俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

2月14日(金)

2014-02-14 07:17:43 | Weblog

★さきがけて咲く菜の花が風のまま   正子
未だ寒い冷たい時期では有りますが、さきがけて咲いた瑞々しい菜の花が風の吹くままに揺れています。菜の花自身が春を喜んでいる様にも思え、又、私たちにも春の到来を告げてくれている様にも思え、早春の明るい風景が見えて参ります。 (佃 康水)

○今日の俳句
まんさくの丘へ親子の声弾む/佃 康水
まんさくは、「先ず咲く」の訛りとも言われる。春が兆したばかりの丘に、母と子が声を弾ませ、楽しそうである。春が来たと思う光景だ。(高橋正子)

○榛の木(ハンノキ)の花

[榛の木の雄花)/東大・小石川植物園]   [榛の木の雄花と雌花/国立自然教育園]

★はんの木のそれでも花のつもりかな 一茶
★渓声に山羊啼き榛の花垂りぬ/飯田蛇笏
★空ふかく夜風わたりて榛の花/飯田龍太
★はんの木の花咲く窓や明日は発つ/高野素十
★榛咲けり溝には去(こ)年(ぞ)の水さびて/川島彷徨子
★百姓の忙しくなる榛咲けり/樋口玉蹊子
★榛の花いつかは人の中で死ぬ/岩尾美義
★空深し榛の花とは垂るる花/高橋正子

 ハンノキの花は単性で雄花と雌花は別々につく。雄花穂は、枝先に5cmぐらいの長さで尾状に下垂し、雌花穂は、雄花穂の付け根の近くの葉腋に高さ2cmほどの小さな楕円状になって直立する。両花穂とも小さな花の集合体で、目立つような花弁もなく、よく注意をしないと花とは気がつきにくい。
 ハンノキ(榛の木、学名:Alnus japonica)は、カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。日本、朝鮮半島、ウスリー、満州に分布する。日本では全国の山野の低地や湿地、沼に自生する。樹高は15~20m、直径60cmほど。湿原のような過湿地において森林を形成する数少ない樹木。花期は冬の12-2月頃で、葉に先だって単性花をつける。雄花穂は黒褐色の円柱形で尾状に垂れ、雌花穂は楕円形で紅紫色を帯び雄花穂の下部につける。花はあまり目立たない。果実は松かさ状で10月頃熟す。葉は有柄で長さ5~13cmの長楕円形。縁に細鋸歯がある。良質の木炭の材料となるために、以前にはさかんに伐採された。材に油分が含まれ生木でもよく燃えるため、北陸地方では火葬の薪に使用された。近年では水田耕作放棄地に繁殖する例が多く見られる。


◇生活する花たち「さんしゅゆの花蕾・雪割草・満作」(横浜・四季の森公園)
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1 コメント

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お礼・俳句鑑賞 (佃 康水)
2014-02-08 19:41:54
高橋信之先生 高橋正子先生
(お礼)
今日の俳句に「まんさくの丘へ親子の声弾む」の句をお取り上げ頂き誠に有難うございます。

《俳句鑑賞》
 
 さきがけて咲く菜の花が風のまま   正子

未だ寒い冷たい時期では有りますが、さきがけて咲いた瑞々しい菜の花が風の吹くままに揺れています。菜の花自身が春を喜んでいる様にも思え、又、私たちにも春の到来を告げてくれている様にも思え、早春の明るい風景が見えて参ります。
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