仮名日記

ネタと雑感

5月22日(土)のつぶやき

2010年05月23日 | Twitter
11:24 from web
映画『川の底からこんにちは』( http://kawasoko.com/ )を観た。メリハリが利いていて、変に気取ったところが無くて、観賞後感も爽やかなコメディー。
11:30 from web
『川の底からこんにちは』 ダメな人たち、「中の下」の人たち、要するに世に生きる普通の人たちへの視線の暖かさが作品の根底にある。代表者である主人公のダメ女が帰郷し、ますますどうしようもない状況にじんわりと追い詰められていくのが前半部。
11:50 from web
『川の底からこんにちは』 後半は苦境に陥った主人公が逆襲に転じ、成功を収める、というのは王道のパターンだけど、このあたりが鮮やかに描けている。主人公の転機になる出来事は、責任の自覚や、父親との和解、過去との直面など、前半で描かれていた問題の転換点にもなっており、説得力を持つ。
12:00 from web
『川の底からこんにちは』 前半がひたすらダウナーなのに対し、自転車での「突撃」のシーンから、ほとんど狂気を帯びた自己告白、その主人公の狂気の伝染を表す「新社歌」(公式サイトで聴けます)斉唱と、アッパーな調子が出てくる。
12:35 from web
『川の底からこんにちは』 前半のダウナー感は、「しょうがない」の口癖のとおり、主人公がひたすら周囲と妥協し、諦め、感情を押さえ込んでいることから生じている。それが後半では、主人公は完全に開き直り、やけくそのように感情を露わにするようになる。
12:49 from web
『川の底からこんにちは』 主人公の感情表出は、作中で2度 極に達する。一度目は後半始まりの部分の自己告白。2度目はラストのシークエンスで、超不謹慎なギャグとともに展開される。人によっては引くほどのむちゃなことをするので、主人公の取り乱しぶりがよく判る。
13:00 from web
『川の底からこんにちは』 人物の描き方もうまく、かつ温かい。最終的には、1人を除いて誰にも反感が残らないように図られている。特に、最初は小憎たらしく見えていた、主人公の恋人の連れ子が、主人公とうちとけるにつれて、どんどん健気で可愛く見えてくる。
13:05 from web
『川の底からこんにちは』 開き直ったあとの主人公について、「格好いい」と科白でそのまま言わせたりするのは安直すぎるとか、ラストのカットはちょっとやりすぎではないかとか、不満もある。
13:10 from web
『川の底からこんにちは』 主人公たちの成功について、ちょっとがんばったくらいで、いくらなんでもうまくいきすぎとも思えるが、そもそも主人公は、死を選ばなきゃならないほど不幸ではない。
13:14 from web
『川の底からこんにちは』 日常的な不幸から立ち直るのは「ちょっとのがんばり」でいい、それさえできないでいる人にメッセージを伝えようとしているのだから、これは間違っていないと思う。
13:24 from web
『川の底からこんにちは』 伏線とは異なるが、テーマの鍵となるイメージが織り込まれていて、一貫した軸を感じさせる。一つは母親のイメージで、母親の不在が主人公を形成する要素であり、物語の根底にあることが判る。主人公の転機は、母親になる決意でもあるのだ。
13:35 from web
【食事中の方は注意】『川の底からこんにちは』 もう一つ頻出するイメージは「うんこ」。映画は腸内洗浄のシーンから始まり、畑に肥を撒くシーンが何度も出てくる。畑には花が咲き、大きな西瓜が成る。過去の失敗など、嫌なもの、見たくないものだって糧にできる、ということだろう。
by kamei_diary on Twitter