曇り、のち雨
蕪剥けば包丁やわらかに当たる 正子
秋の燈に夫居しころは何せしか 正子
秋の燈に無為の瞼の眠りそう 正子
●雨が降ると思わなかったが、昼ごろから雨。晴美さんが栗おこわと作ったからと持ってきてくれる。信之先生は生前、晴美さんのおこわを喜んで食べた。なんどかいただいている。今日もお供えして、お下がりを、なにしろ季節のもの、夕方友宏さんがきたので、二人で食べるように持って帰ってもらった。
●古典芸能番組で観世流の能「三輪」を見る。里の女の面、どこか生きているようにも思える。能面にしては幽かな表情がある。こういう面を何というのだろう。衣装の白と紅の絹の感じがとてもきれい。白は白でなく、紅は紅でない色。手に持った榊の緑が印象的。