いわゆる「明朗活発」ってやつだな。
・・・あれができない。
ということで、「熱く激しく自己中な」自分を隠そうとすれば、大人しくなるしかないのだ。
私のことを好きでいてくれる人がいるのは知ってるけど、
でも、私は「誰にでも好かれるタイプ」ではない。
苦手な人はすごく苦手だと思う。
でも、仕事で会う人にはできるだけ苦手と思われたくはない。
だから、とにかく礼儀正しく、優しく、感じよく、適度に明るく、というのを心がけている。
人に嫌な感じを与えないようにと、結構必死なのだ。

そうすると、ぼんやりした、のんびりやさんみたいに思われることが多い。
昨日も、ハキハキしゃべるもう一人のライターさんの横でぼやーっとしていた。

打ち合わせが終わって、窓口のSさんと二人きりになったら、
Sさんが、私ともう一人のライターさんのことを「お二人は対照的ですよね」と言った。
ニコニコしながら言っていたので、悪い意味ではなさそうだ。

ハキハキ積極的な彼女と、うすぼんやり・もたもたした私。
新しく来た取りまとめ役のおっちゃんに経歴を訊かれたときも、うまく答えられなかった。
もう一人のライターさんは、すごく上手に話していた。
あんなふうに自己PRも上手にできればいいのになぁと、ちょっと劣等感

いつもこういう劣等感を抱いてしまったときは、気を引き締める。
「仕事で取りかえそう」と思う。
そう。
いい仕事をすれば、何をどう口で説明するよりもわかってもらえる。

1つ1つの仕事をいつも全力で。
想いを込めて。

それは、
その姿勢は、
絶対に伝わると思っている。

そして、仕事をこんなふうに真剣に真面目に一生懸命取り組む人間なら、
そんなに悪い人間ではないだろうと、
思ってもらえると信じてもいるのだ。

これは、私の信条。

悪化

2010-05-18 10:25:57 | 生活
久しぶりに、というか、
初めてと言ってもいいほど、風邪をこじらせている。
(しかし、熱は出ない)

だいたい風邪をひかないし、ひいても熱は出ないし、3日で治るのだが、
今回はもう10日くらいになるし、その上だんだんひどくなっている。

GWにめちゃくちゃハードに遊びすぎて、
その後、原稿と塾のテスト対策に追われ、
なんだかこまごまとした用事もあり、
とにかく尋常じゃない忙しさだった。

体が悲鳴をあげていて、朝起きることができない。
どうやら5、6時間の睡眠では回復しないらしい。
かといって、そんなに長く寝る時間はない。
いろんなストレスと疲労からか、とうとう手足に蕁麻疹まで出た。
それでも、なんとか土曜日には一段落。

日曜日は高校の同窓祭で、いわさきっちのケーキ屋を出店することに。
その手伝いで朝から出かけた。
「お手伝い」と言いながらも、実は売り子を楽しんでいて……
ケーキやクッキーがどんどん売れていくのが嬉しくて仕方がなかった。

結果的に300個近くをほぼ完売!
「美味しかったからもう一つ買って帰る」とまた来てくれるお客さんもいて、
いわさきっちもとても嬉しそうだった。

だけど、1日中外にいたからか、前日の睡眠が4時間を切っていたからか、
その日の夜に飲み過ぎたからか(←コレやな)
風邪は悪化。

昨日は、午前中と夜にどうしても外せない仕事があったが、
昼間は先方に「すみません。原稿は明日出します」と謝って、ぐったりと寝ていた。

最近、歳をとって、「しんどいっていうのはこういう状態か……」と知った。
「しんどい」なんて、ほとんど感じたことなかったのになぁ。

夕方5時を過ぎて、「あー、塾行かな……」と体を起こすとき、勇気がいった。
何度か頭の中で誰かに代わってもらうことも考えたけれど、
今、塾は人員不足。
みんながギリギリの中でやっているのだから、甘えられない。

とは言え、この間から採用を進めていて、何人か採っている。
夏までになんとか育てて、私は塾を去ろう。
この数回授業をして、また新しい中3の生徒と話すようになって既に情は湧いている。
だから、入試まで見届けたいという気持ちもないといえばうそになるけど。
まあ、あれもこれもと全部をやるのは無理だから。
結局、自分にとって必要なものを優先していくしかない。

