ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

兼題は〝立冬〟

2018年11月13日 | 俳句

 今日は風が強くてちょっと寒かったのですが、お天気の方はまあまあかな。でも今夜も最低気温は8度と。部屋には暖房が入っていますので大丈夫ですが。

 午後から俳句教室、今日の兼題は「立冬」。先日7日が立冬でしたね。

  凪ぎわたる地はうす眼して冬に入る   飯田蛇笏

 この句の眼目は〈うす眼して〉という、大地の擬人化でしょう。これをどう受止めるかということで鑑賞も違ってきます。さあ、いよいよ今日から冬だぞと…山々の大地は眠りにつき始める。しかし、なんと今日の日和のよいこと!風もなく波一つ立たない…全く冬らしくないのだけれど、一応暦に敬意を表してまだ寝たくはないが寝たふりでも…と、そう考えると面白いと思いませんか?それとも厳しい冬を迎える大自然が人間界を虎視眈々と薄目をして狙っているのでしょうか?そう考えると不気味です。この句についてはいろいろな解釈があるでしょうが、もし蛇笏の自句自解でもあればどなたか教えて下さい。

 教室の句では、〈指で拭く始発の窓や冬に入る〉が最高点句でした。これはよく分かる句ですね。ところで、宇部線の始発は何時頃?と聞くと、6時前からありますよと。へエッ!だったらきっと寒いでしょうから窓も曇りますね~。

 もう一つ面白い句がありました。〈セーターの首をくぐれば冬に入る〉ですが、これは「セーター」が冬の季語ですからもう完全に冬。今日から冬という感じではないでしょうと言うと、作者は、〝とっくりを着て、首が出たときに、ああ冬なんだなあと感じたんです。〟と。それじゃあ季語ではないから〝とっくり〟を用いましょうよ。ということで〈とつくりより頭出せば冬来る〉(…あたまいだせばふゆきたる)と直しました。

 今日の会場は宇部空港の近くです。帰りに雲がとってもキレイでしたので、空港の公園に寄って、写真を撮ってきました。でも、海からの風がとっても冷たかったなあ~。 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする