俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

11月26日(日)

2017-11-26 10:41:59 | 日記
★山茶花の高垣なればよく匂う  正子
山茶花には優しい香りがあります。冬に入る頃から咲き始め、花の少なくなる時期に咲く山茶花は生垣にも良く使われています。その香りを愛でて歩かれているのでしょうか。(多田有花)

○今日の俳句
小春日の谷あいの湯に母といる/多田有花
鄙びた谷あいの湯はほっかりとした温かさがある。小春日和の暖かさも加わって、母と入る湯は深々としていい湯であっただろう。(高橋正子)

●今日は、鶴川の「町田いずみ浄苑)の私たち夫婦の墓地に句美子(長女)を案内する。正確には、いずみ浄苑内のNPO法人エンディングセンターの樹木葬の墓地。傍に桜の木(まだ苗木)が植えられている。ローズマリーなどもある。水は天然の湧水があっていつも細い水路を流れている。この墓地は北総台地の東南傾斜面に豊かな陽光を浴びて広がり、樹木葬でない普通の墓石のある墓地と一緒にある。小田急線「鶴川駅」からは町田いずみ浄苑フォレストパーク行きの直通バス(有料)が毎日運行している。また、路線バスもある。
所在地:東京都町田市真光寺町337−16
去年秋に墓地を購入し名前も彫ってもらっている。長男家族には去年10月に案内していたが、句美子にはまだだった。墓地のすぐそばに近藤勇や土方歳三が通ったという布田(ふだ)道がある。去年は案内の看板もなかったが、今年はあった。樹木葬の墓地(寺用)も結構増えていた。納骨式か法事を執り行っている家族があった。

★秋山の裾の一画吾等の墓よ  信之
★なだらかな丘の斜面に秋陽燦々 〃
★今日があることの喜び秋陽燦々 〃
★今日があり秋陽の快き丘に   〃

○紫式部

[紫式部の実/東京白金台・自然教育園]     [紫式部の花/横浜・四季の森公園]

★渡されし紫式部淋しき実/星野立子
★雨後あまだ雲のたゆたふ実むらさき/能村登四郎
★むらさきしきぶ熟れて野仏やさしかり/河野南畦
★うしろ手に一寸紫式部の実/川崎展宏
★天気地気こぼれそめたる実むらさき/池田澄子

ムラサキシキブ(紫式部、Callicarpa japonica)はクマツヅラ科の落葉低木で、日本各地の林などに自生し、また果実が紫色で美しいので観賞用に栽培される。高さ3m程度に成長する。小枝はやや水平に伸び、葉を対生する。葉は長楕円形、鋭尖頭(先端が少し突き出すこと)、長さ6-13cm。細かい鋸歯がある。葉は黄緑で洋紙質、薄くて表面につやはない。初めは表側に細かい毛があることもある。花は淡紫色の小花が散房花序をつくり葉腋から対になって出て、6月頃咲く。秋に果実が熟すと紫色になる。果実は直径3mmで球形。栽培品種には白実のものもある。名前の由来は平安時代の女性作家「紫式部」。ムラサキシキブ(コムラサキ、シロシキブ)の名所として、京都・嵯峨野の正覚寺が有名である。
砥部の庭にコムラサキがあった。我が家にあったのは園芸種のコムラサキだが、それが紫式部が違う木であるとは、最近まで知らなかった。隣家との境のブロック塀を隠すようにフランスヒイラギの隣に植えていた。 コムラサキとムラサキシキブの違いは、果実の付き方では、ムラサキシキブは比較的疎らに付くが、コムラサキは果実が固まって付く。葉柄と花柄の付く位置では、ムラサキシキブは近接しているが、コムラサキは少し離れて出る。葉の鋸歯は、ムラサキシキブでは全葉にあるが、コムラサキには上半分にしかない。樹高は、ムラサキシキブの方が高く(3~4m)、コムラサキの方が低い(2~3m)。枝垂れでは、ムラサキシキブは枝垂れるが、コムラサキは枝垂れない。 分布では、ムラサキシキブは山野の林に自生し、コムラサキは家庭の庭先に植栽されている。

★小紫揺れてばかりよ鳥が来て/高橋正子
★子がすり抜けコムラサキの実が落ちる/〃


◇生活する花たち「山茶花・蝋梅・楓紅葉」(横浜四季の森公園)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする