非常に迷惑なことに、安倍内閣は教育改革を最重要課題として位置づけています。これに取り組むために内閣に設置された教育再生会議が、1月24日に第1次報告をまとめました。流し読みした限りでは、さすが途中で内閣側からテコ入れがあっただけに色々と大胆な改革案が並んではいるけれども、一貫性の乏しい寄せ集めという印象が強い。本会議やら分科会で出た意見を、委細かまわずぶち込んででっち上げた感がある。これを現実に具体化して実施できるのだろうか。そのまま持ち込まれたら、現場となる学校は堪ったもんじゃない。国会やら文部科学省の役人やらに、結局は骨抜きにされていくんだろうけれど。
寄せ集めの一例を示せば、教育再生会議の分科会の一つ、規範意識・家族・地域教育再生分科会の資料「子供の「心の成長」のために」(議論のたたき台(修正版))にあった、子供の心を豊かにするために「コーラスの指導をするのが良い」「自然の中に行って写生するのが良い」「体育で30人31脚をやらせよう」などという居酒屋のおっさんレベルの案が、報告にはもれなく取り込まれている(12ページ)。さすがに、「生徒にルールを教えるため、エビデンスのあるコンフリクト・レゾリューションやアンガーマネジメント・トレーニングを導入しよう」(「子供の「心の成長」のために」8ページ)という「欧米かッ」とツッコミたくなるような文言は入れなかったようだけれど。帰国子女風のイイ発音で読んでみてください。ちょっとクセになりますよ、“イーヴィデンスのあるカンフリクト・ゥレゾリューション”。何だかわからんがとにかくすごそうだ。
安倍総理大臣や山谷えり子担当室事務局長らしさが出ていると思ったのは、第1次報告12ページの(2)「父母を愛し、兄弟姉妹を愛し、友を愛そう」という項題。どこかで似たようなフレーズがあったよな、と記憶を探ったら教育勅語ではありませんか。「爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ」を「愛する」に変えたらほぼ同じだ。「夫婦相和シ」を除いたのは子供に教えるのはちょっと早いという判断か。「夫婦で愛しあい」はまずかろう。
これが元ネタというのは考えすぎ?しかしこの項題、以下の「体験活動の充実」という内容とはかけ離れすぎている。どうしてもこの文言をどこかにねじ込みたいという恣意が、こういう不自然さをもたらしたのではないか、と妄想する次第です。
寄せ集めの一例を示せば、教育再生会議の分科会の一つ、規範意識・家族・地域教育再生分科会の資料「子供の「心の成長」のために」(議論のたたき台(修正版))にあった、子供の心を豊かにするために「コーラスの指導をするのが良い」「自然の中に行って写生するのが良い」「体育で30人31脚をやらせよう」などという居酒屋のおっさんレベルの案が、報告にはもれなく取り込まれている(12ページ)。さすがに、「生徒にルールを教えるため、エビデンスのあるコンフリクト・レゾリューションやアンガーマネジメント・トレーニングを導入しよう」(「子供の「心の成長」のために」8ページ)という「欧米かッ」とツッコミたくなるような文言は入れなかったようだけれど。帰国子女風のイイ発音で読んでみてください。ちょっとクセになりますよ、“イーヴィデンスのあるカンフリクト・ゥレゾリューション”。何だかわからんがとにかくすごそうだ。
安倍総理大臣や山谷えり子担当室事務局長らしさが出ていると思ったのは、第1次報告12ページの(2)「父母を愛し、兄弟姉妹を愛し、友を愛そう」という項題。どこかで似たようなフレーズがあったよな、と記憶を探ったら教育勅語ではありませんか。「爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ」を「愛する」に変えたらほぼ同じだ。「夫婦相和シ」を除いたのは子供に教えるのはちょっと早いという判断か。「夫婦で愛しあい」はまずかろう。
これが元ネタというのは考えすぎ?しかしこの項題、以下の「体験活動の充実」という内容とはかけ離れすぎている。どうしてもこの文言をどこかにねじ込みたいという恣意が、こういう不自然さをもたらしたのではないか、と妄想する次第です。