★朝はまだ木犀の香のつめたかり 正子
いよいよ秋の深まってくるころ、木犀は花を開く。先ず気づくのはその香りかもしれない。いつの間にか冷たさの感じられるようになった朝の空気に、清らかに漂ってくる。白く小粒な花の姿が更なる秋を伝えてくれる。(小西 宏 )
○今日の俳句
西空の大きや秋の夕映えて/小西 宏
秋空を染める夕焼けの大きさ、美しさに人は言い知れず感動する。それが「西空の大きや」の率直な感嘆となっているのがよい。(高橋正子)
●本当の秋日和。
「俳句添削教室」。10月1日から、昨日8日まで、13人の若い人らしい句が投句された。自分たちだけでやっているのか、自分の言葉で作っているのがいいと思う。俳句グループがあるのかもしれないが、若い社会人のような感じで、いまどきマスコミで流行りの句ではない。流行にとらわれない若者も不思議だなと思う。
今日は朝日の朝刊が休み。夕刊に「むのたけじをたどって⑥」にむのたけじの言葉として、「生きることは、たたかうこと。たたかうとは、つづけること。」が紹介されていた。「たたかうとは、つづけること。」これは、私も常日頃感じていること。私の場合は、「つづけるとは、たたかうこと。」に近いかもしれない。「たたかうとは、冷静であること。」とも言えそう。「戦いすんで、日が暮れて」になりそうでもあるが。
俳句の言葉は、やはり、詩の言葉で、芭蕉が「俗語をただす。」という意味が問われるのではないか。俳句の言葉も、日常の言葉も日本語として同じだと思う人が結構いる。それが分からず、突っ込みを入れてくるが、これは分からせようがないから、今はこちらが引いている。引かないで忍耐しないで済むようになりたいものだ。
また、後日書こうと思うが、「俗語をただす」が今、誤解されて広まっているのではないかという危惧がある。
一昨日は、元が、昨日は句美子が来た。
元
子の車が連れゆく道に秋祭 正子
生まれたときから車好きの元は車をベンツCクラスに替えたと言って乗ってきた。ベンツも安くなってだれでも買えるとのこと。
句美子
わが留守の子の家事秋刀魚焼かれあり 正子
帚木と朝顔ますます秋深む 正子
秋風のベランダ充分日が差して 正子
帚木の一枝ガラス瓶に差し 正子
秋澄みて首都円盤の灰褐色 正子
○野牡丹
[野牡丹/横浜日吉本町]
★紫紺とは野牡丹の色ささやきに/松田ひろむ
★野牡丹を夢見顔して捧げきし/澁谷道
★野牡丹の美(うまし)風湧くひとところ 一葉
★野牡丹の濃ひ紫に惹かれおり 文子
ノボタン科 (Melastomataceae) は、双子葉植物に属し、約180属4400種の大きい科であるが、ほとんどが熱帯・亜熱帯にのみ分布する。ブラジル地方原産。 日本ではノボタン(野牡丹)などの4属7種が南西諸島や小笠原諸島に(ヒメノボタンは紀伊半島まで)分布する。中南米原産のシコンノボタン(紫紺野牡丹)は紫色の大輪の花が美しいのでよく栽培される。おもな属にノボタン属 Melastoma・シコンノボタン属 ibouchina・ヒメノボタン属 Bertolonia・ミヤマハシカンボク属 Blastus・ハシカンボク属 Bredia・ メキシコノボタン属 Heterocentron・オオバノボタン属 Miconia・ヒメノボタン属 Osbeckiaがある。
草本または木本、つる性のものもある。葉は対生。花は子房下位で放射相称、萼片と花弁は普通4または5枚、雄蕊はその2倍ある。果実はさく果または液果。夏から11月頃まで長いあいだ開花。紫色がきれいな花。牡丹のように美しいのでこの名になった。牡丹には似ていない。 紫のものをよく見かけるが、紫の他、赤、白がある。ふつうの「野牡丹は、まんなかのしべの一部が黄色いが、よく栽培される紫紺野牡丹(しこんのぼたん)は、しべは全て紫色である。11月16日の誕生花は紫紺野牡丹で、その花言葉は「平静」。
◇生活する花たち「藻の花・萩・藪蘭」(鎌倉・宝戒寺)
