昨日2月10日は気温が上がり、鹿屋で18℃、鹿児島市では19℃にもなった。これは3月下旬の気温である。
しかも南風が吹き込んだので、地方気象台は「春一番」を宣言した。
春一番は立春から春分の日の3月20日頃の間に吹く南風で、その風速が8メートル以上になった時に言われる気象用語だそうである。
同様な気象用語では「梅雨入り」と「梅雨明け」があるが、梅雨の方は期間の定め無しというところが違っている。
去年の春一番より今年は36日も早いという。去年が遅すぎたのだろう。
今、街を車で走っていると、多くの家の庭園樹として植えられているウメが咲き映えている。たいていは白だが、中には紅梅もあったりする。
ウメは一度咲いたら、急激な気温の低下にも耐えるから、気温変化の多い春の先駆けに持って来いの花だ。
もっとも近年は春の先駆けの花としては菜の花が流行で、早いところでは師走の頃から咲いているが、本来の見頃としてはこれからだろう。
今日は午前中に吾平温泉センターに行ったのだが、温泉センターに着く200メートルほど手前の姶良川を渡る橋の上から川の中を見ると、いつもはたくさんの鴨が群れ泳いでいるのだが、今日はめっきりその数を減らしていた。
「ああ、そうか」と気付いたのが、「春一番」だ。
彼らはこの春一番に乗じて、いよいよ「北帰行」を開始しはじめたに違いない。
まずは九州内の熊本へ、福岡へ飛び、やがて玄界灘を越え、朝鮮半島に至り、しばらく羽を休めてから最終的には旧満州から沿海州に辿り着くのだろう。
彼等のどこにそんな長距離を飛ぶ力があるのか不思議でならないが、体重が極端に軽いことと、集団の飛行形を組んで空を飛ぶことに秘密がありそうだ。
北薩の出水平野に毎年やって来るナベヅルを中心とする「万羽ヅル」も、二月を待たずに北へ帰り始めたと聞く。
どちらもシベリアに近い所で夏に繁殖し、秋になると決まって日本列島を目指して飛来し越冬するのだが、誰に教わったはずもなく、間違わずに九州の南の果てまでやって来るのも不思議である。
九州に飛んで来るときは春一番とは真逆の北寄りの風に乗って来るわけだが、その風を彼らは「秋一番」とひそかに仲間内で呼びならわしているのかもしれない。
そう思いたくなるような鴨や鶴たちの「渡りの生態」は、気の遠くなるような長い年月によって育まれたのだろう。
しかも南風が吹き込んだので、地方気象台は「春一番」を宣言した。
春一番は立春から春分の日の3月20日頃の間に吹く南風で、その風速が8メートル以上になった時に言われる気象用語だそうである。
同様な気象用語では「梅雨入り」と「梅雨明け」があるが、梅雨の方は期間の定め無しというところが違っている。
去年の春一番より今年は36日も早いという。去年が遅すぎたのだろう。
今、街を車で走っていると、多くの家の庭園樹として植えられているウメが咲き映えている。たいていは白だが、中には紅梅もあったりする。
ウメは一度咲いたら、急激な気温の低下にも耐えるから、気温変化の多い春の先駆けに持って来いの花だ。
もっとも近年は春の先駆けの花としては菜の花が流行で、早いところでは師走の頃から咲いているが、本来の見頃としてはこれからだろう。
今日は午前中に吾平温泉センターに行ったのだが、温泉センターに着く200メートルほど手前の姶良川を渡る橋の上から川の中を見ると、いつもはたくさんの鴨が群れ泳いでいるのだが、今日はめっきりその数を減らしていた。
「ああ、そうか」と気付いたのが、「春一番」だ。
彼らはこの春一番に乗じて、いよいよ「北帰行」を開始しはじめたに違いない。
まずは九州内の熊本へ、福岡へ飛び、やがて玄界灘を越え、朝鮮半島に至り、しばらく羽を休めてから最終的には旧満州から沿海州に辿り着くのだろう。
彼等のどこにそんな長距離を飛ぶ力があるのか不思議でならないが、体重が極端に軽いことと、集団の飛行形を組んで空を飛ぶことに秘密がありそうだ。
北薩の出水平野に毎年やって来るナベヅルを中心とする「万羽ヅル」も、二月を待たずに北へ帰り始めたと聞く。
どちらもシベリアに近い所で夏に繁殖し、秋になると決まって日本列島を目指して飛来し越冬するのだが、誰に教わったはずもなく、間違わずに九州の南の果てまでやって来るのも不思議である。
九州に飛んで来るときは春一番とは真逆の北寄りの風に乗って来るわけだが、その風を彼らは「秋一番」とひそかに仲間内で呼びならわしているのかもしれない。
そう思いたくなるような鴨や鶴たちの「渡りの生態」は、気の遠くなるような長い年月によって育まれたのだろう。