中には、中古の腕時計が入っており、カードが添えてある。
≪親愛なるMr.R殿 度重なるご無礼 誠に失礼仕った。貴殿がご所望の品、お送りいたす。ご笑納くだされば幸いなり≫
Mr.Rは、一瞬意味が判らず、目が泳いだ。が、次の瞬間、傷だらけの腕時計をつかむと、部屋を飛び出して行った。
ヤマト准将は、執務室の自分の椅子に身を沈め葉巻を咥えていた。バナナ産の高級な葉巻は、芳醇な香りを部屋中に漂わせ、いる者すべてにリラックスした気分を与えるはずだった。
しかし、ジャガイモのようにごつごつした准将の顔には緩んだ雰囲気は無く、深い考慮の印である縦ジワが眉間に寄っていた。
その時、巨大なマホガニー製のデスク上にあるモニターの一番右端のアイコンが点滅した。
「・・ン」
准将は巨体を折り曲げて、机の下にある銀色のアタッシェケースを取り出し、机の上に置き蓋を開けた。中はふたの裏側がモニターとなっているノート型のパソコンのような機器が入っていた。
准将がキーボードを操作すると、モニターに男の顔が映し出された。顔中ガーゼやら包帯やらで飾られたMr.Rだった。
≪親愛なるMr.R殿 度重なるご無礼 誠に失礼仕った。貴殿がご所望の品、お送りいたす。ご笑納くだされば幸いなり≫
Mr.Rは、一瞬意味が判らず、目が泳いだ。が、次の瞬間、傷だらけの腕時計をつかむと、部屋を飛び出して行った。
ヤマト准将は、執務室の自分の椅子に身を沈め葉巻を咥えていた。バナナ産の高級な葉巻は、芳醇な香りを部屋中に漂わせ、いる者すべてにリラックスした気分を与えるはずだった。
しかし、ジャガイモのようにごつごつした准将の顔には緩んだ雰囲気は無く、深い考慮の印である縦ジワが眉間に寄っていた。
その時、巨大なマホガニー製のデスク上にあるモニターの一番右端のアイコンが点滅した。
「・・ン」
准将は巨体を折り曲げて、机の下にある銀色のアタッシェケースを取り出し、机の上に置き蓋を開けた。中はふたの裏側がモニターとなっているノート型のパソコンのような機器が入っていた。
准将がキーボードを操作すると、モニターに男の顔が映し出された。顔中ガーゼやら包帯やらで飾られたMr.Rだった。
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