いよいよ秋の深まってくるころ、木犀は花を開く。先ず気づくのはその香りかもしれない。いつの間にか冷たさの感じられるようになった朝の空気に、清らかに漂ってくる。白く小粒な花の姿が更なる秋を伝えてくれる。(小西 宏 )
○今日の俳句
西空の大きや秋の夕映えて/小西 宏
秋空を染める夕焼けの大きさ、美しさに人は言い知れず感動する。それが「西空の大きや」の率直な感嘆となっているのがよい。(高橋正子)
●本当の秋日和。
「俳句添削教室」。10月1日から、昨日8日まで、13人の若い人らしい句が投句された。自分たちだけでやっているのか、自分の言葉で作っているのがいいと思う。俳句グループがあるのかもしれないが、若い社会人のような感じで、いまどきマスコミで流行りの句ではない。流行にとらわれない若者も不思議だなと思う。
今日は朝日の朝刊が休み。夕刊に「むのたけじをたどって⑥」にむのたけじの言葉として、「生きることは、たたかうこと。たたかうとは、つづけること。」が紹介されていた。「たたかうとは、つづけること。」これは、私も常日頃感じていること。私の場合は、「つづけるとは、たたかうこと。」に近いかもしれない。「たたかうとは、冷静であること。」とも言えそう。「戦いすんで、日が暮れて」になりそうでもあるが。
俳句の言葉は、やはり、詩の言葉で、芭蕉が「俗語をただす。」という意味が問われるのではないか。俳句の言葉も、日常の言葉も日本語として同じだと思う人が結構いる。それが分からず、突っ込みを入れてくるが、これは分からせようがないから、今はこちらが引いている。引かないで忍耐しないで済むようになりたいものだ。
また、後日書こうと思うが、「俗語をただす」が今、誤解されて広まっているのではないかという危惧がある。
一昨日は、元が、昨日は句美子が来た。
元
子の車が連れゆく道に秋祭 正子
生まれたときから車好きの元は車をベンツCクラスに替えたと言って乗ってきた。ベンツも安くなってだれでも買えるとのこと。
句美子
わが留守の子の家事秋刀魚焼かれあり 正子
帚木と朝顔ますます秋深む 正子
秋風のベランダ充分日が差して 正子
帚木の一枝ガラス瓶に差し 正子
秋澄みて首都円盤の灰褐色 正子
○野牡丹
[野牡丹/横浜日吉本町]
★紫紺とは野牡丹の色ささやきに/松田ひろむ
★野牡丹を夢見顔して捧げきし/澁谷道
★野牡丹の美(うまし)風湧くひとところ 一葉
★野牡丹の濃ひ紫に惹かれおり 文子
ノボタン科 (Melastomataceae) は、双子葉植物に属し、約180属4400種の大きい科であるが、ほとんどが熱帯・亜熱帯にのみ分布する。ブラジル地方原産。 日本ではノボタン(野牡丹)などの4属7種が南西諸島や小笠原諸島に(ヒメノボタンは紀伊半島まで)分布する。中南米原産のシコンノボタン(紫紺野牡丹)は紫色の大輪の花が美しいのでよく栽培される。おもな属にノボタン属 Melastoma・シコンノボタン属 ibouchina・ヒメノボタン属 Bertolonia・ミヤマハシカンボク属 Blastus・ハシカンボク属 Bredia・ メキシコノボタン属 Heterocentron・オオバノボタン属 Miconia・ヒメノボタン属 Osbeckiaがある。
草本または木本、つる性のものもある。葉は対生。花は子房下位で放射相称、萼片と花弁は普通4または5枚、雄蕊はその2倍ある。果実はさく果または液果。夏から11月頃まで長いあいだ開花。紫色がきれいな花。牡丹のように美しいのでこの名になった。牡丹には似ていない。 紫のものをよく見かけるが、紫の他、赤、白がある。ふつうの「野牡丹は、まんなかのしべの一部が黄色いが、よく栽培される紫紺野牡丹(しこんのぼたん)は、しべは全て紫色である。11月16日の誕生花は紫紺野牡丹で、その花言葉は「平静」。
◇生活する花たち「藻の花・萩・藪蘭」(鎌倉・宝戒寺)