いろいろ書きたいことはあるけれど、また頭がぼんやりしてきたので、このへんで。
支離滅裂な文章になってしまった。

今日、明日は仕事もそれほどないので、回復できるかな。

ハナミズキ

2010-05-14 14:21:11 | Weblog
昨日、仕事を終えて11時半頃に帰宅した。
暗がりでよく見えないのだが、どうも家の前の花壇の様子が違う。
よく目を凝らして見てみると、花壇にハナミズキが!

暗闇の中に白く浮かぶ花は確かにハナミズキだ。

おかんか…

そういえば、2、3日前におかんから電話があり、小さめで綺麗なハナミズキがあるけど、買おうか?と聞かれたことを思い出した。
どうやらそれを植えてくれたらしい。
もしやと思って丸窓の前にまわれば、姫シャラの横にも何か植わってる。
さらにフェンス脇にはバラが…

その向こうに自転車が見えた。

……自転車出せへんやん

そして、半分枯れかけていたビオラの寄せ植え鉢が消え去っていた。
明日残ってるとこを切り花にして飾るつもりやったのに!

おかんに電話したら、
「自転車ね…植えてから気づいたのよね…」
とのこと。
いや、もっと早く気づこうよ!
ビオラは何か別のものを植えて届けるからという。
もうほとんど業者やな…

しかし、ハナミズキは嬉しい。
今ちょうど花の時期で、街中で咲いているのを見ては、夫に
「見て!ハナミズキきれい~」
と言っていたのだ。
これまでハナミズキがどんな花なのか知らなかった夫もすっかり好きになっていたので、家に帰って大喜び

花壇なので、そんなに大きくはならないと思う。
小ぶりで綺麗な木だ。
花の時期はもちろんだけど、花が終わった後も一年中、感じの良い木が好きだ。
自分の家に桜の木を植えるという夢は叶わなかったけど、ハナミズキでも満足
ちゃんと根付いてくれるといいのだけど。

今から取材。
電車の中やから無理やけど、花が付いてるうちに画像をアップします。

しみじみ。

2010-05-12 10:54:17 | 想い
GW明けからずっと異常な忙しさ。
一段落したかと思いきや、細かな仕事が途切れず、
さらに毎日塾……。

今週からテスト対策が始まって、新人講師のフォローなどで
毎日駆り出されている。

しかし、もう少しの辛抱だ。
もう少しの辛抱だからと、自分自身に言い聞かせる。

採用もうまくいきつつあるし、
新人講師も、昨日国語を見たけれど、私より授業がうまい。
安堵する。

体中の蕁麻疹は、ビタミン不足かもしれない。
いつもはすぐ治る風邪が長引くのも。

自分がパンだけ齧って2日も3日も暮らすことも嫌だけど、
もっと耐えられないのは、夫に何もしてあげられないこと。
お弁当も、GW明けてから1日も作っていないし。

なのに。

昨日、夜中に塾から帰宅したら、
ケーキがあった。

夫が買ってきてくれていた。
「かおりが元気ないから」と。

後で夫のブログを読めば、どうやら昨日、大きな仕事が1つ終了したそうな。

こんな日くらい、温かいご飯を用意してあげたかった。
その後、夜中2時前まで、自分の部屋で一人、
安物のバーボンを舐めている夫の姿を見つめて、ちょっと自己嫌悪。

それで、早寝したい気持ちを抑えて、私も夜中に味噌汁とほうれん草のおひたしを作った。
せめて明日の朝は、まともなものを食べさせてあげたくて。

味噌汁を一口味見。

深く、長い、ため息が出た。

生きる源は、やっぱり食事だ。

夫に食べさせてあげるつもりだったけれど、
実は自分が一番欲していたんだと気づく。

クリーニング行かないと、
役場に住民票取りに行かないと、
銀行に行かないと、
ラップが切れた、

日々のこまごました用事を、生活の中でどううまく組み込んでいくか。
落ち着いて、計画性をもって生活しなければ、今週を乗り切れない。

「時間」の区切りで仕事をするのと、
「出来るまで」が仕事なのとの違いは大きいといつも思う。
量的には1時間の仕事でも、3時間あるなら3時間かけて
より良いものを作りたいと思ってしまうからだ。
ノリ始めるまでの時間も必要だし、集中力が切れればまた延長するし、
へたすりゃズルズルと時間だけが過ぎてしまう。

ライター、講師、主婦。
いろんな顔で、いろんな仕事を上手にこなしていくためには、
もっと計画性と自己管理が必要だと、しみじみ思う。
まだ甘いなぁ。

1日30分の、このブログを書く時間が、
今はとても大切。
心の調整タイム。

ふつふつ。

2010-05-11 03:06:17 | 想い
夜中12時前にようやく原稿が書け、全部送信した。

同じ頃、夫が帰宅。
「カンパイして一緒にテレビみよう~」と言うので、
ビールで乾杯して、
日本酒(栃木の大那 純米吟醸)を味わって、
グレンリベット18年でしめた。

夫、就寝。

疲れているんだから私も寝ればいいのにと思いながらも、
グレンフィディック12年を飲みながら、「墓場鬼太郎」を読んでいる。

なぜか。

NHKの朝の連続ドラマ「ゲゲゲの女房」にはまっているからである。

もともと私は水木しげるが大好きで。
「墓場鬼太郎」もドラマを見て買ったわけではない。
(注:ゲゲゲの鬼太郎ではない。それより初期の作品だ)
今から10年くらい前に復刻版が出たときにすぐ買った。
鳥取・境港の水木しげるロードには3回行っている。
水木しげるのエッセイなども読んでいる。

今、ドラマは録画してまとめてみているのだが、めちゃくちゃいい。
毎回、泣く。

中でも涙が止まらなかったのは、
一度打ち切りになった「墓場鬼太郎」が再開できることになり、
その1作目を向井理扮する水木しげるがひたすらに描くシーン。
……を、そっと見た女房がその姿に感動するシーンだ。

あんな大御所と自分を重ね合わせるなんておこがましいのはわかっているが、
モノを生み出すときの興奮や集中力が苦しいくらいに共感できて、
声をあげて泣きたいくらい感動してしまった。

「モノを生み出したい」
と思う情熱って、一体何なんだろうな、と思うことがある。
それが、人に認められるとか、認められないとか、
そんなことは全く関係なくて、
ただ、自分の内側からほとばしるように出てくる何かを
カタチにしなくては気がすまなくて。

あの感じを、私は確かに味わったことがある。
もう随分昔のことだけど。

たぶん、これは、誰もがもっている経験ではないのだと思う。
だからそう思えば、自分は何かを生み出してもいい人間なのか、と肯定する気持ちにもなるのだけれど。

そんなことを考えていて、最近ふと辿り着いた想いがある。
それは、「意外に自分は器用な人間だったのかな」ということ。
どちらかというと自分は不器用(手先とかではなく、生き方として)なタイプではないかと思っていたのだけれど、
案外そうではなかったのかなと。
本当に不器用な人間なら、フリーライターとして稼いだり、
塾で教えたりということはできなかっただろう。

器用に、生み出したいという情熱を捨てた。
その程度のものだったのかなと、今は思う。

不器用に、ずっと書きたいものを書き続けていたら、
違う人生があっただろうか?
とても貧乏で、でも、今持っていない何かを持っている人生。

そんなことをふと考える。

そんなことを考えるきっかけを作ってくれたドラマ「ゲゲゲの女房」。
水木しげるはやっぱりすごい。
結局、自分は、不器用で熱くて優しい人に惹かれるんだと思う。
そうありたかった自分と重ね合わせているのか。

しかし、本当に器用な人の仲間入りができるわけでもなく、
どこにもいけない自分をもてあましている。

こんな時、いつも読みたくなるのは、
なぜか萩原朔太郎の「月に吠える」で。

その中の「さびしい人格」が私は好きで、
それこそもう、100回、200回と読んだ。

  ああいつかも、私は高い山の上へ登って行った。
  けはしい坂路をあふぎながら、虫けらのようにあこがれて登って行った。
  山の絶頂に立ったとき、虫けらはさびしい涙をながした。
  あふげば、ぼうぼうたる草むらの頂上で、
  おほきな白っぽい雲がながれてゐた。

