
万華鏡の映像をマンダラ(mandala)と呼ぶことがあります。曼荼羅は密教の宇宙観を表し、仏の世界を目に見える形で表したものと説明されます。正方形や円など安定した図形を使い、確かな線と構成で緻密に作られた曼荼羅は、宗教の枠を超え、美術の分野や心理学の分野でも注目されてきました。万華鏡の映像にも曼荼羅に通じるものがあるといえるでしょう。中心があること、ポイント(方位)をもつこと、そしてシンメトリーであること。そういえば、曼荼羅の模様の小さな要素の連なりが大きなひとつの世界を表現するところも、ちいさな一片のオブジェクトがひとつの映像の中で重要な意味を持つ万華鏡映像と重なるような気がします。万華鏡の映像をマンダラと呼ぶのはこのような理由によると思われます。曼荼羅に込められた意味、意図は深いものがあり、そこから何を感じるかは受け取る人によって、また語られる環境によって違うとは思いますが、確かに何らかのメッセージを受け取ることがあるのではないでしょうか。ひとつの万華鏡映像はひとつの曼荼羅の世界、そして今ある美が壊れた瞬間から次の美が創られる一瞬の連続。変化し続ける曼荼羅の展開こそ万華鏡の魅力なのかもしれません。今日もチャールズ・カラディモスのマンダラ映像をご紹介します。
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