鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

源氏のあとさき。

2008-06-23 | かたかごの会。
夏至の土曜日、かたかごの会の皆さんと源氏物語にちなんだ
「げいのう万華鏡―源氏物語千年紀」へ出かけてきました。
この日は気温28度。梅雨独特の蒸し暑さも加わり、
縮みの着物を着て出かけたものの、ふぅ~! 

「暑いですね」を挨拶がわりにデパート前で皆さんと合流。
デパート内でも源氏物語をモチーフにした博多人形展をやっており、
涼みがてら鑑賞。
その後、長町武家屋敷街の散策、食事をして会場の邦楽ホールへ向かいました。

そしてメインの「げいのう万華鏡」。
白状しましょう。わたくし、最初の素謡「源氏供養」で、
もののみごとに舟を漕いでしまいました。
午前の疲れがでてほどよく涼しい場内に睡魔が訪れ、
鼓と笛の調べ、朗々と響く唄声がどこか遠くに鳴り響き……。
眠かった、いえ、眠っていました、面目ない。

しかしながら、有りがたいことに、その後、
会場内の拍手ですっきり目が醒めました。
特別に面と衣裳もつけて舞われた半蔀、葵上、須磨源氏などの舞囃子は、
能舞台と同じ形式で観ることができ満足しましたし、
幕間の五種のお香の組み合わせをあてる源氏香も楽しみました。
趣きを変えた後半、舞楽「迦陵頻」では笙や篳篥が奏でられいっそう雅やかで、
地唄「夕顔」も美しい舞い姿でした。

この催しのために読み始めた源氏物語でしたが、
今も読み続けて、ようやく全54帖のうちの21帖目「乙女」まできました。
ただの色恋だけじゃないこの物語に触発され、
数々の芸能、美術が世に生まれたのもわかる気がします。
まだしばらく、わたくしの源氏熱は続きます。


追記
源氏にちなんだコードを設けて出かけましたが、
この日、一緒に歩いた方の姓が源さん♪
勝るもののない源氏コード。


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2 コメント

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Unknown (strauss)
2008-06-24 01:35:11
源氏物語は様々な面から切り込めますね。
それだけ奥が深いということでしょう。
本はまともに読んでいないけど、
断片的に触れる機会がこれほど多いものもないと、ここまで書いて、今年は特別なんだと気づきました。いや、でもやっぱり、それでなくても多いですよね。
光源氏の男としての弱さや、
登場する多数の女性達が我身を守るために懸命に生きた姿を描いた人間ドラマとしても楽しめます。
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負の魅力 (kakyo)
2008-06-24 23:34:38
◎straussさん。
>男としての弱さ
なるほど、負がまた艶なんですね、光源氏という人はと合点がいきました。
千年前を生きた紫式部という人の、
観察眼も感じられます。



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