万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

角敏郎さんの万華鏡

2006-10-05 21:02:16 | 万華鏡ブログ
金属を素材として、メカニカルな万華鏡を創作している角敏郎さんの万華鏡です。国立のギャラリー「アートの庭」で開催中(10月3日から17日まで)の個展にお邪魔しました。
木の台に据え付けられた真ちゅう製の作品は、六分儀(昔から航行中の船舶で天体の高度を測定して、船舶の緯度経度を決定するのに使っていた機器)をイメージして作られたそうですが、古い道具を思わせて、雰囲気のある魅力的なデザインの万華鏡です。大きめのオイル入りオブジェクトセルにはブルー系のガラスやビーズなどが組み合わされ、覗くと海を表現するような映像に見えたのは、この姿のためでしょうか。
角さんの作品は、歯車の組み合わせで動きが伝わる仕組みが特徴です。覗き口近くにある螺子を回すと筒の先端にあるオブジェクトが回転する仕組みはとてもスムーズで、回すのも楽なのですが、時々、たくさんの螺子や取っ手に惑わされることもあり、仕組みを確かめるのも楽しいです。オブジェクトを回すギアがないのに、ゆっくりとセルが回っている作品もありましたが、これはソーラー電池を使っているとのこと。すごいアイディアですね。“有名な”ゴミ箱や便器を使った万華鏡も展示されていて、「大人の遊び心を刺激する」角さんの世界を、ひとつひとつ覗いて楽しめる展示会でした。

最近発刊された「大人の科学」マガジン13号は万華鏡を特集しており、角さんは「万華鏡に魅せられた人々」の一人として紹介されています。万華鏡に関する記事もたくさん出ていますが、大変中味が濃くて面白く読みました。歴史的なアプローチや科学的なアプローチで万華鏡の発展や仕組みを伝えています。

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