★しろうと作家のオリジナル小説★

三文作家を夢見る田舎者です。
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義腕の男(42)

2010年05月25日 | 短編小説「義腕の男」
 俺はとっさに身をかがめ廊下の床に右手を突っ込んだ。床からコンクリートの塊を豆腐のようにつかみ出し、その男に投げつけた。
 コンクリートの塊は、戦闘モードのスピードでその男にぶち当たった。男はなすすべがないままその場に昏倒した。
 俺は、その男に駆け寄り銃を奪った。
 その気絶している男は顔にガーゼを張ったMr.Rだった。よく見ると首から認識証がぶら下がっている。『リチャード リンクス(Richard Rinks)』と書いてある。なるほど確かにMr.Rだ。
「何度もすまんな」
 俺はヤツのいやらしいにやけた笑顔を真似して微笑んでやった。



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