長めの詩で、上記はほんの一部分なんだけど、
ここを読むといつも苦しくなる。
虫けらのようにさびしい涙がながれる。

文学は、いつも私を慰めてくれた。
だけど、決して優しくはなかった。

自分の心の奥で、消えることのない熱いもの。
全部捨ててしまえれば楽なんだろうけど、
器用でも不器用でもない、中途半端な私は、
ふつふつと燃えるカスみたいな情熱に
いつか空気を送り込んで燃え上がらせたいという欲望を

まだ、大事に持っているのかもしれない。

ブツブツ。

2010-05-10 20:53:24 | 生活
昨日の夜中から、腕と脚に湿疹が発生。
腕は肘から手の甲まで。
脚は膝上くらいから足首まで。
赤いブツブツで痒い。
困った。
足が斑点だらけでめっちゃ汚くなった。

なんだろう?
治るんかいな?

それにしても、いつも思うけど、
「痒」っていう字って、見てるとかゆくなるなー

なんで羊がやまいだれの中にいるんかなー

仕事はようやく終わりが見えた。
追い込みが3日も続くと、家事が全くできないのが辛い。
さっきリビングの拭き掃除だけはしたけど。

おなかすいたよー
家政婦ほしいよー

あー、おいしい和食が食べたいな。
朝からパンしか食べてない。

今、白和えっぽいものが食べたい。
あっさりじゃなくて、ちょっと練り胡麻でも入れて濃厚な和え衣で。

ちょいと疲れてます。
風邪もひいてるし。
(意味ない文章ですみません)

よっしゃ!
一杯ひっかけてからがんばるか

ブツブツ治るかなー

やれやれ。

2010-05-09 12:42:04 | 仕事
今日これから夜8時までに原稿1本。
9時からひのきの面接やって、
帰ってキャッチコピー残り35本。
これが10日の15時まで。

並行して、10日の午前中にメルマガ1本。
さらに11日の朝までに原稿2本。

やれやれ。

連休などむやみにとるもんじゃないな。

久しぶりに本気の追い込みだ。

まあ、やるしかない

Hoochie Coochie Man と 関白宣言

2010-05-07 02:42:53 | ライブ
あかん。
めっちゃ疲れて眠たかったのに、書きたくなってきた。

この感じをやり過ごして寝てしまうという選択肢はある。
明日後悔することも目に見えている。
社会人である私には仕事が、
そして主婦でもある私にはゴミ捨てが、
明日も朝早くから待っているのだから。

でも、「この感じ」には抗えない。

少し、GWの話を。

高槻ジャズストリートへ行った。
3日・4日の2日間にわたる、街をあげての音楽祭。
「ジャズストリート」というように、基本はジャズ。
高槻中の協力的な人々が自店を開放し、即席のライブハウスとなる。
その数、なんと40余り。

もともとステージがある店ももちろんあるが、
普通のカフェやバーもあり、野外もあり。

そして、音楽好きな人々が、この街を訪れる。

ブルース好きの私は、よく「ジャズも好きなんでしょう?」と言われるが、
実はジャズはあまり知らない。
流れている分には気持ちいいが、知識は皆無。

ブルースという音楽はとても不思議で、ジャンルとしての壁がゆるい。
ファンク、ジャズ、ロック、ソウル、フォークと、いろんな要素を秘めている。

夫は、ハードロックからブルースへ向かったタイプだ。
私はR&Bから。
だから本当に好きな音楽を問われると、意外にサム&デイブやオーティス・レディング、
アレサ・フランクリン、ウィルソン・ピケットなんかだったりする。
そして、ゴスペルも好きだ。
かと思えば、夫はあまり好きでないというファンク・ブルースが結構気持ちよかったりする。

