先日の大雨以後急に涼しい風が吹くようになって、今日の最高気温は28度。日中はまだまだ暑いのですが、30度を切る日が多くなりましたね。空を見上げるとまさしく秋の雲です。今朝はラジオ体操から帰る途中にやっと赤い彼岸花を見つけました。白や黄色は彼岸前から我家にも咲いていましたが、赤いのがどこにも見当らなかったんですよ。でもやはり例年よりは1週間ぐらい遅いような…。今までにない今年の酷暑といつまでも続いた残暑でいろんなものの歯車が狂ってしまったんではないでしょうか。
ところで、一昨日の22日に「第28回俳人協会山口県支部俳句大会」が防府市で開催されましたので、今日はその報告をしましょう。
私が宇部・山陽小野田地区の受付を担当していますので、9時までには着くように仲間たちと会場へ行きました。でも何だかいつもと違って様子がヘン!いやにガラ~ンとしているんです。一応準備のためにそれぞれの地区の役員はみんな来ているようですが、例年に比べると人数が少ない…よく見ると役員ばかりでお手伝いをしてくれるはずの一般の人たちが誰もいないんですよね。
どうしたのかと聞いてみると、前日からの大雨のため早朝から山陽本線が上下線ともにストップしているんだとか。それで汽車で来る人たちが駅に待たされて動きがとれなくなっているんだそうです。私たちは車で来たのでそんなこととはつゆ知らず、ビックリ!です。復旧もいつ頃になるのかまだ見通しが立っていないようすで…でも、これって二次災害を出さないためにはどうしようもないことでしょうしね。それよりもこの度の大雨の被害では、またまた能登半島が大きくて、あの正月の地震からまだ完全に復旧していないというのにお気の毒で…何とお見舞い申し上げていいのか言葉が見つかりません。どうかもうこれ以上…能登に限らずどこであっても大きな天災が起こりませんようにと、私は祈ることしかできません。しかし、この異常気象はどこまで進むのでしょうか。あれこれ考えると怖ろしくなってしまいます。
さてこの俳句大会は、防府駅の傍の「ルルサス防府」で、定刻の13時から開始されました。講演は、俳誌「若竹」主宰・加古宗谷先生の「俳人 村上鬼城」でした。先生は〝実は山口県に是非来たかったんですよ〟という話から始められ、その理由が山頭火が好きでその故里だからだと。それで講演の半分はその山頭火とそれを調べて書物に著わされた村上護氏のことでした。時間が少なくなってきて慌ててテーマの「境涯俳句の系譜 鬼城と木歩」についての話題になりましたが、これも話があちらこちらに飛んでやはり1時間では足りなかったようです。先生はもっともっと話されたかったんだろうなと思ったのですが…また、私たちも興味深い話が多くてもっといろいろ聞きたかったんですが、後の予定が詰っていましたので…残念至極!
その講演が終った後、応募句と席題句の表彰、続いて事務局長・支部長・加古宗也先生のそれぞれの選評があって、予定通り15時半に無事閉会でした。皆さま大変お疲れ様でした。
ちなみに今年度の受賞作は、以下の3句と優秀賞7句、秀逸賞13句でした。また、当日の席題は「法師蟬」で、加古宗也先生の特選3句と優秀賞10句が表彰されました。
山口県知事賞 水鉄砲の水に撃たれてより元気 光市 竹本チヱ子
朝日新聞社賞 離任式待つ間あかるし花ミモザ 山口市 杉山久子
俳協県支部長賞 堰板に水豊かなる芒種かな 四万十市 中平キリン
席題の部・加古宗也先生の特選3句は以下です。
子らは皆遠くに在りてつくつくし 熊本 綵乃
法師蟬朱文字のままの墓仕舞ひ 木村たけま
木洩れ日は山のオアシス法師蟬 阿部 明美