美しいガラスの球をご覧ください。 液体の中に浮かぶ繊細なガラスオブジェクトの数々は、外からも見ても大変美しいですね。 デイヴィッド・ローゼンフェルトさんは、吹きガラスの万華鏡作家として、ユニークな作品を創っていた作家ですが、ガラスの筒の美しさだけでなく、オブジェクトの液体入りマーブルも、特筆すべき作品です。
今では製作をしていらっしゃらないので、こんなにたくさん、富良野市にある"ふらのやまべ美ゅージアム"(「ふらび」)で飾ってあって、びっくりしました。
「ふらび」は廃校になった小学校の建物をそのまま、万華鏡を楽しむ場所に変えています。
つい最近、その保健室も、万華鏡コレクションを展示する場となりました。 このコレクションは、六本木にあった万華鏡のお店、誠志堂マイヤーズの今田さんご夫妻のコレクションだったそうで、「ふらび」の三井さんに託されたと伺いました。
液体の中に閉じ込められたガラスオブジェクトは、一つ一つが繊細な造りです。 アメリカでも、このような吹きガラスで万華鏡本体を作ったり、液体入りのマーブルを創る作家さんはいらっしゃらないこと、そして、ガラスの万華鏡は長い時間を経ても、変わらぬ美しさを保ち続けていること、それらを考えると、大変貴重なコレクションだと思います。
しっかりとした厚みのあるガラスなので、手に触れていても安定感があります。 筒全体を回して映像の変化を楽しみます。
よく、丸みを帯びたガラスの球を見つけると、マーブル発見!と嬉しくなるのですが、たいていの場合、そこが平らなペーパーウェイトだったりすることが多く、手作りの完全な球体はなかなかありません。 万華鏡で覗いて楽しいのは、ランダムにきれいな色模様が入った、透明感もあるマーブルです。 ローゼンフェルトさんの液体入りマーブルは、オイルセルのように中の色模様が動きますから、万華鏡で見たら、変化も多彩になります。
鮮やかな、色あせないガラスの美しさを再認識できる、素敵な万華鏡コレクションでした。
ローゼンフェルトさんの作品は、今田さんのコレクションの一部にすぎません。 他にも興味深い作品がたくさん並んでいました。 またご紹介させていただきたいと思います。