でも、この世の中で一番好きな曲は何かと訊かれたら、
「Like a Rolling Stone」
と答えることにしている。

理由は特にない。
ボブ・ディランもそんなに好きではないし。

あえて述べるとすれば、この曲を聴いていると、ただひたすら生きたくなるからだろう。
何があっても、
幸せになろうと、
まっすぐに生きようと、
そんな気持ちを思い出させてくれるのだ。

音楽ってのは、不思議なもんだな。

高槻ジャズストリートでも、ジャズ以外にいろんな音楽が演奏される。
私と夫のお目当ては、もちろんブルース。
タイムテーブルを確認しながら、ひたすら「blues」と書かれている店をまわる。

たまに、贅沢な選択肢があって。
同じ時刻に2会場でbluesの文字が。
そんなときは、演奏者を見る。
基本的に、ハーピストがいれば、そちらへ行く。
ハープ担当者がいて、それで自分の好きなブルースじゃないなんてことは、まずないからだ。

そう。
ブルースバンドなら何でもいいかというと、そういうわけでもないのだ。

今回も2日間にわたって、10以上のバンド演奏を見た。
改めて思ったのは、
ブルースっていう音楽は、「演奏する人」がどうしても出てしまうな、ということ。
それは、上手い・下手じゃないのだ。
性格、というか。

でも、だから、面白い。

みんな同じ曲をやるから、比較もしやすい。

Sweet Home Chicago
My Babe
Ain't Nobody Business

これらを何度聴いたか……

でも、同じ曲なのに、全く別の曲みたい。
演奏する人によって、こうも違うものか!と思う。

100人いれば、100人のSweet Home Chicagoがあるし、
あって当然、あっていいんだと思う。
それが「音楽」っていうものなんじゃないのかな。

だから、ブルースと言うのは、「自分の音」を探しやすい音楽なのかもしれない。
いくらコピーしても、似させようとしても、
どうしたって、「自分」が出てしまうから。

また聴くほうは、それが楽しくてブルースライブに行くのだ。

もう一つ。
ブルースは酒なしではダメだ。
地球上で最も官能的な音楽、それがブルース。
ブルース&酒の組み合わせは、ドラッグより気持ちいいと思う。
(やったことないけど)

ドラッグ撲滅運動には、代わりにぜひブルース&酒を!!(笑)

今回の高槻ジャズストでも、いろんな人のブルースに出会えた。
悪そうなツラ構えのおっちゃんバンドもあったし、
リトル・ウィルターめっちゃ好きなおっちゃんもいたし、
下ネタ満載バンドもあったし。

でも、一番感動したのは、ツインズ&カサ・スリムさんのライブだ。
もともとツインズの小竹おにいちゃんのことは、
「サム・クックの再来や!」
と思っているほど、声が好きでたまらない。
カサさんは、歌い方が好きで。
いつも誰かを見ているから。
客席でもなくて、「誰か」を。
その目を見ながら聴くのが、たまらなく幸せな気持ちになるのだ。

いつも、ブルースとは関係なく、オリジナリティあふれた優しい曲をやってくれるカサさん。
だけど、たまにめっちゃベタベタのブルースをやる。
私はそのときがたまらなく興奮するのだ。

今回も「Hoochie Coochie Man」をやり始めて、うぉぉお!!と興奮していたら、
なんと、途中でさだまさしの「関白宣言」に!!
これが、ぴったり合うのだ。

 俺より先に 寝てはいけない
 俺より後に 起きてもいけない
 めしはうまく作れ
 いつもきれいでいろ
 できる範囲で かまわないから

なんかもう、その自由な発想力と、ハマりようと、
それから、ブルースという音楽の可能性を感じて、
ヤバイくらい興奮した。

この世の誰が一体、Hoochie Coochie Manと関白宣言を一緒に歌うだろうか?

そして、それに輪をかけて私を興奮させたのが、
そのとき、後ろにいた黒人だ。
Hoochie Coochie Manが始まったら、もう大笑い。
決してバカにしているというわけではなく。

黒人にとったら、あの古いブルースを、こんな日本人がめちゃくちゃやってることが、
すごく面白かったのかもしれない。

ライブが終わった後、興奮して、上記に書いたようなことを繰り返ししゃべる私を見て、
夫が大爆笑。
「その興奮してるかおりがオモロイ」と。

他にもいろいろ、いいライブを見させてもらった。
落合さんのギターも、大森さんのドラムも堪能。
お二人とも、本当に心のあるブルースマンだ。
途中、街で見かけて声をかけたら、あたたかく応えてくれた。

そして、もともと、リトルウォルター、サニーボーイ、ジュニア・ウェルズ、ジミー・リードなど、ハーピストが好きな私。
今回もいろんなブルース・ハープを聴いて、改めて思った。
木寺さんというハーピストがいるのだが、やっぱり群を抜いていいなぁと。
音がクリア。でも、重い。そして、官能的。
私などが言うのはおこがましいが、とても素敵な音を出す人だ。

また、聴きに行きたい。

今回のジャズストでも、
1日目は8時間
2日目は4時間
たっぷりブルース&酒を楽しんだ。

ライブハウスを梯子していると、いつもシカゴの夜のことを思い出す。
「奥さんが一番ノリノリやったから!」
とシューさんに言われたことを、今でも誇らしく思っている(笑)

あんな夜は、一生にそう何度もない。

素敵な思い出をかみしめてほくそ笑みながら、
もう何杯目かわからないバーボンを飲み干して。


GW最終日に思うこと

2010-05-06 00:02:48 | 生活
気がつけば、ゴールデン・ウィークも終わっていた。

珍しく仕事を一切せず、遊び続けた1週間だった。
おかげで仕事が山積みである
今日、恐る恐る久しぶりにメールチェックをしたら、
7日までと10日までの仕事が入っていた。
もともと10日までの原稿が2本残っていて、
さらに明日取材があって、おそらくその原稿も急ぎである。
慌しいGW明けになりそうだ。

しかし、他の人はどうだか知らないが、
私は1週間も遊ぶと早く仕事がしたくなる。
GWの最終日に「はぁ・・・明日から仕事か……」とは全く思わない。
むしろ、「よっしゃ!明日から仕事やで~」って感じだ。
少し、ほっとしているような。

それはたぶん、仕事がずっと楽しいからなんだろうと思う。
大学時代に一度も就活をしなかった私は、卒業後1年くらいフラフラしていた。
昼間っから酒に溺れているという、とんでもないダメ人間だった。

でも、フリーライターになってからは、がむしゃらに働いている。
一流企業に勤めたり、公務員になったような、高校や大学の同級生よりは収入も少ないだろうけれど、
それでもまあ、一人暮らしをして、ひたすら飲んではタクシーで帰るくらいの稼ぎはあった。(貯金はゼロだが)

体力的にしんどいこともあったし、本当に嫌な仕事というのも多少はあった。
とはいえ、基本的にずっと楽しかったように思う。

逆に言えば、楽しい仕事をするために様々なリスクを背負ってきたのだから、
楽しくなければ意味がないし……

何が幸せかなんて、人それぞれだけど、
でも、こうやって1週間という長い休暇の最終日に、
「あー、早く仕事がしたいな」と思えることは、とても幸せな気がする。
そこには「イヤイヤ」だとか「ガマン」だとか、
ましてや「後悔」なんて微塵もない、そういう自分の生き方があるわけで。

そうは言っても、日々、劣等感と自己嫌悪の闘いでもあるけれど。

これについてはまたいずれ。
書くと長くなるので。

GWに話を戻すと……
毎日、日記を書こうと思っていたのだけど、結局1日目の途中で断念
でも、いろいろ書いておきたいこともあるので、また後日書けたら書こうと思う。

とりあえず、ダイジェスト。

29・30日⇒夫と旅行
1日⇒友達と総勢8人でバーベキュー
2日⇒園芸&燻製
3日⇒高槻ジャズストリートで8時間ライブ&酒
4日⇒懲りずに高槻ジャズストで4時間ライブ&酒(夫と大喧嘩!)
5日⇒衣替え&サントリー山崎&家で夫と「サヨナラGW!串カツパーティー」

とにかくよく飲んだ!!

明日から仕事がんばる。
そして、それ以上にダイエットをがんばる