小林綾花さんの万華鏡「Monlam モンラム」です。 チベット語で祈願という意味を持つそうです。ボディーは彫金のテクニックで、銅、真鍮製の表面にチベット文字を装飾しています。
トップにオパールを留めたこの万華鏡に刻まれた文字を一つ一つ小林さんは説明してくれました。
「魂」「地球」「水」「火」「土」「満月」「太陽」・・・私たちの生命を支えているものばかりです。
万華鏡に添えられた小林さんの言葉をご紹介します。
チベット文化圏に滞在していた際、とても強い祈りの力を感じました。
日々、マントラを唱え巡礼を続ける人々。
祈りをささげられたタルチョ、マニ石たち。
厳しい自然環境のなか、何世紀にもわたり続いてきた人々の生活。
天空に近いこの地で、人は何を思い、祈るのか。
あらゆる命が生まれては消え、再び巡る永遠の輪廻の中、
人はただひとつの命を生きていきます。
全く違った環境、文化、暮らしのなかで小林さんが感じ取った「祈り」は、この万華鏡を通して、なぜか日本にいる私たちの心にも深く響くものがあり、共感し、感動します。
「モンラム」という作品もほかの小林さんの一連の作品と同様、外観のデザインもいくつかあります。そして映像は色の組み合わせを考慮しながら、天然石やスワロフスキーを選び、いろいろな映像表現を用意しています。 2点目の「モンラム」は、グリーンや赤の天然石を中心に作られています。
筒に刻まれた文字は「火」「大陸」「月」「水」
意味を知ってこの万華鏡を作った小林さんの想いが伝わる気がします。
それにしてもチベット文字は独特の形で、万華鏡を飾るデザインとしても素敵ですね。
「モンラム」は第51回日本クラフト展に入選しました。 おめでとうございます。
2011年12月26日から2012年1月6日まで、東京駅近くの丸ビル7階、丸ビルホールで開催されるこの展示会で、さまざまなジャンルの作品とともに展示されます。
「日本のクラフト」という括りのなかで、デザイン、機能、技術、表現などさまざまな面から評価されたことは素晴らしいことですね。 小林さんにとっても、日本の万華鏡界にとっても・・・
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます