鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

帰路で。

2011-06-14 | 日々のこと。
美山からの帰り道は、
福井の名田庄を通り小浜、敦賀へ抜けていくことにしました。

今回は素通りしましたが名田庄は実はとても面白いところ。
平安時代の陰陽師・安倍晴明の子孫である土御門家の人達が、
室町時代から江戸時代にかけて120年あまり住み、
朝廷や将軍家の祈祷や占いをしたり、暦を作っていました。
「暦会館」という暦に関する資料を展示した施設もあるので、
いつかまたゆっくり巡ってみたい。

夕日に照らされた新緑の山々を下り、
早苗田の広がる平地を抜け小浜へでました。
小浜を含む若狭地方は「海のある奈良」ともよばれ
古くから都と深い結びつきをもっていました。
毎年3月2日には遠敷川の鵜の瀬でお水送りが行われ、
その水は奈良東大寺の若狭井にまで届き3月12日に汲まれます。
出版の仕事をしていたころは何度も取材で訪れ、
幾重にも折りたたまれた歴史と
変化に富んだ景色に魅せられた大好きな土地です。

しかし今はこの地にくれば、
14基の原子力発電所のことを考えざるを得ません。
福島で原子力発電所の事故が起きて以来、
各地の原子力発電所の停止、廃炉を求める署名運動が各地で起こりました。
原発事故で失なうものの大きさを知った今、
私もいくつかの原子力発電所の停止または廃炉、
建設反対の署名活動に協力しました。

消費地の便利と供給地の危険。
この差異の構図がある限り、
運動は今後も各地で起きるのは必然といえるでしょう。

それにしても神のさきわう国・若狭はやはり美しい。。




若狭湾にある原子力発電所

日本原子力発電(株)敦賀発電所
◆1号機(沸騰水型軽水炉・出力35万7千キロワット)
 運転開始:1970年(昭和45年)3月14日
◆2号機(加圧水型軽水炉・出力116万キロワット)
 運転開始:1987年(昭和62年)2月17日

日本原子力研究開発機構新型転換炉ふげん発電所
◆ふげん(新型転換炉・出力16万5千キロワット)
 運転開始:1979年(昭和54年)3月20日
 運転終了:2003年(平成15年)3月29日

日本原子力研究開発機構高速増殖原型炉もんじゅ
◆もんじゅ(高速増殖炉・出力28万キロワット)
 (1995年=平成7年12月8日の2次系ナトリウム漏えい事故以来、試運転停止)

関西電力(株)美浜発電所
◆1号機(加圧水型軽水炉・出力34万キロワット)
 運転開始:1970年(昭和45年)11月28日
◆2号機(加圧水型軽水炉・出力50万キロワット)
 運転開始:1972年(昭和47年)7月25日
◆3号機(加圧水型軽水炉・出力82万6千キロワット)
 運転開始:1976年(昭和51年)12月1日

関西電力(株)大飯発電所
◆1号機(加圧水型軽水炉・出力117万5千キロワット)
 運転開始:1979年(昭和54年)3月27日
◆2号機(加圧水型軽水炉・出力117万5千キロワット)
 運転開始:1979年(昭和54年)12月5日
◆3号機(加圧水型軽水炉・出力118万キロワット)
 運転開始:1991年(平成3年)12月18日
◆4号機(加圧水型軽水炉・出力118万キロワット)
 運転開始:1993年(平成5年)2月2日

関西電力(株)高浜発電所
◆1号機(加圧水型軽水炉・出力82万6千キロワット)
 運転開始:1974年(昭和49年)11月14日
◆2号機(加圧水型軽水炉・出力82万6千キロワット)
 運転開始:1975年(昭和50年)11月14日
◆3号機(加圧水型軽水炉・出力87万キロワット)
 運転開始:1985年(昭和60年)1月17日
◆4号機(加圧水型軽水炉・出力87万キロワット)
 運転開始:1985年(昭和60年)6月5日
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