俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月2日(水)

2013-01-02 07:03:02 | Weblog
★木賊生う地より突き立つ濃き緑  正子
木賊(とくさ)は一気に立ち上がって群れ、鮮やかな緑が新鮮です。その「生う」姿を「地より突き立つ」と形容されたところに清清しさを感じます。お正月に読ませていただくとき、この一年に向けて勇気が与えられる思いです。 (小西 宏)

○今日の俳句
★初富士の雲をまとうて穏やかに/川名ますみ
富士山が見えるところに住む人にとって、富士山はどういう山であろうか。偉大な山でありながらも日々の生活に添うように姿に変化を見せる山である。初富士がまとう雲が目に見えるようである。(高橋正子)

★幼子の大地踏ん張り凧揚げる/小西 宏
2日は、横浜あたりは風が強かった。そんな日に凧を揚げる幼子は、大地を踏ん張って糸を引いていなければならない頼もしい男児である。(高橋正子)

○午前9時半ごろ氏神様の駒林神社に初詣に信之先生と出掛けた。駒林神社のお札を買い、おみくじを引いたが、出たのは「吉」。待てば、これからよいことがあるというのでしょう。その後、神社の山をぐるっと回って金蔵寺へ初詣。本堂では、線香の煙で咳がひどくなってしまった。境内には、侘助が一輪開きかけて後は蕾。蝋梅も蕾。侘助の根もとに万年青が赤い実をつけていた。今年の初詣は元旦ではなく、二日となったので、人もまばらであった。
蝋梅の蕾を風がぬけている/高橋正子
侘助の蕾銀色正月は/高橋正子

○水仙

[水仙/横浜日吉本町]

★水仙やホテル住ひに隣なく/久保田万太郎
★水仙やすでに東風吹く波がしら/水原秋櫻子
★あるだけ剪りあるだけ挿して水仙花/大橋敦子
★水仙や日本の詩の潔し/瀧春一
★水仙に昃り易さの日射なる/鈴鹿野風呂
★潮の香を海に返しぬ野水仙/稲畑汀子
★水仙や潮砕け散る烏帽子岩/朝妻力
★上げ潮や水仙のよく匂ふ街/今瀬剛一
★自画像の芙美子に会へり水仙花/神蔵器
★水仙や向き合ふ暮し取り戻す/井内佳代子

★向き合えば吾に水仙のみずみずし/高橋信之
水仙の花を「古鏡」といった俳人もいたが、向き合うことができる花である。向かうと、以外にもみずみずしい花である。(高橋正子)

★水仙の枯れし終わりを折りて捨つ/高橋正子
庭に咲いているのでしょうか、可憐な水仙花、でもいのちあるものには最後があるのです。ありがとうの気持ちでしょうか。(祝恵子)

★水仙の一花二花咲き正月へ/高橋正子

 スイセン属(スイセンぞく、学名:Narcissus)は、ヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)の属のひとつ。この属にはラッパスイセンやニホンズイセンなど色や形の異なる種や品種が多くあるが、この属に含まれるものを総称してスイセンと呼んでいる。多年草で、冬から春にかけて白や黄の花を咲かせるものが多い。狭義には学名Narcissus tazettaや、その変種であるニホンズイセン(Narcissus tazetta var. chinensis)をスイセンということも多い。
 原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域、アフリカ北部まで広がり、原種は30種類ほど知られている。また、園芸用に品種改良されたものが広く栽培されている。日本においては、ニホンズイセンが古くに中国を経由して渡来したといわれている。分布は、本州以南の比較的暖かい海岸近くで野生化し、群生が見られる。越前海岸の群落が有名であり、福井県の県花ともなっている。


◇生活する花たち「万両・千両・百両」(横浜日吉本町)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする